20230806 第29節ホーム清水戦

ホーム清水戦。ヴェルディは4-1-2-3で清水は4-2-3-1でスタート。

ヴェルディの保持時はロングフィードレイオフから前線が背後を狙う形が多く、3センターと染野が段差を作ってスムーズに前進できてます。角度をつけてファーに入れるクロスのタイミングも早いので繋ぐというよりも速く攻めきりたい様子なのでかなりシンプルです。非保持はCBやGKには寄せに行かず中央を切って構え、SBに出た所にSHが寄せていきますが、清水のSHが降りてくるとそのコースを切るように構えるので前進を阻む守備ができてますし、バックパスには追っていきますがCBGKには持たせて構わない様子。サイドでハメて奪えると清水の陣形が崩れてる事が多く比較的スムーズに前進できるので意図的に構えてるようですね。

清水の保持時は2CBがエリア幅くらい開きSBも低めの位置でホナウドとトップ下の鈴木が降りてくる4+2のビルドアップですが、繋いで前進というよりヴェルディのプレスを引き出した背後を狙いたい意図のように見えますけどCFのコロリも降りてくるので比較的自由にやってる様子でサイドに流れるor背後を狙うコロリを使って前進しようとする形が目立ちます。ここで起点を作れるとSHに落として仕掛けると全体的に中央に寄ってクロスに備えます。非保持は4-2-3-1のまま構えてミドルプレスですがバックパスには追ってきます。その後スペースを埋めるか人を掴むかの基準はあまりはっきりしてない様子。

お互い背後に蹴り合う所からスタート。序盤はあまりリスクを取らず慎重に進めていきたいようですね。

清水は繋ぐ時はボールに寄ってワンタッチで前進しようとする意識が高いのでいつもやってる形なんでしょう。ヴェルディも斉藤が起点になってレイオフから前進をはかる事が多く、クロスも角度をつけて早めかつシンプルにファーポケットへ入れてくるのでかなりはっきりしてます。約束事ではあるんですけど非カウンター対策でもあるんでしょうね。

清水がハイプレスだと連動性がいまいちな事もありサイドから染野や斉藤のレイオフを森田が受けてサイドに展開して前進していけてますので前から来てもらえた方が良さげに見えます。

19分に井林→高橋へと交代。加藤蓮と接触したのは右足だったんですけど軸足を捻ってしまったようですね。大事に至らなければいいんですが

ヴェルディはネガトラの反応も武器になってますし、レイオフにフィードも織り交ぜながらやりたい事は概ねできていると思います。

22分に鈴木の突破からのクロスが山越の脇辺りか宮原の足に当たってるのでノーハンドの判定は正しいです。山越の腕は横に出ている(不自然な位置にある)のでもし腕に当たっていたらハンドの判定になるでしょうね。

狭い所から広いサイドへ展開もできていて比較的スムーズに前進できてますし、染野と斉藤の関係性もいいのでもう少しチャンスメイクをしたいですね。

32分くらいから緩いパスを清水が狙うようになってきたので引き出す為の緩いパスと通す為の速いパスを使い分けたい所です。

35分に高い位置をとる原からの斜めのパスからのカルリーニョスのシュートはブロックしたんですけどそのこぼれを鈴木に決められてしまいました。カルリーニョスの所は仕方ないですけど鈴木に寄せられてないのはにんともかんとも…

清水が前から来てくれるのでスペースを使って前進できてますしチャンスは作れそうですし、今節はコーナーキックもとれてるので決して悪くはないんですけどそこから先が中々合わないですね。

清水のハイプレスに引っかかるシーンが出てきましたけど、緩いパスを狙うようになった以外は変わってないのでパススピードに注意しながらも落ち着きたい所です。

ビハインドになったのでCBに寄せていくようになったんですが、DHへのコースを消しきれてないので中央を使われるようになってきたのはやむを得ない部分もあるんですけどここが破綻してしまうと守備がハマらず後手に回るようになってしまうので中央を切る所は続けてほしいですね。

CBには寄せに行かず中央を切ってサイドに誘導するプランは機能してましたし、レイオフトランジションで上回って主導権を握れてましたけどヴェルディのゴール期待値は0.18だったのでそこから先が…もありましたけど清水のゴール期待値を0.05に抑えてた中での失点が痛かったですね…

アタッキングサードから先の問題はありますが、スムーズに前進して守備やトランジションも良く主導権を握れていた中で防げる失点をしてしまったのが本当にもったいなかったなと感じた前半。



後半頭から加藤蓮と深澤→甲田と綱島へと交代。綱島は左IHに入り稲見が左SBへ移動。

後半は森田が右サイドに流れて染野も絡んで前進しようとするようになったので右サイドはコンビネーション左は突破って形にしたようです。

ビハインドな分最終ラインまで寄せに行かざるを得ないので前線の中盤の間へのフィードでひっくり返されて前進されるシーンが出てきましたけどスペースを突くというよりデュエル勝負を挑んできてる方が近い印象です。

綱島が執拗な異議でカードを貰いましたけどこれは必要ないですね。個人的にはカードは失点ものの決定機を止めるのと引き換えに貰うものって認識ですので

ヴェルディのパスが少し緩いのもあるんですけど清水は受け手に激しく寄せるようになってきました。前述したデュエル勝負を挑むのが目的のように見えます。

後半も基本的にレイオフで前進するんですが、落とすより横でサポートするようになったので前半よりスムーズになりましたけど、横パスをインターセプトされると出し手受け手両方が置いていかれるので精度だけでなくパススピードにも注意を払ってほしい所です。

落ち着いてポゼッションするシーンが出てきましたが、必ず誰かが深さを作って相手を押し下げようとするアクションをし続けられてるのはいいと思います。

52分のコーナーキックの跳ね返しを斉藤がボレーで合わせましたが、力を抜いてインパクトしたいいシュートでしたね。

清水はオーバーロードアイソレーションを織り交ぜてくるようになりましたが突破できればチャンスメイクできそうけどヴェルディの寄せが速い分中々そこまでは至らないって感じです。

58分にコロリと中山と鈴木→チアゴサンタナと北爪と乾へと交代して3-4-3(5-2-3)へと変更

清水は人によって表情がガラリと変わりますが元々そういう仕様ですからね。

この配置変更に攻守共にヴェルディがついていけておらず主導権を握られるようになってきました。選手同士のチェーンが繋がらないので個々でのデュエル勝負が多くなってきてるのが大きいかなと。

ヴェルディは清水の3バックを想定してたようですけどこれだけバタついてるとそんな感じには見えないですね。組織ではなく個vs個になってしまうとさすがに分が悪いので押し込まれるシーンが一気に増えてきました。

清水は形は変えてますけどサイドや中央で密集を作って突破をはかるやり方自体は変えてないんですが失点は時間の問題って感じです。

保持しても清水の前線が3枚になって中央の森田を使えないのでビルドアップが難しくなってますけど、清水のプレスの連動性の問題もあり森田が間に顔を出す事で解決できてます。

66分に中原→北島へと交代。左WGに入り甲田が右WGへ移動。

70分にヴェルディは斉藤→山田。清水は原→岸本へと交代。

飲水タイム後ヴェルディの両WGと山田が清水の最終ラインをピン止めしてスペースメイク(もちろん背後をとれればそれでいいでしょうけど)するようになりましたので修正してきましたけど3バックを想定してたのであればもう少し早めにやりたかったなというのが正直な感想です。この修正で押し込まれるシーンが減り前進してチャンスメイクができるようになりました。非保持は2CFがサイドCB(HV)に寄せ中央には二度追いで対応してSHが清水のWBにつくように修正。

75分にカルリーニョスに完全に抜け出されましたが、岸本の縦パスがしっかりしたスピードがあったのが大きいんですけどマークにつききれてなかったですね…マテウスが落ち着いてループシュートをセーブしてチームを救ってくれました。

背後を狙う山田へのフィードが増えましたけど周りがサポートに出てるのでここの連動性はしっかりしてます。

80分に甲田→アルハンへと交代。甲田はすぐに下がったので続行不可能なくらいのアクシデントのようですね…アルハンはリーグ戦初出場。

アルハンは背後を狙って起点になってましたが、完全スクランブル状態な事を踏まえればかなりフィットしてると思います。

オープンな展開になってきましたけどこれは清水の土俵なんで避けたいんですけどこの暑さの中ではやむを得ない部分はあるでしょうね。

アルハンから背後を狙う山田に出す時はもう少しニアから巻く方ようなボールの方が良さげな印象です。そういう球種得意ですよね?

セットプレーでのパスを前向きで奪われるのはさすがにいただけないですね。疲れがあるのはもちろんわかりますけど外的要因にもっと注意を払ってもらいたい所です。

ビルドアップから前進しようとするんですけどフリーでも戻してしまったり空いてる選手を見れておらず前進がままならないシーンがあります。それとサイド奥で回すのはいいんですけどリスクをかけて前線に枚数を割いているので奪われた時の事を考えると角度をつけながらもシンプルなクロスがもっとあってもいいかなと思います。

チャンスは作れてますがゴールを割れずに終了。



最後に、前半CBまで寄せに行かずに中央を切って構え、サイドに誘導した所で奪う形は機能してましたけどこのプランはビハインドになると使えないので本当にあの失点がもったいなかったですね…

清水の並び変更へ対応しきれずバタついていた印象が強かったので現地で感じたよりはかなりポジティブな内容ではありましたけど、再三書いてますが3バックを想定してたのであれば飲水タイム前に修正したかったかなと。

正直今のやり方ではあり得ない対応があったのは事実ですし、決定機を作る所まで中々至らない部分もあり個の能力差は感じましたけど勝つ為に当たり前にやらなきゃいけない事を当たり前にやり切る所や緩さがほとんど出なくなってきましたし、ピッチ内での不必要な感情の起伏が少なくなってきて個のして組織として強くなれる土壌が作れてきてるのは確かなのでここは続けていってほしいですね。ここがしっかり整備されてくれば例え今たどりつけなくても確実に目標に向かう事ができますので



城福監督が末期のポポヴィッチさん位キレてましたけど大丈夫なんですかね(^^;)