20240428 第10節ホーム福岡戦

ホーム福岡戦。ヴェルディは4-4-2で福岡は3−4−2−1でスタート。

ヴェルディの保持時は福岡の1列目が3枚なので4+1or4+2でプレスを引き出してからのフィードや縦パスをCFが収めてもう1人のCFやSHがサポートして仕掛けたりクロスの形が多く、繋いで前進できる時はしますけどフィードが多いので福岡のラインが整う前に攻めきりたいように見えます。非保持はいつも通り4-4-2で福岡が3+2なので最後ラインに制限をかけるくらいのミドルプレスですけど、ボールホルダーが前を向けなそうな時は果敢に寄せにいきますのでメリハリがしっかりしてますね。WBはSH降りてくるシャドーはDHが見張り、CFザヘディーが流れるとSBが対応して前向きで守備ができる形を作ります。

福岡の保持時は配置通り3+2でWBが高い位置をとって幅をとり、縦パスやサイドCBが持ち上がってからWB経由でDHや降りてきたシャドーに入れたり、WBが前を向ける時はシャドーがサイドに流れてサポートしてハーフスペースを使いながら仕掛けダメなら大外からのクロスが多くWB自身が仕掛ける事はあまりないですね。全体的に横圧縮してオーバーロード兼カウンタープレスを狙ってるようで球際にはかなり強くきます。それとシンプルにシャドーが起点になって背後を狙う形を使い分けてきますけど基本ダイレクトでダメならサイド攻撃って感じです。非保持は速いタイミングでWBが下がる5−2−3でジリジリ距離を詰めてくるくらいのミドルプレスで中央を塞いでサイドに誘導するんですけど、サイドに入ったら勢いよくWBが寄せてきてサイドCBカバーに出てきますしスライドもしっかりしてるので連動もよくかなり守備が固そうです。

まずは蹴り合う展開からスタート。ヴェルディが2CFが収めてサポートしてライン間から前進して同サイドのSHがサポート逆サイドSHは絞るとチャンスメイクの形はしっかりしてるようです。翁長のロングスローで距離稼げるのも大きいですね。

ヴェルディは後ろ4枚と2DHがサポートして後方で回すようになりましたけど、福岡はスライドをサボらないのでまずは動かして体力を使わせながらスペースが空いたら中央を使っていくくらいな感じです。中央の人数を増やす為に斎藤が絞るのは今までもやってましたね。

お互い縦をしっかり切ってから横を切って前向きで奪える形ができていて守備意識が高く、プレスバックも速いのでチャンスになる前に潰されるシーンが多く守り合いのようになってます。積極的な守備なのでとにかく球際が激しいですけど負けてる印象はないですね。

13分に斎藤が北島と競るような形で背中から落ちましたけど、落下地点に入るなら競らないと最悪頭から落ちてしまいますのでしっかり競ってほしい所です。

上手くはいきませんでしたけどスローインコーナーキックのバリエーションは色々用意してるようですね。

お互いミドルサード以上だとサイドでオーバーロードを作る傾向が高い所も同じなんですけど、ヴェルディはポゼッション福岡はダイレクト志向が強そうです。

21分に深澤の斜めのパスを染野がフリックして木村につけて翁長のクロス→深澤が折り返して木村のヘディングで決定機を作りましたが、中央へ寄せてサイドサイドで振ってスペースを作る所までは完璧だったと思います。デザインされたセットプレーとクロスでギャップを作ると新たな武器と対策が機能してたのは良かったですね。

福岡は寄せてはきますけど基本的に構えるのでパスで動かすのも大事ですけど運ぶドリブルの方が効果がありそうです。

ヴェルディのビルドアップのミスからシュートを打たれる事はありますけど、お互い攻撃の狙いがある中それ以上に守備が機能してる印象が強い分守り合いのようになっているのでもう少しで得点や勝利ができるのにって状況も同じようですね。

ここまで斎藤が絞る事が多かったですけど斎藤を左SH見木を左DH森田が右DH翁長が右SH稲見が右SBへ移動しました。はっきり斎藤を内側で使いながら翁長をアイソレーション要員にして仕掛けに使いたい様子。

ヴェルディは中央に縦パスが入るとSHがWBの背後を狙うようになりましたのでパスだけでなく仕掛けでもWB-CB間を狙うようになりました。

最近ロングフィードを染野がフリックして木村が収める形が増えてきた印象がありますが、この2人の意思疎通が深まってきたようで距離間やサポートの質が上がってきたように見えます。

ヴェルディは中々ミドルサードから先に進めない事が多いんですけど、プレスの出足を鈍らせる為にももう少し深さをとる動きがほしいですね。それと後ろで回して福岡にスライドを強要させてスタミナを削りたいようですけど福岡は後ろ5枚から迎撃する形なのてそこまで効果的ではなさそうに見えます。

お互い高い位置で奪ってショートカウンターが1番の狙いではあったように見えましたけど、ヴェルディは2CFが収めとサポートの役割分担をしてSHが絡んでチャンスメイクし、福岡はWBから中央又はサイドに流れたシャドー又はカウンターでシャドーを起点にしてCFのザヘディを使う形でしだけど、お互い球際の強度やインテンシティが高く中々決定機を作れない展開だったかなと

実質守り合いのようになってましたけど、お互い走る競る闘う所がしっかりしてたので見応え自体はあった前半。



後半頭から北島→佐藤へと交代。ザヘディが降りた時にCFに入る事もできますし、チャンスメイクの形をもう少し前寄りでさせたいのかなと

福岡は松岡が粘ってザヘディに繋いで紺野→湯澤とようやく運んで前進する形が出てきました。それとあまり幅をとらなくなり前3枚が前半より降りなくなりましたので後ろから押し上げてながらもう少し前でプレーさせたいようです。前半は運ぶ事がほとんど無かったですし、ヴェルディのフィード対策で中央を厚くしてDHが対応できるようにしたのもあるかなと

この修正ありきでビルドアップもサイドCBが運んでWBが幅をとる形も使ってくるのでヴェルディのプレッシングトリガーが中々入らず後手に回るシーンが増えてきました。こうなるとDHが前向きで受けシャドーの岩崎がサイドに流れてる形を使えるようになってきました。

ヴェルディは狙い通りの守備ができない分リアクリョン的に動かされるので体力を使わさせてますけどただブロックは安定してるので危ないシーンは作らせてません。

ただ繋いで前進する形をほとんど作れてなかった分フィードへの対応されると攻め手が減ってしまい奪われ押し込まれる展開が続きます。ここ辺の対策はさすがだなと

56分に木村がカウンターで抜け出したシーンは翁長へのアーリークロスでも良かったかなとは思いましたけど奈良がコースを切りにきてたのでタメたのかなと。ただここまで攻撃らしい攻撃ができてなかったのでプレ決定機まではいきたかったですね。

お互いネガトラへの反応がいいのでスムーズなカウンターを許してませんし、もちろん得点は欲しいですけど奪われた後の配置にリソースを注いでるような印象はあります(福岡はファークロスがメインなので前向きに奪われる事がほとんどないのも大きいです)もちろんどこかでリスクを負う必要はありますが現状の立ち位置では現実的な選択かなと

61分にヴェルディ斎藤→チアゴアウベスへと交代。前半程ボールが持てませんので背後を狙った方がいいって事なんでしょう。

福岡は松岡→平塚へと交代。

62分にチアゴアウベスのクロスがディフレクションした所から染野のボレーがありましたけどこれが入ってればFC東京戦のを超えたかなと

ヴェルディが構えてWBにSHが出ていくようにしたのと福岡のプレス強度がやや落ちてきた事でボールを持てるようになりましたけど前半動かしてた分と後半動かされてきた分での収支が全然合ってないのが痛いですね…

また後ろで回す事が増えましたけど中央を伺いつつダメならサイドですし、背後を狙って深さも作れるようになってきたので順番はいいと思います。

全体的にパススピードが遅い印象なんですけど芝が乾いてるならそれにアジャストすることも必要なので対応してほしいなと感じる所ではあります。

木村は今度はアーリークロスを狙いましたけど狙いは良かったですね。

72分に翁長→山見へと交代。縦志向強めなので背後を狙うテコ入れなんでしょう。それに翁長もここまでハードワークしてましたからね。

敵陣サイド奥での攻防が激しいので鹿島る選手権のようになってますけどまあこれはこれでいいのではないかと

お互い中間ポジションで受けて前進しようとしますが前を塞ぐ所は継続してるのてフィードが多い展開。

76分にザヘディと紺野→ウェリントンと金森へと交代。後半頭から上手くいってたからなのか結構引っ張りましたね。

ヴェルディは森田、福岡は平塚が降りてビルドアップのサポートをする形ですけど、ここまで強固な盾での殴り合いなので運ぶドリブルよりリスク管理を優先させてるようにも見えます。とは言ってもビルドアップの起点を作るのが難しそうではあるんですが

81分に深澤→袴田へと交代。

福岡が持つ時間が長いですけど崩す所までは至りませんし、お互い推進力が無くなってきたので一発勝負の展開。ヴェルディは両翼からチャンスメイクするのが1番現実的ですね。

88分に奈良→井上へと交代。

山見のカットインシュートが2本ありましたけど右サイドでのプレーにある程度慣れてきたようですね。袴田もチアゴアウベスを内外からサポートできてるので特に問題なさそうです。

最終盤に押し込む展開ですけど、落としを拾って拡げる所まではいいんですけどそこからの精度ですね。まあここは福岡も同じなんですけどシュートに関しては福岡は奪われるくらいなら打って終わろうみたいな意識が強いです。

コーナーキックの跳ね返しを山見がスペースに蹴って追いかけチアゴアウベスへのアーリークロスでの決定機でしたけど、必死に戻って滑りプレッシャーをかけた前と村上を誉めるべきかなと。この直後に終了。



最後に、前半崩す所までは至りませんでしたが、ボールを保持して相手を動してた分と後半福岡が修正してボールを握られ動かされた分の収支が大きくマイナスになってしまったのが痛かったですね…

お互い守備意識が高く球際の強度やインテンシティが高く、盾で殴り合う展開でしたので引き分けは妥当な結果だと思いますけどもったいなかったなっていうのが正直な感想ですけど球際が激しくハイインテンシティなゲームでしたので見応えはありました。

まず守備から入るのが大原則ですし、ザヘディやウェリントンを抑えた上でクリーンシートが続いてるのはとてもいい事なんですけど、ドライブで陣形を割る所にも少しずつ取り組んでいってほしいなとは感じました。誰かがいないとできないでは前に進むのが難しくなってきますしそこも含め今後の伸びしろになってくるのかなと。それとオフサイドが0でしたのでもう少しシンプルに背後を狙う所もほしかったですね。もちろん福岡のプレスやスペースを埋める守備意識が素晴らしかったのは大前提ではあるんですけどここはヴェルディも同程度にやれてたと思います。

福岡はDHに差せれば1番けどWB経由でシャドーを使って前進ができてましたし、レイオフからサイド攻撃も多かったですけどヴェルディ同様やや後ろに重かった分中々崩せなかったなって感じでした。ただ寄せて競って闘いながらスペースを埋める意識も高く長谷部監督らしいチームでした。ちなみに水戸時代含め長谷部監督にはまだ負けてないんですよね。