20230715 第26節ホーム徳島戦

ホーム徳島戦。ヴェルディは4-1-2-3で徳島は3-1-4-2でスタート。

ヴェルディの保持時はプレス隊プラスワンですけど、今節はほぼほぼ2枚なので3バックでのビルドアップ。SB(WGが降りてくる事もあります)に寄せてくるのがWBなので距離がある分インサイドに持ち出してプレス回避しながら背後も狙っていきたいようなんですけど出し所を探しながらにも見えます。非保持はいつも通り4-4-2のハイプレスなんですけど、徳島が3+1なので2CFのどちらかがアンカーを見張って両SHの前に出して数合わせをします。降りてきたWBにはSBが出ていくのでかなりチャレンジングだなとは思いましたけど実際出ていけない事も多かったですね。それと2CFが横パスバックパスのコースを切るのでやり直しをさせない方が徳島が嫌がると判断してるんでしょうね。

徳島の保持時は3バック+アンカーで繋ぐんですけどポゼッションというより後ろで回してヴェルディのプレスを引き出してからIHに当てたり逆サイドに振ってひっくり返すのが基本線のようで、非保持は5-1-3-1でセットしてサイドに誘導した所でWBが寄せてきます。中盤の4枚は横ではなくアンカーを残すのでバイタルを使われるのを警戒しながらも少し前に重心を置く事でスムーズにカウンターへ移行できるようにしてるのかなと。

柿谷が素行の問題で徳島にレンタルに出させたのを播戸さんにバラられる所からスタート。

ヴェルディはCBは自由に持てるんですけどサイドに出し入れしながら相手の様子を窺うというより出し所を探してるような印象です。

3分に加藤蓮が抜け出したシーンは良かったんですけど本職でないからなのか染野や山田と比べると少しタイミングが速かったので擦り合わせをしていきたいですね。

出足が良くカウンタープレスも効いてますけどヴェルディのCBが効果的に運べてない(ドライブできてない)のもあって一発で背後を狙う以外ではあまり上手くいってないですね。徳島はセットディフェンスは整備されてるんですけど背後を狙った時の対応がそこまではっきりしてない印象があるのでこれでいいかなと。

まあ徳島もプレスを引き出してひっくり返すのが基本線のようなのでかなり落ち着いた展開です。

ヴェルディは中2日が3回あった影響が大きいのは間違いないんですけどいつもよりミスが多いですし、出し手と受け手の意図も少しズレが大きいように見えます。ここは徳島も同じなんですけどね。

徳島は左CBの安部が運んで右WBの西野へフィードから突破を計るシーンがありますけど左WBは西谷ですしこの外〜外で揺さぶりながら前進するのを強みにしてるようですね。

ボールじゃなくて足が当たるのはほんとキツいんですよね…わかりますよ…

押し込めはするんですけど宮原のクロスにも中々合わなさそうですし、全体的に重さを感じますけどこればっかりは仕方ないですね。

久しぶりの飲水タイム。この暑さの中では選手達を守る為に必要だと思いますし、本来はダメなんですけど試合を実質クォーター制にできるので個人的にはありがたいんですよね。

中々前進できないと染野が降りてきますけどそうなると中盤が渋滞してくるのでにんともかんとも…

ここまで何回か降りてきた斉藤から背後を狙うシーンがありますけど、29分の山田が抜け出した後のマイナスクロスが中にいる選手の後ろを通過するのはもったいなかったですね…

35分に斉藤が安部を倒したのはレッドカードでもやむを得なかったかなと。

お互いの狙いはわかりますけど上手く行かずに停滞気味。マテウスがライン間にいる染野へフィードを通して前進しましたけど本来徳島はこれをさせたくないと思うんですよね。

守備は絡め取れてるんですけど、ヴェルディは選手達に明らかに疲れが見える分ミスや意図が合わない所がありますし、徳島も森や西野が運んだり背後を狙ったりしてますけど単発気味なので何も起きない感が凄いです(^_^;)

前進とチャンスメイクの構造自体はわかるものの選手達と疲労感が見受けられシュートが少なく起伏が乏しかった前半。



後半頭から加藤蓮→甲田へと交代。

前半よりテンポが上がりましたのでお互い後半勝負のプランだったのかもしれませんね。

前半は斉藤が降りてきて受けて絞ってからのフィードでチャンスメイクしてましたけど、後半は宮原がやるようにして前線に斉藤を残すようにしてきたようです。それと右サイドでWGSBに中盤から1枚加わってサイドを崩す形も出てきましたし、甲田の仕掛けから深澤に縦パスを入れて中央から崩しにいくようにもなり攻撃が活性化してきて決定機が作れるようになってきました。

攻撃では宮原が左WBを釣って背後を使うようになり、守備では徳島のWBにはIHが出ていくように修正してカウンタープレスも効いてるのでここで得点できると一気に楽になりそうなんですが

深さも作れてるのでここに最大出力を持ってきてるようにも見えます。

ただ押し込むとサイドから崩すのはいいんですけどクロスに待ってる選手との意図がいまいち合わない印象です。簡単にクロスを入れなくてもいいですし、ポケットをとれた時には入れるんですけどその間がいまいち詰めきれてない印象です。

57分に山田→北島へと交代。左WGに入り右WGに甲田右IHに斉藤が移動。

61分に森と西野→棚橋とエウシーニョへと交代。

エウシーニョは受けた後絞るのでここでズレを作って前進させたいようですし、クロスも正確なので流れが変わってきました。それとシンプルにボールを前線に入れるようになりました。

70分に斉藤→林へと交代。アンカーに入り森田が左IHへ移動。綱島みたいに2列目にパワーを入れてくるのかと思ったんですがボールが回るからだそうですね。

アタッキングサード手前くらいでボールを持ってる時に前線がクロス待ちのようになっていて深さや段差を作れてないので入れる所がないみたいになってますのでここも詰めていきたい所です。

74分に児玉→長谷川へと交代。噛み合わせ上長谷川は森田につくのでこちらの意図への対策のように見えます。

北島の突破からチャンスメイクをする事が目立ってきたんですけどサイドで打開できるとチームとしての意思統一がしやすくなるようですね。

流石にハイプレスが行けなくなってきたので徳島がクリーンに前進できる事が増えてきました。それならセットしてもいいかなと思いますが点を取る必要もあるので落とし所が難しいんですけど、中途半端なハイプレスならセットしてしまってもいいかなと。なので意図した所で奪えず攻撃も染野を狙う単発気味になってきました。

85分に柿谷と坪井→渡と高田へと交代。

88分に深澤→阪野へと交代。CFに入り稲見が左SB森田が右IHへ移動。

プレスが効かなくなってきて押し込まれる事が増えたんですけどやはりこれならセットした方が良さげに見えます。

最終盤は劣勢になりましたけどお互い決定機を作れないまま終了。



最後に、ヴェルディは背後や徳島のWBを引き出した背後を使いながら、徳島は後ろで回しながらIHへの縦パスや逆サイドWBを使いながら前進しますけど、暑さがある中の連戦で特に前半はお互いの良さを消す事に重点を置いた守り合いのようになっていた印象です。

後半のヴェルディは右サイドはコンビネーションも多くなり突破からチャンスメイクができてましたけど、やはりミスや意図がいまいち合わなかった事が多かったですね。守備はカウンタープレスを含め守備は概ね安定してましたし、後半はWBのケアも修正されてました。

徳島はエウシーニョが投入されてからは中と外をバランス良く使いながら流れを変えられてましたし、守備はアンカーを残して染野をケアして起点を作らせないようにしながらサイドに誘導するのを徹底してました。