20210410 第7節ホーム山口戦

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ホーム山口戦。ヴェルディ保持時2-3-5非保持時4-4-2。山口保持時3-4-3非保持時4-4-2

前節4-2-3-1~4-1-2-3のような形だったのでその間をとった形で4-1-4-1の予想だったんじゃないかなと。

山口のビルドアップは佐藤謙介がCB間やサイドに降りてSBを押し出す形で高井が2トップに並ぶような形になります。右サイドの澤井はそれに合わせてバランスをとっている様子。

ヴェルディのビルドアップは福村片上げの3バックでアンカーの理仁が山口の2トップ間に入って締めさせてその脇を使っていきます。左サイドは福村が幅をとって山下が絞り右サイドは小池が幅をとり佐藤優平インサイドとここはいつもの形。

平が2トップ脇から持ち上がった時に福村がフリーで渡した時に佐藤凌我と山下でディフェンスラインが下げさせてからステイしてフリーになった佐藤凌我が山下にスルーパスとライン間のスペースを上手く突いていけました。

前節幸先よく先制できたのもあるんでしょうけど出足がいいですね。

4分にも福村から背後を狙う山下に繋がりましたが、山口はどうも福村をどう見るか?が整理されてない様子。

ただ、前線3枚が強力なのである程度自陣で奪ってから背後を狙った方が良さげのように見えます。実際大輔から草野と小松だけで攻撃を終わらせましたからね。

もちろん若狭がコースを限定して加藤がクリアしたのはチームを助けるプレーでした。

渡部に寄せきれないと判断した小池が空いたスペースのケアに戻ったのはいい判断だったと思います。

右サイドも高井は降りてきた佐藤優平についてるので小池を見るのをどうするか?がはっきりしてないようです。攻撃的にハイプレスにいくならSBが飛び出してきた方が良さそうなんですが

11分、コーナーキックをファーで小松に合わせられ失点。高さや強さに自信がある選手をファーに置いてSBと競るようにするのは定石ではあるんですが上手く合わせられてしまいました。

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ゴールラインを割ってますね。

お互いに縦への意識が強くなった分ガチャガチャした展開になってきたので最終ラインでペースダウンしてゲームを落ち着けます。

13分、平が持った時に佐藤凌我が2DH間に降りて受け左サイドに展開し両WGとIHが上がって最終ラインを押し下げて広げたライン間で佐藤凌我が受けてファーに流し込みあっという間に同点!

降りて起点を作ってサイドに展開してから前線に出ていって決めるとフリーマンストライカーの教科書通りの動きでしたね。もちろん最後ラインを押し下げスペースを作ったWGIHがあってこそですが

そもそも偽9番って常に背後を狙うWGがいないと機能しないんですけどね(^^;)

山口のロングフィードを小松が高井に落とした所を理仁が奪ってからチャンスになりましたが、起点となる選手だけでなく受ける選手を狙ってもいいですし、身体を張って泥臭くプレーしたと思います。

最終ラインに佐藤謙介が降りて3バック化した所への制限は1人が中盤の田中へのコースを消しサイドに出させてからプレスに行くのは整備されてます。ハイプレスは2トップに運動量を求めるので夏場を考えると行く行かないの判断を上げていきたいですね。今年も5人交代ができるので入れ替えてしまうのもアリですが

前線が制限をかけてくれるので後ろは楽に対応できる分山口に前進させてません。

流れの中で佐藤優平と理仁が入れ替わってもスムーズなのでその位置のタスクは共有されてきてるようですね。

20分過ぎからハイプレスからミドルプレスに切り替えてきましたので時間で区切ってたんでしょうか?ただバックパスには追っていくので守備強度はかなり上がってきましたのでこれを継続していきたいですね。

少し押し込まれてた中で平がインターセプトして中盤のスペースにいた佐藤優平に渡して小池へのスルーパスから仕掛けてシュートしたこぼれを山下が押し込み逆転!綺麗なカウンターでしたが小池の股抜きシュートでGK関の反応が遅れたのも大きかったですね。

山口は当然人数をかけて前から圧力を強めてきたので佐藤優平が理仁と並んで2DHになって受けを増やすシーンも出てきました。

自陣サイド奥で繋いで相手を引き寄せてから逆サイドに振ってシュートまでいけたんですが、ここはプレーできる範囲が90゚しかないですし、奪われたらほぼ確実にシュートまで持っていかれてしまう分ここで繋ぐのはリスクとリターンのバランスで考えるとリスクの方が高いかなと。

山口はプレスに行く行かないが連動できておらずスペースがありますし、寄せる強度にも問題があるので比較的スムーズにフィニッシュまで持っていけてます。

ヴェルディが強度と連動性に高い授業料払った事もありますが、連動してしっかり寄せ前向きで奪える分スムーズに攻撃に移行できてます。まさに「いい攻撃はいい守備から」ですね。

佐藤優平が繋ぎ役として効いてます。山口が押し込み気味ではあるんでけど前向きで奪える分カウンターがグサグサと突き刺さります。

梶川がターンしてボールを守りながら時間を作りゲームを落ち着かせながら相手を引き出して空いたスペースを持ち上がっていったのはいい判断だったと思います。ところでこれはカラコーレスでいいんですかね?

佐藤優平が目立ちますが、理仁も球際で戦ってますし、梶川も時間を作る所や推進力が効いてて3センターが躍動してますね。もちろん3トップが常に背後を狙ってくれる分中盤にスペースができる恩恵も大いにありますが

41分に佐藤優平が倒されたこぼれを若狭が前線に出した所でファウルになりました。確かにアドバンテージをとってほしかったですけど競技規則では

反則があり、反則をしていないチームがアドバンテージによって利益を受けそうなときは、プレーを継続させる。

とあり継続させなければならない訳ではないので主審の判断になります。気持ちはよーくわかるんですが。

山口は上手く前進できない分後ろに人数が多くなってきたので安定して持てるんですけど当然前線の人数が足りないので攻撃が詰まってしまいます。よく見た光景ではあるんですが(^^;)

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ボールは山口の方が持ってる事が多かったですが、効果的なカウンターでスペースとゲームの支配はできてました。

平均ポジションは縦志向だった分幅をとってませんが、佐藤優平が繋ぎ役となってWGが背後を狙い佐藤凌我が降りて起点になってから前線に出ていく形が機能してました。ヴェルディは左で作って右で決める形が多いので速い攻撃では右の方が多くなるのは自然かなと。

山口は佐藤謙介が展開し小松が左サイドに流れて起点作り高井や草野を使う事が多く、攻撃も左寄りで澤井が攻撃参加するシーンはありましたが大輔も守備タスクの方が多かった印象です。

前線から制限をかけて後ろが連動した上でしっかり寄せて奪って反撃といい形ができましたが、よく見覚えがある分ユニフォーム入れ替えてもしばらく気づかないのでは?と感じた前半。



後半直後に小池と佐藤凌我のパス交換から抜け出してマイナスクロスを入れてブロックされたシーンがありました。WGが深い位置まで入ってマイナスクロスはチームとしての約束事なんだと思いますが、ファーで福村がフリーだったのでもったいなかったかなと。

前半もそうでしたけど山口のハイプレス時の寄せや制限のかけ方がちと甘いんですよね。それに前後の連携が噛み合ってない分中盤にスペースがあります。

こうなるとハイプレスを剥がして前進し中盤のスペースを使って決定機を作りやすくなるのはよくご存知だと思います。

平がバックパスを受けた時に加藤に高井が寄せていくのを見て理仁を経由し高井がいた所を若狭が使って前進したのは状況を見ていい判断ができたと思います。プレッシャーラインの背後でフリーになってパスコースを作っていた理仁の判断も良かったですね。

細かいパスも面白いように繋がりますし、しっかり寄せて自由を奪う事がどれだけ大事か痛感しますね…

54分、澤井と小松大輔→川井と河野と池上へと交代して一気に3枚代えてきました。

山口がボールを保持する時間帯が続きますが、コンパクトな陣形を保ちながら相手に寄せてブロックの内側を使おうとしたら挟み込んで奪うと主導権を握って守ってるので我慢してる感じではないですね。

58分のコーナーキックで菊地がマークを剥がして頭で合わせましたが今度はライン前で押さえられました。ビッグセーブでしたね。

60分、加藤から若狭に出して佐藤優平に繋ぎフライスルーパスに抜け出した小池がゴールに流し込んで追加点!若狭→佐藤優平→小池と全部ダイレクトでしたが佐藤優平のフライスルーパスが秀逸でした。

佐藤優平大活躍ですが、前線が背後を狙って中盤にスペースを作ってる事やボールホルダーの自由を奪って制限をかけ後ろが連動して奪う所が整備されてるのも大きいですね。

加藤が外を向きながら内側の佐藤優平へ通しましたが、こういうプレーはスムーズな前進の大きな助けになりますね。

コーナーキックのこぼれを草野に運ばれた時に理仁が泥臭く食らいついて球際で戦ってましたが、こういう強さが出てきたのはいい傾向だと思います(^^)

67分、ヴェルディは小池→端戸、山口は田中→神垣へと交代。端戸はそのまま右WGに入ります。

68分に倒れてた平の腕にボールが当たりましたが、自分の身体を支えてる腕にボールが当たった場合はハンドリングにはなりません。井林もプレーオフ磐田戦で似たようなシーンがありましたね。

72分、ヴェルディ佐藤優平→大雅、山口は草野→梅木へと交代。今節は飲水タイム後の交代でした。直前に代えると対応策を伝えられる時間を与えてしまうのでもったいないですからね。

ボールは持たれてますが危ないシーンは特にないですし連動した守備から背後を狙う形がよく機能してます。

山口からしたらボール保持してるけど崩せずに奪われカウンターを受ける訳ですが、ユニフォーム入れ替えてもしばらく気づかなないかもしれません(^^;)

ボールを持たずに主導権を握るヴェルディってそうそう見かけませんけどロティーナ監督時のブロック守備だけでなくハイ~ミドルプレスでも連動して奪いにいけてるのは大きいですね。

87分、梶川と福村と山下→晴也とアンカズと橋本へと交代。橋本は右WGに入り佐藤凌我が左WG端戸がCFへ移動。

トランジションの反応が良くボールホルダーにしっかり寄せる身体を張る球際で戦う所は終止継続できてました。



最後に、今節はコンパクトな陣形で連動した守備から背後を狙って得たチャンスをモノにしました。背後を取れれば背後、ダメなら最終ラインを押し下げて広げたライン間を狙うとやるべき順番がチームで共有されていたので判断も早かった印象です。

理仁の意識が変わってきたように見えますが、CL決勝トーナメントに出場するような超一流の選手達でも高いインテンシティで守備で走り身体を張り球際で戦う所は鬼レベルでやりますからここは継続していきたいですね。

ハイ~ミドルプレスで連動してコンパクトな陣形を保ち球際で戦う強度や奪ってからの推進力がとにかく目立ってました。ユニフォーム入れ替えてたら「なんだ。いつものパターンか」ってなりそうな感じです。

渡邉監督 のコメント

今節も勝利という歓喜をお届けすることができなかったこと、そして今日のゲームに関して言うと内容についても非常に皆さんにとってフラストレーションがたまるものをお見せしてしまったこと、非常に申し訳なく思っています。なんとしてでもここで流れをしっかりと食い止めて次のホーム戦に向かいたかったんですけど、それがかなわなかった。もう一度しっかりと自分たちがやらなければいけないことを見つめ直して、次の維新で勝つ姿をお見せできるように戦っていきたいと思います。

これ永井監督のコメントとして出しても違和感ないですね(^^;)