20210613 第18節アウェイ千葉戦

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前節はU-24、今節はなでしこ。2年前は即位パレードの裏開催だったアウェイ千葉戦。ヴェルディ保持時3-2-5非保持時4-4-2。千葉保持時2-3-4-1非保持時5-4-1。

ヴェルディのハイプレスは人を掴みにいきながら選択肢を削って蹴られて回収とここは機能してるんですが、剥がされた時はサイドを離して中央にいる選手のケアを優先してほしいなと。

千葉は奪うとサウダーニャに当てて起点を作ろうとするんですがンドカと若狭がデュエルで負けてないので結構潰せてます。

千葉が1トップなので両SBとも少し高めの位置を取り(山口の方が高いですが相手が寄せてくる枚数で変えてるようです)WG-DH間を狙いながらサイドも使いブロックを動かしていきます。

サウダーニャの落としを受けるWGにはCBやSB、DHにはIHが寄せて潰しにいきますが千葉のDHを使わせてないので中央から展開される事が少ない分守備負担を減らせてます。上手くハマってるのもありますが今節はボールホルダーへの寄せの速いですし後ろも連動して受け手を掴まえてますし守備面の良さが目立ちます。

中盤で引っ掛かって前向きで奪われる事が結構ありますが切り替えの所でパスが合わなかったりするので助かってます。ただ5-4-1ブロックの内側を通せるシーンも結構あるのでリスクとリターンを天秤にかけると難しい所はあります。

19分、山口井出ジャイルトンの三角形を動かしながらマークをズラした所で失いましたがカウンタープレスで奪い返しジャイルトンから逆サイドポケットへのクロスを小池が頭で合わせて先制!ボールの速さクロスの精度が完璧でしたし、小池も小田の背中からタイミング良く飛び出してきましたね。

サウダーニャは加藤へのパスコースを切ってるのを確認してから若狭に寄せてるんですが、寄せると同時に動いてパスコースを作り背後のスペースを使って前進できました。こういうプレーはビルドアップの大きな助けになります。

ヴェルディはボールホルダーに寄せてパスコースを切りながら受け手を潰す所は継続できてますし、もう少しセカンドを拾えると主導権を握れそうです。

しばらく千葉に持たれますが、サイド攻撃がメインなので中央を閉めて対応するんですけどそこまで固い感じではないのでもう少しボールを保持して守備の時間を減らしたいですね。

加藤が最終ラインに降りてくると佐藤優平がアンカーの位置に降りてくるので空いた所を誰かが埋めるでオーガナイズされている様子。

37分に加藤から小池→福村へと繋いでWBの小田を引き出して広がったCB-WB間を狙うのは今までもやってましたけどスムーズになってきた印象があります。

ヴェルディはリードして無理する必要がない事もあり中盤中央へ打ち込む縦パスはかなり少なくなってきました。

マテウスが相手を右に寄せてからンドカ→山口と繋いで船山が加藤へのコースを切ってきたのでンドカに戻し、船山が降りてきた佐藤優平に釣られてた所を加藤へ縦パスを通して前進できました。

今節はビルドアップの出口を上手く作れてますし、WBの背後を狙って崩しにいくのとジャイルトンを張らせてチャンスメイクしながら安田を押し込める事とサウダーニャを自由にさせないのはプラン通りなんだと思います。

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シュート数ほどの違いは感じませんでしたし、おおよそプラン通りのゲーム運びができていたと思います。

千葉の平均ポジションはWBの小田が高めの位置を取りバランスが良く綺麗な形ですね。アタッキングサイドもその分左サイドからが多め。

ヴェルディの平均ポジションもバランスが良く加藤と佐藤優平がスペースを補完しながらビルドアップの出口を作り高めの位置を取るジャイルトンに井出と山口が絡む形が多かった分アタッキングサイドも左サイドが多めで右サイドは小田の背後を狙うのがメインでした。

チャンスはそう多くなかったですがWBの背後を狙う形はデザインされてましたし、守備は連動して相手を掴まえ起点になるサウダーニャを潰せてましたのでやりたい事やゲームプランの遂行はかなりできていた印象の前半。



後半、最終ラインに小林が降りてきてビルドアップに参加するのは前半からやってましたが、中盤にいる田口へのコースを切りながら最終ラインの選手に寄せてサイドに誘導してWBの所で奪えてましたのでハイプレスが整備されてきました。まだ味方が相手に寄せられてる状態でない時にプレスにいって剥がされる事もあるんですけどね。

アクシデントがあったそうなので何とも言えない部分はあるんですが、福村から中に打ち込んだ時に端戸が降りて受けられてないのが気になります。佐藤優平が背後に走っているのでチームとしてデザインされている形だと思うんですが

加藤が降りていたので若狭がアンカーの位置に上がり、加藤が上がったら福村が絞ってCBになり若狭が戻ってきたら福村がSBに戻ると流動的にポジションを入れ替えましたが、空いた所を誰かが埋めるで共有されているようです。

しばらく押し込まれた事で繋げなくなりセカンドも拾われるようになってきました。

58分、端戸→佐藤凌我へと交代。千葉が前への圧力を強めてきたので背後を突かせる意図なのかなと。千葉としてはいい流れだったので続けたかった気持ちはわかるんですけどね。

佐藤勇人が指摘してますが、千葉は戻りが遅いというかインテンシティが不足してる印象があります。

福村が加藤に入れスルーパスで小池が抜け出したシーンは佐藤凌我へのマイナスクロスなら決まりでしたけどジャイルトンが視野に入ってたんでしょうね。

61分に佐藤凌我が船山にかなり強くいったシーンは足を引いてるので警告でいいんですけど、かなり勢いがあったので退場になってもおかしくなかったですね。

前節もありましたけど下腹部直撃は…ね…(^_^;)

66分、船山と安田→大槻と末吉へと交代。

千葉は非保持時に大槻だけが降りる5-3-2に変えてきました。であるならばSBやIHが2列目の3の横を使っていきたいですね。

千葉に押し込まれる時間帯がありましたが佐藤凌我を入れてからは一進一退の攻防が続きます。

75分頃からややオープンな展開になってきたのもあるんですが、今節はレイオフ時や横に出した時に背後を狙う動きがあるのでスムーズに前進できてます。

80分、ヴェルディはジャイルトン→山下へと交代。千葉は小田とサウダーニャ→高橋と岩崎へと交代。ロングスローの前にサウダーニャを下げるんですね。

ヴェルディとしては千葉が低い位置でセットするなら新井、前からきて背後が空くようなら山下と状況によって使い分けをする予定だったのかなと。

千葉の陣形が間延びしてるのでスペースで受けた時にもう少しボール保持を優先して時間を使ってもいいかなとは思います。

86分、井出と佐藤優平→梶川と理仁へと交代。佐藤勇人はIHをインテリオールとスペイン語で言うんですよね。

89分、田口→新井へと交代。ここでCBを入れてくるのはパワープレーですね。

前節と同じ千本ノックを耐える展開ではあるんですけど千葉はあまりパワープレーをやり慣れてない印象を受けます。

カウンターで梶川がシュート打っていきましたけどこの展開ならプレーを切っておいた方が得策ですしいい判断だったと思います。

最後まで耐えきって終了。



最後に、千葉のインテンシティが…というのはありますけど、ビルドアップの出口を作って前進できてましたし、ハイプレス時にボールホルダーに制限をかけながら連動できてたのは良かったと思います。

前節もそうですが非シュート数程危険なシーンはなかったですし、ヴェルディはエリア内中央やポケットからシュートを打つ事が多いのでシュート数が少なく枠内シュート率が高いのはいつも通りです。

ただブロック守備が得意な訳ではないので、リードした時はボール保持を優先する割合をもう少し増やしていきたいですね。

これで3連勝ではありますけど序盤に作った借金を返済していかなきゃいけない立場なので順位云々ではなく一戦一戦目の前の試合に挑んでいってもらいたいですね。

サウダーニャは見れば見る程フィルミーノにしか見えなくなってくるんですよね