20190908 第31節ホーム山口戦

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台風接近の関係でキックオフ時間が19時→16時に変更となったホーム山口戦。

ヴェルディ保持時2-3-5非保持時ジャイルトンが前に出た4-4-2。山口保持時2-3-5非保持時4-5-1

山口の非保持時はやはり高い位置からプレスをかけてきてボールホルダーの時間を奪い人にかなり強くきます。ゴールキック時もエリア内の2CBに対して工藤と吉濱がつきGKには二度追いをしてSBにはWGがついてビルドアップを阻害する対策は練ってきているようですが、近藤から一発でレアンドロに通してしまう所からしても守備組織に難ありといった所でしょうか。

ヴェルディの保持時は山口が前からくる分背後が空くのでここを速く使っていこうという事で起点になるレアンドロを追い越していくのでここは前節と同じ形なんてすが、梶川へのスルーパスだったりレイオフ(落としのパスの事です)からのサイドチェンジで前進していくので今節は意図的にやっているようです。それとクレビーニョがインナー(アンダー)ラップして梶川が大外に出るのは今までもやってましたが、ハーフスペースに絞りジャイルトンが少し降りてCBからWGへのパスコースを作るアラバロール(ファルソラテラル)もやってましたのでジャイルトンの突破力を生かす為に取り入れたのかなと思いましたけど再現性がなかったので何とも言えない所です。

山口の保持時は素早くサイドを使ってからのクロスとそこから戻りながら絞るかマイナスクロスのIH入れて工藤を狙っていく形が多くSBが高い位置まで上がってきます。

山口戦ではどうしても相手のテンポになってしまう事が多く今日も速い展開になっています。


10分、ニアへのコーナーキックを奈良輪が弾いたこぼれを梶川が拾って田中パウロを引き付けてから晃樹へループパス。これを運ぶドリブルで運んで後方から走りこんできたジャイルトンへスルーパスを出して相手をぶっちぎりGKを見て冷静に流し込んで先制!まあ速いのなんのって(^^;

※突破の為のドリブルはスピードを出す為に前傾姿勢で目線も下を向きますが、運ぶドリブルは身体を起こして遠くまで目線を確保して出し所を探しながらのドリブルなのでスピードは必要ありません。ちなみに前者をレガテ、後者をコンドゥクシオンといいます。

山口が工藤とIHの山下の4-4-2で前線からハメにくるようになりますがこの時は上福元含めた3人で数的優位を作り、理仁が相手を引っ張って降りてきたら上福元がIHを狙うのは以前からやってましたが空いてる所を使うという共通理解は進んできたかなと。


19分、近藤から大外のクレビーニョ、降りてきたジャイルトンに当てた落としをインナーラップして受けた所で高井に倒されたこぼれをジャイルトンが拾い、CBの楠本をぶっちぎってクロスを入れ逆サイドからファーに入ってきた潮音が押し込んで追加点!潮音のコメントでは練習でやってた狙った形だったそうですが、これが吹っ切れるきっかけになってくれればいいなと思います。余談ですがレアンドロはタイミングよく中に入ってくるのが上手いので左WGに置いてたのもこの形が狙いだったんじゃないかと。

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主審はアドバンテージサインを出してませんでしたしこれがノーファウルとの事ですか(^^;山口がセルフジャッジ気味に足を止めてましたし決まったので結果オーライではあるんですけど

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でも、その直後にクレビーニョが楠本に倒されたのは完全にアフターでしたのでこれはとってくれました。このプレーで楠本が警告されます。まあSBが前に出ている裏を使われる分身体張って止めるしかないので理解はできるんですけどね。

23分に山口は工藤と山下が前線で並び4-4-2に変えてくる。

非保持時は前からプレスをする場合は人につく所からコースを切りながら寄せていくので改善されているんですがリトリート時はボールホルダーを自由にしてしまっていて裏をとられたりしていましたのでここはまだまだといった所です。

山口が左からサイドチェンジで田中パウロを狙う事が多いんですがここは慣れてきたのもあるかもしれませんがスライドで潰せるようになってきます。

非保持時は4-4-2なんですがWGの潮音が中に入ってきて晃樹がサイド変えてきたんですが潮音の体力面を考えて走る距離を短くしたという事なんでしょうかね?

いったりきたりの展開から山口が持つ時間が増えていきますが、持たせておいてカウンターを狙うというよりは押し込まれてるといった様子で奪い所の設定がもう少しはっきりしてくればリードしてる訳ですしボールを持たずに主導権を握る事もやっていけるかなと。

40分にジャイルトンと潮音の立ち位置を入れ替えます。SBでも前の方が積極的に上がってくるのでその裏をつく意図なんでしょう。


上福元が工藤と吉濱を引き付けてからリリースした事でレアンドロに時間とスペースを渡してこの貯金をクレビーニョに預け潮音の決定機まで。結果的にオフサイドになりましたが、GKのミスはほぼ間違いなく失点に繋がる中で勇気を持って引き付けてリリースをやってくれた事が実を結んだシーンでした。

山口は4-3-3に戻して左右のWGを入れ替えてきたのはサイドチェンジから田中パウロの前進が対応されてきた事が影響してるかもしれません。

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ボールポゼッションやパス数は山口の方が多くヴェルディはカウンターを狙うという形でしたのでシュート数に対する枠内シュート率が高かったです。

平均ポジションはヴェルディは全体的に低くジャイルトンがカウンター要員になっていて山口は高めで綺麗な形です。アタッキングサイドはヴェルディはジャイルトンがいる右サイドの印象が強かったですが潮音、晃樹、奈良輪が絡んでの左サイドからの方が多く山口は前の攻撃参加やサイドチェンジから田中パウロを使う事が多かったので右サイドが多めでした。

試合展開としては山口のペースでしたがチャンスを決めきれた事でリードできたといった内容だった前半



後半頭から晃樹→小池へと交代して右WGに入りジャイルトンが左WGと前半の最後と配置は同じで潮音が左IHになる。晃樹は脳震盪だったそうですが山口は激しいというよりは荒いの方が近かったのでこれくらいなら大丈夫と判断して荒れる原因になってしまう事もありますので注意はしてほしかったかなと。個人的にはフィジカルコンタクトの判定が甘めなのは賛成ではあるんですが

序盤にクレビーニョが持った時に小池が降りて梶川が上がる振り子の動きがありましたが、こういう動きも相手の守備の基準点をズラせるので使っていきたいですね。やはりこの2人は隣り合ったポジションの方がお互いの良さが出やすいようです。

お互いにサイドチェンジを絡めて後ろから直接裏に蹴る事が多くいったりきたりの展開の中で菊地の縦パスを内田の跳ね返したボールをジャイルトンが奪って仕掛けエリア内で倒されPK獲得。


キッカーが蹴る前に両足がゴールライン上から離れてしまっている反則をしてセーブ(PKを止める)したのでGKの吉満は警告されてやり直しになります。

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今回はこのケースですね


そのやり直しを右上に決めて3点目。

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このやり直しでもゴールラインから離れてしまっているので土肥コーチに早急に修正してもらえたらなと。

3点差になったので山口は当然前への圧力を強めてきますが守備の連動性が怪しい事もあってプレスを剥がして前進する事ができています。


55分、右サイドからのフリーキックを跳ね返しを梶川が受け左ハーフスペースの理仁へ渡し右足に置いたボールをジャイルトンが引っかける形になりゴール右隅に流し込んで4点目!

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まあこれはおいっ!俺の!ってなりますよねw

4点のリードがあって十分アドバンテージがあるので敵陣でパス回しをしてボールを保持してれば休めますし、山口が嫌がるスローテンポにもできたのでやっていってほしいなと。もちろん隙を見せれば追加点を狙っていくべきですが、頻繁に攻守が入れ替わるハイテンポな展開は山口のペースなので相手の土俵で勝負して失点するリスクを負う必要は無いでしょうし、これからの事を考えてもゲーム運びや終わらせ方も大事になってくると思いますので

実際フリーでシュートを撃たせてしまったりして隙が出てきてしまい流れが相手に傾いていきます。

69分にクレビーニョからのフィードをジャイルトンが受けスペースがある中で仕掛けるだけでなく中の潮音に合わせてたのでドリブルで突進するだけでなく周りもしっかり見えてるんだなと。

72分にクレビーニョ→河野へと交代して右WGに入り小池が右SBに降りる

ボールを保持されて耐える事が多いですが、スペースがあれば進み無ければ戻してボールを保持する形がやっと出て来きます。もちろんネガトラ対策は必要ですがこういう時間帯を長くしていきたいですね。

83分に理仁→新井へと交代して左WGに入りジャイルトンが右WG河野が右IH梶川がアンカーへ移動

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途中出場で元気な新井が前に寄せられておらず簡単にクロスを上げさせてしまってましたが、これは上福元が怒って当然のプレーになってしまいますのでしっかり寄せてボールホルダーを自由にしない事は意識してやっていってもらいたいですね。

時々チャンスはありましたが猛攻を耐えきって終了。



最後に、山口のミスや上福元様様の大活躍で無失点に抑えられましたが、現状では失点してバタつく事があったりもしますので4点のリードがある中で相手のテンポに付き合ってピンチを招いてしまうのはもったいなかったなと思います。体力を温存しながらパス回しをして(こういう場合は相手や目線を振り回してゴールを奪う所から逆算するようなパス回しでなくても構わないと思います)全然ボール奪えないと思わせれば体力はもちろんメンタルにも効いてくるでしょうし、永井監督が目指す相手を圧倒して勝つサッカーに近づけるんじゃないかなと思う所はあります。

ジャイルトンの能力は間違いないでしょうし、よりフィットしてきたらどうなるのかは楽しみですね(^^)