20191019 第37節ホーム甲府戦

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今季最後の西が丘開催となったホーム甲府戦。

ヴェルディ保持時2-3-5非保持時ジャイルトンが前に残る4-4-2。甲府保持時3-2-5~エデルリマを上げる2-3-5非保持時5-4-1。

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開始早々、クレビーニョのバックパスを2シャドーがフワッと追っていった背後で潮音がフリーで受けられたシーンなんですが、前からのプレスでハメてヴェルディのビルドアップを阻害したかったんだと思うんですけどそれにしてはプレスがちと緩いんですよね。


このシーンでも右シャドーの佐藤が左サイドに開いた近藤へのコースをウタカが切ってるのを確認してから梶川に寄せていってるので1トップ2シャドーでGKCBをハメにいきたいんでしょうけど上福元の技術が高いのでその背後のスペースを使う事ができてますし、甲府が前からプレスを行きたい前線とブロックを作りたい後方といった感じで中盤にスペースができるのでアタックゾーンまでの前進はスムーズですね。

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非保持時の甲府のWBが連動してないのでこのように浮いたSBを使えるんですよね。なのでウタカが梶川へのコースを切っててもSB経由でボールが入るのであまり効果がないです。8分に小掠が前に出てきて曽根田に澤井のケアをさせるような数合わせはしてはいるんですが再現性が無かったのでチームとしての約束事ではないようです。


8分、近藤からのロングフィードを小池が受けてアウトサイドで田中をかわしてGKCB間に入れたグラウンダークロスをジャイルトンが合わせて先制!晃樹も詰めてましたし狙い通りの形が出せたと思います。

この後甲府は前からの圧力を強めてきますが数的不利な状況でも突っ込んでくるので剥がして背後のスペースを使って前進する事ができています。

今日の保持時は左は小池が絞り奈良輪がオーバーラップするんですが左はジャイルトンが大外に張って澤井がインナーラップしてきてクレビーニョは中盤に残る形です。左のオーバーラップが潮音、右が澤井というのもありますが、おそらくこういう時にどこに入るで共有してるんじゃないかなと。ライン間に立ちボールを引き出しながら前進を図るという所は良くなってきてますね。

保持時はいいんですが非保持時は誰がどこにつくのか誰を見張るのかという所やパスコースを切るというのが曖昧でウタカをフリーにしてしまったりしていてまだまだ不安定ですね。ネガトラ時のデュエルの意識はいいんですけど

15分、小柳のパスを小池がインターセプトして晃樹が小柳を引きつけた所からカットインしてジャイルトンへの縦パスから右ポケットのクレビーニョへのクロスを弾かれたこぼれを梶川がファーポストを巻くようなシュートで追加点!ジャイルトンと晃樹の裏抜けがあって甲府の対応がはっきりしなかった所をうまく突けたと思います。甲府ヴェルディの穴を突けそうだという所で追加点を取れたのでタイミング的にもよかったです。

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水戸の長谷部監督もそうでしたけど伊藤監督も分析班と通信しているようですね。こうする事で早めに対策をする事も可能になりますしJリーグもこういった流れになってくるでしょう。

点を取らなきゃいけないので奪いにいきたいけど空いてる梶川に組み立てられて剥がされ結果的に退くといった感じなので前からのプレスが曖昧だった事で想定していたゲームプランとは違う展開になってしまったといった所なんでしょうか。立ち上がりに気を抜いて失点してしまうというのはよく見た事ある光景でしたので…

ヴェルディは相手が前からくる事もあって押し込んで崩すというよりインターセプトからショートカウンターロングフィードでシンプルにWGを狙う方が目立ちますがリードしてる訳ですしこれでいいんじゃないかなと。

20分過ぎからはボールが持てない時間が多くなってきましたが、非保持時の対応はまだ道半ばといった所でフィジカルを生かして押し込んできますが上福元とクロスバーの活躍でなんとか守りきれたといった様子。

甲府の保持時は3バックの近くまで2DHが降りてきて前線の人数が足りない事もあってWBに裏を狙わせる事が多く、ここからクロスというのが基本線の様子です。

2点リードしてるので無理に攻める必要はないですし、ボールを保持して時間を作って休むという事もできてますのでシュートまで中々いけませんがここまでの試合運びはいいと思います。

まだ前半なのでオープンにはなってないですがお互い非保持時が不安定な事もあり早い攻撃が多くなってきます。

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クレビーニョと小出が接触して甲府の保持時に主審が試合を止めたシーンなんですが、ドロップボールから再開する時にドロップを受ける選手以外は敵味方問わずボールから4メートル以上離れなければなりませんので主審がジャイルトンに下がりなさいってやってますね

小池の使い方は間違いなく梶川が一番うまいんですが、小池と呼吸が合わずにオフサイドになってる事が目立つのでここは要修正かと。

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支配率で上回りシュート数は4倍以上でしたが立て続けに撃たれたので本数が多かったです。平均ポジションやアタッキングサイドはヴェルディは小池や潮音や奈良輪が関わった左サイドの印象の方が強かったですが澤井が高い位置をとる事が多く、いつも通りWGが幅と深さをとり晃樹が降りる形。甲府は裏を狙う事が多かったので平均的なポジションになってます。パス数ランキングからしてもいかに梶川がボールを触ってそこから組み立ててた事がよくわかりますね。

上福元やクロスバーの活躍に助けられましたが、甲府の前からのプレスが曖昧で梶川を離していた事でスムーズに保持ができて、裏を狙って効率よく点が取れ理想的な展開だった前半。



後半頭から曽根田→アラーノへと交代。甲府は得点が必要ですからね。

甲府は非保持時を3-5-2に変更して2CBに2トップを当てトップ下がアンカー、IHをDHが見張りSBにはSHがつくように修正してきます。今まで梶川とSBを自由にしていたので当然なんですが、これによりプレスがハマるようになってボールを保持する事ができなくなって押し込まれます。


49分にアラーノのサイドチェンジが主審の後頭部を直撃してボールをタッチに出しました。こういう無防備なやつが一番痛いんですよね…当たったボールを甲府が拾ったので甲府のドロップボールで再開となります。

ジャイルトンが起点となるカウンター以外ではボールを保持できない時間帯が続いていきます。非保持時にどこに誘導してどこで奪うのかという所の整備を進めていかないと難しいかなと。

プレスがしっかりハマっているのでゴールキックからでも奪われて波状攻撃を受けてしまっていてフルボッコ状態です…

60分に晃樹→レアンドロへと交代。そのままCFに入ります。

甲府は内田、アラーノ、エデルリマが絡んで左サイドから攻撃してくる事が多くここからクロスやカットインから右サイドを使ってクロスというのが基本線。

レアンドロを投入しても保持した時に裏狙い一辺倒なのは変わりません。確かに押し込んでるので裏は空くんですが、噛み合わせ上WGが空くので少し降りて受けるプレーがあってもよかったかなと。

きっちり人につくような守り方をされてるのはありますけどボール出しが早くかつ相手が寄せてくる前にワンタッチで離して奪われる事が多く自分達で状況を悪化させてしまっていますね。リードしてて非保持時に強みがある訳でもないのでもう少し我慢してボールを動すというもの必要になってくるんじゃないかなと。

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71分に小池→平へと交代して3-4-3に変えて非保持時は5-3-2と後ろの枚数を増やして甲府の前線3枚+WBに対応する形に修正します。

レアンドロが降りて受けジャイルトンが絞り奈良輪が大外とようやく形になってきましたしクレビーニョが降りて受けたりして保持時のバリエーションがようやく出てきました。ブラジルトリオのユニット優位にいつもの形が合わさったような感じです。

80分にスローインを奪われて内田のクロスを金園が落として宮崎が拾って佐藤に渡し右ポケットから撃ち抜かれて失点。マンマークのようにつかれてましたがスローインはもう少し整備していった方がよさそうです。

87分にクレビーニョ→安在へと交代。WBに入り澤井がWGに上がります

失点後にまた押し込まれて身体を張って守るという展開に戻ってしまいますが、ウタカやアラーノに突破されるシーンもありますので寄せる所はしっかり寄せてほしい所です。

なんとか跳ね返して堪えて終了。終了後にレアンドロとアラーノが何か言い合いをしたようで両者とも警告されてレアンドロが次節出場停止…フラストレーションが溜まる展開だったのは間違いないですけどいらないカードでしたね…



最後に、前半は浮いてたアンカーやSBを使って前進できてましたが後半の相手の修正に対応できませんでした。時間を削られてボールを離すタイミングや前進が早すぎてロストしていた事も後半流れを手放してしまった要因だと思いますのでもう少し我慢してボールを動かす事も必要だったかなと。

甲府がパワーで押し込んできてる中で交代が遅かったのは選手達での修正を期待したんでしょうけどここは元のベースがもっとしっかりしてないと難しいと思いますが、序盤の緩みを突けたのが勝負を分けましたね。