20190914 第32節アウェイ新潟戦

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アウェイ新潟戦。佐藤がアンカーで理仁が右SBクレビーニョが右IHジャイルトンと潮音が逆配置。

ヴェルディ保持時2-3-5非保持時ジャイルトンが前に出た4-4-2。新潟保持時2-3-5非保持時シルビーニョとレオナルドが並ぶ4-4-2。

4-3-3と4-2-3-1では噛み合わせ上SBが浮きますし、非保持時の4-4-2時も2トップ脇を使っていけるのでSBの位置は高め。ジャイルトンが左WGなのは、新潟の左サイドは入念にジャイルトン対策をしてきてるだろうから意図を外すそうとしたのか、スピードのあるフランシスの位置を押し下げて非カウンターのリスクを軽減させる為なのかなと。実際新井1人では剥がされてしまうのでフランシスが降りてダブルマークで対応していましたので

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やはりジャイルトンがいる左サイドから攻める事が多いですが、フランシスが間に合わない時は戸嶋が寄ってきてハーフスペースがガラ空きになる事があるのでここを使っていこうという意図もあるのかなと。

梶川が大外で持った時にジャイルトンがハーフスペースに絞り奈良輪のオーバーラップする形は再現性がありましたのでこれで相手の基準点をズラしていく事や、縦に速い攻撃の時のジャイルトンもそうですが新潟の右ハーフスペースを狙っていきます。

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佐藤が合図しているようにボールが逆サイドにある時は絞りますが、そうでない時はWGは大外に張るのはチームとしての約束事になってるようですし、これを見てもチームとして幅をとる事やアイソレーション(逆サイドで空いてる選手を使う事です)は共通理解化されていると思います。

10分に右で廻してから左サイドに展開してジャイルトンを使う形が出てきました。合いませんでしたがこういう形を増やしていけたらなと。


大外でジャイルトンがキープした所を奈良輪がオーバーラップして渡し、梶川がサイド奥ジャイルトンがハーフスペースへ移動してポケットへスルーパスとWGIHSBで旋回する事で相手の基準点をズラす事で崩していこうという意図なんでしょう。

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結城さんのリサイクル旋回という言葉がわかりやすいかなと。

それとクレビーニョと理仁が頻繁にポジションを入れ替えるのはクレビーニョが絞ったら理仁が降りるようなのでクレビーニョ位置取りに合わせて理仁が動くって感じなのかなと。

20分にシルビーニョが両チーム合わせて最初のシュートを撃った後にヴェルディは左右のWGを入れ替えます。新潟が慣れてきたというのもあるのかもしれませんが、左サイドからの攻撃に対応できてきたので今度は右という事なのかと。


内田が運んで大外の潮音へ渡したら梶川がサイド奥に流れて相手を引っ張り奈良輪がハーフスペースに入って受けレアンドロがポケットを狙うという形でした。これも旋回での崩しのパターンの1つなんだと思います。

左サイドの大外が潮音になっても受けた時奈良輪がオーバーラップして梶川がハーフスペースにいる構造はそのまま残ってますので新潟の右サイドのハーフスペースを突いていく事は徹底している様子です。確かに新潟はここが空き気味になる事は多いようなので

右WGに移動したジャイルトンには堀米とSHの渡邉のダブルマークで対応してますしここは備えてきてたんでしょうね。

新潟の保持時は相手を崩すというよりはとにかく変な失い方をしてカウンターを食らわない事を最優先にしているような印象なので前節にあったようなジャイルトンのカウンターへの警戒が強いようです。


潮音がキープしてシルビーニョを剥がした所でレアンドロが少し下がってパスコースを作り逆サイドへのフィードをジャイルトンが受けて仕掛け、堀米をかわしてマイナスクロスでクレビーニョの決定機。これだけ質的優位で突破できる選手がいるのでオーバーロード(人数がいる密集状態のエリア)からアイソレーション(逆サイドで空いてる選手を使う)は効果的ですし増やしていければいいかなと。

コーナーキックが続いた後からはブラジルトリオの関係性で進める事が増えたので手薄になりやすい左サイドからも進めるようになってエリア内に侵入していけるシーンが多くなってきます。クレビーニョのIHやジャイルトンを右WGにもってきたのも今までとは違うパターンの崩しをやる為だったのかなと。

40分に非保持時に潮音が内側に入ってクレビーニョが外と前節にもあった形になってからジャイルトンが左サイドへ移動し保持時も左右のWGが入れ替わります。20分40分と時間きっちりですしユニット優位(選手同士の阿吽の呼吸の連携で作れる優位性の事です)や崩しのバリエーションを試してるのかも知れませんね。

何度かカウンターを受ける事がありますがレオナルドへの警戒はしっかりアラートをかけて対応しています。

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シュート撃った時間帯が集中していましたがボールポゼッション6割超えでの枠内シュート率が高かったてすし、敵陣深くまで入っていけてました。平均ポジションやアタッキングサイドから見ると新潟は左サイドに片寄せさせてフランシスのいる右を狙うのが基本線のようですし、ヴェルディはポジション移動があったので位置に関しては何とも言えませんがジャイルトンが高めで左サイドを使う事を徹底していました。

点は取れませんでしたが崩しのバリエーションを増やしながらボールを保持する時間帯が多く、永井監督が目指す所に近づいてきたかなといった前半



後半からジャイルトンが右WG潮音が左WGとまた入れ替えました。試してきた中でブラジルトリオの連携が得点機会が高いという判断なんでしょうか。

新潟も右サイドで廻して相手を寄せて左サイドの渡邉を使うと前半とは逆サイドから前進する形が出てきます。ヴェルディはジャイルトンが右にきてこちらから前進するだろうからその裏を突こうという事なのかと。

51分、近藤が2トップ脇からレアンドロに当ててハーフスペースのクレビーニョに叩いて突破した所を堀米が後ろから足をかける形になって倒れてPK獲得しこれをレアンドロが決めて先制します。

先制された事で当然新潟は前に出てきますが上福元を含め後ろで廻して相手を引き込んでスペースを狙ったり敵陣で廻しながら隙を伺う意図も感じますので課題だった先制した時のゲーム運びの整理が進んできた様子です。もちろん速い選手て突破できるようになった事で相手が2枚で対応せざるを得なくなったというのも大きいと思いますが

新潟に持たれた時はレオナルドやシルビーニョを警戒しながらラインコントロールをしてボールホルダーに寄せるという所は改善されてきました。その時その時の判断がもちろん大事なんですが、ラインを高く保ちたくてもボールホルダーがフリーで前を向いている状態ではラインを下げざるを得ませんからね。

60分頃から新潟が攻め急いでる事や疲労もあるんでしょうけどお互い選手同士の距離間が空いてきて前進できるケースが増えてきたので徐々にオープンな展開になってきます。

64分に理仁→小池へと交代してそのまま右SBに入り、オープンな展開になってきたからなんでしょうけど新潟も渡邉→本間に代えてきます。

ヴェルディは保持時にビルドアップから落ち着いて廻せてたのも前節から改善されてますし、新潟のポジトラが不安定な所があって即時奪還ができる事もあって主導権を握れています。

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ここまで理想的な展開ですね。

76分にクレビーニョ→河野へと交代。右WGに入りジャイルトンが左WG潮音が左IH梶川右IHへ移動

77分にコーナーキックシルビーニョに合わせられ失点。ボールの質が良かったというのもありますが…

ここから新潟に持たれる時間帯が増えていき矢野に起点を作られたりしてますがコースに入ったり身体を張って守ってます。

86分に梶川→藤田譲瑠チマへと交代してJリーグデビュー。アンカーに入り佐藤が左IHで潮音が右IHへ移動

シルビーニョとのフィジカルコンタクトはさすがに厳しいですが、プロの試合での感覚は練習試合とはまた違うでしょうし少しずつ速さ強さに慣れていってもらえたらなと

押し込んだ状態からカウンターを受けるシーンが目立ってきます。どうしても勝ちたいというのはよーーーーくわかるんですがネガトラ対応はやっていってほしいですね。

89分にジャイルトンが倒された時に主審が止めなかったのでプレーオンなんですが、この後善朗をレアンドロが止めたのが警告なのは仕方ないんですが、河野も執拗な異議でカードを貰ってしまったのはもったいなかったかなと。熱くなってたレアンドロを守る為だったのかもしれませんが、以前上福元を真っ先になだめてたのが凄く印象深かったので

コーナーキックを蹴らせてもらえずに終了。



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最後に、新潟のプレスや奪い所がいまいち定まってないというのはありましたが、近藤内田佐藤の所からのビルドアップが安定してましたし、レアンドロが起点になって前進してからの崩しの形の工夫もあってゴールに迫る事ができでました。それはボールポゼッション58%でパス数645本成功率86%。シュート15本枠内12本という数字やプレーエリアにも表れてました。

非保持時も修正はまだ必要ですがボールホルダーに寄せて相手が前を向けない時にラインを上げ向ける時は下げるとラインコントロールもできていたと思いますので個人的には内容は良かったと思います。

レアンドロが起点を作って前進するのはいつもの形ですしカウエがいたらここを潰しにきてたと思いますのでそういう意味ではよかったかなと。新潟としてはリードしたら出してくるプランだったのかもしれませんが。