20191116 第41節ホーム徳島戦

f:id:costoros_verdy:20191118201055j:plain

f:id:costoros_verdy:20191118201115j:plain

f:id:costoros_verdy:20191118201122j:plain

3年連続で最終盤での対戦となったホーム徳島戦。

ヴェルディ保持時2-3-5非保持時4-4-2~5-3-2。徳島保持時3-2-5非保持時5-2-3~5-3-2

理仁が上がりクレビーニョが降りて徳島の前線3枚に対して数的優位を作り、寄せてきた所で上福元から空いた理仁→梶川から奈良輪に寄せにきていた竜士の裏をジャイルトンが使い、CBの内田をサイドに引っ張って空いたハーフスペースにクレビーニョが入ってくるといきなり相手のいない所から前進する事ができました。4-3-3と3-4-2-1では噛み合わせ上SBが浮き、サイドにはWB1枚しかいないのでここを上手く突けたと思いますし、逆サイドでも小池がCBの石井引っ張った時に晃樹や理仁がハーフスペースに入ってくるのでここはチームとしての狙いなんでしょう。

ただ、徳島もそれはよくわかってるようでWGにCBが寄せて時間を作り、空いたCB-CB間にWBが入ってきますのでケアができています。

f:id:costoros_verdy:20191119212452j:plain

徳島が5-2-3の時は2の横が手薄になり(監督がそのスペースを指してますね)ここをクレビーニョに使わせれば竜士がクレビーニョとジャイルトン2枚を見なければいけないのでここの狙いもはっきりしてますね。

今日は時間とスペースに余裕のあるSBを使う事もありますが、ロングフィードでWGの所で起点を作りIHがハーフスペースを攻略するか、ライン間に降りたレアンドロが捌く形が目立ちます。ライン間にいる選手が徳島の最終ラインの間に立ち、降りた時にWGが裏を狙い深さを作る事を徹底しているので空いたスペースを活用できてます。

徳島はロングフィードを河田が受けて起点になるかロングフィードやサイドチェンジからWBのクロスが多いです。クロス時に逆サイドのWBも入ってきて中に4枚いる事もあって型が整理されてますのでいつもやってる事なんでしょう。

押し込みながらも中々ブロックの内側に入っていけませんが、そういう時はサイドからクロスと使い分けもできていて主導権を握れてます。

f:id:costoros_verdy:20191120000559j:plain

いつもならこの支配率とパス本数ならシュート数で下回る事が多いですが、ここまでシュートを許してない事からしてもボールを保持しながらもネガトラの出足がよく非カウンター面での改善も見られますしビルドアップも安定しているので点が取れると一気に楽になるんですが

保持時の徳島は前線3枚+WBで5枚になるので最終ラインで数的不利になってしまうので1枚降りてくるんですが、WGのジャイルトンなんですよね。チームとしての約束事でポジトラ時にクレビーニョを中継点にしたかったんでしょうけど足が速くカウンター要員にできる選手が最終ラインなのはもったいない気はしました。

自分達がやりたい事を体現できてる時はほんと伸び伸びとプレーしてます。それと前からのプレスでハメに行くのはいいんですけど、ロングボールを蹴られた時に簡単に剥がされて決定機までもっていかれてしまったシーンがあったように、アラートを効かせるという所や耐える時に辛抱して耐えるという部分をもっとやっていければ一段も二段も上にいけると思うんですがここが難しい所なんですよね。ただ、ここをしっかりやっていく事が今後に繋がっていきますのでやっていけたらなと

ここまでほぼほぼヴェルディのペースだった43分、内田からのパスを受けた竜士がカットインして一度野村に預けてポジション入れ替わってマークがズレた所からブレ球ミドルを決められてしまいます。シュート自体は竜士を誉めるしかないんですがほんともったいない…

ですが、失点後にヘッドダウンしたりバタついたりするのではなく、圧力かけてゴールを奪いにいく姿勢だったのは前進ですね。

f:id:costoros_verdy:20191120000830j:plain

f:id:costoros_verdy:20191120000837j:plain

f:id:costoros_verdy:20191120000843j:plain

f:id:costoros_verdy:20191120000849j:plain

f:id:costoros_verdy:20191120000857j:plain

こういったサッカーをやる以上ビルドアップのミスは許容しなければいけませんし(多すぎるのは困りますが)危ないシーンを作られましたが支配率とシュート数で上回れた分失点がもったいなかったです…

ヴェルディはアタッキングサイドでも今までなかった中央突破もあってまんべんなく使えてますし、平均ポジションでも保持時の綺麗な2-3-5でした。

徳島の平均ポジションはその分低めになりますがWBやサイドCBが高い位置をとり保持時にやりたい形がとれてるのはさすがといった所。アタッキングサイドは河田が右サイドに流れる事が多かった分右サイドを使う事が多かったです。

後ろ3枚と梶川(プラス上福元)でのビルドアップも安定していてWGを狙って深さを作り、浮いたSBや梶川から空いたスペースを使って前進もできてましたしスコア以外はかなりの出来だった前半



後半の立ち上がりにインテンシティが緩くなったなと思ってた中で47分、アタックゾーンで横に動かされ野村が受けた時に背後に田向もいて理仁が数的不利になってしまっている所からのクロスをファーにいた河田に決められてしまいます。徳島に綺麗に崩された形なんですがパワーを出さなきゃいけない時に出ないといった感じでインテンシティが安定しないんですよね…


・守備でもっと厳しく相手にいくこと
・後半立ち上がりが重要だそ
という両監督のコメント通りになってしまいました…

2点目を取った事で徳島が守備ラインを自陣まで下げて深く守るようになり引いた時の非保持時陣形も5-4-1に変えてきました。徳島としてはなんとしても勝点3が欲しい訳ですし、ヴェルディは5-4-1ブロックを敷くと攻めあぐねるというのはロドリゲス監督が気づかない筈がないので当然なんですけどね。

後ろからのロングフィードでWGが裏を狙うのは継続してやれていますが最終ラインが深くなり背後のスペースを使いにくくなってきます。

徳島としては引いてカウンターを狙うというプランでいい訳なんですが、ポジトラ時に前線3枚と両WBが飛び出してきてクロス時と同様カウンターの形も整備されてますね。保持時も無理をしなくていいのでゆっくり回してスペースができたらそこを突くといった感じで余裕をもたれてしまい形勢逆転といった所。

57分にレアンドロ→佐藤へと交代して左IHに入り晃樹がCFへ移動

今日はWGが背後を狙う意識が高いので後ろに戻して相手を引き出してから裏を狙う形は狙っていっていいと思いますし、中央への縦パスであわよくば突破を計りながら相手を中央に寄せてからサイドを使うというプレーもあり退いた相手をどう崩すかという部分では一歩前進かなと。

コーナーキック時はゾーンで守るのはいつも通りですが、徳島はGKの正面に2枚入ってくるんですね。確かに上福元の守備範囲は広いんですがGKに枚数を割いてくるのは珍しいですね。

https://youtu.be/P9T4kGe7pfM
平からの縦パスを佐藤がスラしてジャイルトンのシュートと中央突破の形から得たコーナーキックから70分、ニアで弾き返された所から理仁がファーでフリーになってる小池を見つけてクロスを入れトラップしてからのシュートで1点返します。空いてる小池をよく見てたと思いますし、この時間帯に得点できた事は流れを奪い返すきっかけにもしやすいですからね。

しかし徳島は慌てずに河田を起点にして捌いたりサイドチェンジで前進してきますし、メンタル面でのコントロールもしっかりできてるんでしょう。

76分にクレビーニョ→藤田へと交代してアンカーに入り梶川が右IHへ移動

藤田は首を振って浮いたポジションどりをしてますしここの心配をする必要はない様子

82分にジャイルトンと晃樹のポジションを入れ替えます。フィジカルが強いジャイルトンを中央にして起点を作りたかったんでしょうけど強引に中央突破を計るといったプレーも目立つようになってきます。ふかばさんが指摘していたように地上戦でのパワープレーなんだと思いますが、時にはそういった形もいいですけど中央に人が寄る分サイドに大きなスペースができてカウンターを受けやすくなってしまい浮いたボールではないのでポジションを整える時間も無いのでハイリスクなんですよね。サイドを使うのと組み合わせるにはいいですけど中央突破の意識が強すぎると収支マイナスになってしまうんじゃないかなと。

89分に奈良輪→新井へと交代して左WGに入り小池が右SBへと移動

今までより退いた相手を崩すアイディアはありましたが崩せずに終了。

f:id:costoros_verdy:20191120224745j:plain

支配率やシュート枠内シュートで上回り内容はよかったと思います。



最後に、リスク管理やインテンシティが安定しないというのはありましたが、安定したビルドアップから浮いたポジションを使って前進してWGが裏を狙って深さを作り起点になった時にはハーフスペースにIHやSBが入ってきてポケットを狙いコンビネーションでの中央突破と前進や崩しのバリエーションが増えましたので内容はよかったと思いますが、エグい位選手を引き抜かれた中でもこの順位にいるだけあって徳島は勝負強かったですね。

個人的には昇降格がなくなった時点で結果より内容重視なので満足とまではいきませんが概ね印象はよかったです。

次節はお互いに順位が確定している同士の対戦になりますが来年に繋げられる内容を期待してます。