20190714 第22節アウェイ金沢戦

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アウェイ金沢戦。ヴェルディは陵平と端戸が横並びで佐藤がトップ下の3-4-1-2

ヴェルディ保持時3-2-5で非保持時5-2-3。金沢保持時で3-2-4-1非保持時4-4-2。

序盤は金沢が前からプレスをかけてきたのでライン間の陵平にロングボールを入れて裏やボランチに落とす形が目立ったけど5分過ぎくらいから金沢が前から来なくなったのでビルドアップでの前進をするようになる。ホワイト監督の前半は満足してるというのは相手が前から来るか来ないかでの攻撃の使い分けができていた事なんでしょう。


潮音→永田→端戸→陵平と繋いで潮音がポケットに進入したシーン。裏抜けでこの位置がとれた時は相手のバランスが崩れてる事が多いので、ローボールでGKCB間かマイナスクロスの方がいいかなと。ハイクロスだと時間がかかる分相手に戻る時間を与えてしまうので。

保持時は左は陵平が長谷川の裏に流れてボールを受けたり、潮音と永田に佐藤。右は晃樹と小池と佐藤や端戸のコンビネーションで沼田の裏を狙う形が基本線のよう。

金沢は奪ったら前に当ててサイドに散らしたりスペースがあればどんどんアタックしてきてあまり手数をかけずに左サイドからの仕掛けが多い。前回対戦の時はヴェルディが左で廻して右から突破を多用していた(前回は4-3-3で小池が右WG)ので小池対策でもあるんじゃないかと。

非保持時のヴェルディは5-2-3というか5-2-1-2といった時が多くてスペースが多く、個で奪い返せる事はあるけど組織としてのネガトラ(ネガティブトランジションの略で攻→守への切り替えの事)はほとんど機能してない。20分過ぎからネガトラ時に間延びした3-2-3-2のようになってるので空いてるスペースからシュートまでもっていかれるシーンが増えてくる。

コンビネーションで崩していくのはいいんだけど崩しきろうと難しくやろうとしないでサイドの突破とか相手を外したりするモビリティを生かしながらシンプルにプレーするだけでもかなり違うとしての思うんだけどね。

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スタッツはボールは持ててもフィニッシュまでいけずに逆襲を食らう展開だったというのがそのまま出ていた。

平均ポジションは金沢はカウンターが多い分落としのボールを拾ったり前線までの中継役として全体的に中央から左サイドに選手が寄り、ヴェルディはほぼ保持時の形。

アタッキングサイドは金沢は徹底して左からと小池を自陣に押し込めながら選手の特性を生かすゲームプランのよう。ヴェルディは持ててもブロックの内側に中々入り込めなかった。

持たせてカウンターとヤンツーさんの思惑通りの展開になったと言ってもいい展開だった前半。



後半頭から金沢は小松→山根へと交代、2トップの右に入る。ツインタワーからスピードやアジリティで勝負といった所なんでしょう。

金沢が前からプレスに来るので端戸や陵平にロングボールを入れる事が多い。相手がハイプレスかミドルプレスかで使い分けができていた所はよかったと思う。

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後半早々、敵陣で奪われた時に永田が高い位置をとっている分左SHの金子とマッチアップするのが晃樹になっていたんだけど、ボールを持ってる山根を見なきゃいけないのでこれだとどうしても追いかける形になってしまう。奪われ方もあるけどこうなってしまうと厳しい。

49分、沼田からのロークロスが逆サイドに抜けたボールを長谷川が受け、晃樹を剥がしてサイドをえぐられGKCB間へのクロスを上福元が弾いた所を山根に押し込まれる。

ここからハイプレスを受けて前に進めず低い位置で奪われカウンターを受けるシーンが増えてきてブロックも曖昧で金沢の縦パスがスコンスコン入るので決定機を作られてしまう。

54分若狭→田村へと交代。ポジションはそのまま右CBに入る。


サイドに流れた垣田を栄直に任せポジションを入れ替えて中央のカバーに田村が入る。カバーリングカバーリング(ペルムータ)がしっかりできていたのは◎

ボールを持っても足元で繋ぐ事が多くて中々進めず、ミスで奪われてカウンターを受けるという悪循環が続く。

65分くらいに左サイド片寄せから落としのパスで裏を狙うキャンプから取り組んでた形が出てきてようやく進められるシーンが出てくる。やっぱり事前に仕込んである形なら迷いなくプレーできる分速度が上がるのでこういうプレーは織り混ぜていきたいかなと。

69分、晃樹→梶川へと交代。そのままDHに入る。

73分に垣田→クルーニーと電柱の交換


途中出場の梶川からの縦パスやスルーパスでチャンスが作れてきた中での74分、中盤3人のパス廻しから永田へ渡して突破からのクロスを陵平が決めて同点!ファーに流れてからニアに寄ってまたファーへと動いて廣井を剥がしてフリーな状態を作り出してシュートと上手いプレーだったと思う。ここまでシンプルに仕掛けてからのクロスってあまり無かったし、こういうプレーの方が中も合わせやすいので増やしていきたい。

追いついて息を吹き返すかと思ったけど間延びした状態からカウンターを受けセカンドボールも拾われ波状攻撃にさらされる。前後での意思疎通が合ってない印象。

80分に佐藤→皓太へと交代。

状況は全然変わらず奪ってもカウンターにいけないし、守備に追われる事が多いので足が止まってきた。中日に天皇杯があった影響もあるかもしれないんだけど

オープンな展開の中で金沢に再三決定機を作られるけど枠にいかないので助かってる。最後のカウンターにいく所で笛を吹かれたのは金沢からしたら不満だろうけどおそらく入らなかったんじゃないかなと(^^;

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ヤンツーさんが勝ち点2を失ったというのは偽らざる本音だし、このスタッツとプレーエリアで勝ち点取れたのはある意味凄い事かなと(^^;



最後に、攻撃は相手がハイプレスの時は2ライン間の2トップにロングボールを入れてプレスを回避してミドルプレスの時は後ろで数的優位を作ってビルドアップと使い分けをする意識があった事は収穫かな。運べない進めない問題は依然としてあるけどこれを解決する方法の1つである事は確かなので

ただ、奪われ方もあるけどいかんせんネガトラ対応がにんともかんとも………というのはあるけど相手に寄せて身体を投げ出すという所はできていたかなと。

ティーナ監督はきっちり型や枠にはめ込むやり方だったので原理原則に加えてこういう時はこうするといった詳細な説明書を渡していたので形になるのは早かったけど想定外の事が起きるとバタつく事があったし(大分戦で5-3-2で守ってた所で大分のDHが3の横に広がってサイドからボコられてた時にイバンコーチの指示でとりあえず5-4-1にしてハーフタイムまで堪えた事がありました)、ホワイト監督のように自主性を重んじるやり方だと監督と選手で描いている絵にズレが生じてしまうといった所は少しずつ少しずつ進めていくしかないと思います。こういう所は一朝一夕にはいかないでしょうし