20211128 第41節アウェイ秋田戦

アウェイ秋田戦。ヴェルディは4-1-2-3で秋田は4-4-2でスタート。

ヴェルディの保持時は、ビルドアップ時にCFの武が理仁を見張る4-2-3-1で対応してくるんですけどその後ろがゾーンの意識が高く寄せがいまいちなのでIHが間で受けてサイドに叩いて前進する形が多いです。サイドから前進してダメなら戻して中央や逆サイドを使ってスライドのズレを狙っていこうって印象。秋田のハイプレスを1本のロングフィードでひっくり返す形もあります。

秋田の保持時は、奪ったら前線に蹴って落下地点に密集を作ってセカンドを拾うキック&ラッシュ。SHが絞る分SBがサイドを埋めるのはしっかりしてます。そしてサイドからのクロスと中盤で引っ掛けてショートカウンターが基本線。それと江口のロングスローを始めセットプレーに力をいれてるのも相変わらすのよう。ただ、繋いだりGKに戻してヴェルディを引き出してから背後やスペースを使う形もあります。

ヴェルディの非保持時は、ハイプレス時はマンツーで秋田が密集を作る分ヴェルディも片方のサイドにかなり寄りラインを高めにしてコンパクトな陣形を作ってます。こうすれば1本のフィードで危険な場面を作られる事は早々ないですからね。セット時はいつも通り4-4-2。ヴェルディは人につく意識が高いです。

秋田の非保持時は、基本的に中盤で引っ掛けてショートカウンターですが、ハイプレスもやりますけどCBまではそんなに寄せてこないので、パスコースを制限する意識の方が高そうです。そしてセットした時は4-4-2。ゾーンディフェンスはしっかりしてるんですが寄せがいまいちなのでブロックの内側を使われているシーンが結構ありますね。

序盤から秋田に万全の状態では蹴らせないように前線から寄せていくので跳ね返しやセカンドの対応をする分ボールサイドにかなり人数をかける展開。

空中戦の連続でセパタクローですか?って位ボールが落ちないですね。

序盤は秋田に押し込まれますが、芝が長い事やピッチコンディションにまだ慣れてないような印象。

ヴェルディのビルドアップにはCFの武が理仁を見張る4-2-3-1なんですが、ゾーンの意識が高く寄せの強度がそうでもないのでIHからサイドに叩いて仕掛け前進していきます。

なのでヴェルディの選手達はそこまでプレッシャーを感じてないようなので繋ぎがスムーズです。長崎もそうなんですけどソリッドなゾーンディフェンスができるが故にマンツーというか寄せの強度が落ちてしまう事があるんですよね。

ヴェルディは左サイドから前進して小池を逆サイドに張らせてますが、アイソレーション前提というより中央でスライドのズレを狙う意図の方が高そうです。

9:03からのシーン。深澤が2トップ脇から前進した時に左SHの茂が外切りだったので中に入っていった時に理仁と被ってしまったのはもったいなかったですね。中央のライン間にIHがいなかったので理仁にブロック内に入ってほしかったなと。

ヴェルディがピッチに慣れてきたようで繋げる事が増えてきました。

秋田は繋いだりGKに戻したりしてヴェルディを引き出してから背後を狙う形もありますね。

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理仁が最終ラインで晴也にパス出しした後中盤に上がった時に2CFの真ん中に入って門を閉じさせて脇のスペースを使わせた判断がよかったですね。ここからサイドで高い位置をとっていた深澤のレイオフから決定機を作れました。最後のフライスルーパスもよかったです。

14分の先制点はコーナーキックをかなり浅い所に蹴って晃樹のダイレクトボレーからこぼれを押し込めました。佐藤凌我のシュートコースはまず止められないでしょうしサインプレーがハマった形です。セットプレーの得点があまり多くないのでバリエーションを増やしてきたみたいですね。

16分に千田のシュートをマテウスが顔面ブロックする形になったんですが目に当たってしまったようです。

21分にマテウス→長沢へと交代してヴェルディ公式戦デビュー。出る前に加藤や奈良輪が声をかけにいってましたね(^^)

大変でしょうけどGKが途中出場する時はPKからだったり数的不利だったりする事も多いので爪痕残してほしいですね。

晴也は試合感みたいなのがあるのか繋いだり戻したりの判断の所が不安定なのは気になりました。

秋田は縦志向ではありますけど細かく繋いで前進する形もあるんですが、これは以前にはなかった形なのでこういう所も整備してきたんでしょう。

飲水タイム後の秋田はロングフィードからのセカンドで肉弾戦を挑んでくる形が増えましたが、こちらの方が形を作れてるからなんだと思います。そしてボールホルダーへの寄せの強度も上がってきました。ヴェルディもこのフィジカルコンタクトにしっかり対応してます。

ヴェルディのビルドアップはコンパクトな陣形のまま前進できているので押し込んでからではなくても奪われた時にカウンタープレスが効いてます。今までよりも同じ車両で前進できるようになってきた印象。

36分の得点は新井の仕掛けで奪われた所から江口が蹴ったボールをブロックして奪い返しエリア内に侵入して横パスと綺麗なカウンターでした。最後の小池がちと危なかったですが(^^;)0.9点は新井の得点なんで新井にもおもちゃを✋

40分の失点は江口の直接FKなんですが、ちと長沢のポジショニングが中央寄りだったかなとは思いましたが、経験を積んでいってもらえたらなと。

秋田は1点返した事で寄せの強度がもう一段上がってきたので、ヴェルディはIHが十分な状況でパスを受けられる事がかなり減ってきました。。ここまであまりいい形を作れてなかった中で得点できたのが効いてるのかもしれません。

マテウスの負傷交代があったので前半のATが7分あります。

秋田の強度が上がってきたのでヴェルディはシンプルに蹴る事が増えてきましたし、繋ぐ時も仕掛けが少し減ってきました。セーフティに攻めて1点のリードを守りきってハーフタイムへっていうのもあったかもしれませんが。

秋田の強度が上がってきてからはブロックの内側を使えるシーンは減りましたけど、秋田のプレスに合わせてビルドアップとフィードの使い分けができてましたし、トランジションや球際でも戦えてました。秋田は攻撃の狙いは出せてましたけど強度がいまいちな時間帯があったのがこの差になったかなと感じた前半。



後半、ヴェルディは右サイドの晃樹と小池が大外とハーフスペースを分け会う形での前進と、佐藤凌我を含め最終ラインからフィードやビルドアップで前進し、秋田はフィードとレイオフで縦に速く攻める展開は変わりませんが、落ちないお互いにコンパクトな陣形を保ってますのでカウンタープレスの応酬で球際の攻防が激しくラグビーみたいになってきました。

51分に晃樹の縦パスを受けた小池が横に叩いて理仁に渡して背後を狙う形がありましたが、ここの所崩しのバリエーションが増えてるんですよね。

ビルドアップもプレスに合わせて空いた所を使ったりスペースを運んだりと相手を見ながらプレーできるようになってきましたし、コンパクトな陣形を保ててるのでカウンタープレスも効きやすくなってます。

展開としては変わらないんですけど、お互い自分達の形をやりながらデュエルも激しいので見応えがありますね。

左サイドでも梶川と福村がレーンを分け合ってハーフスペースで縦パスを引き出そうとしてますので、中央が使いにくくなった事の修正なんだと思います。

57分に斎藤→半田へと交代。プレス強度を強める為なんじゃないかなと。

新井がカットインする時に奪われると中央で失う事になるので2CBが秋田の2CFをマークしタクティクスファウルででも潰すのはしっかりしてます。ただチームとしての約束事なのかピッチ内の判断なのかはわかりません。

63分に三上と茂と武→沖野と久富と中村へと交代。ここまでで前線4枚を変えてきました。いい流れを作れてるのでプレスとスペースへのアタックを維持する為なんじゃないかなと。

お互いの良さが出てますけど中々シュートまでいけずデュエルが多く疲弊する展開なので選手達はシンドイでしょうね。

列を降りながら中央3レーンで縦パスを受ける事が多くなってきたのでライン間で前を向けるシーンが増えてきて我慢してボールを動かせるようになったのはいいですね。

72分に新井→山下へと交代。右WGに入り小池が左WGへ移動。この展開だとWGはシンドイのもあるんでしょうし、秋田のディフェンスを押し下げたり背後を突く意図もあるんだと思います。

お互いにデュエルが激しいのはそのままでシンプルに背後を狙う事が増えてきました。

80分に江口→高瀬へと交代。左SBに入り藤山が右DH飯尾が右SBへ移動。

ヴェルディは秋田のプレスをまともに受ける形になってきて中盤で引っ掛かる事が増え押し込まれるようになってきました。ここは体力面の問題がありそうな感じです。ただ、保持が安定すると秋田はCBまでは寄せてこないのでここでちと休めてるって状況。

88分の得点はカウンターからなんですが、秋田としてはゴールに迫れるいい流れだっただけにもったいなかったですね…

90分に晃樹と小池とンドカ→加藤と竜士と平へと交代。理仁が右IHへ移動。

90+3分の得点は高い位置で加藤が奪ってからのショートカウンターで山下が稲葉のタックルの逆をとったプレーが良かったです。

この点差になっても秋田のインテンシティが落ちないのは流石の一言。

最後までインテンシティの高い展開のまま終了。



最後に、こんなに点差のつく内容ではないんですけど秋田としてはオウンゴールが痛かったかなと。

ヴェルディは寄せの強度や球際でしっかり戦う所とトランジションの反応は維持できてますし、ビルドアップや崩しのバリエーションが増えてチームとして今何を選ぶか?の共通理解が深まってきた印象です。

秋田はただ背後に蹴るだけでなく繋いだりタメたりして引き出しを増やしてますし、何もかかってない中でもインテンシティを維持できてるのは流石でしたし来年の対戦を楽しみにしてます!

今が3月だったらなーというのが正直な所なんですけどね(^^;)