20190630 第20節アウェイ岐阜戦

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表紙にするならこれの方がいいかなと。

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アウェイ岐阜戦。フォーメーションはこちら。

ヴェルディの保持時は4-1-5~3-2-5非保持時は5-2-3で岐阜の保持時は2-3-5非保持時は4-4-2というよりサイドハーフサイドバックの横まで降りてくる5-3-2や6-2-2といった所。

岐阜はビルドアップよりもダイレクト志向だった事もあるんだろうけど4バックは全員センターバックタイプとバスを置く気マンマンで、これだけでも北野監督らしさが出てるかなと。なので序盤はロングボールでシンプルにSBの裏を使いにいくプレーが多い。

ヴェルディのビルドアップは岐阜の2トップ間の裏で潮音が受けられたりもしていて上手くフィルターをかけられてない事もあってスムーズに運ぶ事ができる。左SHの川西が下がるのが早いんだけど小池に対してダブルマークで対応して質で殴らせない為なんだろうかと。

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ボランチが2トップの間に入る事で間を閉めさせて脇にスペースを作り運ぶ事もしっかりやっている。

圧倒的に押し込む時間帯が多くサイドからのクロスやコンビネーションでの崩しがメインでサイドチェンジから小池を使って突破をはかるシーンもあるけど川西がしっかり対応してくるし、がっちりブロックを作る岐阜を中々崩せない。岐阜は前がかりになってるヴェルディの背後をライアンデフリースに狙わせたり前田に当てたりとシンプルな攻撃が多い。

時間が進むにつれ焦れてきたのかボランチもサイド奥まで進入してコンビネーションに参加するシーンが出てくる。押し込んでる間に先制点をとりたいというのはわかるんだけど、まだ始まって20分ちょっとしか経ってないしリスク管理の面からするとまだ早いんじゃないかと。

29分。宮本から川西を狙ったフィードに若狭が競り勝ったのはいいけどセカンドボールをライアンデフリースに拾われ、寄せが緩くエリア内で簡単にクロスを上げられ川西に合わせられて失点。押し込んでる時にトランジションが緩くなるのはお家芸というか伝統芸というか………讃岐にもこんな感じで被弾したし、北野監督はヴェルディの事をよくわかってらっしゃるとも言えるかなと。

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山岸のクリアにライアンデフリースが反応した所のケアに上福元が出てきてくれたんだけど、この写真だけ見ると訳わかんないね(^^;

中々展開に変化が無い中では、後ろから繋ぐだけじゃなくてリトリートする時間を奪う為にシンプルに裏を狙って変化をつけていってもいいんじゃないかなと思ってた所で佐藤が中央、平や若狭が低い位置からクロスを入れる形があって攻撃に変化が出てきた。端戸がPK貰ったのもこの形からだったし押してダメなら引いてみなって大事だなと。

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潮音がボールを要求してるんだよね。皓太がコパに召集され、森保監督が視察に来てる事も影響してるのかもしれないけどこれが何かが変わるきっかけになってくれればいいね。

チームとしての約束事ではPKキッカーはその都度監督が指名する事になってるんだけど、前半の内に追いついておきたい大事な場面で得点した事が無い選手に蹴らせてくれたホワイト監督や譲ってくれた端戸にも感謝しないとね。

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スタッツでは圧倒的だけどボールポゼッションからすると持たされてる感じではあったし、平均ポジションやアタッキングサイドからしても岐阜はダイレクト志向でセカンドボールを拾う為に近づくので幅はあまり必要なく中央が一番多くなり、ヴェルディは保持時の形そのままで小池や端戸と仕掛けられる選手を使う形が多かった。

全体的に岐阜というか北野監督のペースだったかなという感じでもあった前半。



後半、岐阜は川西→栗飯原へと交代、そのまま左SHに入る。

展開としては前半と変わらないけど左の永田や佐藤を使う形が増えてきて、最終ラインから陵平やWBに裏を使わせるシンプルな攻撃も織り混ぜるようになってくる。永田から佐藤のシュートがバーを直撃したシーンなんかは前半は無かったからね。

56分に陵平→レアンドロへと交代。守備機会がほとんどないし、狭いスペースではレアンドロを活かせるという判断なんでしょう。同じ時間に岐阜もライアンデフリースから永島へと交代。左SHに入り栗飯原が左CFへ

サイドに人数をかける事が増えるけど中々突破には至らない。讃岐にもリスクをかけてる時につまらないミスからカウンターを食らう事が多かったし、北野監督はヴェルディ対策としてこの形を狙ってるんだろうね。ボール持たせておけば勝手にミスしてくれるだろ?みたいな感じ

70分過ぎに岐阜がボールを持つ時間が出てくるけど引きこもってるからボールを持たせて引っ張り出そうという感じではないんだけど結果的に背後にスペースができるのでそこを狙ってカウンターを仕掛けるシーンも出てくる。

85分に理仁→勘也へと交代、ポジションはそのままボランチに入る。完全に膠着状態だったのでパス出した後も裏に走ったりしてモビリティを出すようにという指示を受けてたんだろうか

89分に佐藤→ヴァウメルソンへと交代。仕掛けて個でこじ開けろという事でしょう。この直前に咸泳俊がプレー続行不可能になってしまい交代枠を使いきってしまっているので岐阜は10人になる。

90分にようやくこじ開ける。小池がクロスを跳ね返りを受けて右ハーフスペースにいる佐藤から勘也へ渡し端戸とのワンツーでポケットへ進入して寄せてくる永島を半身ズラしてからのクロスをファーでレアンドロが合わせて逆転!レアンドロは少し戻ったり止まったりしてスペースを作るのが上手いし、勘也の半身ズラすクロスはベレーザの籾木もやるけど相手からするとタイミングがとりづらいのでお互いに狙い通りなんだろうね。

岐阜はパワープレーに出てくるけど1人少なくなってしまったのがね…このまま終了。



最後に、退いた相手を崩すバリエーションを増やしていくのは必要なんですけど、パススピードとテンポが単調なのでこれでは崩せないかなと。相手を食いつかせる緩いパスの他に通す為に強いインサイドキックでのパスとそれを意図した所に止める技術は海外や代表を目指していれば必要なスキルだし、こことタッチ数で変化をつけていかないと相手も対応しやすくなってしまうので

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岐阜の得点率100%というのも凄いんだけどパス本数からしてこの内効果的だったのがどれくらいあったかという事にもなってきてしまいますが、こういう苦しい試合をモノにできたのは大きいし潮音も含めこれからの糧になっていくと思います。長崎讃岐ときて次節は柏とシンドイ試合が続きますが積み重ねていければと思います。

それとアトさんが書いてた4-4-2.4-3-3と構築から崩壊までのサイクルが早いという事なんですけど、サッカーモラルにズレがあって監督と選手で同じ絵を描けてなかったからなんじゃないかなと思ってます。今の3-4-2-1は相手の自由を奪い危険なスペースを埋めるという所からアジャストしていってるので今までとは違うとは思うんですよね。日本やアジアの事を知ってるイバンコーチやホワイト監督やロドリゲス監督の事からしたらカレーラス監督やペッキア監督は大変だったと思いますし

実際4-1-4-1で守るには2列目を前に出してる分相手の自由を奪いデュエルしないと簡単にアンカー脇を使われて前進を許してしまいますし、しっかりプレスでハメてアバウトなロングボールを蹴らせたりあわよくば奪うと。昨シーズンのローマはこの形でGKと4バックにプレスをかけてロングボールを蹴らせる事でバルセロナに勝った訳ですし

パワープレーは守備と引き換えに攻撃に人数をかけるのと同じようにアンカー脇を空ける代わりに前からのプレスでハメにいくといった感じですかね。