20190818 第28節ホーム山形戦

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相楽副審の復帰戦?となったホーム山形戦。ヴェルディは左右のSBが逆配置。

ヴェルディ保持時2-3-5非保持時河野が残って4-4-2。山形保持時3-2-5非保持時5-4-1。

序盤の山形は前線からプレスをかけてくるけどここの所のヴェルディの失点パターンからすれば定石なので当然かなと。


内田がインターセプトしながらレアンドロに当てて梶川に落としサイドの小池に渡して仕掛ける。相手の陣形が崩れていてスペースがあるので素早く前進していくいい形でした。7分にも似たような形があったのでこれも永井監督がやりたいプログレッションの1つなんでしょうね。

5分過ぎから山形の非保持時はリトリートになる。ヴェルディのビルドアップはWGが幅をとりSBが2ライン間まで上がったらWGが中に絞ってSBに大外レーンを渡し、佐藤が山形のCFDH間から展開して横幅を広く使って相手を揺さぶろうという共通理解はしっかりある様子。右サイドは理仁が大外、ハーフスペースに河野と晃樹が並んでのトライアングルを回転させて前進を試みるシーンがあったけどこれは即興かな。

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12分にジェフェルソンバイアーノが抜け出して上福元と1対1になった所は上福元はボールに対してチャレンジしていて先にボールに触れていますのでノーファウルの判定は正しいです。

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新ルールでは守備側のチームが3人以上で壁を作る時は、攻撃側のチームは壁から1m以上離れなくてはなりませんので壁に入る事はできませんが、このような形でGKの目線を遮るのは問題ないです。

繋ぎながら前進する分背後にスペースがあるのは当然なんですが、カウンターケアを含めたネガトラはまだまだ不安定。ジェフェルソンバイアーノの能力を誉めるべきだというのもあるんですけどね。

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気になってたんですが、山形は大外にはWB1人しかいないので、WGが絞るよりこのようにSBWGが大外IHがハーフスペースの方が前進しやすいと思うんですよね。SBが1人で大外ならまずIHに当ててから大外を使わないと相手に簡単に中を閉められてしまいますので。試合後の監督のコメントからするとWGが外に張って受けてそこから仕掛けるような印象なんですがどうなんでしょうか。

山形はハイプレスで引っ掛けるか(とはいってもダメそうなら撤退するのは早い)引いてブロックを作ってジェフェルソンバイアーノを使って逆襲という形はやり慣れてる様子だしいつも通りの形なんでしょうね。

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この場面、結果的にオフサイドになりましたが、落としのパスポート(レイオフ)からなので難しい所はあるんですがボールホルダーにプレッシャーがかかっておらずボールウォッチャーになっていて大外で山田がどフリーになってるのはにんともかんとも…(^_^;)非保持時にコースの限定やどこで奪うのか等の整備は引き続き取り組んでいってもらいましょう。

栃木戦と同じようにCFとIHで相手を真ん中にピン止めしてサイドを使う意図はあるんですが、相手を引き付ける事があまりできていないので佐藤からWGへのフィードからの仕掛け以外で中々効果的な形が作れない。出し手と受け手のタイミングが合ってないのでオフサイドが多いですが、WGが裏抜けで深さを作る意識が出てきてるのでここは前進かなと。


河野がワンタッチでレアンドロ戻してハーフスペースのライン間に進入してリターンを受けワンツースリーと繋いだシーン。こういうのヴェルディらしいですね。

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ヴェルディはボール保持率は高く相手を押し込む事はできてましたが中々シュートまでいけず、WGが深さをとりCFが降りるいつもの形なんですが、幅をとるのがWGなのかSBなのかの整理はもう少し必要かなと。山形はしっかり守ってジェフェルソンバイアーノを起点に逆襲に転じるとお互いの良さが出ていた前半



後半山形は縦一辺倒だけではなくサイドからのクロスも使ってきて攻め手を増やしてくる。山形はクロス時に必ず中に3人くらいは入ってるのでこのパターンを得意にしてるんでしょう。


内田が相手を引き付けてリリースした事で時間とスペースを作り奈良輪のダイレクトパスをライン間で梶川が受けて佐藤に落としてからの縦パスを晃樹がサイドに叩いてグラウンダークロス。大外からハーフスペースや中央を使って相手を寄せてからもう一度外といい崩しでした。こういうセットオフェンス(パターンプレー)を仕込んでいきその上で選手のインテリジェンスを生かせるようになればチャンスも増えてくるでしょう。

前半は大外がSB1人で中を閉められてましたが、梶川が外に流れる(パラレラ)ように修正。これなら奈良輪にはWBの半田がつく分梶川には中からついていかなくてはいけないので小池へのコースを開けられますし、梶川がサイド奥で受けられればクロスやカットインを狙っていくと。

右サイドは大外で理仁か晃樹が受けた時にもう1人が外から上がっていくようになる。形は違いますが大外のボールホルダーの前にも人がいる事で選択肢を増やすというのは共通してます。

5-4-1でセットされた時はサイドに入れて戻し逆サイドへ展開という今までの形と、CBに山形のWGが寄せてくればGKまで戻して相手を引っ張り出したスペースを使って前進する。少しずつチャンスメイクができるようになってきてると思います。

55分に大槻と河野の小競り合いがあった所から左右のWGを入れ替える。WGが積極的仕掛けてクロスを入れるように変えてきたんでしょう。

暑い分消耗するのも早いので65分くらいからややオープンになってくる。本来ならポジショナルプレーでは好ましくないんですが、効果的な崩しがそう多くはなかったので今日はこういう展開の方が良かったかもしれないですね。

67分小池→端戸へと交代。そのまま右WGに入る。

山形はWBが前線まで上がってくるようになる形は前半はありませんでしたが、点を取る為でもあるんでしょうけどボールを保持する時間を多くして休む意図もあるように見えます。

山形もさすがに疲れてきて非保持時に寄せる所や選手間が空いてきて中も使えるようになってきましたが、もう少し我慢して相手を振り回して疲弊させてからでもよかったかなと。守備の時間を減らしながら押し込んでカウンター時に長い距離を走らせる事もできますので

80分にレアンドロが左WGで河野が右WGで端戸がトップへとポジションを入れ替える。

レアンドロは普段は外に張って逆サイドからクロスがきそうな時や奈良輪が上がってきたらハーフスペースに絞るしほんと知性の高い選手だと思います。

86分河野→潮音へと交代。そのまま右WGに入る。

89分佐藤→澤井へと交代。右SBに入り理仁がアンカー。正直佐藤のアンカーは???ってなってましたが、起点になってボールをうまく回せてたと思います。

蒸し暑く疲労困憊な中では組織的にある程度崩れてしまうのはやむを得ない所はあるんですがヴェルディのリトリート時が6-4-0のようになったりする事もあるので非保持時の約束事の整理は必要ですね。

オープンな殴り合いのまま終了。

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オフサイドが多かったのは受け手と出し手のタイミングが合ってなかったというのはありますが深さを作る意識としては良かったかなと。後はシュート枠内シュートに繋がっていければ

最後に、現地で観てた印象よりも保持時の形の整理が進んでいて永井監督の言うプログレッションの片鱗がなんとなく見えてきたのは収穫だったと思いますが、もっと緩急の使い分けがはっきりしてくればいいかなと。ただ非保持時の不安定さはまだまだの様子。

現状中々結果がついてきませんが確実に前進はしているのでもう少し様子見といった所ですね。トップチームは何よりも結果が求められるというのは確かですが途中式も大事なので