20200823 第14節アウェイ北九州戦

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小林監督の詳細な分析インタビューから始まったアウェイ北九州戦。ヴェルディ保持時3-2-5非保持時4-4-2。北九州保持時2-1-3-4~2-2-6非保持時4-4-2。

序盤の北九州は大きく蹴ってボールを渡してからのカウンタープレスで押し込んできます。

ヴェルディは奪ったら前線に蹴って陣地回復&小池を走らせるとまずはリスクを負わずに対応するといった所。

北九州はバックパスをスイッチにしてキーパーにまで追ってきて時間を奪ってきますし、蹴らせたボールを回収してのバックパスをGKの松井が20秒くらいボールを足元に置いてましたので、ここまで追わせて陣形を間延びさせるような撒き餌もしてきます。

ヴェルディも奪われた時のカウンタープレスが早く蹴らせて回収はできてるんですが北九州の寄せの早さもあって試合のテンポが上がってる分ミスが増え自分達のテンポが中々作れません。北九州のプレスは相馬監督時代の町田みたいにサイドの密集地帯に追い込み圧殺するといった感じなのでどこかでテンポを落とせる所を作れれば主導権を握れそうなんですが

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大宮戦でも左SBを逆サイドに張らせて前進してましたが、進めればそれでいいし相手がスライドのをしようとすれば空いたスペースを使ってきます。ここは整理されてますね。

譲瑠が右サイドを見る事で相手にパスコースを消させて前進しましたが、スピードだけでなくこういった駆け引きでも剥がせるんですよね。こういうプレーは北九州の選手も上手いんですけどね

スローインでは今まではそのまま奪われてしまう事もありましたが、相手を剥がして前進できるシーンもありますし改善されてきてると思います。

サイド攻撃的の際は、お互いあまり高さがある訳ではないのでマイナスや逆サイドポケットへアーリー気味のクロスと簡単に放り込む事はしません。

10分、晃樹の落しを佐藤が小池に展開してハーフスペースを上がってきた奈良輪に落として逆サイドポケットへのクロスを松井がファンブルして潮音を抑えにいってた野口に当たりゴールに入ってしまいました。思わぬ形で先制。

こういう失点をするとメンタル面に影響出がちではあるんですがノッてるチームだけにあまり影響がなさそうな感じです。

12分の佐藤のスルーパスに抜け出した小池のファーストタッチは完璧だったんですがその次が少し大きかったですね。ここで追加点が取れれば展開も変わったかもしれませんが

13分、新垣のクロスが若狭とマテウスに当たり逆サイドにいた町野に押し込まれてすぐさま追いつかれます。まあこれでおあいこなんですけどね。

お互いトランジションの反応速度が早くて中盤の攻防が激しく、ここで相手のマークを外した方が決定機を作れるので緊張感のあるゲームになってきました。

北九州の2DHが縦関係になってるんですが、後ろにいる加藤に晃樹がプレスバックにいって起点を作らせないシーンもあるんですけど、ここを起点にして椿に楔を入れてから新垣や野口を使い右サイドのライン間から前進する事が多くなってきました。起点になっている加藤を誰が見張るのかがはっきりしてない様です。

北九州は仕掛けたり奪われる事を怖がってないですし、縦突破したらマイナスクロス、次は戻して逆サイドポケットへのクロスみたいにこの時今自分は何をすべきかの優先順位が定まっているようなので迷いなくプレーできてる分スムーズな攻撃ができてます。

相手の圧力を感じてるんでしょうけどマイボールにしてから急ぎ過ぎてボールを手放してしまい再攻撃を受けるようになってしまいペースを握られてきました。小林監督が言ってた奪った後のワンプレーが差になってる印象です。

前からプレスに行くと、北九州の戻りながらのドリブルで間延びされられてのレイオフで剥がされます。ここも整理されてますね。

CFは引き続き潮音と晃樹が入れ替えながりやってるんですけど、佐藤を含め入れ替えた時に空けたスペースを使われ前進されてるのでスカウティングも申し分ないようです。

33分にようやくらしいパス廻しができるようになったんですが、レイオフを敵陣向いて受けられないとバックパスを追うような形になり北九州のプレスのスイッチを入れてしまいます。いつもこういうミスはそう無いんですが、北九州のプレスが早く時間を削られて圧力を感じてるからなんでしょう。

北九州が押し込むと前線6枚になりますが、両SB幅、CFSH4枚が4バックの前に立ってボールが入ったらその隣の選手が裏を狙う構造のようです。

時よりカウンターにいけるチャンスがあるんですがあまり周りを見る余裕がないような印象です。失った後のカウンタープレスは効いてるんですが

距離感とタッチ数の違いはありますが、お互い進める時は進みレイオフで空いた所を使っていくんですが、北九州の方が選手同士の距離が広い分1つ飛ばすのも効果的になってますし、選択肢の中の優先順位が決まってる分判断が早いという印象ですね。前に出せる時は前、ダメなら横にズレて前、レイオフで前みたいな感じです。攻撃の迫力は凄いんですけど約束事はシンプルなのでその分判断に無駄な時間を使わないって印象です。

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北九州の対策はボールを持ちたがるヴェルディからボールを取り上げて主導権を渡さないととてもシンプルでそれが自分達の良さを出す事にも繋がってます。もちろんヴェルディの攻め手で空いた所を使う事もやっているのでゲームプランもしっかりしてるんですが

このボール支配率なので後ろ重心になるのは仕方ないんですが、椿と福森を警戒してか小池の位置が低いのでカウンターが遅れてたので今節は小池が前て潮音が下がった方がよかったかもしれませんね。まあSBを上げて滑走路を阻害してくる対策はされてるんですが

いいところが無かった訳ではないですが、北九州の圧力で時間を削られミスも増えやりたい事がほとんど出せなかった前半。



後半頭から小池→山下へと交代。右サイドに展開してからチャンスメイクができていたので新しい槍をといった所でしょうか。

左サイドの密集地帯を繋いで突破してやる!と奪われた時のカウンタープレスも効かせながら突破するんですが、山下へのスルーパスがカットされた時に防波堤になれる選手がいないので北九州の左サイドから簡単に進まれ町野にシュートを撃たれました。ここにカバーリング要員を置いておきたかったですね。

その後は佐藤や譲瑠を経由して左右に散らして幅を取りながら前進します。基本的な構造は両チームともほとんど同じなんですが、保持時の幅の使い方には違いがありますね。北九州は縦方向ヴェルディは斜め前方向にベクトルが向いてるのでその分テンポに違いが出ます。

後半はビルドアップから幅を使って前進して北九州のサイドにハメこむプレスを回避しながら自分達のテンポでやれてるので、密集地帯でも三角形を作ったパス廻しができる時間帯が増えてきました。

北九州はここまでセットプレーで1点しか取れてないそうなんですが、全体的にサイズがある訳ではないので致し方ないんじゃないかなと。というよりそれだけインプレーで取れてるって事は相手を崩せてる証拠ですからね。

ただ、北九州が幅を使って攻撃してきた時にボールホルダーに寄せられておらずコンパクトなブロックを作れてないんですよね…

59分、町野に簡単に楔が入って右サイドの野口に展開されてからのクロスに町野が合わせて逆転されてしまいます。後半ここまで良かったんですが守備の質の差が出てしまったかなと…

この直後新垣→藤原へと交代

61分、晃樹→大久保へと交代。そのままCFに入ります。そういえば大久保にとってここは地元ですね。

63分にカウンターを受けたシーンは全体的前に行き過ぎてるんですよね…基本的に譲瑠が背走する状況を作ってはいけないので

スローインから相手を剥がすのは前半からできてましたし、奪われても奪い返して大久保→奈良輪と佐藤のワンツーで中に入ってきた時にポジションが被らないように大久保が止まるのはさすがだなと。奈良輪が中央に入っていきハーフスペースにいる佐藤から逆サイドポケットへの潮音のクロスを井出に落としてシュート。これは2度セーブした永井を誉めるしかないですね。オウンゴールになった形もそうでしたけどやりたい形でのシュートシーンがようやく出てきました。

68分のコーナーキックの守備から山下と潮音のポジションが入れ替わってます。右サイドは奈良輪が幅を取るので替えたんですかね?

71分、潮音→理仁へと交代。

飲水タイムの後北九州の運動量が少し落ちてきたんですが、カウンタープレスの時はいいんですけどブロック守備で加藤が2CF脇にいて起点を作る所に誰が寄せるか定まってないんですよね。こういう所の差で主導権を握れてないように見えます。

大久保が真ん中で起点を作ってレイオフで中央から前進できるようになってチャンスを作れました。晃樹はDH前で受ける事が多いのでここで潰される事もありましたが、大久保はライン間を使います。

82分、ディサロと椿→鈴木と内藤へと交代。

84分、譲瑠→松橋へと交代。右WGに入り理仁が左IH井出右IH佐藤がアンカーーへ移動。

87分、加藤→川上へと交代。

後半はヴェルディも押し返せてはいるんですが北九州のブロックが固いですし、中々奪えないので難しいですね…締まった試合はできてるんですが

ラストチャンスになったマテウスのシュートを鈴木が腕で止めてるんですけど…まあ福岡戦では得しましたからね…

そのまま終了。

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後半押し返せてはいたんですが


最後に、小林監督はシンプルなロジックを積み重ねて強固なチームを作ってきたなと思う所が一番ですね。密集してるサイドに追い込んでサイドチェンジを許さずにヴェルディからボールを取り上げて主導権を奪い、逆サイドに出された時にサイドバックが高い位置でウイングにスムーズに運ばせず、攻撃時は両サイドバックを上げるのは選手に自信と勇気持たせられないとできませんからね。

ここに元々持ってる強固な守備とカウンタープレスの下地があるんですからこれだけ連勝してるのも納得です。

ヴェルディも後半修正して幅を広く使ってプレスを剥がして前進しフォワードに当ててからサイドを使って逆サイドポケットへのクロスとやりたい形は出せていたんですが組織としての完成度の差があったかなと。まあ小林監督相手に守備で上回れというのは厳しいんですけどね。



奈良輪

今日は自分たちが悪かったのか、それ以上に相手が良かったのか、どちらのイメージでしょうか?

個人的な感想としては相手がシンプルに強いと感じました。試合後にシャワーを浴びていた際に近くの選手と話しましたが、『今日の相手はこれまでで一番強かった』と、素直に話せるような感じでした。相手も自分たちに対してどんな感想を持ったかどうかは気になるところですが、去年からここ数試合にかけては自分たちの対策をしてくるチームが多いですが、北九州はしっかりと自分たちのサッカーを貫いてきました。お互いに自分たちの長所を出した試合だったと思いますし、負けた自分が言うのもおかしいですが、やっていて楽しかったです。こういうゲームを勝てるようにやってきたいと思います。

負けた後のインタビューで楽しかったと言えればそれだけまだまだ伸び代があるって事ですからね。今回は一週間空きますので休みも取りながら課題に対して取り組んでいってもらいたいです。

20200819 第13節ホーム松本戦

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ホーム松本戦。ヴェルディ保持時2-3-5非保持時4-4-2。松本保持時3-2-4-1非保持時5-4-1。

ヴェルディは潮音がCFで晃樹が左IHで理仁が右IH。ハイプレスに行く時は3バックに3トップ、2DHに2IH、WBにSBを噛み合わせて4-3-3になります。もちろん相手の出方次第になるんですけどこの形なら奪った後に機能性を維持しながら攻撃できますね。

ビルドアップ時は松本が1CF2WGで寄せてくるかを見ながら福村片上げで譲瑠が降りて4バック化をして様子を伺い、片方のWGだけなら譲瑠がアンカーに戻り、WG両方が来なければ奈良輪も上がってCB2枚になります。寄せてくる枚数プラス1でのビルドアップは大分板についてきました。

松本の保持時はシンプルに前線に蹴るか、そうでなければ右WBの鈴木からセルジーニョとアウグストを使い、カウンターに行ける時は前と杉本を使って前進してきます。非保持時はセルジーニョが譲瑠へのコースを切り3バック化のHVに出た時にWGが寄せてハメ込もうとしてきます。

5分、橋内の縦パスを譲瑠がインターセプトして潮音→晃樹→松橋と繋がりカットインからのファーへのシュートの狙いはよかったですね。ヴェルディでもあるんですが、無理目の縦パスは相手が前を向いてカットできる分スムーズにカウンターに移行できるのでここは意識づけしていきたい所です。

今節は奪ったら右WBの鈴木と右HVの乾の間にスルーパスを入れていき、ビルドアップでも福村を上げてここから譲瑠へのレイオフや晃樹に渡してからここを突破しようとする事が多いです。前がかりになりがちなアウグストの裏に起点を作ってWBの鈴木を引っ張り出して広がったWBHV間を狙い所にしてるようです。

最終ラインから譲瑠へ縦パスを入れられた時はどちらかのサイドに叩いてSBがポケットに差し込むようなスルーパスを出してきますので松本のWBHV間を狙ってるのは間違いないですね。通す為の速いパスではなく、前節山の得点に繋がった理仁のパスのようにあえて差し込むようなスルーパスでWGが受けられるようにしてるのがポイント

12分に上記に書いた縦パスをインターセプトされてセルジーニョの運ばれカウンターを受けましたね…ネガトラ対応がいい分もったい所かなと。

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最終ラインからの縦パスを潮音が受ける時は深く降りて2列目の前が多いです。晃樹もそうなのでこの2人は流れの中でポジションを入れ替えながらやってます。(ちなみに端戸は最終ライン前のライン間が多いです)

右サイドはSBIHWGの三角形を廻しながら前進する構造は変わってないです。

今節はカウンターに行ける時以外は全然急ぐ素振りが無いですし、最終ラインへのバックも多いので松本を引っ張り出して間延びさせたいんでしょうね。それならアウグストの裏を狙うのと辻褄が合いますので。松本もこの狙いに気づいたのかセルジーニョとアウグストのポジションを入れ替えますが、アウグストの守備意識がそこまで高くないので譲瑠への縦パスがスコンスコン入ります。

18分のカウンターのシーンで晃樹が運んでる時に小池や潮音を見てから自分で仕掛けて撃っていったんですが、こういう積極性はいいと思いますよ。今までこういうケースでは受け手を探しながらで時間がかかりシュート撃てずにカウンターを食らう事が多かったので撃てる時は撃つ意識づけがついてきたようです(^^)

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セルジーニョとアウグストを入れ替えたはいいけどその結果縦パスを好きに入れさせていたからなのか、今度はシャドーの位置を入れ替えてきました。ここの修正は早いですね。

と思ったらその後は戻ってました(^^;)どうやら流れの中での成り行きだったようです。なので引き続きアウグストの裏をメインにしながらWG-DH-WB間を使い攻めていきます。右サイドでも奈良輪が持った時に杉本か寄せてくれば譲瑠経由で左サイドと同じようにこの背後を使ってます。ここまで崩れてはいませんがアタックゾーンまでどう運びどう崩すのかの意図ははっきりしてます。ただ無理はしません。

34分、セカンドボールを拾った福村から晃樹に出し塚川をかわして松橋→中央へのグラウンダークロスは小池に合いませんでした。ここまでで最大のチャンスだったんですが

生え抜き選手達が献身的にプレスにいったり身体張ったりと泥臭さやがむしゃらさみたいなのが出てきましたね。ウチの生え抜き選手って確かに技術はあるんですがその分綺麗にやろうとして泥臭さやがむしゃらなプレーをするのはカッコ悪いと思ってるような感じがあるんですがここの意識が変わってきたような印象があります。結論から言えばどっちも大事ですしチームに貢献する事で個人も活かされますので。

カードを貰う事は誉めてはいけないんですけど、カウンターを受けた所で松橋がアウグストを止めたプレーもそうでしたね。

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両軍のシュート数からしてもチャンスやピンチのシーンはほとんど無く平面的な展開でした。前節の前半は体力温存して後半勝負と言われても( ̄~ ̄;)ってなりますが、今節は意図的に相手を動かし疲弊させるのをプランにしていたようです。3-4-2-1↔️5-4-1は両WGとWBへの負担が大きいのでここが疲れてくると狙いであるWB-HV間が広がってきますからね。今のルールではここ4枚を総取っ替えもできますが、過密日程の中では次も考えなきゃいけない部分もありますし

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潮音のコメントからも読み取れますね。

静かな展開でしたけど後半仕留めるプランに向けてしっかり撒き餌をしたという感じの前半。



後半頭からセルジーニョと塚川とアウグスト→阪野と高橋と久保田へと交代。阪野がCF高橋が左WBで久保田が右WGに入り前が左DHで藤田が右DHへ移動。

セルジーニョと阪野はローテーションでやってるようですし、右WGと左WBにフレッシュな選手を入れてきました。

松本がハイプレスをかけてきたのでシンプルに蹴って回収され、松本も蹴ってくるので中々落ち着かない入りになってます。

阪野は譲瑠へのコースを切りながら寄せてくるんですが、WG2枚はそうでもないので譲瑠への縦パスからサイドに叩いてプレスを剥がし、IHが松本の2DHの脇から前進する形ができていますがそこから先に中々進めません。

51分くらいから松本はミドルプレスに切り替えてきました。プレスを剥がされてたのもあるかもしれませんが本来のプラン通りなんでしょう。

押し込んで奪われた時に前線がカウンタープレスやプレスバックを献身的にこなしてくれるのでカウンターを受けるシーンがあまり無いですね。

55分、晃樹と松橋→井出と山下へと交代。後半はロングボールで前進する事が多かったので運べる選手を入れてきたようです。

57分のコーナーキックを逆サイドにクリアされ、拾った譲瑠がCBGK間に速いクロスを入れたのが小池合いませんでしたがいい判断だったと思います。

59分の鈴木のクロスは理仁のみぞおちに入ったみたいですね…

61分、理仁→佐藤へと交代。

松本の1CF2WGに対して今度は佐藤が降りて4バック化すると潮音がIHに降りて井出が開き山下がハーフスペースに絞ってストラクチャーを維持します。ここの整備も進んでるようですね。その後も井出と山下はレーンが被らないようにお互いのポジショニングを気にしてました。

松本はコーナーキックの守備がゾーンなのでショートコーナーでタイミングをズラすのは効果的ですし、瞬間的には自分のマーカーがいないので井出がミドルで狙っていったのは良かったですね。相手を押し込めて背後にスペースが無い場合は全体的に下がってる分積極的にミドル撃っていっていいと思います。

ヴェルディ的には5-4-1でセットされるより前から来て5-2-3になってる方がやりやすそうなので松本が勝負にきた所を刺していくプランのように見えます。

68分、スローインから常田がクリアしたボールを譲瑠が拾い中盤のラインが乱れている時にライン間にいる潮音へのコースが空いていたのでここに出してターンし、前半からやっていたポケットに差し込むスルーパスを山下が流し込んで先制!膠着気味になっていた時間帯に取れたのは大きかったです。

この直後に飲水タイムがあったんですが、松本が失点してやり方を変えてくるであろうタイミングだったのは運がよかったかなと。

70分杉本→イズマへと交代。まあ前線の圧力を強めてきますよね。

イズマも譲瑠へのコースを切る意識はそうでもないのでプレスを剥がして廻したり運んだりできてますので特にバタついてる感じは無いです。

73分、佐藤経由で譲瑠から井出に渡し、仕掛けた所から潮音→譲瑠へと下げてポケットに差し込むスルーパスはカットされたんですが潮音が奪い返して福村とのワンツーで突破しファーへのシュートが決まって追加点!ポケットに差し込むパスを徹底してますね。潮音のシュートもコースを上手くつけてたと思いますし、チームとしても理想的な崩しだったんじゃないでしょうか?

74分、乾→米原へと交代して4-2-3-1に変更。前線の人数を増やしながら狙われていたCBHV間のケアをしてきました。

松本はシンプルにイズマに当ててくる分テンポが早くなりがちなんですが、マイボールにした時は自分達のテンポを保とうと無理をしませんのでここは修正されてますね。

相変わらずネガトラの反応が良く押し込まれても対応できていて、奪ったらカウンターを狙いダメなら無理せず戻すので冷静に対応できてます。これはボールを保持して圧倒するスタイルをやるには必要なスキルなので体現できてきたんでしょうか。

マテウスから直接潮音に縦パスが入りサイドに叩くシーンも出てきたのでやりたい事がほぼほぼやれてる感じですし、松本の選手のメンタル面に効いてきてるような印象です。

84分、相手を動かしながら繋ぎ、井出のポケットへ差し込むスルーパスで裏を取った福村からのグラウンダークロスを小池が合わせて3点目!小池は全くのフリーでしたしこれも理想的な崩しだったのではないかと。

佐藤からのサイドチェンジを山下が受け、井出福村潮音で三角形を作って廻しライン間の井出からポケットへ差し込むスルーパスで山下が裏を狙います。今節はこの崩しの形を徹底してますね。

87分、奈良輪と譲瑠→澤井と阿野へと交代。澤井が右SB阿野が右IHで佐藤がアンカーへ移動。

アタックゾーンに入っても急がすに廻して時間を使いながら隙があればテンポアップと理想的なポゼッションができてますね。

このストラクチャーを維持したまま終了。

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ボール支配率70%ミドル~アタックゾーンで81%で3得点と理想的な内容でした。



最後に、攻め急いでカウンターを受け失点してしまうと大宮戦の二の舞になってしまうので前半は0-0のままでもいいと割りきって相手を動かし疲弊させていた事や、福岡戦みたいに相手のテンポに合わせて受けに回らずに自分達のテンポを維持していたのは成長ですね。

それと生え抜き選手達にがむしゃらさというか泥臭さみたいなプレーが出てきたのは嬉しいですね(^^)

崩しにも多くの選手が関わってポケットを使えてましたしネガトラの反応もよく奪い返したり攻撃を遅らせたりして、最終ラインは予防的なマーキングで起点を潰す事もできてました。

今季ここまでのベストゲームでしたしチームとしてやりたい事はほぼほぼできていたんじゃないでしょうか?

次節の北九州や強烈なインテンシティで襲いかかってくるでしょうから今節のように上手くいかない可能性が高いですが、ここまで積み重ねてきたものの試金石にもなると思いますので回復に努めて挑んでもらいたいです。

20200816 第12節アウェイ水戸戦

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前節エンドを変えて勝ったからなのか今節も同じようにしてきたアウェイ水戸戦。ヴェルディ保持時3-2-1-4非保持時4-4-2。水戸保持時2-3-4-1非保持時4-4-2

水戸は前線でボールが収まるとほとんどの選手が敵陣に入ってくるので自分達のやり方を貫くんだと腹を括ってるような印象です。

ハイプレス時は4-2-1-3で噛み合わせてきて左サイドを切りながら2CFが寄せてコースを限定し、SHがハーフウェイポジションをとりながらヴェルディのSBに浮き球が出たら寄せきますし、ピットブルが譲瑠へのパスコースをケアしてるのでサイドに出させてた所を横圧縮して回収してショートカウンターに移行する構造はよくできてますね。

ヴェルディは最終ラインから前線目掛けて蹴るんですかDHのプレスバックも早く中々収まりません。おそらく前線に当てて広がってるライン間を使いたいんだと思いますが

奪い返しても水戸のカウンタープレスが早いので中では持ち出せず再度奪われ攻められる展開になっています。

水戸のプレスが早い分ハイテンポになってそれに付き合う形になっているのでクリアするだけになってセカンドを拾われるので中々ペースを握れません。

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譲瑠が奈良輪が上がった右SBの位置に降りて水戸の基準点をズラす事で、譲瑠がいたスペースをIHや潮音が使えますし、DHが出てくればライン間を空けられると。これから対戦するチームもアンカーを経由させまいとしてくるでしょうからその対策の1つにもなります。これを狙ってやってたのかはわかりませんが

主審が笛吹いた後にボールを蹴ってしまい井出がカードを貰いましたが、水戸のDHにコースを消されていてほとんど何もできなかったフラストレーションがあったのかもしれませんが、いらないケースだけで2枚貰ってしまうのは本当にもったいないなと

水戸は前を向けない選手に対しては厳しく寄せてきますが、ヴェルディは寄せきれずに前を向かれてしまう事があるのでここの差もゲーム展開に大きく影響してるような感じです。

若狭が2CFを超えて運ぶシーンが出てきてからは譲瑠が受けられる事が増えてきてその時はスムーズに進めるんですが、その他は急ぎ過ぎて繋がらないですね。裏を狙うならもっとシンプルでいいと思いますし、ライン間を使うならもう少しボールを大事にしたいかなと。

前にも書いた事がありますが、セットプレーのバリエーションが増えてるのでかなり練習してるんだと思うんですがスローインで奪われる事が多いんですよね。ここは改善していってもらいたい所です。

コーナーキックの守備は前節の福岡戦は大きい選手が多かったからなのかほぼマンツーで守ってましたが、今節はゾーンに戻りました。

ビルドアップから奪われたりコーナーキックを耐える展開が続いてきます。この時間帯に失点しなかった事が後々効いてくるんですが

40分過ぎから後ろで廻して相手を引き付けて広がったライン間からチャンスメイクができるシーンがようやく出てきました。前節から選手を代えてませんし、体力の温存をする為にこれが本来前半のゲームプランだったのかもしれませんがここはよくわからないです。

この後水戸が寄せきれなくなってきてペースを握れるようになってきました。端戸のレイオフからライン間を使いサイドチェンジやレーンを横断するドリブルで相手を動かせてます。崩せてはいませんがかなり良くなってきました。

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最終盤はペースを握る事はできましたし体力を温存して耐え後半勝負のゲームプランだったのかもしれませんけど総じてフルボッコって感じでしたね(^^;)

ピットブルが譲瑠へのコースを切りながらCBに寄せ山田もケアしているので中央を使わせてもらえませんでした。

水戸は山谷がスペースに抜け出す事が大多く、ヴェルディは若狭が2CF脇から運んだり平からのサイドチェンジを受ける事が多かったので珍しく右サイドが多めでした。

ヴェルディが前を向いて受けられない状況を作り、その時に厳しく寄せて奪ってカウンターと水戸の良さばかりが目立った前半。



後半頭から小池→晃樹へと交代。CFに入り端戸が右WGへ移動。

後半の序盤も守備時にボールホルダーへの寄せがいまいちなので押し込まれるシーンが出てきます。

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後半は晃樹が2DH間に降りてくるので受けさせない為に内に絞る分井出がボールを受けられるようになり、だからといって晃樹と井出をマークすれば譲瑠か奈良輪が空くので中盤で数的優位を作れるように修正してきたようです。

井出がようやくボールを持って前進できるようになってきてからはようやく攻撃の形が出せるようになってきました。

押し込めればアラートを効かせてセカンドボールを回収して再度攻撃する形はできてるんですよね。ただ、前線に大きい選手がいない中で浮き球のクロスが多いので現状ではそんなに脅威を与えられてない様子です。

上記で書いたように晃樹が水戸の2DHより前まで降りてきて数的優位を作る事で後方~中盤でのパス廻しが安定してきたので徐々に自分達のテンポでボールを動かし相手を動かせるようななってきました。

57分に井出のスルーパスを2CB間から抜けた晃樹が住吉に倒されましたが、普段下がってていない所から入ってこられるのは相手からすると嫌でしょうね。

59分、このファウルで貰ったフリーキックを佐藤が直接決めて先制!リフレクションがあったので松井も反応できませんでした。中々チャンスが無く困った時のセットプレーありがたやありがたや。

このタイミングで水戸は山谷→松崎へと交代。

ヴェルディは綺麗な4-4-2のミドルプレスで水戸に前進させません。最終ラインのボールホルダーに対してコースを切って限定させた上でサイドに出させた所をスイッチにして相手に寄せていき、後ろが連動してスペースを与えないゾーンディフェンスはきっちりやれるんですよね。

水戸は動かされる事でボールホルダーに寄せきれなくなってきたのでパスを繋いでスムーズに前進できるようになってきました。

66分、ピットブルと奥田→中山と山口へと交代。ヴェルディの最終ラインに寄せられなくなってきたので2CFを入れ替えたんでしょう。

67分、井出→理仁へと交代。

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飲水タイムでのデータでは、ボール支配率パス成功率はほとんど変わってませんがパス数はかなり増えました。

中盤で数的優位を作って廻して相手を動かし守備ではミドルプレスで前進させない展開が続くと体力だけでなくメンタルにも効いてくるでしょうね。

前を向けるのに前を向かずに後ろに戻したりするのは気になりますが、レイオフから前進するといつものやり方で主導権を握れてます。

ボールが来ないからかCFの山口が最終ラインにまで降りて受けにくるんですが、そうなると当然前の人数が減るので余計に進めなくなる悪循環になってますし、動かされる分水戸の陣形が乱れる事が多くなってきました。

形勢逆転となりやりたい事ができてる分特に目立つ選手もいないので理想的な展開になんでしょうけど理仁がまだもう一つ乗りきれてないかなと。ほんともう後少しって感じなんですけと

82分、佐藤と端戸→澤井と大久保へと交代。大久保がCF澤井が右WGで晃樹が左IH理仁が右IHへ移動。

同じく水戸は岸田と平塚→河野と平田へと交代。

マテウスパントキックを山口に拾われてあわやのシーンがありましたが、後ろから繋ぐサッカーをやるにはありがちな事なのでこういうのは飲み込まないといけませんね。

86分、潮音→山下へと交代。

余裕が出てきたからなのかもしれませんが押し込んだ時にサイドから浮き球クロスを使わず中央のエリア前にマイナスパスからの縦パスでCBGK間を狙うようになってきました。マイナスクロスからのシュートは今までもありましたのでその応用編といった所なんでしょう。

大久保が倒されてファウルを貰った時に審判の何か話しをして時間を使ってましたが、こういう所は経験値なんでしょうね。

ただ、この再開時に晃樹のヒールパスを受けた大久保がポケットからシュートを撃ったんですが、山下が前に行き過ぎていて水戸に拾われカウンターを受けてしまいます。ポケットからの強打ならGKがどこに弾くかの判断はしっかりやっていきましょう。

90+4分、福村からのパスを左サイドにいた大久保がダイレクトでハーフスペースにいる理仁に叩いて裏に抜けた山下へのスルーパスを出しGKとの1vs1を山下が落ち着いて決めて試合を終わらせる事ができました。

この直後に終了。アウェイ連勝!



最後に、メンバーを代えてない分疲労が残ってるので、前半は耐えて後半勝負のゲームプランだったのであればしてやったりというかお見事って感じなんですけどその割りには受動的だったのでここはなんとも言えないです。

晃樹が深く降りる事で中盤で数的優位を作り水戸のプレスを剥がせるよう修正したのはお見事でいいんですけど

まあ水戸からすれば不運な形で失点したのも大きかったんだと思いますが、コースを切る寄せ方やインテンシティは凄かったと思います。

秋葉監督の次は布監督と学校の先生のような監督ですがキツい中2日頑張っていきましょう。

20200812 第11節アウェイ福岡戦

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アウェイ福岡戦。ヴェルディ保持時2-3-5非保持時4-4-2。福岡保持時3-2-4-1~2-3-5非保持時4-2-3-1~4-4-2

若狭が運び惇を引き付けて譲瑠に渡したのはキックミスだったようにも見えますが、長谷部監督は前からハメてくるのを基本戦術にしているのでもうワンテンポ持って引き付けてほしかったですね。

福岡が前からくる分シンプルにライン間や裏を狙っていきます。まあこれは定石通り。

序盤の福岡はセランテスから増山を狙ってくる事が多く、ここから仕掛けるのと城後に当てて北島に落とすのが基本線の様子。長谷部監督は水戸の頃から右SHにアタッカー、左SHにゲームメイカーを置く傾向がありますからね。

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惇はボールホルダーの若狭と降りてきた佐藤が同時に視野に入る分アラートを効かせやすいので、マテウス→譲瑠か平でもよかったかなと。森本は相手に寄せてはいますがパスコースを切る所への意識はそんなに高くないように見えましたので

奪った後2DHの横に潮音が降りてきて福村が大外を使い大外外と大外内を使い相手のSBに対し2vs1を作るのは今までもやってきた形ですしこれでCBを引っ張り出せば真ん中が空くと。上島が遅れた分ファウルになりましたがここは福岡もしっかり潰してきますね。

長谷部監督はCBにリーダーシップを発揮できる選手を置く事が多いんですが(実際キャプテンですし)ここが買い取りがほぼ不可能なレンタルの選手でいいのかなと思う所はあります。中村や古賀の例もあるので柏は喜ぶでしょうけど

福岡は2CF+ボールサイドのSHがでヴェルディの最終ライン3枚に寄せてきますがアンカーをどうするの?がいまいち定まってない様子。森本が譲瑠を見るともう一方のSHも出なきゃいけなくなるなり、更に井出が開いて藤井を連れていくと中盤が惇だけになります。上島が迎撃できるように少し上がってますが、後ろがその裏のスペースをケアしてなかったので個人の判断なんでしょう。水戸時代と比べると完成度はまだまだのようです。

この後福岡が非保持時を4-2-3-1に変えてきました。やはりゲームプランには含まれていたようなんですが森本が譲瑠に寄せられてないので起点にできてます。

11分、湯澤が上がった時の藤井から森本への横パスをインターセプトした譲瑠がそのまま運び2CBを引き付けてから中央の小池に渡し輪湖がカバーにきた所をヒールで流しフリーの佐藤が決めて先制!奪った後譲瑠が仕掛けた事で崩せました。ヴェルディでもありますけど、横パスを奪われると出し手と受け手両方が置いていかれるので細心の注意を払いたい所です。

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今節のコーナーキック守備は高さのある選手が多いからかマンマーク気味ですね。

セットプレーのバリエーションが増えてきてるので練習をしてきてるんでしょうけど、スローインでは苦し紛れに蹴って回収されチャンスを作られてしまうのが気になります。ビルドアップで奪われるのは仕方がない部分があるんですがスローインは1人少なくなるとはいえマイボールなので

20分くらいから福岡は城後が譲瑠へのコースを切りながら制限をかけ、サイドに出したらSHが寄せるときちんとセットした状態からプレスにくるようになりましたのであまり進めなくなってきました。これならもう少し引き込んでマテウスをビルドアップに組み入れてもいいかなと。

福岡のビルドアップは惇が左HVの位置北島か城後が左DHに降りてきて両SBを押し上げますが後ろから繋ぐ意識はそんなに高くないような印象。

23分に潮音から端戸へのパスを上島がインターセプトして運び福村と交錯した後に足裏見せたタックルで福村を止め、判定に納得いかなかったのかボールを叩きつけてしまったんですが、こういうケースは合わせ2枚になってしまうケースもあるのでキャプテンなんだしもう少し冷静になってほしい所です。

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長谷部監督は相変わらずイヤホンしてますね。今は飲水タイムがあり実質ウォーター制なので上の方で試合を観てる分析官からの報告を効果的に活かせてるんじゃないかなと。実際ヴェルディのビルドアップで平が持った時に井出が開き端戸が受けにくる所に森本が縦パスのコースを切りにいって城後が譲瑠につきマークの受け渡しをしていましたので

ビルドアップが上手くいかなくなった事で押し込まれる時間が増えていきます。福岡がデュエル志向が強いので結果的にヴェルディも強度も上がってる分終始プラスになってるかなと。

30分過ぎから福岡がセットする前にボールを動かすようになったのである程度進めるようになり逆サイドへ展開して前進する事が増えましたが、アタックゾーンに入った時に相手が寄せきれてない時はワンタッチプレー以外も効果的に使っていけたらなと。

平がボールを運ぶ事で数的優位を作る事ができました。藤井が井出を気にしたのを見逃さず間を割っていった判断もよかったですしこういうプレーは味方を助けスムーズに前進できるようになるので上手く使っていってほしいですね。

36分のフリーキックは合いませんでしたが相手を引き出してから裏をとる予定だったようです。

37分、オフサイドになりましたけどゴールキックを回収して小池→端戸と渡りヒールで佐藤に繋げたのはチームで意図した崩しでしたね。手数をかけない形の整備も進んでいるようです。

前からくるなら背後が空くのでシンプルに裏を突くシーンがまた増えてきました。

40分過ぎはさすがに疲れてきたのか福岡もアグレッシブに寄せにこなくなったので進めるようになりましたが、ヴェルディも同じなので無理せず時間をかけます。ただ隙を見せた時は小池がCBSBDHSH間のスクエアに入り潮音とのワンツーで外を回る奈良輪に出したのは上手く崩せましたしそういう所はしっかり狙ってます。

これで得たフリーキック。福村のインスイングのボールを小池が合わせて2点目!ゾーンディフェンスは瞬間的に相手を離してしまうので打点の高い選手がいると危険なケースがありますからね。

序盤からフィジカルコンタクトは多かったですがツヴァイカンプフ全開になってきました。(ドイツ語で1対1の勝負の事でフランス語ではデュエル。ただツヴァイカンプフには決闘という意味もあります)

最後福岡はまた寄せてくるようになったんですが強度が足りないのでうまくハメ込めません。

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相手を押し込めるシーンがほとんどなかったのと手数をかけない形の方が多かったのでシュート数4枠内3とカウンター主体のチームのようになってました。

なので平均ポジションも福岡は前目でヴェルディは真ん中。輪湖がかなり高い位置をとりセランテスから城後に当てて北島に落としたり惇からのフィードで左サイドを使う事が圧倒的に多く、ヴェルディも井出潮音福村の三角形で左サイドから進むここ最近の形が出てました。

狙ってた形なのかどうかわかりませんが、相手を引き込みシンプルにライン間や裏を使えれば戦術にも幅が出ますし、形が崩れる事はありましたがしっかり競れていたので引き出しが増えたかなと思った前半。



後半頭から福岡は藤井と北島と森本→田邊と福満と遠野と一気に3枚代えてきました。3人ともここまであまり出場機会が無かったようで長谷部監督が考えるレギュラー組を出してきたという事なんでしょう。まあ福満は水戸で長谷部監督の元でプレーしてましたからね。

後半最初のフリーキックは平から右サイドへのフィードでしたけど左SBの輪湖は171cm右WGの小池は180cmなのでこのギャップを活用してもいいかなとは思いました。

福岡がまた前から寄せにきたのでマテウスをビルドアップに組み込み回避するようになりました。折角の絶対的数的優位を活かさないのはもったいないですからね。

端戸と競り合った上島が1枚貰ってるにも関わらずまた熱くなってるんですよね…それだと今後狙われる可能性があるんですよね。鹿島とか鹿島とか鹿島とか(ちなみに腕で端戸を抑えているので判定は正しいです)

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遠野の仕掛けで得たコーナーキックを上島が頭で合わせマテウスが弾いた所を湯澤が押し込んだように見えるんですが、主審は無理ですし副審からだとマテウスで見えなかったんだと思います。これはVARかGLTが無いとわかりませんし

そんな事よりまだインプレーにも関わらず上島が副審に抗議に行ってる方が気になります。

前から寄せにいっても連動してないので簡単に運ばれてしまってます。前半から走り回ってる疲れもあるんでしょうけど個人でなんとかしてるというか全体的に受けにまわってる印象。意図的に皆め守りを固めようならそれはそれでいいんですけど

54分の輪湖のクロスにマテウスが飛び出していったのを平がクリアしましたが、新潟戦でもったいない失点をしたのでマテウスと最終ラインとのコミュニケーションをしっかり詰めていってもらいたい所です。

56分、小池→山下へと交代。押し込まれる展開なので背後を突く槍を交換と

この直後の57分、奈良輪のスローインを端戸が絞る佐藤に落として井出に渡し、逆サイドの潮音へ展開した所で福村がオーバーラップしてきて湯澤に対して2vs1を作り福村がポケットからのマイナスクロスを佐藤が合わせて3点目!端戸が深さをとって佐藤にスペースを作ってましたし隙を見逃さなかったですね。

58分、城後→三國へと交代。これだけ点差があるので前線にターゲットを置いて闘莉王大作戦はわかるんですけどフアンマはどうしたんでしょうか?

身体と身体のぶつけ合いが多くプレミアみたいになってます。この判定基準ならそうなってもおかしくないんですけどリーグとして推奨してる部分もありますので

三國は引っ張られたファウルをとって貰えず若狭を押し倒したのをファウル判定されたフラストレーションはわかるんですけどね…(ちなみに若狭が三國を引っ張ったのはファウルです)

リーグとしてフィジカルコンタクトの判定を甘めにしてるのはわかりますし基本的には大賛成なんですが荒れる原因にもなりますね…主審からしてもゲームコントロールが難しくなってるのはわかるんですが

福岡は当然三國のターゲットにして当ててきます。

ヴェルディはボールが持てる時に急ぎ過ぎてる感じですね。残り25分くらいで3点差あるならもっとリズムを落として廻し、寄せられたらマテウスまで戻してもいいと思うんですが。相手は嫌でも前からいかざるを得ないので陣形を間延びされる事もできますし

64分にこぼれを拾った端戸から潮音に出して仕掛けて自分で撃っていったのはよかったですね。潮音はああいう場面で一瞬止まってパスを選択しがちなので

しっかり人について競るのはいいんですけどかなり前から陣形がよくわからん感じになってきてます…

68分、増山→東家へと交代。

飲水タイム後はようやくポゼッション時にペースを落とすようになりました。おそらくベンチからの指示があったんでしょう。

74分、福村から譲瑠へとパスを遠野にインターセプトされて中央から運ばれて失点。マーカーがついてる選手に出すのは判断がよくなかったですね。

勢いづいた福岡に押し込められるようになってきました

78分、端戸と福村→澤井と晃樹へと交代。奈良輪が左SBになり澤井が右SB。

澤井は持ったらシンプルに山下に運ばせ陣地回復を兼ねた仕掛けであわよくば追加点をという所と、一旦止まって陣形を作り直す時間を作ったりしているのでこのカオス状態を整理したいんでしょう。実際無理せずマテウスまで戻すシーンが出てきました。

それでも福岡のリズムに飲み込まれているのか急ぎ気味ですね。試合の締め方はまだまだ改善が必要なようです。

88分、井出と潮音→理人生と阿野へと交代。阿野はプロ初デビュー

最後まで落ち着かない展開のまま終了。

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支配率も落ちましたし後半は押し込まれてる事が多かったですね。



最後に、相手のミスにつけこんで先制しセットプレーで追加点を奪い綺麗に崩して3点目と理想的な形ではあるんですがまだまだ相手のリズムに付き合って自分達のやりたいサッカーができてなかったかなと。繋ぎ倒して相手を圧倒したいのなら闘牛士みたいに相手の圧力を受け流す所まで行きたいですね。

ただ、積極的に仕掛けてシュートを撃つ所の意識づけはよかったですし、判定基準もあって荒れ気味ではありましたがデュエルでしっかり闘えてたのは収穫だと思います。

締め方に関しては、福岡はブロック守備があまり得意ではないのでミドル~アタックゾーンで廻してるだけでも結構効果的なんですよね。

勝ち試合の割には課題も多かったんですが、すぐに次の試合があるので回復に努めて準備をしてもらいたいです。

20200808 第10節ホーム琉球戦

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真夏の5連戦の初戦となったホーム琉球戦。ヴェルディ保持時3-2-5非保持時4-3-3~4-4-2。琉球保持時3-2-5非保持時4-3-3~4-4-2。

立ち上がりはお互いに切り替えも速く目まぐるしく攻守が入れ替わるハイテンポな展開で背後やライン間にスペースがある分前進にはあまり手数をかけてません。

栄直がカルバハルに戻した時に、サイドに開く鈴木へのコースを切りながら弧を描くように端戸が寄せにいってロングボールを蹴らせました。こういうプレーはレアンドロが上手いんですがいい対応でしたね。

ビルドアップから始めると琉球の寄せが緩く比較的簡単に前進できていますし縦パスもよく入ります。

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だからなのか全体的に前がかりになって中盤にスペースができていますので前で奪い返せないと一気に進まれてしまうのでバランスが悪いですね。平の所で刈れているので現状では大事に至ってないんですが

4分に祥平からのフィードを右大外で受けた晃樹からサイド奥に流れた寛也に渡した所を栄直にカットして持ち上がってヒールパスで戻したプレーは必要だったのかどうか(^^;)

琉球は奪ったら最終ラインから阿部ちゃんに当てて前進する形がメインのようなのでここはヴェルディと同じですね。

ヴェルディは縦パスが入れられれば入れて受け手が前を向ければターン、向けなければレイオフ。入れられなければサイドを使い進めなければ戻して逆サイドへ展開といつもと同じ。左サイドでは奈良輪が張り潮音がハーフスペースに入り佐藤や端戸が連携する形で右サイドは寛也と晃樹がパラレラでサイド奥を取って端戸がポケットという形が多いようです。

琉球の守備はCBまで寄せずに真ん中の池田が理仁につき阿部ちゃんと富所がIHへのコースを切ってサイドに誘導とオーソドックスな形。CBまで寄せてくる事もあるんですが強度が足りないので比較的簡単剥がす事ができます。

前節の井出の決定機は大外→中→ポケットからの折り返しでしたが、今節は大外→大外→ポケットからの折り返しでした。崩しの形がチームで共有されてるからこそ佐藤も後ろに奈良輪が入ってくる事がわかってたからのでスルーしたんでしょう。

ただ、セットディフェンスでは前進できるコースを切り、相手が前を向けない時にしっかり寄せて奪い取れるようになってますのでここは改善されてますね。

コーナーキックの守備はゾーンで打点の高い選手にのみマーカーをつけるのはいつも通り。

ディフェンスは安定してるんですがポジトラでシンプルに背後をつく事がメンバー上難しいので味方を探しながらのようなプレーになってしまい攻撃が停滞気味になってますね。カウンターをやるにも出し手受け手のタイミングが合ってませんし

保持時の琉球は左サイドに寄せてそのまま仕掛けたり、戻してから右サイドを使ったり横に揺さぶりをかけて崩しにくるのがメインです。SBが絞ってきますし攻め筋はよく似てますね。

前線に運べてますが全体的に前に行き過ぎる悪癖が出てきてしまってる事もありスムーズに運ばれる事が増え、ボールを持たれる時間も増えてきました。

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ヴェルディは縦パスがスコンスコン入る事もあるのか全体的に前がかりになり奪われた時にスムーズに運ばれるシーンが目立ちましたが、セットディフェンスは安定してきたと思います。

今日は奈良輪が前に出てる分若狭は控えめなので左サイドからの攻撃が多く琉球も阿部ちゃんに当てて池田が富所に展開したり、保持時にも左サイドからの前進が多かったです。

スタッツも五分五分でどちらも主導権を握れなかった印象がある前半。



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阿部ちゃんと柴崎が談笑してから始まった後半頭から理仁と潮音→譲瑠と山下へと交代。槍がほしい展開でしたし、中盤にあれだけスペースがあると理仁は活きませんからね。

中盤に機動力が加わった事で中盤で押し返せるようになりました。これは理仁が悪いとかそういう事ではありませんので。理由は後述します。

前半は急ぎ過ぎてましたが、やっとこさ自分達のリズムでパス廻しができるようになりました。後半は若狭が上がり奈良輪が残るようになってます。寛也の位置によって若狭がレーン移動してるような印象。

ただ、人を掴みにくるディフェンスで奪われ守備の時間が増えますが相手に寄せきれてないので相手に制限をかけられてないシーンが見受けられます。

55分に平→大外の奈良輪→ハーフスペースにいる晃樹→中央の寛也のシュートのこぼれにも栄直が身体を張って止めてきましたがこういう所はさすがだなと。

琉球が押し込んだ時は無理に中に入れずに戻してヴェルディのラインが上がったらアーリークロスやフィードでその裏を狙ってくるようになりました。この戻して逆サイドを使うような配球をする為に理仁をアンカーに置いたと思うんですが、そういう場面を作れませんでしたね…

59分、琉球は富所→河合、ヴェルディは晃樹→井出へと交代。ここまでロングボールが増えて回収されていたので中盤で運べる選手の入れ替えなんでしょう。

ボールを奪った時にプレッシャーを受けている選手に渡してしまい奪われたりしてきたので思うように進めない持てない焦りみたいなのが出てきたんでしょうか?琉球ヴェルディもやりたい事はある程度できている位なんですけどこんなにボールを持たれる事がここまでなかったので

67分、奈良輪→福村へと交代。

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後半の飲水タイムでのスタッツでも全くの五分って試合あんまり無いですよね。

福村井出山下は三角形を作り維持する意識づけはあるようなので構造は共有して後はアイディアでって感じなんでしょうか?

72分にここまで右サイドからのコーナーキックは上里がインスイングで蹴ってましたが、風間がアウトスイングで蹴ってきたのをニアで池田が上手くスラしてきました。ここまでファーサイドばかりでニアには一本しか入れて来ませんでしたからね。色々セットプレーを仕込んできてるようです。

後半もロングフィードを回収されて攻撃を受けたり攻め急ぐ事が多くなってきました。自分達でリズムやバランスを崩してしまってる印象があります。共有はできてるんだけど急ぎ過ぎて合わないみたいな

78分、池田→上原へと交代。

予想通り上原に当てて阿部ちゃんを活かすのを狙ってますが、ヴェルディではこの役目が健勇でしたね。

83分に上原と祥平の競り合いの後に主審が笛を吹いているので上原はノーファウル。で、その後の祥平の乱暴な行為に対しての反則をとったのでレッドカードとPKねで本来話しが終わるはずなんですが…主審が意図的に試合を止めるには(ドロップボールの対象になります)タイミングが早すぎますし、そもそもイエローカードを提示した事と矛盾します。主審がPK判定をしてからもう一回副審の所にいくのは対応がまずかったかなと…

このPKを阿部ちゃんに決められて失点。

90+2分、祥平→小池へと交代。祥平をこのまま出しておくのはハイリスクですからね。右SBに入り若狭が右CBへ移動します。

自滅ではあるんですがやはりチグハグになってきました…

このまま終了。試合後に佐藤が執拗な異議で警告を受けました。



最後に、まあ祥平らしいと言えばらしいんですが、前半に晃樹がエリア内で田中を倒したのがPK判定でもおかしくなかったですからね。

この件に関して詳しく書いて下さってる方がいますのでこちらをご覧下さい。

縦パスがよく入るからなのか前に行き過ぎてバランスを崩したり、琉球のリズムに付き合ってしまい自分達のリズムで試合ができる時間が少なかったですね。

ただセットディフェンスに関しては寄せがいまいちな時もありましたが改善されてきてると思います。

理人に関してなんですが、クライフがグアルディオラをアンカーに置いた時に守備の不安を問われた際「この部屋をひとりで守るのは無理だが、このソファの幅なら今の私でも守れる」 と言ったんですが、チェルシーではジョルジーニョにカンテ、神戸ではサンペールに山口といったように脇に刈り取れる選手を配置して守備範囲を制限させないと本来の配球センスを活かせないんですよね。なので中盤あれだけスペースがあると何より機動力と奪取力を求められるので理仁の良さが出ません。

それと寛也のセレモニー最後まで中継して下さってたんですね。ありがとうございました!

20200802 第9節アウェイ長崎戦

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仕方ないんですけど大久保出たかっただろうなと思ったアウェイ長崎戦。ヴェルディ保持時3-4-1-2~3-2-5非保持時4-4-2。長崎保持時3-3-4~3-2-5非保持時4-4-1-1~4-4-2。

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ボールを持ってるのが富樫ですし、長崎はかなり左サイドに寄ってきます。そして亀川が高い位置を取った時はそのスペースを秋野が埋めてましたのでSBを高い位置に張らせ最終ラインに降りる役割のようです。

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ヴェルディは潮音がDHのカイオセザールの前にいるようにかなり深い位置まで降りてきて小池山下の2本の槍で4バックをピン止めして最終ラインと中盤それぞれで数的優位を得ようというメッシ式のゼロトップのような形です。わかりませんがこのライン間から突撃するメッシ役を井出にやらせたかったんでしょうか?そしてサイドで相手を寄せてから逆サイドで張ってるWGを使うか中央が空いてればレイオフを入れてからサイドへ展開していきます。

長崎は真ん中の祥平が持ってる時は名倉が譲瑠につき4-4-1-1になりますが、若狭に出すとコースを切りながら前に出てきて4-4-2になります。新潟がアンカー番をつけたらその脇から展開していたのでその対策なんでしょう。

でも平に出して富樫が寄せにいくとコースを切れてないので譲瑠に通り、相手が寄せてればレイオフ、寄せてなければターンして前進します。ここは大分整備されてきたようですね。

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富樫が譲瑠のマークを外して潮音のシュートまでいかれてからは首を振って譲瑠の位置を確認しながら寄せにいくようになったので、どうやら富樫のミスだったようです。そして名倉が譲瑠に寄る分澤田が若狭との距離を詰めます。

ただ、そうなると中盤が3枚になるので左サイドに展開した時はこの脇を使って前進していき福村井出山下の三角形で大竹と毎熊に対して数的優位を作り、右サイドは大外で小池受けてハーフスペースを晃樹か潮音が入ってきます。今節は福村が高い位置を取るので若狭は控えめ。ただ、澤田が出てこない時は持ち上がって晃樹小池と三角形を作り澤田亀川に対して数的優位を作りにいきます。ただ、中々内側に入っていけません。

18分にショートコーナーから奪われて富樫にこぼれを拾われて運ばれた決定機はまたしてもマテウスに助けられます。ほんとありがとう!

非保持時のセットディフェンスではスペースを埋めて対応できてましたが、ボールホルダーへの寄せるのかスペースを埋めるのかが曖昧になり空けた所を使われる事がありますね。

井出から祥平に戻し、若狭に出たくらいで井出が中央、潮音が右ハーフスペースに走り出して相手の最終ラインを押し下げます。若狭が小池に渡し(このタイミングで晃樹が潮音の位置を確認してます)若狭晃樹潮音が一直線になった所から晃樹が前にいく事で秋野を連れていき潮音へのパスコースを空けて潮音→ポケットに侵入した晃樹のマイナスクロスを井出がシュート。井出→潮音と背中側から動き出してるのであらかじめデザインされた崩しだったんだと思います。

長崎は攻撃時はシンプルに富樫に当ててセカンドを拾うか澤田に運ばせる事が多く、後ろでポゼッションしてる時は運んで崩すというより息を整える時間を作ってる印象です。

3連戦でかつ最近急に暑くなってきた中で、30分過ぎてもキーパーにまで寄せにいくのが気になります。5人代えられるとはいえスタミナと相談して行くか行かないのかの整備を進めていった方がいいかなと。

38分の長崎のコーナーキックのシーンは、若狭が背後から二見が入ってきたのを見てたらボールが飛んできて顔面にヒットしたって感じだったようです。こういう構えてない時のって痛いんですよね…

奪われてもゲーゲンプレッシングで取り返したりプレスバックでカウンターの芽を潰せてますが、どうしても負荷が高くなりがちなのでここの所の整備していった方がよさそうな印象です。

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ボールは持ってますが中々崩せずカウンターを受ける見た目通りのスタッツですね。平均ポジションを見ても繋ぐチームはピッチを広く使い、手数をかけないチームはロングボールを受けた選手のセカンドボールを拾ったりドリブラーをサポートする為に密集するわかりやすい形で長崎のアタッキングサイドもそのままです。

ヴェルディは潮音が井出と同じ高さにいるようにかなり深い位置まで下がってましたし、山下のスピードを生かす為に左サイドからの攻撃が多かったです。

堅い展開で、先制点を与えなかったら大宮戦もこんな感じになってたんだろうなと思った前半。



後半頭から小池と晃樹→端戸と佐藤へと交代。端戸はCF佐藤は右IHで潮音が左WG山下が右WGに移動。

フレイレから二見に戻した時に端戸が寄せにいくんですがフレイレへのコースを切れてないんですよね…こういう時はフレイレへのコースを切りながら(カバーシャドウ)寄せてもらいたいです。

端戸はライン間にいてCBからの縦パスを引き出してサイドに散らすいつもの形になりました。

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後半は左サイドで潮音井出佐藤福村で廻しその後ろで平と譲瑠がカウンターケアをする事が多いんですが、パス廻ししててもサイドに人数をかけ過ぎて中央空いていてバランスが悪い時があるんですよね…

50分に井出からパスを受けた福村がポケットに入っていった所で、大竹が身体を入れボールがゴールラインから出た所でコーナーのアピールだったんでしょうけど審判への執拗な異議で井出がカードを貰ってしまいます。この後やむを得ず決定機を潰す事もあり得るのでこういう無駄な貰い方は避けてもらいたいです。

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余談なんですけど、立て膝ついて徳重への目隠しに入ってる選手めっちゃ怖いでしょうね(^^;)

前半は縦や斜めのパスをカットされてたのが多かったので相手も奪った瞬間前を向いている分スムーズにカウンターに移行できていたんですが、後半はクロスが主体になったので奪った瞬間前を向けない分カウンター封じになってます。奪われる時に相手がサイドで前を向けない状況を作るのはロティーナ監督と同じですね。なのでゲーゲンで奪い返しチャンスを作れる事が増えました。

63分、名倉と大竹→加藤と氣田へと交代。

後半はバックパスに反応して端戸が裏を狙う事が多くなりました。小池を下げた事による修正なんでしょう。

氣田から逆サイドに出したボールに譲瑠が追いつけず澤田に拾われてしまいました。かなり疲労してる選手が多いように見えます。

72分、山下→寛也へと交代。

長崎の地上戦はサイドから運んだのがSHならSBがオーバーラップ、SBならトップ下がパラレラに合わせて富樫がCBの背中から裏を狙う形とサイドからのクロスがメインです。

78分、カイオセザールと富樫→ルアンと畑へと交代。

左サイドで廻してるんですが、奪われた時に戻れなくなってきてるので、連戦もありますが果敢に前からプレスにいってる時間帯が長かったのが効いてきてる様子です。

82分、井出→新井へと交代。左WGに入り潮音が左IHに移動。

長崎がしっかり中を固めているので中々入っていけないんですが、疲れもあってモビリティが少なくなってきてますので、安易に内側に打ち込むとカウンターが突き刺さるので難しい所ではありますね。新井寛也潮音の三角形を回したシーンではポケットに入りこめてましたし、マテウスまで戻して相手を間延びさせてからチャンスメイクまでもっていけてたのでここはもう少しといった所

86分、毎熊→米田へと交代。

この辺りからオープンな展開になってきましたけどこれは仕方ないと思います。

90+3分、潮音→理仁へと交代。

このまま終了。引き分けとなりました。

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後半は攻め方を変えてクロスを主体にした事でカウンターリスクを抑えながらゲーゲンで奪い取り二次攻撃に繋げられていたので、支配率はほとんど変わらずシュート数はかなり多かったですね。



最後に、ボールを持つか持たないかの違いはありますけど結果的にお互い守り合いになった印象があります。もちろん勝ちたくないという意味ではありませんが

連戦でのスタミナを考慮したペース配分やブロック守備に課題はありますが、後半リスク回避をしながらゲーゲンをハメられるような修正は見事だったと思います。

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ところで新井のこの白さはどういうケアをしてるんですかね?使ってる日焼け止めの紹介やケアのレクチャーをやればかなり需要ありそうなんですが

20200729 第8節ホーム新潟戦

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アルベルト監督がアストンマーチンレーシングのシャツ着てて、バルセロナの人なのにレッドブル?と思ったホーム新潟戦。ヴェルディ保持時3-2-5非保持時4-4-2。新潟保持時3-2-5非保持時4-4-1-1。

主導権争いもあるんでしょうけど両軍とも立ち上がりから激しいプレーが多いです。渡邊がライン間で受けた所を祥平が迎撃してゴンザレスも井出は厳しく寄せてきます。(おもいっきり踵踏まれてましたが)

相手が1トップなのでCB2枚でビルドアップするんですが、譲瑠にロメロフランクがつき両SBにSH、IHにDHをつけて新潟はヴェルディの陣形に噛み合わせ出せる所を塞いでビルドアップを阻害しようという事のようです。特に譲瑠にはしっかりマークにつくので中央からの組み立てはやらせん!って感じです。ここは前節を参考にしたのかもしれません。

CBはフリーなので祥平が渡邊の左サイド側から持ち上がり祥平奈良輪井出vs善朗ゴンザレスで数的優位を作りにいきました。この辺りは整備されてきました。

ロメロフランクや本間は自分のマーカーがボールを受けても前を向けない所にいるんですが奈良輪にはそうではなく善朗は井出との間にいるようになったのでおそらく平に運ばせたいんだと思います。

序盤の新潟は比較的ロングフィードが多く田上がロングスローを入れてくるので千葉と似たような攻め筋です。

ヴェルディは立ち上がりにCBから深さをとるのとWG目掛けてのロングフィードはお馴染みになってきました。

新潟がしっかり噛み合わせてくるので中々ビルドアップが上手くいきません。端戸や佐藤が降りてきて叩く時は進めるんですけど

前節にも端戸のオフサイドトラップ?がありましたが、今節はプレーに関与しようとするアクションをしてしまったのでオフサイドになりました。こういった相手の虚をつくアイディアはいいと思います。

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新潟のポゼッション時はかなり密集しますね。ここに映ってないFPは左サイドで張ってる本間だけなので

前述したように平の前にはスペースがあるのでもう少し運んで善朗を引っ張り出してもらえると楽になるんですがリリースがちと早いんですよね。

佐藤が本間を引きつけてから寛也に渡し、少し戻って新井を引きつけながら時間を作って端戸がポケットに侵入しました。先程オフサイドになったシーンと同じようにCB-CB間からの抜け出しでしたし、マイナスクロスに入ってきたのがSBの若狭だったのでチームとしての狙いの形で崩せました。

ショートカウンター以外では真ん中をあまり使えてませんが、ロメロフランクの脇のスペースを使いサイドチェンジで揺さぶる事はできてます。ここは本間が若狭と佐藤か寛也を見なきゃいけない形になってるのでかなり楽にやれていますね。

そして左では潮音が降りてくるようになりました。内側にIHがいるのでサイドチェンジを受ける選手へ寄せるのがどうしても遅れやすいので相手を動かして綻びができたらそこから前進という感じです。

これだけでなく新潟は最終ラインの位置が高いのでフリーで持てる時は積極的に裏も狙っていきます。

ただ、中盤から先では中々合わないんですよね…デュエルで劣勢でプレッシャーを感じてるのかもしれませんが、時間を削られてリリースのタイミングが早くきちんとしたポジショニングがとれてないように見えます。

非保持にボールホルダーへの寄せが足りずに簡単に前進させてしまっているのは変わらないんですよね。セットディフェンスは問題なくできる筈なんですが

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崩しの部分で呼吸が合ってないように見えますが、ボールを持ち勝ててロメロフランク脇からのサイドチェンジや縦パスで前進する事はできてました。

ほとんどが中盤での攻防だったので平均ポジションは似たような形でヴェルディのサイドチェンジはほとんど右→左だったので極端に左サイドからが多く、新潟は手数をかけなかったり、田上が高い位置をとるので右サイドが多め。

右サイドで祥平佐藤寛也からのフィードが多かったので奪える位置が右サイドになる分結果的に本間が攻撃に絡むシーンは少なかったですね。

やや優勢ではありましたがお互いの色がある程度出たんじゃないかと感じた前半。



後半両チームともメンバー変更はなし。

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前半散々ロメロフランク脇を使われていたので新潟は4-3-1-2にしてここを消してきます。なので井出が降りてきてここを使います。

新潟が人を掴みにくる傾向が強いのでWGが逆サイドにいたりかなりポジションが流動的になってきました。

55分に新潟は善朗と本間とロメロフランク→シルビーニョと島田とファビオ
ヴェルディは端戸と寛也→山下と小池へと交代。ピッチ上の選手が一気に5人代わります。

ヴェルディは左WG山下右WG小池CFに潮音。新潟はファビオがCFシルビーニョ左SH渡邊がトップ下右SHに中島右DHに島田が入ります。

そういえばハーフタイムにミシャ怒りの5枚代え待ってます(^^)

山下がボールをうばわれた田上へのタックルで10秒で警告…ヴェルディ的には10秒はかかり過ぎではあるんですがほんと怖いんでお願いしますね(^^;)

ヴェルディは積極的に山下を使い新潟の背後のスペースを狙わせます。これで新潟のラインを押し下げる事もできますからね。

63分に中島に奪われ右サイドに流れてきた渡邊のグラウンダークロスからのファビオとシルビーニョのシュートをマテウスがスーパーセーブ!ほんとありがとうありがとう

69分に奈良輪→理仁へと交代。そのまま左SBに入ります。

ヴェルディはまた密集状態でのワンタッチプレーを奪われカウンターを食らう悪癖が出てきてます…

77分に潮音と井出→晃樹と福村へと交代。晃樹がCFで福村が左SB理仁が右IHて入ります。

左サイドで廻して福村からポケットへのスルーパスで山下を使い、そこからのクロスでチャンスを作ったシーンは田上の背中から上手く侵入できたと思います。

このプレーで得たコーナーキック。祥平が田上を振り切りニアに入って頭で叩きつけ先制!こういう入り方で叩きつけるのって難しいんですけど上手く合わせました。

この後はデュエルデュエルの肉弾戦のようになってきました。カオスな展開になってくると地が出てくる部分があるようで、空いたサイドを使って前進やネガトラの反応はいいんですけどポジショニングが前に行き過ぎてカウンターを受けるシーンが出てきます。リードしてるので相手のリズムに付き合わなくてもいいと思いますし。時間帯からしても前からプレスに行かなくてもいいんじゃないかなと。

86分に田上とゴンザレス→大本と堀米へと交代。

90+3分。ロングスローで若狭とマテウスが被ってしまいそのこぼれをファビオがファーに落とし渡邊に決められてしまいます…味方同士のコミュニケーションもそうなんですが、リードした時のゲームプランニングにも課題がらありますね

このまま終了。勝ち点2を落とす形になりました。



最後に、新潟相手に持ち勝てたのは収穫ですが、どうやって逃げ切るかのプランニングがしっかりできていなかったように感じましたし、似たようなカウンターの受け方をしていたのは気になりました。連戦での疲労は十分に理解しますがここの修正はやっていってほしいです。

お互い自分達がやりたい事をやりきれてない印象はありますが今日はアンストラクチャーの時間が長かったですね。

とは言っても中3日で未だ無敗の長崎戦がありますので回復に努めてもらいです。

ところで、回復を最優先する為にトレーニングであまり負荷をかけたくないのでセットプレーの練習が多めなんですかね?ここの所色々バリエーションが増えてきたようなので