20221008 第40節アウェイ岩手戦


アウェイ岩手戦。ヴェルディは4-4-2で岩手は3-4-2-1でスタート。

ヴェルディの保持時は、DHからサイドに展開し、左サイドは染野と晃樹が流れて密集を作って崩しにいき、右サイドはバスケスに仕掛けさせて奈良輪がサポートする形と、サイドから中央に斜めのパスを差し込んでレイオフで背後やライン間でCFが受ける形もあります。岩手の3CBの強度が高い事もあってその脇から崩そうとするのを基本線にしながら手前や奥も狙っていこうって事なのかなと。カウンター時は河村を背後に走らせます。

岩手の保持時は、ビルドアップ時はサイドからDHに入れてCFやシャドーへの縦パスを狙いあまり手数をかけません。それよりはロングフィードで左シャドーの奥山を走らせたり、右シャドーの雅臣やCFのクリスティアーノがサイドに流れて起点を作りダイレクトに前線へ送る形が多く、その次にシャドーやWBに落としてのクロスが順番のようになっている様子。クロスはファーに上げて折り返す事が多いです。誰かが降りたら誰かが上がってストラクチャーを維持する所はしっかりしてるように見えます。

ヴェルディの非保持は、ハイプレスには行きますが岩手が蹴る事が多いんですけど後ろも連動して高いポジションをとってますね。空中戦が多い分デュエルが増えますが果敢に挑めてると思います。

岩手の非保持は、クリスティアーノがDH(晃樹)へのパスコースを切りながらCBに寄せにいき、それに連動して後ろが人を掴みにいきます。ヴェルディの選手が降りても迷いなく迎撃に出ていきますね。ビルドアップでクリスティアーノの脇を上がっていくと5-4-1でセットするんですが、CFのクリスティアーノと2列目との距離があるのでヴェルディのDHにこのスペースを使われてます。被カウンターには3CBが強度高く潰しにいきます。

岩手は左サイド奥へのフィードを左シャドーの奥山やCFのクリスティアーノが受けて起点を作りヴェルディが奪ってからカウンターの展開。

ヴェルディショートコーナーは戻してファーにいるンドカを狙う形は確立されてきたようです。何度も見せる事で逆に囮にもできますね。

岩手は基本的にロングフィードが多く反町松本のようなスタイルなので必然的にデュエルが増えますがここを強みにしてるようです。今までのヴェルディならこういう相手には押し込まれて防戦一方になる事も多かったんですけど球際でもしっかり闘えてます。

お互い縦志向なのでボールが行ったり来たりと落ち着かない展開が続きます。


誉められるモノではないんですが、反則ポイントを見ても岩手は連動して人を掴みにいきヴェルディの選手が降りても迷いなく迎撃に出ていく所は徹底されてるようです。

ビルドアップでCFの脇を上がると岩手がセットするんですけど、2列目との距離があるのでヴェルディの2DHが中央を使う事ができてますしCBが持ち上がるとDHの1枚がライン間上がっていきボールホルダーに時間とスペースを渡す所はしっかりしてますね。

16分に解説の哲さんも言ってますが、奈良輪からのクロスを牟田がクリアしたこぼれの所で染野がファウルをする必要は無かったですね。

押し込んで深い位置からのファークロスや浅い位置からのアーリークロスレイオフから背後と色々な崩しのバリエーションがあるのはいい事だと思いますが中々決定機までは至りません。ただ中央を起点にできてる分相手の目線を切れるのでサイドも有効的に使えてますし、レイオフでの中央突破も見せられてるのでボールを持たされるって展開ではないですね。

トランジションの反応もいいので後は決定機を作るだけって展開なんですけど変に前がかりになり過ぎずリスク管理もできてます。

20分を過ぎると岩手ははっきりミドルプレスに変えてきました。パスの受け手を迎撃しにいく形の方が安定しそうな印象はあります。

ヴェルディはワンタッチで戻して相手を引き出しながら背後を狙う形が多くなってきましたし、相手に合わせて攻撃ができてるかなと。守備は相手がやりたい事をやらせないアクション。攻撃は相手に合わせるリアクションですからね。

守備でもデュエルやリスク管理はしっかりしてますし、クロスをはね返した後ラインを上げて相手をペナルティエリア内から追い出す事もできてますので、決定機はあまり作れてませんし安定してます。

33分から岩手は雅臣を前に出してCBに同数で寄せてくるようになりました。セットではサンドバッグ状態になってしまうので変えてきたのかなと。ヴェルディとしてはスペースができる分出てきてくれた方がやりやすそうな印象。

相手を動かしたり目線を振り回す事ができてるので相手にダメージを与えるられてますし、決定機はあまり作れてませんけどネガティブな印象はないですね。

前向きで奪われ奥山に決定機を作られるシーンが出てきました。角度のない縦パスはインターセプトされるとスムーズなカウンターを受けてしまうので、受け手が確実に受けたり落としたりできる状態の時に使ってほしい所。


リアルタイム視聴ではここから観たんですけど高いボール支配率と少ないシュート数を見た時正直コレかと思ったんですけど全然違いましたね(^^;)

角度のない縦パスをインターセプトされスムーズなカウンターを受けていたのはいただけませんが、ボールの運びや展開と斜めに差し込む縦パスは効いてましたし相手を動かし目線を振り回しダメージを与える事はできていたと思います。

内容は良かったですし、後はどう決定機を作るか?って感じの前半。



後半もロングフィードからセカンド拾っての応酬からスタート。押し込みながらも1つ飛ばすパスが使えてるのはいいですね。

岩手も両DHがサイドに寄って崩しにくる形がありましたが前半はDHが絡む事がほぼなかったですね。ただトランジション優位性が作れるので密集を突破できるとチャンスになります。

岩手はDHの和田がボールに触る回数が増えるとペースを握れそうな感じでプレス回避が巧いですね。

52分に梶川の落としから加藤蓮が抜けた所は流してほしかったなと…

ヴェルディは左SHの梶川が受けたらDHの晃樹がサイド奥を狙って相手を引っ張って空いたスペースを降りてきたCFの染野が使う形が出てきました(梶川がサイドに流れて晃樹が前に出ていく形もあります)。どこにスペースがありどこに作るのか?の整理が進んできてるようですね。ファークロスだけでなくCB-GK間へ速いクロスを入れる形も出てきました。

前半の角度のないパスもそうでしたけどレイオフの落としも相手に前向きで奪われスムーズなカウンターを受けてしまいますので。この試合で失点するならおそらくこの形からなんじゃないかなと

55分に雅臣→ブレンネルへと交代。

ブレンネルはさすがの強さですね。ただ守備は…なのでここを突いていきたい所

岩手は最終ラインにDHが寄せにいったりして中盤のフィルターが効きにくくなってきたので、ヴェルディはより深い位置で中央を使えるようになってきました。なので中央突破を見せながらサイドからの速いクロスもより効果的になってます。ヴェルディが相手を拡げる形が効いてきた様子。

61分にヴェルディは梶川とバスケス加藤弘堅と佐藤凌我へと交代。加藤弘堅は左DH佐藤凌我は左CFに入り晃樹が左SH河村が右SHへ移動。

岩手は和田→中村充孝へと交代。

岩手はクリスティアーノやブレンネルが収めて奥山と宮市を活かす形が増えてきました。スムーズにやれてるのでいつもやってる形なんでしょう。

中盤が空いてオープンな展開になってきましたが岩手が戻りきれなくなくなってきたって方が近そうです。

68分の得点は、中盤が空けたスペースを佐藤凌我が使ってスルーパスを奈良輪が受け、マイナスを染野が押し込む理想的な形でした。取り組んできた事が実を結ぶ形になりました(⁠^⁠^⁠)

岩手は前から行かざるを得なくなりより中盤が空いてきました。こうなるとヴェルディはよりやりやすくなてきます。押し込んで前がかりになってるんですけど岩手が前線に枚数を残してないのでそれに合わせる事ができてますね。

75分の得点は押し込んた所から戻してファークロスのこぼれを拾った河村が抜け出し速いクロスをンドカがドンピシャで合わせました。こちらも同じように取り組んできた事が形になりました。

このタイミングで岩手は宮市と奥山→ビスマルクと色摩へと交代。

色摩が抜け出した所を河村が戻って止めましたが、この時間帯でフレッシュな選手と対峙するのはキツいでしょうけどよく対応したと思います。

81分に染野と加藤蓮→阪野と山越へと交代。山越は右CBに入り谷口が左SBへ移動。

あまり難しい事をせずシンプルに前進するのはリスク管理にもなりますしこれでいいと思います。

岩手は足が重くなってきたからなのかカウンターでも枚数が足りない事が目立ちます。ここは前半から相手を動かし目線を振り回す事でダメージを与えてた結果ですね。

88分に読売ヴェルディは晴也→稲見へと交代。久しぶりに聞きましたけど哲さんがいるからなんですかね?

岩手がパワーで押し込んでくるようになりましたが前回対戦時はこれでやられたんですよね。耐えるって感じではなくこのまま終了。



最後に、トランジションが速くデュエルにも果敢に挑めてますし、各駅停車ではなく1つ飛ばしたパスや縦に速い形を作りながら相手を動かし目線を振り回すようなパス回しで相手の動きを重くしてからチームとして狙っている形で仕留めると理想的なゲーム運びだったと思います。パススピードが上がってきたのもいいですね。

過密日程もあった中で少しずつ進めてゲームモデルを作れてきましたし、ちょっと連勝すると調子にのって舐めてかかるみたいな悪癖があるんですけどそこの引き締めもやってもらえてるようなのでいい方向に向かってると思います。

何とか首の皮一枚繋がって消化試合にせずここまでこられましたんで残り2試合強力な相手ですけどこのままいい形でシーズンを終えたいですね。