20220910 第35節ホーム群馬戦


ホーム群馬戦。ヴェルディ群馬共に4-4-2でスタート。

ヴェルディの保持時は、CBがかなり開いて中央でDHが待ち構えるような形で、中央に差し込めれば中央、ダメならサイドやロングフィードで前進する形。染野目掛けてのフィードや縦パスを当てて落としをDHが受けて前進したり、SBに出し斜めのパスを打ち込んだりとあまり手数をかけない事が基本線。後ろで廻す事もありますが、ビルドアップからゆっくり前進というよりは相手を引き出してスペースを突くのが目的のように見えます。それとSHが逆サイドにまで顔を出して数的優位を作る事が多いんですけど、縦志向と前線に人数をかける所の意識づけを上げていきたいのかなと。もちろんリスク管理とのバランスが必要ですが

群馬の保持時は、川本目掛けて蹴って左SHの高木が運んでクロスをメインにしたそうではあるんですが、ヴェルディの寄せが速いので中々その形を作れてません。それと制限をかけながら寄せて高い位置で奪ってからのショートカウンターも同等くらいに狙っている様子。DHが受けられるようになると右サイドに展開してアーリークロスや逆サイドへ展開してチャンスメイクをする形も出てきました。

ヴェルディの非保持は、いつも通りのハイプレスですが後ろの連動性が上がってきたような印象ですので中盤までで奪えてるor相手に蹴らせて回収する事ができてます。ただ自陣でセットする時は人を掴むかスペースを埋めるかがはっきりしてない時があります。

群馬の非保持は、最終ラインまで寄せてはきますが奪いにいくというよりは制限をかける位が基本線ではあるんですが、平と比較するとンドカには強めに寄せてくるのでここで奪ってショートカウンターを狙いにしてるのかな?って印象があります。中央からSBやSHに入った所をトリガーにしてプレスをかけてくるのは教科書通りで、ヴェルディの中盤にボールが入ってテンポが落ち着くと4-4-2のミドルプレスに移行します。

鈴木が随分キックオフをジラしてましたけど、どういう意図があったんですかね?

今節のヴェルディはCBがかなり開いてビルドアップします。相手の2CFを開かせて中央のDHを使っていきたいのかなと。

何回かあるんですけど、ゴールキック時に左CBの畑尾が寄っていく事があるんですが、後ろから繋ぐ時は畑尾が蹴るみたいな約束事なんでしょうか?

9分にPKになったシーンはスローインから小島に中に入られてしまったんですが、ンドカに制限をかけてパスミスを誘うのはここまで群馬が狙っていた形でしたので術中にハマってしまいましたね…人を掴むのかスペースを埋めるのかがはっきりしてなかったのでチームとしての問題点だったかなと。

ヴェルディはあまり幅をとる感じではないので(SBが幅をとってますけど相手を広げるというよりはリスク管理の部分に見えます)その分縦に速く攻めたい意図は伝わってきます。

押し込むと1-3-6のような形で平の1バックとかなり前線に人数をかけてます。これはほぼほぼ押し込められる相手にマンチェスターシティがやる形でもありますね。SHがサイドに張ったらSBがインナーラップしてくるのは以前からある約束事。

中央で受けようとする稲見に細貝がついてくるようになりましたが当然と言えば当然ですね。

15分に平からのパスを加藤蓮が受けて横にいる竜士に叩いてその間を晃樹が抜けてチャンスになりましたけど、おそらくこれが理想的な形なんだと思います。

縦に速く攻めてチャンスを作れてますけど、手数をかけなくても良さそうな時にかけてしまう部分はありますね。それと群馬に蓋をされた時は戻してやり直す事はできてますので、後は相手が待ち構えてる時に無理やりクロスを入れるのはリスクに対してのリターンが少ない分こういう時に我慢してボールを廻す所かなと。

ほぼハーフコートゲームになってますけど、ヴェルディはこういう時にリスク管理が甘くなる傾向があるのでそこは徹底したい所。

飲水タイム後群馬は4-4-2から細貝が降りて5-3-2のようにしてきました。間を使われていたのでそこに蓋をしようって事なんでしょう。

PKになったシーンもそうだったんですけど、自陣での守備時に簡単に中に入られてしまってるのが気になります。人数は足りてるんですけど人を掴むなら掴む所は徹底してほしい所。群馬はDHを使えるようになってからは攻撃のテンポが出てきました。

ヴェルディはボールを保持してゆっくり前進するようになりましたが、群馬は5-3-2にしてサイドに蓋をしながら中央を閉めてくるのでンドカが上がるようになりました。

群馬の修正から攻め倦ねるシーンが出てきましたが、前回対戦時もそうでしたけど群馬の守備は寄せる所とスライドがスムーズなので難しい所はあるのでここはある程度やむを得ない部分ではありますね。ヴェルディは相手が退いてればミドルシュートを狙いにいく判断はいいと思いますし、ニアポケットを狙う形は良くなってきたと思います。

序盤は群馬のショートカウンター狙いにハメられる形でしたがその後はほぼハーフコートゲームで押し込みシュートも打って主導権を握れてました。飲水タイム後の群馬は守備を修正をして中盤で引っ掛けカウンターでチャンスを作るシーンも出てきましたのでヴェルディが優勢ではありますが膠着状態の方が近かったかなと。

一方的になりそうな所から守備の形を変え膠着状態まで押し返した大槻組長の修正力はさすがだなと感じた前半。



後半頭から梶川→河村へと交代。過密日程も考慮してると思いますが、膠着状態なら推進力をプラスした方がいいという判断なのかもしれません。

コーナーキックフリーキックを獲得してまた押し込む展開になってきましたけど群馬は身体を張って守ります。

ヴェルディは後ろで廻して相手を引き出してからSHへのフィードから前進する形も出てきましたので、サイドの推進力から局面を打開していこうって事なんでしょう。

55分の失点は、川本が収めた所から鈴木に渡し、右SHの田中に展開してからのクロスを川本に押し込められました。対人で勝つ事を前提にしてるような形でしたので収められてしまうと…って感じかなと。

ボール保持して押し込む所からカウンターで沈むのはイヤという程観てるんですけどその通りになってしまいましたね(^^;)

56分に稲見と竜士→晴也と山口へと交代。リードされたので前への圧力を強めていこうって事なんでしょう。

群馬はミドルゾーンでセットして待ち構えるようになりましたが当然と言えば当然ですね。

58分の得点は、フリーキックから染野がポケットで収め、平行クロスのこぼれを晃樹が打ち込みました。すぐに追いつけたのは大きいですね。 

山口を起点にクロスを入れ押し込んでいきますが、以前と比較するとどう運びどう崩すか?の所は整理されてきたと思います。

62分に鈴木→北川へと交代。

ここまで対人で勝てなかった時にピンチになってるシーンが目立つんですが、対人で勝てる事を前提にリスク管理をするのはちと危険ですけどここもこれから整理していくんだと思います。

群馬は北川にも当ててシンプルに前進するようになったのでちとオープンな展開になってきました。中央で起点を作りサイドに展開するのは両チーム共同じですね。

ヴェルディはサイドからのクロスをスペースがあるならGK-CB間、人数かけられてるなら中央〜ファー、戻した時は逆サイドポケットへと中の状況に合わせてクロスを使い分けられてるのはいいですね。

73分に川本と田中→深堀と加藤へと交代。

中央で起点を作ったりプレスを呼び込んでひっくり返してサイドから仕掛ける展開が続きますが群馬も似たような狙いなので押し込んではいますけどどっちに転がるか?という展開

群馬は山口は縦にいくだろうから縦を切っておけばいいよね?って対応をすると中に入っていくのはいい判断だと思います。新井も最初はどうせ中でしょ?って対応をされてましたからね。

崩しバリエーションが増えてますし使い分けもできてるんですけど中々モノにできないシーンが多いです。ゴール前に人数をかけるのはいいんですけど殺到するのではなく敢えて遅れて入りスペースを使う等もう少し工夫がほしいですね。

ヴェルディが猛攻を仕掛けてサイドで数的優位を作ってますけど群馬もよく耐えてます。

87分に佐藤凌我→小池へと交代。

90分に岩上→藤井へと交代して5-4-1へと変更。割り切ってきました

いい形を作れていて猛攻を仕掛ける中でゴールを割れず、イライラするのはわかるんですけどそれを相手に出してはいけませんしほんと無駄なカードを貰ってしまいましたね…

最後までゴールを割れずに終了。



最後に、どうやって前進しどうやって崩すか?の所は整備されてきてますし、クロスや崩しのバリエーションが増え使い分けもできていたのは良かったと思います。後はゴール前に殺到するのではなく敢えて遅れて入ってスペースを狙ったりする所を詰めていってほしいなと。

それと、対人で抑えられないとピンチ(失点)に繋がってしまうのはさすがにリスキーなのでリスク管理の整備も進めてもらいたいですね。

もちろん攻守共に同時進行でやっていくのは至難の業であるのは承知してますので、連戦の中少しずつ変わっていく位でもいいと思ってます。


晃樹のコメント

ゴールシーンを振り返って。

良い形でクロスまで行って、佐藤(凌我)選手がゴール前で良い形でつぶれてくれて、スペースが空いていたので、少し難しいボールだったのですけどうまく抑えて、合わせることができました。うまくミートできて、自分でもビックリしました(笑)。

あのシーンはふかしてしまうケースもある。

自分はふかしキャラなのですが(笑)、今日は良い感じで抑えることができました。

確かにふかして枠の上にいくかもなーとは思ってたんですが(^^;)巧く抑えて打てたと思います。

もちろん結果が大事なのは間違いないんですけど、連戦の中過程の部分を整理していく事が勝利に繋がると思いますので、少しずつでも確実に進めていってほしいですね。