20240303 第2節アウェイ浦和戦

アウェイ浦和戦。ヴェルディは4-4-2で浦和は4-3-3でスタート。

ヴェルディの保持時は2CBからSHへのフィードにSBがサポートするか、サイドに開いてから斜めのパスをCFに入れてDHがサポートする形が多く、手数をかけずに敵陣に入ってから中央ダメならサイドを使って前進しようとします。ポゼッションではサイドでSHSBにDHかCFが流れて数的優位を作り中央への縦パスを優先しながらサイドの突破を計り逆サイドへの意識強めに左右に揺さぶって崩しにいきます。非保持はマリノス戦と同じ2CFの片方がアンカーを見張る4-4-1-1で構えますけど今節は染野が前で木村が後ろになってます。アンカーのグフタフソンが左サイドに降りる事が多いですけどそうなると4-4-2になります。ヴェルディの2CFを超えるのに4枚を使ってますけどIHも降り気味なのでどこまでついていくか?はありますけど前線にいるのは3〜4枚だけなので中央を厚くする形は変えてないようです。

浦和の保持時は両SBがそのままの位置をとり4-3-3のポジションを守る傾向が強いので、マリノスのように両SBが高い位置をとる事はあまりないですけど、アンカーのグフタフソンが降りた時はSBのどちらかが高い位置をとります。ヴェルディの1列目を超えたらそこからはIHが内外へフリックや起点になった所からWGや絞ったSBが仕掛ける事が多いのでここからスピードを上げていくようです。グフタフソンは左だけでなく真っ直ぐ降りる事も多いですけどここはヴェルディのプレッシングトリガーを外す意図があるんでしょう。後ろに人数をかけてる分後ろは安定しますが前の人数は少なくなるのでここからはあまり手数をかけずにって感じかなと。非保持は基本的にはサンタナ頭で両WGと右IHの伊藤が1列降りる4-2-3-1で構えてサンタナヴェルディの2CBを外側に誘導するように追いミドルゾーンより自陣だと4-5-1になります。

浦和が積極的にプレスしてくる訳ではないので安定してボールを持ててる時間帯もありますけど中央を締めてるのでCFがサイドに流れて3vs2を作って前進しようとします。

浦和は敵陣に入ると個の力を活かしながらIHを起点にWGかSBがポケットを狙ってきますのでサイドに渡ったら仕掛けるのが基本線のよう。

ヴェルディは剥がされたり潰しきれない事も多いですけどスムーズなカウンターをさせない所はしっかりしてると思いますけど、アンカーをスムーズに使われてしまうとスムーズに前進されてしまうのでグフタフソンの位置次第で中盤が前を向けないよう規制しても良さそうです。もちろんリスクはありますけどグフタフソンは陣形を歪ませる事が上手いので収支プラスになりそうな印象です。

ポジションを守るポゼッションでは基本的にサイドが終着点になるので浦和は必然的にサイド攻撃が多くなるんですけど、ヴェルディの狙いも外誘導なので浦和がボールを持つ時間が長く個の部分で劣勢になってる部分もありますけどどちらのペースかは微妙な所かなと

ヴェルディが前線で収めた時のサポートがやや遅い事があるんですけど浦和は後ろに枚数を残してる事が多いので思い切って出ていきにくい状況なのはわかりますし、リスクを負うには時間帯が速いのでここはいいと思います。ある程度後ろで持ててる所からのフィードにはセカンドを拾う選手がいますので型はあるようですからね。

お互い去年リーグ最小失点チームだからかあまりリスクをとりたくないように見えますので守り合いのようでもあります。もちろん狙ってない訳ではないでしょうけど得点できたらいいなー位な感じかなと。

35:06に小泉から高い位置で奪ってカウンターなった時に4vs2だったんですけど誰が深さ誰が幅をとるのかはっきりしてなかったですね…こういう少ないチャンスをモノにできないと苦しくなっていますので決定機までは持っていきたい所です。

安易に蹴らずボールを持てる所は持つようになったのは前節から修正できてますね。

押し込んだ時は浦和はポジションを守るのでマークしやすい分スムーズにポケットのケアをできますし、ヴェルディの方が流動的なので優勢ではありますけどデュエルでやや劣勢になる分安定感は…とは感じますが闘う事はできてるのでこれでいいと思います。

ヴェルディコーナーキックが続きますけどファーから折返すのが基本線のよう。

コーナーキックでファーから戻してのファークロスの折返しのこぼれを木村が反転しながらのボレーで先制します。GKの西川が出るか出ないかがはっきりしなかったのもありますけど決して簡単なシュートではなかったですね。

ヴェルディの出足がよくなってきましたので得点の力って大きいですね。

浦和の方が上手くいってない感はありますけどヴェルディもそうなので受けてる訳ではないんですけどリスクを負わないのを優先させて守り合いになってた分膠着状態だった印象ですけどこれはヴェルディと土俵ではあったかなと

個の部分で剥がされたりデュエルで劣勢になる事があるので思い切って前に行きにくい部分はありますけど概ねやりたい事はできていたと思います。

ボールを持ちながら守備やボールを持たずに攻撃もできると思いますし、守備は相手にやりたい事をさせないアクション、攻撃は相手に合わせるリアクションだと思うんですけもねと感じた前半



後半、浦和は松尾が左SHで小泉が右SH関根がトップ下の4-2-3-1に並びを変えできたので、サンタナが孤立してた所のケアなんでしょう。それと非保持に4-4-2にしてヴェルディのCBに縦を切るように寄せてくるようになりましたのでヴェルディはライン間へのフィードが増えてきました。

浦和は松尾に背後を狙わせたりスペースを使うようになったので、これでチャンスになればそれでいいし、ヴェルディの陣形を間延びさせてビルドアップしやすくしようって事なのかなと

しばらくすると浦和は4-3-3になったんですけどビルドアップはこの形でそこから4-2-3-1のようになるような感じです。

浦和はヴェルディのCBまで寄せてくるようにはなりましたけど後ろの押し上げがいまいち連動してない分遅れるのでファウルになる事が多いです。

浦和は蹴ったり1つ飛ばしてクロスとシンプルな形が増えてきました。こちらの方がやりやすそうですけど目指す方向とは違うでしょうしどこでバランスをとるのか?かなと

56分に森田が起点になり見木から1つ飛ばして染野が前に叩いて斎藤がポケットをとるまではよかったんですけど、染野がマイナスを要求して出てこなかったので横に出ようとしたらマイナスがきたのでタイミングが合わなかったですね…エリア内に人数をかける所は修正できてるのはいいと思います。

ヴェルディの構えは同じなんですけどCFがグフタフソンを背中で消すように立ちSHは浦和のSBに前向き寄せられるよう中間をとるようになりました。浦和はポジションを守る分慣れもあるのかもしれませんがこちらの方が前進を阻めそうなので修正してきたようです。

61分にチアゴサンタナと関根と小泉→興梠と岩尾と大畑へと交代。大畑は左SBに入り渡邉が右WGへ移動。

ここまで何度もあるんですけど、マテウスは空いてる所を認知したディストリビューションの他に足裏を使ってプレスを引き込んで矢印を折るような配球をしますのでビルドアップがスムーズになります。これは現代では後ろの選手にも必要なスキルなので習得してほしいですね。

マリノスも浦和も何がしたいのかはわかるんですけど編成といまいち噛み合ってない部分がありそうな印象を受けます。

悪い意味で浦和が変わらないので書く事がなくなってきました…

73分に松尾→中島へと交代。

74分に山田剛綺と森田→翁長と綱島へと交代。中盤のフィルターを強化したいのかなと

広島戦でもそうでしたけど、中島はボールを受けたがるのでサイドにできたスペースを大畑が使う事が増えましたがここは翁長に対応させてるようです。中島がカオスを起こす方が機能してるんですよね…

80分を過ぎるとヴェルディは前に出ていけなくなってきたんですけと、こういう時に交代で入った選手がカウンターをちらつかせてあわよくば刺したりパワーをもって押し返せると安定してゲーム運びができると思うんですけどまだ難しそうな様子。

82分にグフタフソン→高橋へと交代。

84分に斎藤と木村→河村慶人と山田剛綺へと交代。

87分に山越が大畑を倒してしまいPK。先に触ってはいるんですけど結構な勢いでしたので不用意だったかなと。池内主審はコンタクトとしては微妙でも勢いよくいくとファウル判定をするのはプレーオフ決勝でもそうでしたからね。前節の河村慶人も手は後ろに回してほしかったですし、山越も滑る必要があったのかとは思いますけどずっと押し込まれてましたので仕方ないですね。

これショルツに決められて追いつかれます。

浦和は動きは良くなったように見えますけど勢いに乗るって感じより秩序を守るのを優先させてるようです。

ヴェルディは得点は欲しいけどリスクは負いすぎないって感じですけど、前に出ていくだけのパワーが残ってないって方が正しいかなと。ただ守備の約束事はしっかりこなせてます。

なんとか耐えきって終了。



最後に、守備の約束事や走る競る闘う所は継続した上で、安易に蹴らず持てる所は持つようになりましたしエリア内に人数をかけるようになったのは良かったと思います。

正直前節より勝ち点を失った感が大きかったんですけど、交代選手がパワーを継続したり流れを変えたりする所がまだ足りないのは確かですけど今やれる事はしっかりやれていたかなと

それと決定機をモノにできてればっていうのもあるんですけどここは意思統一を進めていってほしいですね。

浦和はファン・ハールのようなポジショニングを守るスタイルなんですけど、それをやるにはこのパスレンジで正確に通す事とWGがもっと違いを作れないと難しそうな印象です。中島がカオスを起こした方がチャンスになると思いますけどそれはヘグモ監督がやりたい事ではないでしょうからね。

20240225 第1節ホーム横浜Fマリノス戦

ホームマリノス戦。ヴェルディは4-4-2でマリノスは4-3-3でスタート。

ヴェルディの保持時は、木村と染野が縦関係になる4-2-3-1のような形で、縦パスを刺せそうなら入れて落として前進しますし、フィードに合わせて陣形を押し上げてセカンドを拾って縦かサイドを使うでシンプルに前進していきます。繋ぐつもりがない訳ではなさそうですけど前進できる時に無駄な横パスをしない意識づけが高そうに見えます。非保持はハイプレスなんですけどマリノスの2CBが大きく開くので基本的に木村が寄せたら染野がアンカーの喜田をケアする4-4-1-1になるのでここは4-3-3対策の王道ですね。その分2CBを1人で追うんですけど上島側を切りエドゥアルトに持たせるように追っていきます。マリノスの3センターに染野とセントラルハーフがつくので中を切る意識が高く、ここに仕事をさせるのが最も危険だと判断してる様子。WGには前を向きにくいSBからの縦パスは許容してるようなので前を向いて仕掛けさせないよう注意を払ってる印象です(ACLを観てもこの対応は正しいと思いますのでしっかり対策してきたようですね)

マリノスの保持時は2CBが大きく開いてGKのポープが間に入り両SBがアンカーと並ぶ2-3-2-3なんですけど、アンカーの喜田を染野が見張るのとCBが運んで陣形を歪ませきれてないのもあってビルドアップの出口を見つけられないシーンが目立つのでシンプルに背後に蹴る事が多いです。ここはACLバンコクユナイテッド戦でもそうだったんですけど、後ろの選手が戻ってくれば変わるかもしれませんがIHがサポートする様子がないので今の所はアンカーシステムだと苦しそうです。ただ蹴るにしてもヴェルディが中を切る分WGが前を向いてスペースがある状況を作れてないのであまり良さを発揮できてないように見えます。非保持はアンロペ頭の4-1-4-1で、攻撃時に体力を温存する為か基本的にセットします。ヴェルディがほとんど繋がないのでプレスはよくわからないんですけど、フィードに競ったカバーがCBは速いんですけど中盤はそこまででもないのでヴェルディが前向きでセカンドを拾えるシーンが多いです。

3分に谷口のフィードで背後を狙った木村がGKのポープに倒されますが、上島がカバーに入ってますし、決定機を手で止めてるとも言い難いのでSPA(大きな決定機の阻止での警告)で正しいと思います。と思ってたら位置が低くなったのでハンドをとったようですね。


これで得たFKを山田楓喜が直接決めて先制します。スピードコース共完璧でしたしこれは山田楓喜を誉めるしかないなと

9分に木村のポストプレーから抜け出した所を上島がカバーしましたけど、上島ってもっとファジーな所がある印象だったんですけど、ポープのカバーも含め(あのカバーが無ければポープはDOGSOだったでしょう)しっかり対応するようになりましたね。

木村が降りてポストプレーをする時は染野が背後を狙って深さを作るのでここの役割分担ははっきりしてるのはいいと思いますし、タメる所はタメますけど前線に人数を揃えやすい4-4-2のメリットを最大限活用してます。

マリノスACLがあった事で出足がやや鈍く、芝の影響もあり精度を欠くシーンもあるので十分な体勢で受けられてないのも大いにありますけどデュエルでも負けてませんね。

ACLでも感じたんですが、マリノスはビルドアップが上手くいってない時にもIHが降りて出口を作ろうとしないのでそれで助かってる部分もあります。もちろん無駄に降りてくる必要はないんですけどポジショナルプレーの原則とは少し違うかなと

10分過ぎからヴェルディは4-4-2でセットするシーンが出てきましたけど2CFで喜田を挟んでるのはいいんですけど右SBの松原に出た時に斎藤が横を切りきれてないシーンがありましたので中切りならここは徹底してもらいたい所です。

マリノスは左WGのエウベルの所からの突破を試みる事が多いんですけど稲見が十二分闘えていて特に問題なさそうなのも大きいです。

17分に林が持ち上がってエウベルの逆をとったパスは良かったですね。林はビルドアップでの判断ミスが目立ってたので改善してるように見えます。

この後マリノスのSBが絞るようになりましたけど幅のとり方ポケットの入り方がいまいち定まってないのはACLと同じなんですけどこれだと守る方は守りやすいんてますよね。

21分に縦パスを斎藤が引っ掛けた所からのショートカウンターは染野が切り返した所までは完璧だったんですが…

ヴェルディがようやく繋ぐようになったので形を、プレス隊がアンロペ1枚なので両SBが高い位置をとる2-4-2-2でCFがアンカーの喜田の脇につきます。CBがアンロペの脇から持ち上がるかDHや木村への縦パス又はSBからSHのレイオフで前進しようとすることが多く、手数をかけずに前進することが多いです。

21:03にマテウスが足裏を使ってアンロペのプレスを剥がしましたけど、これはプレスを誘って引き出したい時に有効なのでGKを含め最終ラインの選手に習得してほしいスキルですね。

23分から左IHの山根がアンロペと並んで4-4-2で構えるようになり、保持時は山根がアンカーの喜田と並んだり最終ラインまで降りるようにして左SBの渡邉が上がり左WGのエウベルと内外を分け合うよう並びを変えてきました。中盤を増やしてビルドアップの安定させながらSBを上げて枚数を確保しつつエウベルの推進力を活かそうって事なんでしょうけど、対応に苦労してた稲見のマークを外す意図もあったのかなと。それとバックパス時にGKまで追ってくるようになりましたけどいまいち寄せ切れてないのでこれはそこまで効果的ではないように見えます。

ヴェルディは押し込んだ時にサイドでSHSBDHで旋回しながらポケットをうかがうんですけど、意思疎通が中々合わないって話しがありましたけど思ってたよりもタイミングが合ってる様子。

26分にエウベルに入れ替わられてカウンターを受けましたけど、エウベルの判断が遅れた事とアンロペが広がらなかった分助かった形ですけど稲見が効いてましたね。もちろんない方がいいに決まってますけどこういうシーンはこれからも1試合に1〜2回くらいはあるかもしれませんのでしっかり寄せて身体を張る所は継続していってほしい所です。

ヴェルディが最終ラインで回すようになりましたけどマリノスがジリジリ距離を詰めるのでGKを使いながらいざとなったら蹴る位でいいと思います。

30分にエドゥアルトのパスを山田楓喜が引っ掛けてからのショートカウンター時にマリノスのビルドアップが元に戻してた意図がわからないんですけどヴェルディとしてはもったいなかったですね…染野がニアに入ってファーを空けるまでは良かったんですけど木村がパスを受ける前にGKを見れてればって印象です。

ここまで喜田を使えてない理由はおそらくこれだと思うんですけど浦和も同じ形なのでやめときます。

ここまで何度かあるんですけど、SHがプレスに出た時CFがバックパスに制限をかけてGKまで戻させるのはビルドアップにかなりストレスをかけられるのでいいと思います。もちろんスタミナ的にはキツいでしょうけど今季はこのスタイルで行くと決めてるようですからね。

マリノスが2センターになったらラインを上げて見木がもう1人を見張るのでここの対策は準備してる様子。引き続き外回しを強いる事はできてますし、前向きで守備ができてるので奪ってスムーズにカウンターに移行できるのもいいと思います。

こういう展開になるとマリノスはWGのアイソレーションに頼りがちになるのはACLと同じですね。

狙い通りに奪ってカウンターまでスムーズにいけてますし、攻撃時の意思疎通を課題にしてた割にはいい方形は作れてそうですね。もちろんこの時間帯に追加点を取れれば一気に流れを持っていけそうではありますが

マリノスがバックパスでヴェルディのラインが上がった所の背後にボールを入れるようになりましたが、ここに制限をかけきれないとラインを上げるのがリスクになってしまいますのでここは継続したいですね。

マリノスが縦志向が強くなってきましたけど練度はヴェルディの方が高そうです。まあそうは言っても個人能力で殴られそうな雰囲気はありますが

アンカーの喜田をケアしながら構えて外回しのパスを強いて前向きの守備ができてますし、そこからスムーズに逆襲に転じられてますので基本的にヴェルディのペースだと思いますのでもう一点取れればって展開だったかなと

マリノスACLのダメージが出てるようですけどファーストディフェンスやプレスがいまいち定まってないので後ろが的を絞れない事や、ポゼッションで中央を使えず外回しになってたのでヴェルディとしては守りやすい分ハメやすかったかなと

マリノス疲労が連動性にも影響してる部分があったように見えますが、ヴェルディは想像以上に闘えてますしデュエルでも互角にやれてたと思います。

個人能力で殴られそうなシーンはあるんですけど攻守に渡って思い通りに進められた前半。



後半、マリノスは山根を前に出して喜田と渡辺を並べる4-2-1-3に変えてきました。やはりこちらの方がいいと判断したんでしょう。それとバックパスで引き出してシンプルに背後を狙う意識が高くなってきたように見えます。前半も途中からこの形にしてたんですけど、今回ははっきりと変えてきたのでもしかしたら前半は指示が伝わりきってなかったのかもしれません。

マリノスは2センターになった事でヴェルディの2CFが背中で消すような立ち位置をとるようになったので今までよりサイドから前進しやすくなってきましたけど後ろで陣形を歪ませる所までいけてない分主導権を奪い返すまでは至らない様子。ただラインを上げられる時はしっかり上げるようになったので前半と比較するとヴェルディポストプレーは窮屈になってきました。

ポープから渡辺にいい縦パスが入ったのはありますけど喜田の使い方はまだ定まってないんですけど前半は全然使えてなかったので改善はしてますね。

マリノスはサイドからシンプルにクロスを入れてくるようになりましたし善はより深さをとる意識が高くなってきたのはいいと思うんですけどポゼッションではCFG色から離れていってる印象です。別に縦志向が悪い訳ではないんですけど相手を動かしスペースを使う感じではないんですよね。

ヴェルディは前半よりは楽に奪う事はできませんけど奪ってからの縦・ダメなら幅を使う所は変わってませんし、変な奪われ方をしてリバースカウンターを受ける位ならシュートでやり切るって意識が強くなってきたように見えるのでここはハーフタイムでの指示だったのかなと

56分に水沼と喜田→ヤンマテウスと宮市へと交代。ヤンマテウスは右宮市は左WGに入り、エウベルがトップ下山根が左DHへ移動。左右にフレッシュなWGを入れてここから仕掛けてもいいですし、中央がエウベルなのでヴェルディを広げて中央から仕掛けたり組み立てたりするようにしてきたのかなと。形は違いますけど前線はレアル・マドリーのような構造ですけど質で殴る要素が高そうな印象です。要はエウベルにベリンガムをやらせるみたいな

ヴェルディが対応しきれず後手になるシーンが増えてきました。マリノスのWGが前を向いて仕掛けられるようになったので主導権を奪われてるんですけど、トップ下のエウベルが仕掛けて中を閉じさせてから右WGのヤンマエウスに渡し、ニアポケットに右IHの渡辺か右SBの松原が入り中央にアンロペがいて左WGの宮市が斜めに入ってきて仕留める構造になっていて、最終ラインが押し上げてヴェルディのCFを見張るのはいいんですけど、サイドの予防的カバーリングが曖昧なので敢えてリスクは許容するって感じよりはまだまだ作りかけって印象です。簡単にまとめるとスペースがある状態でWGに渡して前を向かせて仕掛け枚数をかけて力押し!の方が近そうです。

61分に斎藤と山田楓喜→河村と山見へと交代。こちらも両翼を代えてきました。WGの推進力が出てきたのでそこのケアとひっくり返してチャンスメイクって感じでしょうか

オフサイドになりましたけど中央から仕掛けてサイドに広げてマイナスクロスからスルーパスと綺麗に通されてしまいましたのて寄せる構えるの判断の所や変な奪われ方をするのは避けたいですね。

今度はヴェルディ側のファーストディフェンスが定まらなくなってきたので後手に回るシーンが増えてきました。マリノスが中央を厚くした分ヴェルディも人数をかけるのでWGの個人能力で殴りやすくなり、そちらのケアをすると中央を使われるって感じなのでマリノスのWGをヴェルディのSBが前向きで見られるようはっきり構えても良さそうではあります。まあ2CFが疲れてきてスライドがやや遅くなってきたのと果たしてそれで耐えられるか?って話しはありますけどこちらの方がある程度落ち着けるかなと

中盤での攻防が激しいですけどお互いクリーンにデュエルに挑んでるのがいいですし好感持てますね。

マリノスはペースを掴んだのもあり保持時はかなり元気になってきましたけど、プレス強度は変わらないので背後をライン間を使って前進する事は引き続きできてますのでまた押し返しました。見木のコメントにありましたけどこれならもう少しポゼッションを安定させた方が良さげではあるんですけどそうなるとこのクラブ伝統の悪癖が顔を出しそうでもあるので匙加減が難しい所。もちろん見木の言ってる事はごもっともだと思いますよ。

マリノスはビルドアップがいまいちなのは変わってないので縦志向の方が前線の良さを発揮できそうです。その一方自陣でのプレーはあまり得意ではなさそうですしマスカット監督辺りからCFG色から離れていってる気はします。

67:19の稲見のクロスには逆サイドの山見が飛び込む約束事のはずなのでしっかり入ってきてほしいですね。

アンロペが故意にアフターで森田を倒しましたけどアンロペはたまにこれをやるんですよね。木村主審も注意くらいはしてほしいなとは思いましたけどこれでは町田をどうこう言えませんよね?その直後の山見は仕掛けるかタメるかがはっきりしてなかったのでやり切る所は徹底してほしいですね。

ガンバサポが山見は間違いなくポテンシャルはあるんだけどプレーがはっきりしないと言ってたのはこれだったのかなと。上に行くには殻を破る必要がありますし、その為にガンバを出たんでしょうから腹を括ってほしいですね。

72分にヴェルディは木村→山田剛綺へと交代してマリノスは渡辺とエウベル→天野とナム・テヒへと交代。お互い役割は変わってないようです。

マリノスはまたいまいち機能してなかったアンカーの4-3-3に戻しましたけど実戦の中で修正していくって事なんでしょうか?それと押し込んだ時にあまり幅をとらず中央に密集するのでなりふり構わず力押し感がかなり強くなってきました。縦パスを刺すのはいいんですけど出し手受け手のタイミングが中々合わすにエイヤエイヤと入れてる感があります。

なので持たれててもあまり怖さはないんですけど隙を見せると一発でやられそうでもあります。まあそれがJ1なんですけどね。

81分に山見が前を向いてカウンターの機会があったんですけど行ききってほしかったですね…そうでないなら翁長を使ってもいいと思うんですが

同じ81分に山根→植中へと交代。CFに入り天野が右DHへ移動して4-4-2へ変更。事前に仕込んでるというよりスクランブルな印象です。勝つためになりふり構わないのは全然いいんですけどこれでいいのか?感もあります。

87分にナム・テヒのクロスを渡邉が合わせようとしたボールが河村の腕に当たりPK。河村も不用意ではありましたけどこれは仕方がないですね。これをアンロペ決められ追いつかれます。

マリノスは追いつきましたけど元々スクランブル状態だった事もあるのか特に変化はなさそうです。

ATに入ってオープンな展開になってきましたので勝ち点1でよしとするか3を狙いにいくかを定めたかったなと思ったんですけど、個人的にはどれくらいの強度で耐えられるかを見たかったので綱島か山越又は両方を入れて後ろを5枚にしてほしかったなとは思いました。これは結果的に負けたからとかではなくこれからの事を考えてって事です。


90+3分にヤンマテウスの戻しを松原に決められて逆転されてしまいました。松原が翁長を倒した所はどうなんでしょうとは思いましたけどこれは松原を誉めるしかないですね。ただヤンマテウスの所で山見が横を切りきれてなかったのも大きな要因の1つでしたので徹底してほしい所です。

マリノスは安全第一で蹴るようになりました。このまま終了。



最後に、守備の意思統一がしっかりしていて前向きでデュエルに挑んで闘えてましたし、攻撃はまだまだ意思疎通が合わないって話しがあった割には機能していたと思います。今季はこれで闘うんだ!ってモノを見せてくれましたので結果以外は満足してます。

城福監督が采配ミスと言ってましたが得点を取れそうでもあったので難しい面はあったと思いますけど奇しくも去年のアウェイ磐田戦と同じ事になってしまいましたね。とはいっても監督の責任ではないかなと。ただ上記したように後ろを5枚にしてクローズを試みてどれくらいできるかは見たかったですね。

マリノスは勝ち点3以外得られたモノは…って感じでしたけどACLのダメージは確実に効いてましたのでここから構築していくのかなと。それと宮市は自分のように使っていきたいのかな?とは思いました。



槙野は地上波と有料配信で解説を使い分けてますし、地上波でのノリを聞く限り松木さんの後釜を狙ってるようにしか聞こえないんですけどどうなんでしょうね?

20231202 J1昇格プレーオフ決勝ホーム清水戦

ホーム清水戦。ヴェルディは4-4-2で清水は4-2-3-1でスタート。

ヴェルディの保持時はCBはフリーで持てるので森田がCF間又はサイドに流れて2CFの横から持ち上がりながら逆サイドへのフィードで前進しようとしながら不要なリスクを負わないん形ですけど、清水の圧力が強くそこまで上手くいってない感じなんですけど、硬さというよりも準決勝よりプレーをはっきりさせてきた印象です。逆サイドへのフィードでボールを持てた時は森田がサイドに流れてパス回しに参加して時間を使いながら隙を伺うような形で無理に縦パスを差し込んだりする素振りはないですね。サイドから仕掛けや繋ぎでポケットを狙うのと戻してからのファークロスはいつも通りの形。非保持はハイプレス志向ではあるんですけど行く行かないかはっきりしておらず中盤の突破されてしまったりしていて準決勝と似たような感じになってるシーンはありますけど、構えて前向きの守備ができている時は寄せたりスライドする所は安定してますけど乾が自由に動くのでそこの対応でスライドが間に合わない所はあるんですけどどちらを優先してケアするか?ならやむを得ないかなと。

清水の保持時は、2CBが大きく開いてのビルドアップで、乾が左サイドに寄ったり降りたり(DHのどちらかの方が多います)ゲーム.チャンスメイクに絡みながら自由に動くので秋葉監督が言ってるように戦術乾のいつも通りの形。右サイドでは中山と原にDHと乾が絡むのは同じですけどこちらは突破力がある分シンプルな仕掛けが多いです。蹴る時は左SHのカルリーニョスを狙って乾がサポートとCFのサンタナが受けてカルリーニョスがサポートするかのどちらか。前者では細かく繋ぐor逆サイドに展開して前進してきます。非保持はサンタナと乾が並ぶ4-4-2でCBまでは追わないミドルプレス(バックパスには追ってきます)なんですけど、制限をかけて意図的にサイドに誘導するって感じはそこまでではなさそうですけど受け手に厳しく寄せていく形。

エンドを入れ替えたのは逆光の影響なんでしょう。清水はキックオフで右DHの白崎からのリターンを乾が貰ってましたので序盤からガンガン行く気マンマンの様子。

清水は左サイドに寄って起点を作るいつも通りの形でまずは蹴るって所からって感じでは無さそうですけどスローインはお互いロングスローが多いです。ヴェルディにとっての右サイドで密集してデュエルが多くなる展開なんですけど、札束で殴られそうな雰囲気はありながらもしっかり対応できてると思います。

まずは清水に押される展開ですけどそれは想定内でしょうから特にバタつくような感じはないですね。

13分に高橋からの縦パスを受けた乾がターンと切り返しで稲見を剥がして逆サイドへの速いフィードで原に展開したチャンスメイクは流石としか言い様ないですね。清水はサンタナ目掛けてロングフィードを入れカルリーニョスがサポートする形が増えてきたので乾がいない時はこちらを基本線にしてるのかなと。

札束で殴られそうではありますけどヴェルディはしっかり構えるようになってからの守備は安定してますし、引っ掛けてカウンターになりそうなシーンを作れるようになってきました。

ティーナさんが基本中の基本を落とし込んでくれたのは間違いなくあるんですけど、城福監督もよい攻撃がよい守備からを体現してくれてるのでいい傾向だと思います。

中盤での攻防が激しい中清水の方がチャンスは作れてますがシュートまではいかせてないので相手にしっかり寄せて自由と選択肢を奪いながら身体を張る所はできてますね。

清水は右サイドで2DHが寄って細かく繋いで中央の乾を使ったり寄る形が出てきましたけどここも乾次第ではあるんでしょう。清水がピッチを広く使うと逆サイドを使われる事が多いですけど乾を見張る分(基本的に稲見)スライドが遅れてしまってますけどここはある程度やむを得ない部分はありますね。

ヴェルディロングフィードに対して清水ははっきりタッチに出すので、これを続けていけばチャンスが来る筈なので無駄なリスクを負わないと判断してるのかなと

もちろんお互い先制点が取れれば最高ですけど清水も守備意識の方が高くなってきた印象です。

両チーム共想定内のゲーム展開なんでしょうけどヴェルディとしてはもう少し陣地回復をしたいので深さを作る所は継続して見せていきたいですね。この後清水は個人能力で押し込んできますけどここは想定内でしょうし、ポケットに侵入した後中山も原もマイナスクロス(カットバック)のコースを見る傾向が結構あるので耐える事ができてるように見えます。

清水の圧力が強くヴェルディはほとんど相手陣内でプレーできてなかったので清水としては得点が欲しかったでしょうけど、走る寄せる競る闘うと所はできていたので想定内のゲーム運びだったと思います。

ヴェルディは引き分けでもいいとは考えてないでしょうけど受ける時間帯が長かったので深さを作りながらそこに相手が釣られたらライン間を使う所まで余裕がなかったように見えました。

繰り返しになりますが、少し受け過ぎだとは感じましたが想定内のゲーム運びだったように感じた前半。



後半、ヴェルディのキックオフはCBまで戻してサイドへフィードなのでここもゲームプランの違いを感じる所です。

後半はボールが持てるようになりましたけど清水の出足が前半より遅い印象なので押し込むよりある程度前線にスペースを作って刺した方がいいと判断してるのかもしれません。

バックパスをカルリーニョスに奪われてサンタナに決定機を作られたのを林がクリアしましたけどバックパスのミスだけは避けたいですね。

また清水が保持する展開になりましたけサイドでUの字で回してる事が多くブロックの内側を使われなければ大丈夫そうな感じです。まあ中央突破を前向きで奪われて逆襲を受けるのを警戒してるんだとは思うんですけどと書いたら1つ中央突破がありました

ヴェルディが押し込むとサイドで斜めのパスとレイオフで前進しようとしますけど後ろがケアできる位置にいるので枚数は足りてます。

宮原が奪って1人で運んでファウルを貰いましたけど、言うまでもないんですけど流石ですね。

60分にカルリーニョス→北爪へと交代して3-4-2-1へ変更。SBを山原と原にしたのもこのオプションを考えての事なんだと思います。

清水の並びが変わった事でプレスが噛み合わなくなってきました。

61分に原のクロスが森田の手に当たってPK。結果的に腕でとめる形になってしまいましたからね…これをサンタナが決めて先制されました。

66分に斎藤→新井へと交代。まあこの展開ならこうなりますよね。

清水は5-2-3で構えながらビルドアップを阻害するようになりましたけど無理をする必要はありませんので当然かなと

70分に山原と中山→吉田と岸本へと交代。後ろ重心にしてきたのでそういう事なんでしょう。清水は高めで構える時は5-2-3でベースは5-4-1へ変更してきました

なので中盤ではヴェルディが持てるようになりましたので横に動かしながら背後を狙う形が多いんですけど収めて起点を作った方が良さそうではあります。繋いでブロックの内側から崩せれば最高なんですけど、清水の圧力が強いですし逆襲のリスクを考えるとまだこの時間帯では難しい面はありますからね。ただラインコントロールやスライドの連動性はそこまでではなく人数をかける形なのである程度狙いながらくらいでいいかなとは感じます。まあここも個の能力を活かすって事なんでしょう。

74分に山田と林→綱島と平へと交代。平は左CBに入り谷口が左CBへ移動。

77分にサンタナが左サイドを抜け出した時にサポートが全くなかったのでこれでいいと判断してるんだと思いますけどサンタナのアクションを見る限り引きこもるより追加点を狙いにいきたいように見えますし、秋葉監督も超攻撃的なサッカーを目指すと言ってますからね。(実況の原さんはサポーターを煽ってるとおっしゃってましたが自分は味方にもっと上がって来いとアピールしてるように見えました)

中央は人数かけてサイドは吉田と北爪で蓋をさせる形なので中々攻め手を見いだせませんけど縦パスを差したりポケットへ落としたりと横に動かすだけになってない所はいいと思います。

81分に稲見と深澤→山越と長谷川へと交代。長谷川は左CFに入り綱島が左DHへ移動。単純なパワープレーをするつもりはないようです。

83分に腹と乾→神谷と北川へと交代。

長谷川が入ってCFの背後やライン間で起点を作りブロックの内側を使えるようになってきたので今までよりチャンスメイクしやすくなってきましたけど決定機を作れそうな雰囲気はないですね。隙を探しながらやれてるので今までよりはいいんですけど各駅停車のパスが多いのでこれでは相手を動かせないので難しいです。89分に森田が中央で起点を作って宮原に出してのアーリークロスを染野が合わせたのがここまでの決定機だったかなと

ATに入ってから1つ飛ばすパスが出てきて清水にスライドをさせられるようになったのでこれを織り交ぜながらやっていきたいですね。ロングフィードも増えてパワープレー気味になってきましたけどこれでいいと思います。

90+4分に神谷が中途半端にキープしたのを谷口が奪って中原から背後を狙う染野に合わせて運んだ所を高橋がタックルでとめてPKを獲得します。リードしてる中でサポートがない状況なら蹴るかタッチに逃れるべきですし、ライン設定も上げるか下げるかはっきりしておらず高橋もあそこで滑るべきではなかったので乾が怒るのも理解できます。このプレッシャーがかかる中でもPKを染野が決めて追いつきました。

形勢逆転になった事で清水にパワープレーを仕掛けてきますけど当然ですね。ただ誰をターゲットにして誰がサポートするかがはっきりしておらずあまり効果的には見えません。

パスが中途半端になった所を新井がインターセプトして運びましたけど自分でシュート打つより長谷川を使って時間を使った方がいいと判断したんでしょう。

このまま終了。



最後に、札束で殴り倒されそうな雰囲気はありましたけど、清水のCBはドライブ(コンドゥクシオン)をしないのでサイドに出た所からしっかりボールホルダーに寄せて競る闘うとベースの所と連動した守備が機能していて(攻撃の全てを司り自由に動く乾を稲見が見張る分スライドが間に合わないシーンはありました)決定機を作られてなかったのはよかったです。保持時はボールの受け手に寄せる圧力が強く相手陣内まで中々入れず前進に苦労した印象が強かったですけど、無理な仕掛けをしませんでしたからいい守備からいい攻撃を狙い後半勝負のゲームプランだったのかもしれません。

後半清水がやや圧力が弱まってボールを持てるようになってからは(清水が引き込んでひっくり返すゲームプランにしてきた可能性もありますが)サイドからの仕掛けと戻してファークロスといつも通りの形ができていたと思います。

ビハインドになってから各駅停車のパスで相手を動かせてない時間帯が長かったですけどポケットを狙ったり長谷川を投入して間を使ったりしながらチャンスメイクしてましたけどやはりあのPK獲得がターニングポイントだったと思います。あのプレッシャーのなかったでのPKは染野にとってこれからの財産になるでしょうね。

清水は個人能力をフルに活かすいつも通りの振る舞いでしたが、リードした時に個々がどうプレーすべきなのかがはっきりしなかったのがあのPKに繋がったように見えました。この特殊な状況では滑ってしまうのは理解できますけどロティーナさんを受け入れられなかった理由でもあったかなと。





今季はボールホルダーにしっかり寄せて自由と選択肢を奪いながら球際でしっかり競って闘うベーシックな部分の底上げが目立ったと思いますが、当たり前の事を当たり前にできる個人能力と戦術を及第点以上取れないチームが○○らしさを求めてもそれを得られるとは到底思えませんし、そういう意味では新しいヴェルディを創ると言ってもOBの皆さんが心配するような事にはならないと思いますよ。

そこにニアゾーン(ポケット)をとる背中から入ってくる人数をかける所を整備しながら誰かに依存しない(正確に言えばできないではあるんですが)攻撃ができていたと思います。

資金力に限りがあり若い選手を育てて活かしながらの難しいミッションだと思いますので、個人的にはサッカーという競技をやるにあたっての原理原則を浸透させていければ残留以上の結果は求めないつもりだったので正直この順位で終われるとは思ってませんでした。別に指導陣や選手達を信じてないとかそういう事ではないんですけど、このクラブの悪しき伝統であるテクニックはあるけど走れない競れない闘えない所や厳しく要求し合う所を変えていってほしいのが1番の願いだったんですよね。

もちろんコスパもあるでしょうけど、江尻強化部長もこの部分を改善する為に対人と走力に強みがある大卒選手を積極的にリクルートしたと思いますし、少なくとも来酷い内容だったと感じる試合がほぼなくなった所は満足してます。走り競り闘った結果なら例え負けても一定の満足度はありますからね。

それとクラブもお客さんを増やす(満足度を高める)為の施策を色々やってくれてますし、安定して上位にいた影響ももちろんあるでしょうけど観客動員でしっかり結果を出せたのでほんとクラブ一体になってたなと思います。

ある程度増えるでしょうけど自分が想定してる予算で残留はあまり現実的ではないんですけど、このベーシックな部分は変わらずやっていって欲しいと思ってます。

20231126 J1昇格プレーオフ準決勝ホーム千葉戦

ホーム千葉戦。ヴェルディは4-4-2で千葉は4-2-3-1でスタート。

ヴェルディの保持時はロングフィードを染野が収めたりシンプルに背後を狙う形が多く、逆サイドを使えそうな時でもそこまで時間と人数をかけずに攻撃しようとする傾向が強いので非カウンターケアしながらゲームを進めてワンタッチや強引な縦パスのインターセプトを狙って隙あらば刺すって感じに見えます。繋ぐ時は左SBの深澤と左DHの稲見をやや上げた3+2のビルドアップで左SHの斎藤が絞る形なんですけど千葉の前向きの出足がいい分ミスや奪われる事が結構多いですがライン間にスペースができるので収支トントン位になってる様子。非保持はCBには制限をかける位のミドルプレスで受け手に寄せていくんですけど、千葉が蹴る事が多いのでCBと競り合いになる分DHが後ろ向きで受ける所を千葉が勢いよく寄せてきますけどヴェルディはバタつきそうな感じがないのである程度許容してるのかもしれません。それと後ろから選手が出てくるのでついていくんですけど空けたスペースを上手くケアできてないシーンが多めです。

千葉の保持時はCFの呉屋や絞ったドゥドゥ目掛けて蹴る事が多いんですが、前回対戦時はプレスを引き出してひっくり返すのを狙いにしてましたけど、今回のヴェルディは積極的に前に出る必要がないのに多いなって印象なんですけど跳ね返しのセカンドを拾ったりヴェルディに収めた所に出足良く寄せてくるかつてのリヴァプールのような形を狙いにしてる様子。状況によってCFや逆サイドへのフィードにDHへの斜めのパスと縦パスを使い分けてますし、千葉としてはテンポを上げてカオスを作った方がチャンスを作りやすいと判断してるように見えます。非保持は相変わらず出足のいいハイプレスでトップ下の風間が森田を見張り呉屋が最終ラインまで寄せてきてSHがSBを見る形で、ライン間にスペースができやすいんですけどそこはある程度許容してる様子。連勝してきた時の成功体験が自信になってるんでしょうね。

まずはお互いCF(ヴェルディは染野、千葉は呉屋)目掛けて蹴り合う展開。当然両チーム共ある程度硬さがあるでしょうからまずはセーフティファーストでって事なのかなと

千葉は繋ぐ時はワンタッチで突破を計るのは前回対戦時と変わらないんですけど縦志向がかり強めになった印象で、横パスをインターセプトされる事が多いので最終ラインを上げられずに中原にスペースを使われ逆転負けしたのでここの修正も兼ねてる様子。

3分のセットプレーは左SBの日高がフェイントを入れてヴェルディの陣形をズラそうとしたのが結果的にオフサイドになってしまっていたので事前にすり合わせた形とは少し違ったのかなと。ちなみにオフサイドポジションにいた風間はプレーに関与する意思を見せていたので判定は正しいです。

千葉はロングフィードと出足よ良さで押し込んできますが序盤はテンション高く入ってくるのは想定内だったと思いますけど少し受けに回ってるかな?感もあります。

今節の千葉は細かく繋ぐ事が少ないですけど、前向きで奪われてスムーズなカウンターを受ける事は避けたいのもあるのか繋ぐ時はサイドでやる事がかなり多めなので前回の逆転負けの反省なんでしょう。

染野が降りてフィードを受けるようになりましたが、千葉はここが空きやすいですしCBが迎撃に出てくれば背後を狙いやすいのでこちらの方が良さげに見えます。

靴一足分の寄せとか手を伸ばせば届く距離はよく聞きますけど足踏める距離って例えは初めて聞きました。まあその通りではあるんですが

17分に林がドゥドゥの寄せをかわして持ち上がりましたけど、ビルドアップにしっかり関われるようになってきましたね。その後に非カウンターになりそうなシーンで宮原は数的同数なら距離を保って下がりながら中原が戻ってきたらボールホルダーへ寄せにいって千葉の攻撃を遅らせる判断は流石でした。


18分に呉屋に完全にフリーな形でシュートを打たれマテウスのビッグセーブに助けられましたけど、千葉にはこれがあるので行く行かないの意思統一は完かなりの成度が求められますますのですり合わせていってほしい所です。今思うとこのビックプレーがターニングポイントだったかなと

20分くらいから千葉が構えるようになりましたので今までよりは前進しやすくなりましたが例のカウンターがあるので同じくサイド攻撃が多めです。

25分過ぎにヴェルディは最終ラインまで寄せに行くようになりましたけどプレスを引き出してひっくり返す方が千葉はやりやすそうなので収支マイナスになってしまってるように見えます。千葉は前に人数をかけてくるので構えた方がチャンスになりそうではあるんですが

ここまで劣勢ではあるんですけどタスクを淡々とこなしてる感じでバタつく素振が無いので前半はスコアレスでいければ必ずチャンスが来ると信じてやれてるように見えます。


森田の縦パスを染野がフリックしたこぼれを森田が拾って中原に渡す形になり右隅へのシュートが決まって先制します。狙い通りって訳ではなさそうですけどサイドに拡げた所から狭い所を通してきました。サイド攻撃時にまずニアに入りその後中央からファーに入るいつもの形でいざって時に人数をかけるのが活きたシーンだったかなと

ここまで優勢でしたけどビハインドになった事で千葉はより人数をかけるようになり前線に6人いるシーンも出てきました。

千葉は見木が最終ラインに降りて両SBを押し出す事が増えましたけど、左SBの日高は高い位置で右SBの高橋は偽SBのような感じでズレを作って縦パスを通そうとしながら逆サイドへのフィードで組み立てる事が増えてきました。

ヴェルディとしてはもう少しゲームを落ち着かせたいんですけど基本的にテンポは非保持側が決める事なのでプレスをかわそうとしてますけどリスクとリターンを天秤にかけるとややマイナスになってる印象です。

展開は変わらないんですけどヴェルディはセットへの重心が高まった分ここまでよりはスペースを使われる事は減ってきました。逃げ切るではないですけど残り時間を考えるとこちらの方が良さげです。


縦パスを前向きで奪って中原→染野→斎藤へ繋げて少し時間を作った所からのクロスを森田が決めて追加点をとります。シュート数と得点が前回対戦と逆になりましたけど少ないチャンスをモノにできる勝負強さが身につけてきたのもあるのかもしれませんが、縦パスを引っ掛けてのカウンターを1番の狙いにしてた印象が強かったですからね。

千葉は更にテンポを上げましたけど今度はミスや無理目の縦パスが増えできましたので今までよりは脅威ではなくなってきた印象です。

ヴェルディは果敢にプレスに行く必要が無い中で千葉は思ってたより蹴ってきましたけど、繋ぐ時もサイドになりましたし非カウンターケアに重心を置いてたように感じました。

ヴェルディは耐える時間が長かった中でもバタつく素振りがなく冷静にプレーしてましたのである程度構えて千葉が陣形を崩して強引に出てくるのを待つのがゲームプランだったのかなと

先制点は正直運要素が強めでしたけど追加点は狙い通りでしたし耐える時間が長かった中で最高の結果を得られた前半。



後半頭から呉屋→小森へと交代。これだけ蹴るなら収められる方がいいと判断したのかなと

千葉は小森が空けたスペースにドゥドゥが入ってズレを作ろとしてる様子ですがロングフィードが入ってくるのが早いのでそこまで上手くいってないように見えます。

変わらすハイテンポな展開ですけど千葉が押し込んだ時には落ち着くのでヴェルディとしてはこれでもいいかなとは感じます。

佐々木がいいフィードを持ってるのは知ってますけど小森に凄い縦パスがありましたね。

ヴェルディが後ろで繋いで持ち上がりながらバックパスでプレスを引き出してひっくり返すシーンが出てきましたけど、これで時間を浪費しながら隙あらば刺すの展開にできれば最高なんですけど長続きしなかったですね。

マテウスが1つ飛ばすパスで千葉の出足のいいプレスをいなすシーンが多いんですけどこの認知判断でビルドアップがかなりスムーズになってますのでありがたいです。

千葉がボールを持つ展開は変わらないんですけどヴェルディは寄せきれないくらいのプレスや数的劣位で寄せにいくシーンが目立つので行く行かないの判断をはっきりしてほしいですね。

千葉は運ぶ所まではスムーズなんですがそこから先がやや雑になり気味なので助かってる部分が結構ありそうです。防戦一方のようになってますけどヴェルディは冷静にやるべき事をこなしていてバタつく様子は全然無いこで前向きで対応できてればオッケーくらいでプレーしてるように見えます。

62分にドゥドゥと風間→米倉と福満へと交代。

65分に山田と斎藤→綱島と加藤蓮へと交代。

綱島が収めて時間を作ってテンポを落とせるようになりましたので、小森のような役割をしながらプレスの先鋒も務めややペースを引き戻せるようになりました。

76分にに日高と田中→メンデスと椿へと交代。


78分に前向きで奪われた所からのカウンターで失点します。少しスライドが遅れてきてスペースができてましたのでリーグ最少失点チームとしては安い形になってしまいましたね…

疲れてきた事もありスライドが間に合わずスペースができてきましたし、降りていく所についていけなくなってきたのでこれならしっかりセットしてしまった方が良さげです。

ボールに行けなくなってきたので耐える時間帯が続きます。冷静に見えますけど内心バタついてるのかもしれないなと感じてきました。

86分に深澤→平へと交代。

90分に林→奈良輪へと交代。左SBに入り平が左CB谷口が右CBへ移動。加藤蓮が左SBの位置に降りてるので5-3-2になりました。

千葉ははっきりパワープレーになりましたけど雑になってきてるので動きが鈍くなってきたヴェルディとイーブンくらいになってるように見えます。

何とか1失点で耐えきって終了。



最後に、ヴェルディは積極的に前から行く必要が無い中で千葉は予想以上に蹴ってきましたけど、フィードを使い分けてましたし跳ね返しやこぼれを拾って前進するのがゲームプランだったようですが、ヴェルディは硬さやアドバンテージが無意識レベルで効いていた分守備で対応しきれてなかった印象が強かったです。

それと繋ぐ意思を見せてましたけどあれだけ出足のいいプレスを綺麗に剥がすのはこのゲームの特殊性を考えるとリスクとリターンの収支がマイナスになってしまいますし、ここも無意識レベルで繋ぐ美学みたいなモノが出ていたのかなと。そういう意味では地が出たとも言えるんですけど目的はあくまでもゲームに勝つ事なのでそこはもっと柔軟に対応していきたいですね。

呉屋が決定機を外したり少し事故に見える形で先制できた運要素が強めながらもいつもやってる形が出ていたのは良かったと思います。

競る走る闘う身体を張るとインテンシティのベーシックな部分とユルさを出さない所はかなり改善されてきてますけど、無意識レベルまでにはまだ浸透しきってない部分があるのかもしれないなとは感じましたけどこのクラブの目的はその先にあるので少しずつでも進んでいきたいですね。

そういう意味では高い緊張感がある試合で地が出たとも言えますが、新しいヴェルディを作る部分がしっかり出てきたからこそ勝ちきれた部分は間違いな区あると思います。戦術より精神論みたいな内容が多いですけどこの試合はこんな感じだった印象が強かったです。

千葉はロングフィードの割合がかなり多めでしたけど、勝つしかない特攻精神みたいなモノが今のゲームモデルにマッチしてより威力を増していた印象です。序盤の決定機をモノにしてればどうなってたかわかりませんし、少なくとも前回対戦時とは別物になっていたと思います。


20231112 第42節アウェイ大宮戦

アウェイ大宮戦。ヴェルディ大宮共に4-4-2でスタート。

ヴェルディの保持時は、CBが開いて間にマテウスが入る3+2のビルドアップ。大宮のSHが絞る傾向が強いので1つ飛ばすパスでSBを使う事が多く、SHへの縦パスとCFへの斜めのパス(サイドに流れての縦パスもあります)でチャンスメイクしていきます。染野を狙うロングフィードも多くいつもより縦志向が強めな印象ですが、大宮が2CFと2SHで中央を厚くしてる分森田をゲームメイクに組み込めないのでこうなってるのかなと。非保持はいつも通り4-4-2のハイプレスなんですけど、2DHへのコースを切れてなかったり外されて中央を使われてしまうシーンが結構あります。大宮の2DHが低めの位置にいる事もあり背中で消しながら寄せていくのが難しい面はあるんですけどもう少し行く行かないのとこを整理したいなとは感じます。それと他力本願とはいえ最終節まで自動昇格がかかってる分全体的に硬さが見えますね。

大宮の保持時は、2CBとどちらかのSBで3バックにして2DHが低めの位置をとる3+2のビルドアップ。ヴェルディのプレスを引き出し斜めのパスで2DHにつけサイドより中央から手数をかけずに前進する事もありますが、2DHや2CFがサイドに右サイドに寄って密集を作ってサイドから突破を図る事が多めです。6枚になりそうになるとCFの1枚が離れるので5枚を上限にして数的優位を作るのが約束事のよう。ロングフィードは降りてきた富山が受けてDHに落としサイドに展開してSHなら内SBなら大外から運んでクロスが基本線。非保持はCBまでには寄せにいかずに構えるミドルプレスで(バックパスには追ってきます)パスの受け手から寄せていきますが、SHが絞る事が多いので中央(森田)から運ばれるのを警戒してるように見えます。それとロングフィード時に染野にCBがつくんですけど染野が降りてもついてきますので森田や染野に起点を作らせたくないんでしょう。 

お互い蹴り合う事が多く中々落ち着かない展開からしばらく続きます。上記したように大宮はCBが染野を見張る傾向が強いのでシンプルに背後を狙った方が良さげに見えます。

6分に谷口が運んで2枚を引きつけてから間にいる加藤蓮へ通し染野→斎藤のシュートまでいったシーンがありましたが、谷口のドライブで陣形を歪ませるプレーは安定してますね。

大宮は全体的にそうなんですけど、特に右CBのカイケは前に出てくる傾向が強く前への守備には自信を持ってやれてるようなので、やはり背後を狙いながら深さを作り背走させた方が効きそうだなーと思ってたらポジドラで背後を狙うようになりました。

大宮のSHは保持非保持共に絞る傾向が強く、CFがサイドに寄ってくる時以外は大外にいる事はあまりないですね。2DHが低めの位置にいる分ハーフスペースでシャドーのように受けを作ってるような印象なんですがどうなんでしょうか

大宮のSHが絞るのでSBに1つ飛ばすパスを入れる事が多いんですけど、山越は公式戦で左SBは初めてだと思うんですけどしっかり縦パスをつけられてますね。

ここまでCBの積極性が目立ってましたけど、大宮は全体的に積極的に前に出て守備をするのでリスクを許容した上でショートカウンターを狙ってる様子。あまりこういう守備をする印象が無いんですけど森田を使わせなければヴェルディのビルドアップは安定しない傾向にあるのでゲームプランなのかなと。ただポゼッションではテンポを落とすので、ここで息を整えながら隙を突いていこうって感じに見えます。

蹴り合う展開だった所からトランジションベースになってきましたけどお互いこの展開の方が得点できそうではあります。ヴェルディは背後を狙って深さを作る事が増えてきました。

低い位置でのフィードやパスが引っ掛かるようになってきましたが、大宮は積極的に前に出てくるのでもう1つ奥を見せながらでもいいかなとは思いますが、ヴェルディに硬さが見えるのも大きな要因になってると思いますがパスが届かなかったりズレたりする事が多いです。

中央を塞がれ受け手に前向きでプレスがくるので中々前進できない事が多いんですけど、フィードの受け手の近くに味方がいない事が目立つのもあると思いますし、探しながらになってる分時間をかけてしまってるのもあるかなと。大宮が前がかりになる分その背後にフィードが通ればチャンスにできてるのでやはり硬さからなのかな?って印象です。

まあ大宮は元々強固な盾でぶん殴る文化なので慣れてるのもあると思いますが、ミドルとハイプレスを使い分けられヴェルディのビルドアップはほとんど機能してませんでしたし高い位置で奪われる事も多く大宮のペースだったと思います。

前に観た時は居るだけのカラーコーン守備のようになってたんですけど、いい意味で割り切って原点回帰になった印象で、こういうスタイルだとやはり強いですね。

ヴェルディに硬さがありミスが多かったのは間違いないんですが、大宮が本来の持ち味を出しヴェルディの前進経路を上手く塞いて主導権を握ってた印象が強かった前半。



後半、大宮は左SHの大澤が宮原につくようになったので、左SBの山越に持たせたいような配置に代えてきました。ただ中央が3枚になって少し薄くなった分森田がその後ろで受けられるようになってきたのと、宮原が降りて大澤を引き出すと中原へのコースが空くようになったのでビルドアップからある程度スムーズに運べるようになりました。

上記したように山越に持たせたいようなんですけど、右SHの黒川が少し距離のある二度追いで対応する分ある程度スペースがあるのでそこまで苦労してる様子はなさそうですし中央の森田を使ってゲームメイクできるようになってきました。大宮とすれば思ってたより山越が繋げるのが誤算だったように見えます。

森田を使えるようになってきたら大宮のプレスを剥がしながら空いたスペースを使って前進できるようになりましたけど、森田の能力はもちろんですけど中央で前を向いて運べるようになったのが一番大きいかなって印象です。

ただ大宮が後ろに人数をかけてる所に数的劣位で寄せにいって剥がされるシーンもまあまあありますので主導権を握る所までは至ってないですけど五分五分くらいまで押し返せてはいますね。それと前半にあった硬さを感じなくなったのでミスが減ったのも大きいかなと。

森田が最終ラインに降りると空いた所に斎藤が降りてくるので中央での受け手を確保してビルドアップの出口を作るのでいつもの形が色濃く出てますけどそこから先が…状態ではあります

59分に林と加藤蓮→平と綱島へと交代。平は左CB綱島は左CFに入り斎藤が左SH谷口が右CBへ移動。中盤での攻防でやや後手になっでましたのでもう少し起点を作りたいのかなと。

62分に中野→室井へと交代。


綱島が高柳の縦パスを引っ掛けた所からのカウンターから染野→斎藤→綱島へと繋いで少しタメて右サイドを上がってきた中原に渡し、森田と染野がニアに流れたのでファーに流れて森田のクロスに合わせて先制します。バランスを崩しながら斎藤が繋いだのと、森田と染野がニアに入ったのを見てファーに流れて結果的に染野を囮にして綺麗に崩しました。タスクではあるんですけどレーン被りしないようにコース取りをして相手の背中から入ってきたのが大きかったかなと。

失点後当然大宮は前からくるんですが、今までバックパスをトリガーにして連動して押し上げてたので通常のハイプレスではそこまで揃ってないように見えますので引き続き空いた所から前進できてます。

ヴェルディは押し込むとテンポを落として回しながら寄せにきた背後をスペースを狙うようになりました。まずは勝たないと何も始まりませんし、リードしてるのでこれでいいと思います。

72分に富山と小島→大山と泉澤へと交代。泉澤は左SHに入り大澤が右CFへ移動。

ヴェルディはスムーズに前進できるようになった分カウンタープレスが効きやすくなったので中盤での攻防でも優位性を作れるようになってきました。


右サイドで森田がタメて大宮の選手を寄せてから中原に渡し、ターンして内側に運びながらをミドルシュートを決めて追加点を取ります。森田の所で相手をサイドに寄せて中原がターンしてプレスを剥がしたのでバイタルにスペースができますし、そこに運ばれると仕掛けやミドルシュートやスルーパスと何でもできるのでディフェンスはどうしても後手になってしまいますからね。にしてもコントロールが効いたシュートでした。

79分に斎藤→奈良輪へと交代。守備固めで受けに回るのではなく、前線を阻む方に重点を置いてるように見えます。

81分に黒川と大澤→石川と矢島へと交代。石川は右DHに入り高柳が右SHへ移動。

ヴェルディはゆっくり回して中央がダメならサイドから前進しようとしますが2点のリードがあるので特に急がないのは当然なんですけど指示がないのでベンチも他会場の経過を知らないみたいですね。

空いた所や間を使って前進しながら相手の前進を阻むと終盤になってやりたい事をほぼほぼできてますので、大宮が出てこれなくなってきてるのもありますけどクロージングの精度が上がってきたように感じます。

90+3分に染野→河村へと交代。

チャンスらしいチャンスもピンチらしいピンチも特に無い展開のまま終了。



最後に、前半は大宮の中央を締める守備に苦戦してましたが、大宮の守備が良かったのもありますけどヴェルディは硬さからくるミスが多かったのが目につきましたし、大宮のサイドに人数にかける所への対応も後手になってました。確かにこういう緊張感のある試合はそうそう無いのでわかりますけど、これからはこれ以上のプレッシャーの中で試合をする事になるので糧にしてほしいですね。

後半は大宮の守備が変わった所でズレを作ってプレスを剥がし中央から前進できるようになりましたし、ミスも減った中で狙い通りの形で仕留められましたので地力がついてきたなって印象です。

大宮は前半の守備とサイドで数的優位を作ってチャンスメイクしながら主導権を握れてましたけど、後半守備がハマらなくなってから後手に回る事が多くなってましたけど、速攻からチャンスは作れてたと思います。


いつも思うんですけど、社長が編成や強化に関わってるのならわかりますが、社長が責任を問われるのは収入や動員等の経営面に関する事であって、結果に対する責任はGMや強化部長がとるものだと思うんですよね。まあ我がクラブも通ってきた道なんてすけどね。


南選手のヴェルディに対しての挨拶嬉しかったです。26年間の現役生活本当にお疲れ様でした。

20231105 第41節ホーム栃木戦

ホーム栃木戦。ヴェルディは4-4-2で栃木は3-4-2-1でスタート。

ヴェルディの保持時は両SBが高い位置をとりGKのマテウスがCB間に入る3+2のビルドアップ。2DHはマテウスがいる時は中盤にいて少し前進するとどちらかが降りてきます。基本的にそこまで低い位置にいるって程ではないので2DHを経由する事にはそこまで拘ってなさそうですし、今節はそれより染野や上がった綱島へのフィードで競り勝つ事や中央で奪う方に重点を置いてる様子。栃木はSBをシャドーが見張る事が多いので左右に揺さぶってスペースができたら中央(降りてきた斎藤が多いです)に縦パスを差し込み、SBに栃木のWBがついたら背後をSHが狙うのが狙いのよう。非保持はいつも通りのハイプレスなんですけど数的劣位でも寄せにいって剥がされたり、ミドルプレスでももう少し相手との距離を詰めたいなってシーンがあるんですけどトランジションやプレスバックは引き続き安定してますね。

栃木の保持時は、フィードでCFの矢野が収めてセカンドを拾う事や2シャドーが背後を狙うダイレクトな攻撃がメインで、そこから落としを拾ってそのまま中央又はタメてWBがサポートしてクロスが基本線。ビルドアップは3バックからWBへ外回りのパスを繋ぎながらヴェルディのSBを引き出してシャドーへ斜めのパスを入れ、WBや上がってきたCBやDHに落としたりシャドーがサイドに流れてからのクロスでチャンスメイクしてきます。非保持はボールと逆サイドのWBが降りる4-3-3で最終ラインに制限をかけるミドルプレス(バックパスには追ってきます)からサイドに追い込んで絡め取る又は蹴らせて回収が主な狙いのよう。可変で守ってるんですけど相変わらずスライドが速いですね。ミドルゾーンの後ろ辺りからは5-4-1でセットします。

序盤押し込んでると陣形を整えやすい事もありカウンタープレスが効いてますし、栃木にフリーで蹴らせない事ができてます。この後すぐお互い蹴り合うような展開になりましたけどプレスバックはしっかりしてますね。

6分に林が左シャドーの大島のプレスを内側から運んで剥がしたのはいい判断だったと思います。

前半からやはり森田晃樹の不在は影響し、正直苦労した部分があるので、もう少し選手層のところで誰かが欠けたときにどのような最大値を出すかというところは、しっかりと振り返って準備したいと思います。

今節は2DHの役割が中央でカウンターやロングフィードの防波堤兼上がってロングフィード受け手になる事が多いんですけど機能してましたので元々のゲームプランのように見えましたので森田の不在はある程度前からわかっていたのかなと。

お互い蹴るのでフィードの跳ね返しを拾う攻防が激しいので中盤で密集する事が多く、そこからお互い中々上手く前進できない五分五分の展開。栃木戦は固いというか平坦というかみたいな感じになる事が多いんですよね。なので書く事が無い時間が比較的長めになる傾向が高めになります。

中原が絞ってゲームメイクに参加するとボール回しがスムーズになり宮原が上がりやすくなりますけどここはある程度流動的にやってる様子。

ヴェルディは横に揺さぶってスペースを作ろうとしてますけど栃木のスライドが速い分隙を作れませんので、中央に差し込んで圧縮させてからサイドを使った方がチャンスになりそうではありますが、スコアを動かすのはお互いカウンターになりそうです。

栃木はボールを持たれる事にストレスを感じてないようですし、スコアレスの時間を長くしてリスクを負って前に出てきた所を刺せばいい位な感じに見えます。

35分過ぎくらいからヴェルディは前へのプレスを強めてきましたので栃木は矢野へのフィードでひっくり返す事が増えテンポが上がって展開に動きが出てきたのと、綱島と斎藤が入れ替わって斎藤が繋ぎに参加するようになりましたので中央からゲームメイクした方が崩せそうと判断したのかなと。

45+2分に林の横パスを西谷にインターセプトされて運ばれた時に深澤の手が出てしまい2枚目の警告で退場になりました。谷口が間に合ってたのでもったいないプレーではあったんですけど、その前の集中力を欠いていたと言われても仕方がない横パスからでしたのでビルドアップの所は修正してほしいですね。

その後の福森のFKが左右のポストに当たりましたけどこれが入っていたら一気に流れが変わってたでしょうね。

平均ポジションはヴェルディは中盤、栃木はやや後ろに選手が固まってますし、ヴェルディが押し込み栃木がひっくり返す展開が長かったですけどいつもの栃木戦って印象ですね。

ヴェルディがプレスを強めてテンポが上がったとこから試合が動きましたけど、中々優位性が作れずリスクの方が大きくなってしまったなって印象です。勝ち点3がマストなのでどこかで勝負に出る必要があるんですけど結果的に凶と出てしまった前半。



後半、ヴェルディは加藤蓮が左SB斎藤が左SHに入る4-4-1へ変更。

ヴェルディは染野へのフィードで時間を作ったり奪ってからのカウンターが主な狙いで、バックパスでプレスを引き出して背後や空いたスペースを作るか、ロングフィードで陣地回復しながらのハイプレスで前進しようとします。引き続き中盤での攻防が激しいですけど1人少ない分スムーズに運ばれ押し込まれる事が増えました。染野が無理をしてファウルを貰いましたけど栃木は繋いで前進して押し込む事や、背走しながらの守備はあまり慣れてないと思いますので意外とチャンスが作れそうな感じです。

ヴェルディは1人少ない分非カウンターのリスクが高いので今までよりシンプルにクロスやシュートを選択するようになりましたのでここもいい傾向ではあるんですよね。

ヴェルディは4-3-2でプレスに行くようになったので栃木もフィードを選ぶ事を多くなったので前半と似たような展開。セットして栃木にボールを持たせてポゼッションのミスを狙う方がチャンスを作れそうですけど今までのやり方を選択してるようです。プレスにいって自由に蹴らせない所はできてますのでそれでしたら継続でいいと思います。

まあ当初からプレスにいく事ありきでチームビルディングをしてますので、はっきりセットできずに中途半端になる方が圧倒的にハイリスクになりますし、右WBの石田に展開した所からのクロスが西谷に当たってコースが変わり矢野にポスト直撃の決定機を作られたように低い位置では事故も起きやすくなりますからね。

中盤でのパスミスを拾ってカウンターに転じる事が多くなりましたけど、やはり栃木は背走しながらの守備はあまり慣れてないように見えるのでこれを続けていけばいいかなと。例えば格上相手に後ろ重心で受けに回る事はあり得ますけど1人少ない相手には普通できませんからね。

嫌な言い方ですけど、栃木は数的優位になった事で弱者の立場でいられなくなったので結果的に慣れてない事をやる時間が増え攻守に渡って噛み合わなくなってる印象なので、チームで重視する部分があるにせよポゼッションもダイレクトもハイプレスもセットディフェンスもできないと苦手な所を突かれてしまうんですよね。

62分に佐藤と大森→宮崎と福島へと交代。宮崎はCFに入り矢野が右シャドー西谷が右DH高嶋が左CBへ移動。

ヴェルディがボールを保持する時間が増えましたけど、栃木にとっては数的優位を活かしてリスク管理をしながらダイレクトに攻撃ができる分こちらの方がやりやすそうですし実際チャンスも作れてます。前線に当てる他にサイドでWBにシャドーやCBが絡んで数的優位を作りながらスムーズに運んでチャンスメイクできるようになってきました。

68分に斎藤と加藤蓮→平と山田へと交代。山田は右CFに入り中原が右IH綱島が左IHへ移動。

ヴェルディは勝ち点3が必要なので数的劣位でも前に出でいかないといけない分段々プレスにいけなくなってきたので栃木のペースになってきました。まあここはやむを得ない部分はありますよね。

76分に矢野→森へと交代。

ヴェルディはプレスにいければ栃木に制限をかけ押し返せそうなのでどこまで走る寄せるができるか?が分かれ目になりそうな展開。

80分に綱島→河村へと交代。

染野が時間に作って中原に渡した所で得たフリーキックを中原が直接決めて先制します。栃木のペースになっていた所から再度プレスにいって押し戻しそうなタイミングで獲れたのは大きいかったですね。

ビハインドになった事で栃木はシンプルにサイドに運んでクロスやフィードを入れてくるようになりました。まあ当然ですね。

ヴェルディは押し込んでパスを回しや前線でキープして時間を使いながら隙ができたら突くようになりましたけど、変な奪われ方をすると数的劣位でカウンターを受ける事になるのでリスク管理がより重要になります。

85分に福森と大島→吉田とラファエルへと交代。クロスの出し手と受け手を入れるわかりやすい采配。

フィードとデュエルが激しくなってきましたけどこのスコアと展開ではこうなるでしょう。

90分に染野と中原→奈良輪と千田へと交代。奈良輪は右IH千田は右CBに入り河村が右CF林がアンカーへ移動

栃木はパワープレーをしたいんですけど、この時間帯でもヴェルディがハイプレスにくるので低い位置からのフィードが多く、高めやサイドから入れる事ができないのでやや単発気味になってます。

栃木のパワープレーをしのぎきって終了。



最後に、35分過ぎ位からヴェルディがハイプレスにいくまで前半は静かな展開でしたけど、後半数的劣位になってから盤面をひっくり返しながらポゼッションもできていてクロスやシュートの判断もシンプルになりましたのでポストに助けられたのは事実ですが内容としては悪くなかったと思います。

それと栃木がビルドアップからの前進や背走での守備と慣れない事をやる事になった分エラーが出てた印象が強いです。ヴェルディがプレスに出ていけなくなってから栃木のダイレクトな攻撃の良さが出てきた所をフリーキックでひっくり返せたのが大きいのは間違いないんですけど、再びプレスにいってパワープレーを単発気味にできたのも大きかったと思います。

とにかく生き残れてよかった!


中原のインタビュー中にマジでありがとう!って入ってきたのは深澤だったんですね。やや軽率なプレーではありましたけどビルドアップのミスからだったのでやむを得ない部分はあるんですが少し数が多いので修正していってほしいですね。

栃木はいつも通りの振る舞いができてましたけど数的優位になって慣れてない事をやる状況になりエラーが出てましたが、プレスが弱まってきた所でしっかり主導権を握り返せてたのは流石でした。正直福森のポスト直撃が分岐点になりましたね

20231028 第40節アウェイ磐田戦

アウェイ磐田戦。ヴェルディは4-4-2で磐田は4-2-3-1でスタート。

ヴェルディの保持時は、降りてきた染野へのフィードをスラして深さを作る河村に落とすシンプルな形が多く、いつもより繋ぐ意識はそう高くなさそうです。ボールの握り合いで優位性を作るのは少し難しそうな感じなのでリスクとリターンを天秤にかけたらこちらの方がいいと思います。非保持は最終ラインまで寄せるハイプレスで蹴らせて回収を狙いながらも10分くらい経つとミドルプレスでサイドに誘導して後ろで奪ってショートカウンターを狙う形にシフトしてきましたが、攻守に渡ってこちらの方が安定しそうな印象です。磐田が手数をかけずに前進する時はシンプルにタッチに出す事が多いので、セーフティファーストで鋭いカウンターをさせない意識がかなり高そうです。それと起点になろうとするジャーメインにはかなり厳しく寄せるのでここは前節から修正されている様子。

磐田の保持時は、右サイドへのフィードが多く、ジャーメインが収めたりスローイン等のリスタートから大外で起点を作って大外内を経由してポケットを攻略するか、クロスが主な攻め手で、ボールを持とうとすれば持てると思いますけどダイレクト志向がかなり強いのであまり手数をかけずに攻撃を終わらせる事を重視してるようです。繋ぐ時は左SBの松原が高い位置をとる3+2なんですけど、2DHの位置が低くどちらかが最終ラインに降りた時はトップ下の山田が空いた所に降りてくるので繋ぐ事よりヴェルディのプレスを引き出してひっくり返す意図の方が強そうな印象です。非保持はバックパスには追ってきますが、最終ラインに制限をかける位のミドルプレスで後ろは人を掴んできて奪ったら前線に入れてきますが、前線が後藤になってからは積極的に最終ラインまで寄せてくるようになりました。

ここの所キックオフは最終ラインから右サイドに展開する事が多いんですけど、今節はボランチからでしたので虚を突く為だったのかもしれませんが、お互いシンプルに蹴ってくるので立ち上がりは慎重にいきたいようですね。

磐田の出足が速い事や、蹴った後全体を押し上げて人数をかける分カウンタープレスが鋭く押され気味の序盤戦。両チーム共ボールホルダーにしっかり寄せて時間と選択肢を奪ったり競る闘う身体を張るの所はしっかりしてますね。

5分経ちましたがお互い蹴り合うセーフティな展開が続きます。お互いこの試合の重要性を認識してるからこそ固い立ち上がりになってるんじゃないかなと。

7分にジャーメインがハムストリングス?を痛めてプレーが難しくなってしまいましたが、ここで起点を作るのが磐田のキモになってきたので負傷は痛いですね…

9分にジャーメイン→後藤へと交代。磐田にとって痛いのは間違いないんですけど、長い目で見ればこういう大事なゲームを経験するのは後藤にとっていい事だと思います。

行ったり来たりの忙しい展開ですがお互いセーフティにタッチに出すので少し間ができますけど緩む感じはないですね。

ジャーメインがいなくなった影響が大きそうですが、10分過ぎから磐田は繋ぐようになりましたけど2DHがかなり低いのでポゼッションを安定させながらプレスを引き出してひっくり返す意図が強そうです。

ヴェルディはミドルプレスでサイドに誘導するようにもなりましたので、慎重に入りながら出力を出していこうって事だったのかなと。

お互いセーフティファーストの影響もあるんでしょうけどチャンスらしいチャンス(ピンチらしいピンチ)はありませんが、中盤の攻防が激しく見応えのある展開。

磐田の前線が後藤になったのでドゥドゥや山田が早めに寄ってサポートするようにしてきましたが、タメを作るのが少し難しそうなので間に合わないシーンがまあまあありますね。

15分のセットプレーがヴェルディの初シュートでしたが、前回対戦時にも感じましたが、磐田はセットプレーの守備でマークが曖昧になる事があるんですよね。

デュエルが非常に激しいですけど蹴り合う事が多くどちらかと言うと守り合いのような展開なんですけど、低い位置で繋いで奪われショートカウンターを受けるリスクを避けようとする意味合いがかなり強そうです。

磐田はボールが前線に入った時に後ろから選手が出てくるのが速いですけどヴェルディもかなり速くなってきましたし、デュエルも五分五分ですね。出足は磐田の方がよくトランジションの反応はヴェルディの方がいいのが違いかなと。

磐田がヴェルディのプレスを引き出すと降りてきた後藤が山田に叩いて展開するので本来はこれがやりたかったんでしょう。

お互い縦志向でカウンターの応酬になっていてリスク管理を優先させながら主導権の奪い合いが続く展開なのでやや停滞気味ではありますが、ここまで行ったり来たりが続くとスタミナの消耗が激しそうです。

ヴェルディが両SBを少し上げて2DHが少し下がる2+4でビルドアップするようになりました。SBが大外で張る分SHが絞ってビルドアップの出口を作りながら運ぶか逆サイドに展開して前進していきます。

お互い低い位置でのミスを避ける事と隙を見せない事を何より重視してる様子でカップ戦決勝のような固い展開が続いてますが、この試合は正にその通りなのでやむを得ない部分は間違いなくありますね。

43分に鹿沼に剥がされた所からマークがズレてドゥドゥのシュートまでいかれた所をマテウスがセーブしてくれましたが、やはり隙を見せると命取りになりそうですね。

終盤に押し込んで左右に揺さぶりながらポケットを突こうとしますが、磐田は中央を固く締めて守りますのでカウンタープレスからの方がチャンスを作れそうではあります。

低い位置でのミスを避けるのと隙を見せない事を優先して攻撃もあまり手数をかけないので普段やってる事をある程度犠牲にしてでもリスクをかけない展開が続いてましたが、お互い勝ち点3が必要なのでスコアが動くか残り時間が20分くらいになってこないと変わってこなそうな印象です。

蹴り合いながらカウンターの応酬でしたのでお互い平均ポジションが真ん中に寄ってますし、これだけ見ても展開はわからないでしょうね。

お互いの良さを消し合う固い展開ではありますが中盤での攻防やデュエルが激しく非常に見応えのあった前半。



後半、磐田のキックオフはGKの三浦まで戻して少しタメてからフィードしましたので前半同樣プレスを引き出してひっくり返す意図を感じます。ただ両SBが高い位置をとり2+2のビルドアップからCBがサイドに運んでヴェルディの陣形を拡げて絞ったSHに入れて前進するようになり立ち上がりから出力を上げてきました。

それと前半はお互いポケットを攻略してクロスが主でしたけど、後半の磐田は中央から縦に差し込むパスを入れてくるようになりました。もちろん通れば決定機になりますけどヴェルディに前向きで奪われるリスクが上がりますけど、ヴェルディはそこまでカウンターが上手くないのを織り込んでるのかもしれません。

前半から終始行ったり来たりの展開でしたので流石に疲れてきたのか中盤が空くシーンが出てきましたのでカウンターが効きそうではありますが、磐田は繋いでコンパクトな陣形を保つようになりましたので主導権を握りつつあります。


コーナーキックから落としのパスをドゥドゥが空振りしたボールを中原が拾って中央から運び、相手を引きつけてから左サイドの斎藤に出してGK-CB間への速いクロスを中原が合わせたこぼれに林が反応して押し込み先制します。中原が運んで出した後もスプリントを止めなかった事とよく林があそこまで上がってきましたね。正直ヴェルディはあまりカウンターが上手くないんですけど久しぶりに観た観た綺麗な形でした。

磐田からすれば主導権を握れそうな展開でリスクをとった所をやられてしまった格好になってしまいました。

前半終始固い展開でしたのでスコアが動いてからかなと思っていたのである意味ここからが始まりでもあります。磐田は当然前への圧力を強めてきました。

ヴェルディはGKの三浦が時間を作っても寄せに行かなくなりましたのでここの切り替えはできてますね。ただ最終ラインには寄せていきますので基本的なやり方は変えないようですがこの時間帯ならこちらの方がいいと思います。

またお互い縦に速い展開になりましたがデュエルやトランジションでの攻防がより激しくなってきました。もちろんクリア等セーフティなプレーでは蹴りますけど繋ぐ意識が高くなってきた印象です。

ヴェルディとしてはゲームを落ち着かせたいんでしょうけど磐田が時間を削ってくるので難しそうです。基本的にゲームのテンポは非保持側が決めるのでやむを得ないんですけどね。

磐田は幅をとる両SHに入れながらヴェルディのプレスやスライドのズレを突いていきたいようですが、お互い中央が固いのでもう1つ何かが無いと難しそうな感じです。ヴェルディとしてはテンポを落としゲームを落ち着かせるにはセットディフェンスしかなさそうなので悪くはないんですけど、ボールを渡して主導権を握るスタイルはロティーナさん以降やってないんですよね。

57分に河村と斎藤→山田と平へと交代。平は左SBに入り加藤蓮が左SHへ移動。磐田は繋ぐシーンが結構増えてきましたけどヴェルディはダイレクトが多いのでより消耗が大きいと思います。

60分に山田と松本→藤川と古川へと交代。前線の選手は運動量が多くなるのでヴェルディと同じ理由なんでしょう。磐田は繋ぐよりスペースを突いていきたい交代のように見えますが、ヴェルディの寄せが速い分遅らされてしまうって感じなのでドゥドゥや古川が仕掛けたり個の強さを押し出すようになってきましたが。

62分の山田が倒れたシーンは古川が足を蹴ってるのが何でファウルじゃないの?って事なんだと思います。

古川が左サイドから突破を見せる事で左右両方から攻められるようになった分中央に楔を打たれるシーンが出てきたのでヴェルディとしてはまずい展開になってきました。

65分に加藤蓮→綱島へと交代。左DHに入り森田が左SHへ移動。

前から行って中盤で奪えるシーンや中央にパスを入れてサイドから前進できる事も結構あるので行くか引くかの判断は確かに難しい所ですね。もちろん失点したくはないですけど追加点をとれればゲームを終わらせる事ができるので

よく守備を固めて逃げ切るor勝ち点1でも御の字!って相手にわざと隙を見せて奪えそうな雰囲気を出してプレスにきた背後のスペースを使って崩す事がありますけどそんな感じになってます。磐田がそれを意図的に狙ってる様子はないですけど結果的にそうなってます。

ただ磐田が両サイドで優位性を作れるようになった分中央を狙えますのでヴェルディの対応が後手に回ってますし、意図した奪い方ができてる訳ではないのでポジドラも安定しなくなってきたので構えて守った方が良さげな展開になってきました。ロティーナ監督時はそうでしたけど、耐えるより相手に持たせてあげてる位の余裕があればいいんですけどそんな感じはないのではっきりさせたい所なんですけど、一刺しできそうでもあるので城福監督も判断が難しい部分があるのはよく理解できます。

69分にポケットを崩されてカットインしてきた上原にファーに決められてしまいました。上記したように行くか引くかはっきりしたかったですけど所詮結果論ですからね。

ヴェルディがボールを持てるようになりましたけど、ヴェルディは得点して受けに回るような形でしたし、磐田も今までのようなリスクをとらなくなったので展開も振り出しに戻りました。

中盤だけでなく全体的にスペースができてオープンな展開になってきましたのでどっちに転ぶか?の展開。カオスなオープンな展開は個人的には好きではないんですけど、ここまで散々走り回ってきたのでお互いやむを得ない部分は間違いなくありますね。守備に隙がある分今度はボールを保持した方がチャンスになりそうなですが、磐田が持つ事が多いので主導権を奪われている展開。

磐田は個々の質が高く右サイドのポケットを崩される事が増えたので何かしらの手当をしたい所です。カウンターで決定機は作れてますので守備的になれというより意図的に奪える形にしたいんですよね。

78分の山田と染野でカウンターをしたシーンでのオフサイドの笛はおそらく歓声で聞こえてなかったでしょうけどアフタープレーではありますからね。

ヴェルディは中央でレイオフからチャンスメイクしてできるようになりましたのでノーガードの殴り合い状態ですけどこうなると質の差が出やすくなるんですよね。ただ勝ち点3をとる為に今できる事は精一杯やってますので例え結果がどうなろうとこれでいいかなとは思います。

この時間帯でもデュエルが激しいですけどもう気力だけでやってる感じなので文字通り死闘になってます。

87分に鹿沼とドゥドゥ→藤原とファビアンゴンザレスへと交代。ファビアンゴンザレスはCFに入り後藤がトップ下へ移動。

88分に森田と林→梶川と山越へと交代。正直梶川はこんなに早く戻ってこられるとは思ってませんでしたので本人の努力や周りのサポートが大きかったんでしょう。

オープンな殴り合いが続きます。選手達が清水の結果を知っていたかどうかはわかりませんが、お互い引き分けは実質負けなので現状では勝つ為にはこれしかないんでしょう。いい悪いではなくここまで行ったり来たりで消耗しきってますからね。

お互い無意識下でプレーしてる印象なので戦術云々って感じではなく今までチームでやってきた事や経験則を頼りにしてる印象です。

行ったり来たりの展開なので当然審判団も疲弊しますし、選手と違って途中交代もできないのでやむを得ない部分もあるのはよくわかるんですけど、判定基準がはっきりしない事が増えてきました。ただ両チームの選手達もヒートアップしてますのでここのマネジメントもしながらだと難しいのは理解できます。選手や指導陣サイドも谷口のは警告なのかとかファビアンゴンザレスもアフターでプレーしてたじゃないかっていうのもよくわかります。そもそも自動昇格をかけた大一番の最終盤に冷静になれっていうのは流石に無理ですからね。

オープンな殴り合いが続きますがお互い得点を奪えずに終了。両チームの監督が抗議してますけどAT内のATを考えると少し短いからとは思います。



最後に、お互いリスク管理を重視していたので低い位置で奪われたり隙を見せない事を優先させていたのと、終盤のオープンな展開で終始行ったり来たりの展開な上に、デュエルが激しくトランジションの反応もよかったので消耗が大きかっただろうなっていうのが一番の印象でした。もちろんそれだけこの試合の重要性をわかっていたからでもあるんですけどね。

磐田の方が繋いでポケットから崩したりやりたい事をできていましたけど、ゲーム中盤以降はトランジションと強度で上回れてましたし、鋭いカウンターを繰り出す事もできていて今できる事はほぼほぼ出せていたので勝ちたかったですけど内容面は満足してます。後はセットディフェンスをもう少し整備して意図した所で奪えるようになればもっとよくなると思いますし、持たれる事が苦にならないんじゃないかなと。もちろんチームとしての方針はありますけど今日ではできない事や苦手な事を突かれるので最終的には全部できなきゃいけないんですよね。

磐田は前線で起点を作ってサイドに展開したり、最終ラインが開いて両翼や中央への縦パスからチャンスメイクしたりしながらカウンターも強力でデュエルも強くトランジションの反応もよかったですし個の能力の高さは流石でした。