20210509 第13節アウェイ甲府戦

f:id:costoros_verdy:20210509203106j:plain

f:id:costoros_verdy:20210509203115j:plain

f:id:costoros_verdy:20210509203124j:plain

個人的にほんと縁がないアウェイ甲府戦。ヴェルディ保持時3-2-5非保持時4-4-2。甲府保持時3-2-5非保持時5-4-1。

甲府のビルドアップはヴェルディの2トップに対して3バックにDHの山田と左WBの荒木も降りてきますので後ろで回す分には安定しますが、こうなると当然前線の人数が足りなくなるのでウィリアンに当てた落としを右サイドに展開したりサイドチェンジで前進する事が多いので関口が高い位置をとる事が多いです。

ヴェルディのビルドアップは甲府が前線3枚で寄せてくるので4バックのままで回しシャドーがいたスペースでIHが受けて前進するプランのようです。寄せてくるのがウィリアンのみの時は山口と若狭が上がって2バックになりますし、2枚なら山口片上げの3バックと寄せてくる枚数+1でのビルドアップは共有されている様子。高い位置を取る山口を走らせる事が多くWGがシンプルに背後を狙うシーンもあります。甲府の最終ラインはヴェルディとの数的同数を受け入れてるので定期的に背後を突いていきたいですね。

泉澤が受けようとする時は若狭が前を向かせないように寄せてきますので前を向いて仕掛けさせないように対応してます。

甲府ヴェルディの2トップを5枚かけてきますけど、ここを突破するのに苦労してるのでその先の人数が足らずにビルドアップは詰まり気味です。

噛み合わせ上山口や若狭が浮くので、山口がこのスペースを使って推進力を活かすプレーが目立ちます。同じように甲府のWBも浮くんですが、インタビューで監督がWBのケアの事を言っていたので今節のゲームプランなんでしょう。

甲府がセットした時の攻撃ではIHが2列目前で受けて相手を引っ張り出して佐藤優平に落としますがここからライン間に入って崩しにいく形はあまり見えてない様子なので加藤や佐藤優平からのロングフィードでチャンスメイクするのがメインにのようです。

ビルドアップのミスで決定機を作られてしまうのはポゼッション型の宿命なので飲み込む必要があるんですけど柴崎に助けられました。

ウィリアンがあまり寄せにこないのでンドカが脇を持ち上がってスローダウンしながら相手を引き付けてパス出ししようとチャレンジしてるのはいいですね。

WGの左右が入れ替わりましたが、これは今までもあったように流れの中で判断してやっているようです。

ウィリアンはンドカに当たられても競り勝てるくらいフィジカルが強いんですけど降りたりサイドに流れたりする事が多いので高い位置の中央で起点を作られる事が少ないので結構助かってます。

ヴェルディはクロスの跳ね返しやクリア、相手のバックパス時のライン全体の押し上げに課題があるのでバラついた所のスペースを使われて楽にライン間に侵入されてるのが目立つようになってきました。ここは当然スカウティングされますよね。

ただ甲府は押し込む時に前3枚とWBに野津田も加わったりする分中盤にスペースがあるので奪えれば楽に運ぶ事はできます。

ライン間を中々使えず山口のクロスしかチャンスを作れてないんですが、最近前半の内容が酷い試合が多かったので比較的ポジティブではあります。感覚が壊れてるのかもしれませんが(^^;)

WGが背後を狙う動きで最終ラインを押し下げライン間を広げてるんですけどその時にWGやライン間のIHに入れるパスがあまり入らないんですよね。もう少しシンプルに背後に入れてもいいかもしれません。甲府の2列目を動かして空いたスペースで受ける事はできるんですけどその後の意思疎通が噛み合ってないように見えます。

泉澤への対応はクロスを上げられるのは割りきって中央のンドカと加藤があらかじめ準備して対応してますが、ゼロヒャクでかわされる方が危険なので1枚で対応する時はこちらの方が良さそうです。

f:id:costoros_verdy:20210510053759j:plain

f:id:costoros_verdy:20210510053807j:plain

f:id:costoros_verdy:20210510053816j:plain

f:id:costoros_verdy:20210510053823j:plain

f:id:costoros_verdy:20210510053829j:plain

f:id:costoros_verdy:20210510053836j:plain

シュート数以外は全くの五分ですね。プレーエリアはヴェルディ陣内の方が多いですが、最終ラインでパスを回し相手を引き出してた分多めでした。

ヴェルディの平均ポジションは噛み合わせ上浮くSBが高い位置をとり山口は仕掛け若狭はバランスとりながら大雅が甲府のWBの背後を使う形なんですが、WGがライン間で受ける事が多く背後を使う事があまりできてませんでした。アタッキングサイドは山口のクロスでチャンスメイクする事が多かった分左サイドが多め。

甲府はウィリアンのポストプレーからサイドに展開する形がメインで平均ポジションでは中央にいますけど比較的自由に動いてた印象があります。アタッキングサイドは右WBの関口が高い位置をとってそこに長谷川が関わっていく形が多く左サイドは泉澤におまかせって感じでした。

ビルドアップは改善されてきてるんですけど、背後を狙う所を使いながら広げたライン間を活かす形があまり見られなかった分チャンスを作れてなかったからと感じた前半。



後半頭からウィリアンと長谷川→三平と鳥海へと交代。

甲府は右WBの関口に出して山口を引き付けてからフリックしてSB背後の空いたスペースを鳥海が使ってドリブルからクロスを入れてきました。前半こういう形は無かったですね。

47分、荒木のロングスローをメンデスがフリックして鳥海のボレーを三平がコースを変えて失点。鳥海のボレーはともかくこればっかりは事故みたいなもの仕方ないですね。甲府としては交代策が的中した形になりました。

ヴェルディはちと攻め急ぐようになってボールを失い、ハイプレスにはいくんですけど連動性に欠けるので空いたスペースを使われて陣形が間延びしてきたのと、深い位置ではボールホルダーに寄せられなくなってきました。

泉澤がフリックして荒木に出すシーンもありますし、ヴェルディのSBを引き出し背後を狙うのは共有しているようです。

鳥海の突破力とプレスのスイッチ役が効いてますね。ヴェルディはクリアボールをまた拾われて攻め込まれるようになり前に出られなくなってきました。

若狭のシュート以外で敵陣に入れる事がなくほぼサンドバッグ状態になってますね…

59分、三平のポストプレーから泉澤に出して鳥海とのコンビネーションで鳥海が抜け出しファーに決められ失点。まあサンドバッグ状態になってましたからねえ…

失点して甲府は勢いづいてきてハイプレスを受けたヴェルディは明らかにバタついてきました。

ボールを持ってもミスで奪われインテンシティが下がっていく負の連鎖になってますね…プレスにいっても連動してないのでスペースを使われ、前進されるとボールホルダーに寄せられなくなって押し込まれます。クリアしてもラインを押し上げられてないのも大きいんですけどね。

攻守に渡って組織として機能性が失われてきたのでもうにんともかんとも…

64分くらいから佐藤優平と梶川のポジションが入れ替わりました。流れの中での変更のようです。

68分、梶川と大雅→晴也と端戸へと交代。晴也が左CBに入り加藤がアンカーへ移動。もう15分早くてもよかったかなと…

71分、泉澤→パウロへと交代。

ロングボールを最終ラインで跳ね返えせるようになって奪ったり相手の前進を止める事もできる加藤が展開する位置が高くなり端戸が受けのポイントを増やした事でようやく陣地回復ができるようになってきました。

端戸が起点となってサイドに展開して山下や若狭のクロスや佐藤優平のポケットに差し込むスルーパスとチャンスメイクができるようになり陣形もコンパクトになってきましたのでほんと修正の所ですね…

f:id:costoros_verdy:20210511213810j:plain

81分、佐藤優平と若狭→井出とアンカズへと交代して3-1-4-2へ変更。点を取る為に推進力を強めていきます。

最後の所でパスがズレたり意図が合わなかったりして中々シュートまでいけませんがかなり良くなりました。

88分、小池→優安へと交代。

井出が倒されて獲得したフリーキックの時に山口がお腹出してるんですけど暑いんでしょうね(^^;)

アンカズのフリーキックでチャンスは作れましたが攻めきれずに終了。



最後に、甲府が後半頭から比較的自由に動いていたウィリアンから運動量のある三平、右WBの関口と関わる事は多かったですがあまり縦志向の動きが見られなかった長谷川から突破力のある鳥海に代えてヴェルディの最終ラインを押し下げられて陣形を間延びさせられていたケアが遅かったですね…

1点目は事故みたいなものなので仕方ないんですけど、2点目は修正の遅れだったと思います。それでメンタル面に影響してパスミスや連携にズレが生じインテンシティが落ちていってた印象です。

ヴェルディの3センターは推進力や展開力はありますが、ボールを刈り取ったり前進を止められるタイプではないので(梶川は頑張ってましたが)最終ラインが押し上げてスペースを消さないと機能させるのが難しくなるので甲府の後半の修正で最終ラインが押し上げられなくなって陣形を間延びさせられていたのが大きかったですね。晴也と端戸を入れて加藤を中盤に上げ守備強度を上げながら端戸がパスの受け口を増やすように修正したのはよくわかるんですけどその決断が遅かったかなと。

今節は0-1以上で終われたと思いますのでベンチの敗戦と言ってもいいんじゃないかなとは思いました。

三平ウザイなw

20210505 第12節ホーム群馬戦

f:id:costoros_verdy:20210505185048j:plain

f:id:costoros_verdy:20210505185106j:plain

f:id:costoros_verdy:20210505185117j:plain

リモートマッチ第2戦ホーム群馬戦。ヴェルディ保持時3-2-5非保持4-4-2。群馬保持時2-3-5非保持時4-4-2。小池とジャイルトン、佐藤優平と理仁が逆配置。

まずは両チームともロングボールで起点を作ったり背後を狙ったりしてきます。

2分、若狭のスローインが岩上に渡り頭でパス出した所をカットしましたシーンがありましたが、ヴェルディスローインが相手に渡ってしまう事が目立つのでこのセットプレーも整備していってもらいたいなと。

群馬のビルドアップは右SBの吉永は2列目、左SBの平尾はDHと同じ位の高さを取ってDHの中山が左サイドに降りてきて3バック化して岩上の横に内田が降りる3+3。

これに対しヴェルディは2トップ+1で1人がボールホルダーに寄せて残り2人がCB間でハーフウェイに立ち後ろは人を掴みにきてるようなんですけどいまいちはっきりしないですね。

ヴェルディのビルドアップはいつも通り福村片上げの3バックにアンカーの佐藤優平の3+1。

これに対し群馬は2トップ+SHでCBを見張りながら2トップのどちらかが佐藤優平へのコースを消しながら寄せてきて後ろは人を掴みにくる形。

群馬はボールホルダーに寄せる時は自分のマーカーへのコースを切りながら寄せてくる分数的不利を少なくできるのもありますが、ヴェルディのパススピードがかなり遅い事もあって受け手が時間とスペースを得られずにプレスを受ける状態になって中々前進できないですし、インテンシティが低く組織としての連動性もいまいちなのでスペースを使われて前進され押し込まれます。

ところで、風の影響があるのかもしれませんが柴崎のロングフィードの飛距離が伸びてる気がします。

ヴェルディの保持時はアンカーの佐藤優平に当てながら最終ラインとサイドの福村小池(大雅)でUの字パスになってる事がかなり多いですし、前線も背後を狙ったり少し動いてマークを外しパスコースを作る動きがほとんどないので中盤を越えるのに苦労してます。ここで奪われてショートカウンターを受けるシーンも結構ありますのでにんともかんとも…

12分、パスミスを岩上が加藤に渡し、運んでヴェルディの選手達を引き付けてから右サイドに流れる田中に渡してファーに決められ失点。緩めの横パスを前向きで拾われスムーズなカウンターを許してしまいましたね

ヴェルディは群馬のプレスを剥がせないので最終ラインからのロングフィードでWG狙う単発の攻撃が増えてきますが効果的かというと…

ヴェルディがプレスを剥がせず最終ラインでUの字パスとWGへのロングフィードで奪われてるとインテンシティや連動性に問題がある分群馬にスペースを使われ押し込まれる展開が続きます。

22分にンドカのパスが岡主審に当たってしまったのでヴェルディのドロップボールで再開になりましたが、得点機会にならずボールを保持するチームも入れ替わってないので止めなくてもよかったんじゃないかなとは思いました。

この直後くらいからまだまだではあるんですが徐々に強度が出てきました。

飲水タイム後佐藤優平と理仁、両WGのポジションを入れ替えてきました。WGが流れの中で代わったりしていましたが、理仁がIHであまり試合に絡めてなかったので修正してきたんでしょうか

ヴェルディの強度がようやく上がってきたんですが群馬がそれ以上に上げてきたので、スペースを使われ押し込まれる時間帯が増えてきました。チームとしての連動性をほとんど感じないですし、攻撃が噛み合わない分インテンシティが下がる悪循環といった所ですかね。

サンドバッグ状態だった中での42分、岩上のバックパスを受けたGKの松原から岩上へ出したパスを大雅がインターセプトして佐藤凌我に渡してニアに撃ち込み同点!松原は24分にも中を見てから外に出すのをやっていたので中に絞ってから狙っていたようですね。

群馬からすると完全に主導権を握ってた中でミスで失点してしまうのはほんともったいない…

44分に加藤の速いパスを佐藤凌我が収めてジャイルトンに落として突破した所をエリア内で松原倒されたのはジャイルトンの方が先にボールに触れてますしPKだと思うんですけどね。まあこの内容でリードしてもいいの?というのは少なからずありますが(^^;)

徹底的に押し込まれてますがなんとか耐えきって前半終了。

f:id:costoros_verdy:20210505185146j:plain

f:id:costoros_verdy:20210505185155j:plain

f:id:costoros_verdy:20210505185206j:plain

f:id:costoros_verdy:20210505185212j:plain

f:id:costoros_verdy:20210505185219j:plain

清々しい程フルボッコにされましたね(^_^;)群馬としてはこのシュート数ならもう少し枠内を増やしたかったと思いますし、もう1.2点ほしかったでしょう。

ヴェルディの平均ポジションはボールを保持して中盤で詰まってる形がそのまま出てます。アタッキングサイドは福村が高い位置で関わるので左サイドが多めなのはいつも通り。ただどれだけチャンスを作れてたかといえば………

群馬の平均ポジションは両SBを含めて全体的に高い位置で押し込んでる形が出てます。アタッキングサイドはサイドからのマイナス含めたクロスとコンビネーションでの中央突破や中盤で奪ってショートカウンターとバランス良く使えてました。

現地にいたら瀕死状態でヴェルディヴィーナスにほんと申し訳ないなと思ってるであろう前半。



f:id:costoros_verdy:20210507203559j:plain

後半頭から理仁→山下へと交代して4-2-3-1or4-2-1-3に並びを変えてきました。

DHを2枚にする事でビルドアップを安定させながら前線が背後を狙って群馬の陣形を間延びさせようとの事なんだと思います。実際群馬が少し間延びしてきてライン間でSHや福村が前を向いてボールを持てるシーンが出てきました。

ビルドアップでも後ろの枚数が増えたのでプレスを剥がして前進できるようになってきたのとインテンシティが上がってきましたね。

ヴェルディの前線はスピードがありますし背後を狙うアクションが増えたので群馬はヴェルディの最終ラインにプレスにいけなくなってきたので加藤からクリーンなボールが出てきて押し込めるようになってきました。

前線4枚の特長を活かしやすい分縦志向で積極的に背後を狙う攻撃が目立ちますがこの方がいいと思います。

群馬は背後を気にしながらも最終ラインを自由にさせたくないのでプレスの出足が鈍いですしどっち付かずになってきた印象です。

しっかし前半と後半でこうも内容が変わるんなら前半はいったい…にはなりますね(^^;)

ジャイルトンはスピードとパワーを合わせ持つのでセンターやインサイドでも起点を作ったり突破の所も問題なくプレーできてます。

上下左右に揺さぶって決定機を作れてはいるんですけと後は最後の所ですね。

67分、岩上のロングスローをンドカが跳ね返して平尾のシュートブロックをジャイルトンが受けて運び中山を振り切ってクロスを入れ中央で佐藤凌我が潰れてファーの山下がワントラップしてニアハイに撃ち込み逆転!ジャイルトンが競り勝った事と佐藤凌我の潰れが効いてました。ところでロングスローは威力がない分遠くへ跳ね返すのが難しいんですけどンドカは随分遠くまで跳ね返しましたね。

山下の突破力や背後を狙う動きが効いてるんですけど、エリア内で倒れる時のもらいにいってる感は今までも結構ありますからね。

大前に危ないシーンを作られたしたけど、スペースで受けて相手を動かしてから繋いでプレスを剥がし背後やその手前を使って押し込む展開が続きます。

群馬はサイドからクロスや中央に打ち込む形の攻撃はありますけど、テンポが上がった中で前半のような厚みを作れてないですね。

ヴェルディの前線の選手に疲れが見えてきてるので馬力の補充をしたい所。

84分、群馬は内田と田中→白石と高木へと交代。

ヴェルディはジャイルトン→端戸へと交代。

86分、群馬のクリアを加藤が拾ったのを若狭が頭を押さえてる間に大雅が身体を当てていっめ佐藤凌我と挟み込んで奪いファーへ撃ち込み3点目!大雅に出してもいいかなと思いましたけど自分で撃ってきましたね。大雅が身体を当てて奪った所からのチャンスでしたけど、その前にカウンターの目を摘んだ若狭のおかげでもありますね。

90分、小池と大雅と福村→優安とアンカズと奈良輪へと交代。

最後まで優勢のままシバじらし終了。



f:id:costoros_verdy:20210507225210j:plain

最後に、今までも前半と後半の内容が差があった試合はありましたけど、ここまで落差があった試合は初めてですね。まあ前半があまりにも酷かったんですが(^^;)

ただでさえ中2日と中3日ではコンディションの差が大きい上に前節あれだけオープンな試合をやったらかなり走って消耗してた筈なので、前半は最終ラインでのUの字パスでボールを保持するカテナチオをやりながら体力を温存してスコアレスで折り返すプランだったのが、その意図が選手達に伝わりきっておらずインテンシティまで失われてどうにもこうにもならなかったと考えれば前半の内容の辻褄は合うんですが、もしそうならマネジメントに問題があった事になりますね。

ジャイルトンの中で起用するのは問題ないようですし、後半の前線の並びならカウンターを含め縦志向の方が機能するでしょうしそのつもりだったんでしょう。群馬に背後のケアをさせて前に出られなくして最後ラインや2DHからクリーンなボールが出して主導権を握れたのが大きかったです。

20210502 第11節ホーム大宮戦

f:id:costoros_verdy:20210502212821j:plain

f:id:costoros_verdy:20210502212830j:plain

f:id:costoros_verdy:20210502212839j:plain

リモートマッチとなってしまったホーム大宮戦。ヴェルディ保持時非2-3-5保持時4-4-2。大宮保持時3-2-5非保持時4-4-2。小池とジャイルトンが逆配置。

大宮は2トップ+ボールサイドのSHで前からハメにきて、ポストプレーの起点もしっかり潰してくるのでパワーをもってハイプレスで奪いショートカウンターでゲームの主導権を握りにきてる様子です。

f:id:costoros_verdy:20210503131907j:plain

大宮のビルドアップは右SBの馬渡が高いを取ってその位置に三門が入り小島がアンカーの4+1で作ってきます。ヴェルディの2トップはCBまでは寄せずにサイドにでたら1人がボールホルダーに寄せもう1人が小島につく形。ただ、大宮は繋いで前進というより前線にシンプルに当ててきます。

f:id:costoros_verdy:20210503132036j:plain

矢島がオフサイドになった後のリスタートなんですが、ヴェルディのCBに2トップが寄せてるのはいいんですけど、後ろが連動してないので佐藤優平がフリーになってます。ここは狙い所ですね。

ヴェルディのビルドアップはいつも通り福村片上げの3バック+アンカー。大宮は2トップで佐藤優平へのコースを消しながらCBに寄せ、サイドに出させたらSHが寄せて人数合わせをしてくるのでマテウスをビルドアップに組み込んで剥がした方が良さそうなんですけど永井監督はあまり好まないようなんですよね。

繋がずに前線へのフィードでも3トップの誰かが収めれば後2人が背後を狙ってスペースを作れてますし、それで中盤にスペース作れれば繋いで前進してもいいですからね。

大宮のゴールキックはCBがGKの脇に降りてきますけど、最終ラインから繋ぐというよりはそれによってヴェルディの中央にスペースを作って前線に当てたセカンドを拾いやすくするのが目的のようです。実際加藤のファウルでのリスタートを矢島がオフサイド取られて少し抗議してましたので。矢島本人はファウル取られたと勘違いしたんでしょう。

大宮のハイプレス時に後ろが連動してないのは前述しましたが、この1~2列目の間に梶川が降りてくるようになりました。案の定大宮は梶川を捕まれきれてないですね。

大宮がそこまで寄せてこなくなった事もあるんですが、梶川がギャップを作れるようにようになりライン間で前を向けるようになってきました。

大宮もサイドチェンジから高い位置を取る馬渡からのクロスとやりたい形が出せてきた印象です。

ただ、お互いライン間を使うまでいくのに苦労してますね。

しばらくヴェルディが押し込む時間帯が続きます。梶川がチャンスメイクをできてるのが大きいんですけど、大宮がどこに誘導してどこで奪うのかが曖昧になってるのもかなり関係してますね。

解説の松原さんも指摘してますが、25分のヴェルディのビルドアップで後ろを向く梶川に三門が寄せきれてなかったのは背後を気にしてだと思うんですけど人数は足りてました。プレスの約束事がいまいち定まってないんでしょうね。

大宮はポゼッションも矢島に当てるのと馬渡のクロス以外ではあまり形が見えてこないですね。

27分頃から流れの中で左右のWGが入れ替わりました。

ヴェルディとしては押し込んでる時にライン間を使ったり速いクロスで揺さぶれてるのでこの間に得点したい所です。

32分にヴェルディの2トップ間にいる小島が受けてスムーズにターンしたシーンがありましたが、ここは大雅がしっかり寄せてほしいですね。フィジカル面で課題はあるんですけど相手に寄せる、制限をかける所は詰めていきましょう。

加藤が技術があるのはわかってますけど黒川をルーレットでかわしてきましたか…彼CBですよね(^^;)

37分にまたWGが入れ替わりました。小池がコメントしてますが、ジャイルトンに小池が合わせてポジションチェンジしているようです。

両チームに言える事なんですけど、ポゼッション時にどこでスピードアップするか?がはっきりしてないのであまり崩す所までいけてないですね。

大雅は比較的緩いボールはしっかり収めて前を向いて独創性を出せますが、当てるようなボールだと収めきれてないシーンがいくつかありますね。ここも課題の部分かなと。

f:id:costoros_verdy:20210502212915j:plain

f:id:costoros_verdy:20210502212926j:plain

f:id:costoros_verdy:20210502212936j:plain

f:id:costoros_verdy:20210502212945j:plain

f:id:costoros_verdy:20210502212954j:plain

大宮はショートカウンターがメインでしたのでこのボール支配率は想定内でしょう。

平均ポジションはヴェルディはWGの位置が2回入れ替わってますのでここは何ともですが、その他はポゼッション時の形。アタッキングサイドはジャイルトンや小池が収めての形が多かった分ほとんど両サイドからでした。

大宮は矢島が起点を作り馬渡が高い位置を取ってからのクロスと黒川のチャンスメイクに関わっていく形が多かったのでアタッキングサイドは右サイドがかなり多めでした。

お互いやりたい事はある程度出せてはいるのと思いますが、どこでテンポを上げるかやどう崩すのかが曖昧な部分が目立ち調子が上がらない同士の対戦なのがわかる前半。



後半、大宮は人数合わせてハイプレスでハメにくるのでロングフィードするんですが、佐藤凌我がサイドに流れて競ったこぼれをジャイルトンが拾うようにしてきました。これならボール持った時に前を向けますからね。

中野がンドカに寄せていった時に加藤がバックステップして矢島から離れてパスを受けてスペースを確保し、矢島が寄せてきた所を間を割るパスで優平につけました。この時加藤は2回矢島と優平の位置を確認してますし、技術や判断はもちろんなんですけど意図的に離れてスペースを作る動きがいいですね。

相手が寄せてこなかったので加藤がDHの前まで運び相手を引き付けてから福村に出しました。相手を引き付ける為にスローダウンしながら運んだのが良かったです。

佐藤凌我から佐藤優平がバックパスを受けた時にジャイルトンがSBの外からポケットに侵入しましたが、左サイドからのバックパスなので相手はこちらのサイドを見ますから背中側を取りやすくなりますからね。優平も手を挙げてますけどちともったいなかったかなと。

大宮の守備が間延びしてきたので選手間を使って前進していけてます。この時中央を使ってからサイドに叩くのでクロスでチャンスを作れてます。

57分、中野と矢島→菊地とハスキッチへと交代。2トップを代えてきました。守備面を考慮しての事なのかなと。

58分、クリアミスを三門に拾われて馬渡→小野と繋がれ佐藤優平をかわしてからファーから巻くシュートで失点。クリアミスはやむを得ないですけど小野に飛び込んでしまったのはちともったいなかったですね。まあ小野の切り返しとシュートの精度を誉めるべきではあるんですが

大宮は前半同様序盤はハイプレスですけどしばらくするとセットしてくるのでボールは持ててます。

61分、中央に入ってきた大雅から福村へ渡してからのクロスを西村が触ったんですか、そのこぼれを小池がダイレクトで合わせて同点!小池が寝かせて打った事で枠を捉えました。これは文句なしのゴラッソですね。

62分、大雅→端戸へと交代。

だんだんオープンな展開になってきました。お互いスタミナ的には大変ですが、効果的なビルドアップがそんなに多くなかったのでチャンスは増えそうですがこうなるとちと分が悪そうです。

ジャイルトンの推進力を活かしたりサイドチェンジでチャンスメイクしたい意図はわかるんですけどね

72分、黒川→芝山へと交代。

76分、馬渡→翁長へと交代。

大宮に押し込まれてきました。前半走らされたのでスタミナ的には
キツいはずなんですけど人数かけてきますね。松原さんが再三指摘してますけど跳ね返した後の押し上げが弱いので中々押し返せないんですよね…

78分、ジャイルトン→山下へと交代。

83分に若狭のロングフィードを拾った山下が倒されましたが、西村が間に合うタイミングだったので
決定的な得点機会の阻止にはなりません。

終盤大宮はまたパワーをもってハイプレスにきて押し込まれます。疲れてきた事もあってポジトラで走力を出すのが難しそうです。

90分、小池と福村→優安とアンカズへと交代。優安は左WGに入り山下が右WGへ移動。

90+4分に山下が抜け出したシーンはパスではなく自分でいってほしかったですね…山下が足を滑らせていた間にディフェンスが戻ってきてたので、ファーへシュート打てばGKのパンチングが佐藤凌我の方にこぼれるだろうと思ったんですが。それに今節はジョーカー役で入った訳ですし

終盤の大宮の攻撃を耐えきって終了。



最後に、ジャイルトンが想像以上にフィットしていたのは収穫でしたし推進力やパワーが効いてました。

お互いある程度やりたい形は見えてましたが、カチッとはまってる感じではなかったので調子が上がらない同士の対戦といった印象でした。

前半は押し込めてましたけど、後半はオープンな展開になったのでフィジカルや走力勝負になって劣勢になりました。オープンな展開はできるだけ避けたいのと走力の補充があまりにも遅かったかなと。

それと終盤に山下が倒されたシーンなんですが、

・反則とゴールとの距離
・全体的なプレーの方向
・ボールをキープできる、または、コントロールできる可能性
・守備側競技者の位置と数

決定的な得点機会の阻止にはこの4用件全てを満たす必要がありますので西村がカバーにいけた事からしても大きな得点機会の阻止が妥当ですね。

20210425 第10節アウェイ長崎戦

f:id:costoros_verdy:20210426055420j:plain

f:id:costoros_verdy:20210426055428j:plain

f:id:costoros_verdy:20210426055439j:plain

アウェイ長崎戦。ヴェルディ保持時3-2-5非保持時4-4-2。長崎保持時3-2-5非保持時4-4-2。

長崎は秋野がCB間に降りSBを押し出す形か亀川片上げからエジカルやルアンをターゲットにしてロングボールを入れて起点を作るか縦パスでサイドに展開し、SBがマイナスを含めたクロスの他コンビネーションでハーフスペースから崩しにいきます。この2人の個人能力を生かそうとの事なのかと。

f:id:costoros_verdy:20210427230554j:plain

長崎の非保持時は4-4-2ですが2トップがアンカーの理仁を見張りSHが高めの位置を取って2トップ脇を持ち上がるスペースを消してきます。そこから理仁へのコースを切りながら2トップが最終ラインのボールホルダーに寄せてくるのでヴェルディのビルドアップ対策なんでしょう。

なのでヴェルディは最終ラインと理仁でのパス交換が多く中々前進できません。長崎が対策してるのもあるんですが理仁がパスコースの影に入ってる事が多くパスコースを作る動きが少ないのは気になります。

ヴェルディの保持時は福村片上げの3バックですが前述したように中々中央を使った前進ができないので福村や小池への対角線へのフィードがメイン。ここから仕掛けるにも前線の枚数が少ないので攻撃に厚みを出せてません。

長崎に押し込まれた時のクリアボールをカイオに回収されてしまいそこから2次攻撃を受けるので我慢の時間が続きがちになります。

9分にエジカルの寄せが緩かったので理仁が反転して山下に出したのは良かったと思います、こういうマークを剥がす動きがもう少しあったらなと。

長崎がサイドに差し込みながら後ろで回すんですが、エジカルやルアンへのロングフィードを警戒してかヴェルディの1列目と2列目間が空いてきてルアンにフリーで受けられるようになりここの起点に攻め込まれます。

CFが収める所を潰せなければこうなりがちになりますし、新潟戦京都戦と似たような展開です。

15分くらいから梶川が大外で受けるようになって亀川を引き出せば背後、カイオなら広がったDH間に佐藤凌我が降りてきてようやく攻撃の形が見えるようになってきましたけどこの他はちょっと…

しっかしカイオは奪えてキープできて運べて散らせて当たりにも強いとこういう選手がいるとほんと楽ですね。

ヴェルディはIHが降りてきたり開いたりしてパスコースを作ったりはするんですが、前節同様推進力を出せるのがWGのみなので相手の陣形を動かしてスペースを生む所まで至りません。

飲水タイム後梶川と理仁のポジションを入れ替えました。梶川はパスコースを作るのもそうなんですけど寄せてくる相手を引きつけてからパスを出す事で時間とスペースを渡して受け手を楽にプレーさせる所はさすがだなと。

29分、長崎のスローインから秋野がエジカルへの縦パスをカットしたんですけどそのこぼれをカイオに押し込まれて失点。エジカルへの縦パスによく反応したんですけどね。

相手の陣形が間延びしてれば間で受けて前を向いてプレーできるんですけどコンパクトだと攻め手に欠けるのは前節の同じですね。実際これで前半シュート0本だったんですが(^^;)

高い位置で奪って山下のパスを受けた小池が亀川と正対した状態で止まって時間を作り味方の上がりを待つプレーは良かったですね。人間の構造上足が前後になってる状態から左右には動けないので亀川は飛び込めませんし、時間とスペースを上手く作れたと思います。ちなみにこのプレーをパウサ(小休止)と言います。

34分のショートカウンターから小池へのクロスからWGの左右が入れ替わりました。山下には高い位置をとる亀川の背後を狙わせて対角線のフィードを福村からもう1列前の小池に受けさせようという意図なんでしょうか?

守備はボールを動かされてもスライドして対応してますし、パスコースを限定して受け手にしっかり寄せ身体を張る所は継続できてます。それと前線まで寄せにいった理仁が戻りきれない時にそのスペースを山下や佐藤凌我が埋めるケアもできてるので安定してますね。ある程度精神的な余裕が出てきたからなのかパスミスが大幅に減りましたね。

ただ、劣勢時に攻撃が前後分断状態になるのは相変わらずのようで(^^;)

長崎はサイドを使いながらも中央のエジカル、ルアン、カイオの個の能力で収めたり突破したりできるので攻撃の幅が広いです。

f:id:costoros_verdy:20210426055501j:plain

f:id:costoros_verdy:20210426055508j:plain

f:id:costoros_verdy:20210426055516j:plain

f:id:costoros_verdy:20210426055522j:plain

f:id:costoros_verdy:20210426055528j:plain

f:id:costoros_verdy:20210426055536j:plain

シュート1本でしたけど、前節と似たような内容でしたからね。

平均ポジションは長崎は両SBが高く押し込んだ時の形、ヴェルディは前進できずに後ろで回してる時の形がそのまま出てますしプレーエリアも同様です。

アタッキングサイドは長崎は両SBと澤田と中央での外国籍選手のチャンスメイクのバランスが良く、ヴェルディは対角線のロングフィードを小池が受ける形が多かったです。

過密日程では修正できる時間をとるのは難しいでしょうし、スタメンを見た時点でモビリティが少なくスペースを作れない中で3センターが前を向けるシーンはそうないだろうと思ってた事がそのまま出ていた印象の前半。



後半頭から平と理仁→ンドカと大雅へと交代。平に何かあったようですがエジカル対策としてはいいと思いますし、理仁は問題を抱えてたようでいまいち精彩を欠いてた部分がありましたからね。そもそも問題を抱えてる選手を何故スタートから起用したんでしょうか?

大雅は右IHに入り梶川が左IH佐藤優平がアンカーへ移動。

最終ラインから大外で山下が受けた時に大雅が背後を狙うようになったのでSBの亀川を引き出し背後のケアを秋野にさせる事で山下や降りてきた佐藤凌我が2トップ裏の中央にできたスペースを使えるようになりましたし、亀川に出るのか出ないのかを迫れるのでギャップを突きやすくなりました。

中央に起点が作れるようになった分長崎が絞るのでサイドも使いやすくなったので攻撃が詰まる事が減りました。

長崎のSHは前半と同じように高めで福村やIHへのパスコースを消すんですけど左CBの加藤からロングフィードで裏返すようになったので相手の出足を鈍らせる事ができますし、出てこなければIHが間で受けられるようになりますので長崎の2トップ脇を使えなかった対策をしてきました。

中盤のモビリティとSHの出足を鈍らせるロングフィードで押し込める展開になってきたんですけどこのメンバー変更なら想定内ではあるんですけどね。

コーナーキック等のセットプレーでもンドカがいる事で強力なターゲットが増えましたのでチャンスが広がりました。

57分、ルアン→富樫へと交代。エジカルと横並びになって4-4-2に代えてきました。

同じく57分、コーナーキックをンドカがニアでフリックしてカイオに当たったこぼれを小池が押し込み同点!ハーフバウンドで簡単ではないんですけど上手く合わせたと思います。

押し込んでる時は特になんですけど、横パスをインターセプトされると相手は前を向いて奪える分スムーズにカウンターへ移行できるのでここは気を配ってほしい所です。

後ろから加藤と佐藤優平のフィードがあって中盤でモビリティを出せスルーパスを出せる大雅と背後を狙い続ける小池と山下で主導権を握れてきました。

右サイドは大雅と山下で突破ができてますが、右~左サイドに展開する時に小池が張ってないと突破が難しいですし、長崎の両SBが誰を見張るのかが曖昧な分サイドが空いてきたのでここを使っていきたいですね。

山下がンドカに戻し富樫を引きつけてから梶川へ出して落としを受けて若狭に展開し長崎のプレスを剥がして前進できました。長谷部監督に鍛えられて上手くなりましたが低い位置でやるにはメンタルの強さも必要になるんですけどいいプレーでしたね。

WGからの落としを受けてIHが前を向いてボールが持てるので逆サイドポケットへのクロスで決定機を作れてます。長崎はSBの守備時の基準点が曖昧になってるんですが修正をする様子が見えないですね。

72分、福村→山口へと交代。SBの運動量が多かったですし、サイドのスペースを使わせるにはいいと思います。

74分、澤田→米田へと交代。

山口は幅を取って積極的に仕掛けるので中央にスペースができる事もあるので仕掛ける姿勢はいいんですけど、仕掛け過ぎな部分があるのでもう少し周りを見て判断できたらいいなと。

80分くらいから押し込まれるシーンが出てきましたが、外国籍選手で中央からゴリ押しできるのが大きいですし、カイオは複数人に囲まれても突破できてキープもできますからね。J2に来ないで!

85分、名倉→都倉へと交代。右CFに入り富樫が右SHへ移動。パワープレーも視野に入れてとの事なんでしょう。

長崎が前からいくのかスペースを埋めるのかが曖昧になってスペースができてるので間を使ってスムーズに前進できてます。こうなってくると押し込める事が楽になります。

88分、小池→端戸へと交代。右WGに入り山下が左WGへ移動。

オープンでの殴り合いでお互いにチャンスは作れてますけどこうなると個の質で勝る長崎の方が分かあります。

90+3分、梶川→アンカズへと交代。

最後に長崎はパワープレーに出てきますがこのまま終了。



最後に、ヴェルディは前半は中盤が使えずに停滞し、長崎はヴェルディの修正に対応できたとは言えなかったので痛み分けは妥当だったと思います。

ヴェルディは選手交代から後半巻き返しましたけど、大雅は推進力やスルーパスももうですが守備面でも効いてましたが、中盤でモビリティが出ればこうなるのは想定内ではあるんですよね…

相手を動かしてスペースを作れないと3センターがクリーンにボールを受ける事が無図ですし、これは前節も同様だったんですけどどういった狙いがあるのかがあまり見えてきませんでした。

守備に関してはボールホルダーに制限をかけて受け手にしっかり寄せる所や球際で戦う所は継続してますし、ンドカがエジカルを抑えられるので陣形の間延びを防げてました。セットプレーでも迫力が出ますしンドカがフィットしてきたのが1番の収穫だったかなと。

長崎はこの戦力で何故この順位なのかがわかるような気がしました。

20210421 第9節ホーム京都戦

f:id:costoros_verdy:20210421223116j:plain

f:id:costoros_verdy:20210421223124j:plain

f:id:costoros_verdy:20210421223132j:plain

平日開催が多い気がするソニックvsマリオ戦。ヴェルディ保持時2-3-5非保持時4-4-2。京都保持時2-3-4-1非保持時4-5-1。ヴェルディのWGは逆配置

京都は予想通りハイプレスですが、ウタカは体力を温存しながらもパスコースを切ったりボールホルダーに寄せたりと守備をするので以前と比較したらかなり献身的になったと思います。

京都は奪ったらシンプルにウタカにつけて展開する形がメインなんですがここの起点を潰せないんですよね…

京都のSBが絞り気味なのもあるんだと思いますが、ヴェルディはWGを背後に走らせるか中央経由でWGを使う事が多いです。

f:id:costoros_verdy:20210423223237j:plain

f:id:costoros_verdy:20210423223246j:plain

京都のハイプレスが4-1-4-1なのでアンカーの川崎の横をIH(ここは2本とも梶川ですが)が使って前進させていくのが今節のプランのようです。2枚目の方はパスが来るまでの間に首を振って小池の位置を確認してますね。

8分、押し込んでから戻したボールをウタカに奪われて運ばれ川崎から武田への展開しクロスをウタカに合わせられ失点。エリア入ってきたウタカを誰も見れてなかったので奪われた後の対応がまずかったですね。ミスもありますけど新潟戦でもあったようにボールキープのターゲットを潰せる人がベンチにいるのでにんともかんともというのもありますが

得点後京都はペースを落とし、ヴェルディを引き出してシンプルに背後を突くのと中盤で奪ってショートカウンターとあまり無理をしなくなってきました。

ヴェルディは京都の1列目と2列目間が空いてきたら今度はアンカーほ理仁を起点にしていきます。川崎に当たられて奪われましたけどその後すぐに起き上がって追いかけたのは良かったですね。

今節は京都のSBが絞る分WGを使いやすいですし、それがチームとしての狙い所なのもあるんでしょうけど後ろが回してる間に前線が上がっていって間延びする悪い癖が出てきました…後ろは回したい前は速く攻めたいみたいにちぐはぐになるのは誰が監督の時でもあるクラブの伝統のようになってるんですけど何故なんでしょうか

ネガトラ時の球際ではあるんですけど大雅が松田にスパイクの裏を見せてチャージにいった所は気をつけてほしい所。

京都は切り替えが速く連動してプレスをかけてくるので段々前に進めなくなってきて中盤で奪われてショートカウンターを受ける事が増えてきました。

f:id:costoros_verdy:20210423223739j:plain

自陣なのに京都の選手の方が多いシーンもあるんですよね。もちろんこの背後に通せればチャンスになるんですけどちとリスキーかなと。

京都は2CBが思い切り開いて中央が空くリスクを負いながら2トップのプレスを剥がして前進していくので前線に送りこめる人数が多いですし、引っ掛かってもネガトラの速さでカバーしてます。それにウタカが起点を作るのを信頼してるので押し上げにも迷いがないように見えるます。これが好調の理由なんじゃないかなと。

32分に京都がインターセプトしてウタカに出したボールが川俣主審に当たってヴェルディボールになったので京都のドロップボールで再開になります。

ヴェルディは中々ボールを奪えませんし、奪っても陣形が間延びしてる分サポートも少ないのでまず周りをみる分相手に囲まれてしまいます。サイドに出して背後を突くシーンはあるんですけど、京都のディフェンスを横に揺さぶれてないので中々スペースを作れずにチャンスメイクまでいけないですね。

f:id:costoros_verdy:20210422060209j:plain

f:id:costoros_verdy:20210422060216j:plain

f:id:costoros_verdy:20210422060224j:plain

f:id:costoros_verdy:20210422060232j:plain

f:id:costoros_verdy:20210422060239j:plain

支配率やパス本数は上回りましたけどその多くが自陣でのCBアンカーでしたしシュートゼロですか…(^^;)

平均ポジションは前後分断が如実に出てますし劣勢になるとちぐはぐになる所は監督云々の問題ではないので少しずつでも改善していってほしいですね。

京都はCBが大きく開いてプレスを剥がしてウタカに収めて落としを中盤が拾うとシンプルな形でした。

アタッキングサイドはヴェルディはWGを使う事が多かった分サイドが多く、京都はウタカを起点にサイドに展開するのとショートカウンターでバランス良く使えてました。

SBが絞る分WGを使いやすい事やアンカー脇を起点にするゲームプランは良かったと思いますが、崩しの共有がほぼ体現できてませんでしたし、昔からある悪癖もあって攻撃が機能してなかった前半。



後半頭に大雅の落としから山下が仕掛けてコーナーキックになりましたが、前半よりシンプルにWGを使うようになった印象です。

それと全体的に押し上げられるようになった分京都の2列目を動かしてスペースを作れるようになってきましたし、奪った時にWGがプレスを剥がして前進できるようになってきました。

守備もボールホルダーに制限をかけて受け手に寄せていく所も改善されてるので上手くハメにいけるようになってきたんですけど自陣でのミスでピンチになってしまうのはいい流れを切ってしまう可能性もありますので慎重にやってほしい所。

54分、ヨルディバイスから宮吉へのフィードを平とマテウスが交錯してしまい無人のゴールに流し込まれ失点。低い位置でのミスが続いてましたけどもったいないですね…

55分、福岡→三沢へと交代。

f:id:costoros_verdy:20210423223942j:plain

大雅がライン間で受け武田をかわしてポケットにスルーパスを出したんですが、若狭からパスを受ける時に左SBの荻原の位置を確認して前を向けるか確認してるんですよね。テクニックが光るプレーが目立ちますけど事前の認知の部分が良かったと思います。

57分のコーナーキックから小池と山下の位置が入れ替わりました。お互いにこちらの方がやりやすそうなんですが梶川と小池の連携を活かしたかったんでしょうか?

京都の陣形が整わない内にアーリークロス入れていったり縦志向が
強くなってきたように見えます。

プレッシャーラインの背後でフリーになってパスコースを作る位置的優位を使うのは梶川が上手いんですけど、大雅も首を振ってポジショニングを修正してる分前を向けるのでいいスルーパスを供給できますし、スルーしてチャンスメイクしたプレーも効いてました。

ただ、上下動できるタイプのSBがいるとWGがやってる事をSBが担える分攻撃に厚みを出せると思うんですけどね。

67分、飯田と宮吉→白井と荒木へと交代。白井は左WGに入り松田が右WGへ移動。

飲水タイム明けのスローインを背後からウタカに奪われ決定機を作られましたけどちと不用意でしたね。シュート外して悔しがってるフリをして相手の背後を襲いかかったりするケースもあるので気をつけたい所。

ミスが目立つのはプレスで時間を削られてるのもあるんだと思いますけど、チームとしての約束事が整備されきっておらず認知に時間がかかってるように見えます。

縦に速い攻撃はいいんですけど押し込んだ時にSBが高い位置を取れればもっと中央に人数を割けるんですけど前線の厚みが足りないですね。

76分、小池と佐藤凌我→優安と端戸へと交代。優安は左WGに入り山下が右WGへ移動。

81分、荻原とウタカ→長井と李へと交代。ここで出てくるのが李忠成ですか(^^;)

自陣サイド奥でハメ込まれるシーンが続きましたけど、ここのエリアはプレーできる範囲が90°しかなく奪われればほぼ確実にシュートまでいかれてしまうのであまり長い時間持ちたくないですね。

83分、梶川→晴也へと交代。アンカーに入り理仁が左IHへ移動。ボールの循環を考えると加藤を1列上げた方が良さげな感じはあるんですけどね。

自陣での怖いミスはまだありますし、押し込んだ時に京都のスライドが速いのもあるんですけどいまいち攻め手に乏しいですね。

88分、福村→アンカズへと交代。福村がどうこうという訳ではないんですけど、ここまでの展開を考えると投入が遅い印象です…

しっかり相手に寄せて球際でも戦えてるんですけどビルドアップ時に味方を探しながらプレーしてるのでちとノッキング気味ですし連背面も今一つといった所。

相手を崩せないまま終了。



最後に、京都のアンカー脇をIHが使って前進しSBが絞り気味なのでWGを使って突破を計ってチャンスメイクするのは再現性がありましたし今節のゲームプランだったんだと思いますがその後の崩しが共有されてないように見えました。

WGが持った時にCFと逆サイドWGにアーリークロスだったりSBをオーバーラップさせればIHを前に出せて前線の人数を増やせたと思いますし攻撃の迫力が足りなかったかなと。

それと自陣でのミスで決定機を作られてしまうシーンが目立つんですが、奪った時やパスを受けた時に味方を探してる間に囲まれてしまったりしていたのでポジトラ時にどこを狙うのか?がはっきりいしてなかった印象です。

前後分断問題は誰が監督の時でも起きてるので永井監督云々ではないんですけど、ここを改善できないとボールを保持してパスを繋ぎ相手を圧倒するスタイルを構築するのが難しいので少しずつでも進めていってもらいたいです。

ボールホルダーに寄せたり球際で戦う所は継続できてますし選手は頑張ってるのでプレーモデルをディテールから突き詰めていってほしいですね。

それと大雅は前半は博打のようなプレーが多かったですけど、後半は相手の間で受けてのスルーパスが効いてましたし、試合にフィットしながら自分の特長を出せたと思います。

20210417 第8節アウェイ琉球戦

f:id:costoros_verdy:20210417232019j:plain

f:id:costoros_verdy:20210417232027j:plain

f:id:costoros_verdy:20210417232036j:plain

かなり風が強そうなアウェイ琉球戦。ヴェルディ保持時2-5-3非保持時4-4-2。琉球保持時2-5-3非保持時4-4-2。今節のヴェルディの予想フォーメーションは非保持時の形ですね。

今節は晴也をアンカーで保持時は福村片上げの3バック化はいつも通りです。

琉球の保持時は両SBが上がり富所が中盤や最終ライン、阿部ちゃんがライン間でサポートしてSBからのクロスでSHを狙う形が多いです。ハイプレス時に人数を合わせると2DHがサポートしますがシンプルに蹴ったり繋ぐ時も縦志向が強いようです。

ロングボール系は強風で流されるので両チームとも対応に苦労している様子。

沼田と富所のパス交換でプレスにいった所を剥がされて数的同数で阿部ちゃんに繋がれてしまいましたが、DHをどう見張るのかをはっきりさせたいですね。

f:id:costoros_verdy:20210419221903j:plain

これは何ですかね?

ヴェルディはビルドアップ時にミスで中盤で奪われるシーンが立て続けにあるんですけどちともったいないですね。

佐藤2人がDHへのコースを切りながらCBに寄せて、SBに出させた所を小池がSHへのコースを切りながら寄せて佐藤優平とサンドしてボール奪取できました。パスコースを限定しながら連動したプレスで上手くハメられたと思います。

琉球はハイプレスというよりミドルプレスでCBには持たせてスペースを埋めるのを優先してきます。ヴェルディレイオフでハイプレスを剥がして展開してきていたのでその対策もあるのかもしれません。

f:id:costoros_verdy:20210419222718j:plain

佐藤優平が晴也の脇に降りてきたんですが、そうすると清武が見張りにきて中盤の中央を使う事ができないのでサイドへ誘導されて窮屈な展開になってます。

奪われた時のネガトラは効いてるんですが前重心になり過ぎてるシーンもありますので気をつけたい所。

ハイプレス時に寄せていってるんですが琉球は慌てずパス回しでプレスを剥がし高い位置を取るSBやSHに出してチャンスメイクしてきます。落ちついて相手を剥がせるのが好調な要因の1つのようです。

若干押され気味ではありますがしっかり寄せる身体を張る所はできてますね。

前方にスペースがあったので平が運んで富所を引き出し背後にスペースを作ってからパスを出したのはミスにはなりましたが、スムーズな前進を助けるいいプレーでした。

ただ運ぶスピードはもう少し遅い方が良かったかなとは思いましたが

f:id:costoros_verdy:20210419223045j:plain

ビルドアップの形を2CBに若狭をサイドに張らせて相手が寄せてきたら小池、佐藤優平、晴也を使うように変えてきました。ここは選手の判断だったんでしょうか

琉球は行く行かないの判断が良いのでここまで失点が少ない理由がわかりますね。

両チームを比較すると琉球の方が幅を取り相手のスライドが間に合わないタイミングで叩いて攻撃できている分スムーズに前進できている印象。

ヴェルディのクロス対応は中を締めて相手より先に触る、いい状態を作らせない所はしっかりしてるので準備してきたんでしょう。

比較的拮抗していた中での41分、佐藤優平がタックルして富所が反転した所に足裏で富所の下腹部に入れてしまい一発退場。故意ではないんですけど足を引く素振りも無かったのでやむを得ないですね…

ヴェルディは4-4-1で守備をするようになりましたが、琉球は2+2のビルドアップで後ろに人数をかけてる分安定して守れてます。

パスミスを山下がインターセプトしてカウンターに転じましたが、人数が少ないですし割りきってカウンター狙いの方が良さそうです。ちなみにゴールまで距離があり守備競技者の人数も足りてましたので決定的な得点機会の阻止にはなりませんね。

f:id:costoros_verdy:20210417232155j:plain

f:id:costoros_verdy:20210417232203j:plain

f:id:costoros_verdy:20210417232214j:plain

f:id:costoros_verdy:20210417232223j:plain

f:id:costoros_verdy:20210417232228j:plain

f:id:costoros_verdy:20210417232235j:plain

コーナーキックの数に差はありますがここまで五分五分のスタッツも珍しいですね。

平均ポジションは琉球は低めではありますが、SBが高い位置を取ってSHが絞りDHと阿部ちゃんでチャンスメイクする攻撃の形は出てます。

ヴェルディは福村が幅を取り山下が絞る形はできてますが、技術や判断のミスが目立った事もあって攻撃にいく途中のような形。その分自陣のプレーエリアが若干多かった印象です。

アタッキングサイドは琉球はサイド攻撃を徹底してましたのでサイドが多めでヴェルディは小池、佐藤優平、若狭が絡む事が多かった分右サイドが多め。

ネガトラの反応や寄せる身体を張る球際で戦う所や良かったんですけど、琉球の方が剥がす所や攻め筋がオーガナイズされてた分押し気味だった印象がある前半。



後半、小池と山下がポジションを入れ替えました。4-4-1でミドルゾーンで待ち構え奪ったらシンプルに繋いで前進し、ダメなら休みながら繋いで探っていくような感じで1人少ない戦い方としてはいいと思います。琉球が佐藤凌我1人を越えるのに4人を割いてくれる分前線の人数が少ないので数的不利を感じにくいのもあるんですけど、佐藤凌我が献身的にプレスにいって制限をかけてくれてるのが凄く大きいですね。

どうしても耐える展開になりやすいですが、守備が機能していて中を使わせてないですね。数的不利のアウェイ戦なら引き分けでもこちらは御の字ですし、スコアレスの時間が長くなればなるほど琉球は焦ってくるはずなので圧力を強めてバランスを崩した所を刺しにいくプランの方が良さそうです。

佐藤凌我が起点を作る所も懸命にやってくれてるので落ち着ける時間を得られるので感謝しかないです。

サイドから前進されてのクロス対応もしっかりしてますし人数が少なくなった事でやるべき事がはっきりした分連動して守れてます。

琉球が数的優位を生かしてマンツーでハメにくるようになり繋げなくなってきましたのでビルドアップで中盤で失うよりレイオフを使って縦志向で前進した方が良さそうです。

攻めながらもカウンターにアラートを効かせてますので簡単に前進できないんですが、焦らせる為にはカウンター狙いを続けていく事が大事になります。

60分、小池→持井へと交代してJリーグデビュー

ブロックの位置は少し下がりましたけどそこまで低くはないので特に問題ないですね。

62分、エリア内で晴也が阿部ちゃんを後ろから倒した時にプレーを止めてしまって拾われ戻してファークロスの折り返しを田中に決められ失点。ここまで集中して守れてましたが、笛が鳴る前にプレーを止めてしまいましたからね…

失点してしまったので数的不利ですが攻めざるを得なくなり琉球は得点した事で落ち着いてきました。

67分、平がバランスを崩して手をついた所にボールが当たってしまいPKの判定。

f:id:costoros_verdy:20210419223229j:plain

確かに平が腕でボールを絡めとったように見えますけど、身体を支える必要があるこの状態でじゃあどうしろと言うんでしょうかね?

このPKを決められて失点。

点を取らなきゃいけないのでハイプレスで奪いにいきながら失点も防がないといけない難しい状況なのでチームと行く行かないをはっきりさせていきたいですね。もちろん簡単な事ではありませんが

73分、清武と上里→清水と風間宏希へと交代。

保持時に落ち着いて回して息を整える時間を作るのも大事ですが不用意なパスミスで中盤で失うのは避けたい所。

78分、晴也→大雅へと交代。琉球は阿部ちゃん→赤嶺へと交代。大雅は右IHに入り梶川がアンカーへ移動。

琉球が無理をしなくなってきたのもありますけど梶川や大雅がプレッシャーラインの背後で受けられるようになりボールが持てるようになってきましたが、陣形が間延びしてきたので奪われると長い距離を戻らなきゃいけないのでシンドイですね…

85分、佐藤凌我と持井→端戸と優安へと交代。佐藤凌我前線から追いかけ回して大変でしたけどお疲れ様でした。持井は深さを取ってほしい時に背後を狙える所にいなかったりして試合に入れてない部分もありましたけどここは監督の責任ですね。

幅を使った攻撃はできてますが前線を使う所や球際で戦って奪い反撃をしていく所はしっかりしてます。

90分、風間宏矢と富所→茂木と李栄直へと交代。

終盤圧力をかけて前進しましたが若狭が合わせたセットプレー以外はチャンスが作れずに終了。



最後に、やや劣勢ではありましたが五分五分の展開でしたし、しっかり相手に寄せて制限をかけ球際で戦う所はできていたので最後まで11vs11で観たかったなというのが正直な感想ですね…

もちろん数的不利が痛かったのは間違いないんですけど、判定は審判がする事なので笛が鳴るまでプレーを止めないのは徹底していきたい所。

琉球は冷静に相手を見て空いた所を使ってましたのでシンプルな原則の積み重ねでチームとしてやる事が整備されていて守備もしっかりしているのが好調の要因なんだと思います。

最後までファイティングポーズを取り続けたのは凄く良かったんですけど固い守備をどう崩すか?のバリエーションが少なかったのは気になりました。

20210410 第7節ホーム山口戦

f:id:costoros_verdy:20210410222658j:plain

f:id:costoros_verdy:20210410222708j:plain

f:id:costoros_verdy:20210410222717j:plain

ホーム山口戦。ヴェルディ保持時2-3-5非保持時4-4-2。山口保持時3-4-3非保持時4-4-2

前節4-2-3-1~4-1-2-3のような形だったのでその間をとった形で4-1-4-1の予想だったんじゃないかなと。

山口のビルドアップは佐藤謙介がCB間やサイドに降りてSBを押し出す形で高井が2トップに並ぶような形になります。右サイドの澤井はそれに合わせてバランスをとっている様子。

ヴェルディのビルドアップは福村片上げの3バックでアンカーの理仁が山口の2トップ間に入って締めさせてその脇を使っていきます。左サイドは福村が幅をとって山下が絞り右サイドは小池が幅をとり佐藤優平インサイドとここはいつもの形。

平が2トップ脇から持ち上がった時に福村がフリーで渡した時に佐藤凌我と山下でディフェンスラインが下げさせてからステイしてフリーになった佐藤凌我が山下にスルーパスとライン間のスペースを上手く突いていけました。

前節幸先よく先制できたのもあるんでしょうけど出足がいいですね。

4分にも福村から背後を狙う山下に繋がりましたが、山口はどうも福村をどう見るか?が整理されてない様子。

ただ、前線3枚が強力なのである程度自陣で奪ってから背後を狙った方が良さげのように見えます。実際大輔から草野と小松だけで攻撃を終わらせましたからね。

もちろん若狭がコースを限定して加藤がクリアしたのはチームを助けるプレーでした。

渡部に寄せきれないと判断した小池が空いたスペースのケアに戻ったのはいい判断だったと思います。

右サイドも高井は降りてきた佐藤優平についてるので小池を見るのをどうするか?がはっきりしてないようです。攻撃的にハイプレスにいくならSBが飛び出してきた方が良さそうなんですが

11分、コーナーキックをファーで小松に合わせられ失点。高さや強さに自信がある選手をファーに置いてSBと競るようにするのは定石ではあるんですが上手く合わせられてしまいました。

f:id:costoros_verdy:20210412225537j:plain

ゴールラインを割ってますね。

お互いに縦への意識が強くなった分ガチャガチャした展開になってきたので最終ラインでペースダウンしてゲームを落ち着けます。

13分、平が持った時に佐藤凌我が2DH間に降りて受け左サイドに展開し両WGとIHが上がって最終ラインを押し下げて広げたライン間で佐藤凌我が受けてファーに流し込みあっという間に同点!

降りて起点を作ってサイドに展開してから前線に出ていって決めるとフリーマンストライカーの教科書通りの動きでしたね。もちろん最後ラインを押し下げスペースを作ったWGIHがあってこそですが

そもそも偽9番って常に背後を狙うWGがいないと機能しないんですけどね(^^;)

山口のロングフィードを小松が高井に落とした所を理仁が奪ってからチャンスになりましたが、起点となる選手だけでなく受ける選手を狙ってもいいですし、身体を張って泥臭くプレーしたと思います。

最終ラインに佐藤謙介が降りて3バック化した所への制限は1人が中盤の田中へのコースを消しサイドに出させてからプレスに行くのは整備されてます。ハイプレスは2トップに運動量を求めるので夏場を考えると行く行かないの判断を上げていきたいですね。今年も5人交代ができるので入れ替えてしまうのもアリですが

前線が制限をかけてくれるので後ろは楽に対応できる分山口に前進させてません。

流れの中で佐藤優平と理仁が入れ替わってもスムーズなのでその位置のタスクは共有されてきてるようですね。

20分過ぎからハイプレスからミドルプレスに切り替えてきましたので時間で区切ってたんでしょうか?ただバックパスには追っていくので守備強度はかなり上がってきましたのでこれを継続していきたいですね。

少し押し込まれてた中で平がインターセプトして中盤のスペースにいた佐藤優平に渡して小池へのスルーパスから仕掛けてシュートしたこぼれを山下が押し込み逆転!綺麗なカウンターでしたが小池の股抜きシュートでGK関の反応が遅れたのも大きかったですね。

山口は当然人数をかけて前から圧力を強めてきたので佐藤優平が理仁と並んで2DHになって受けを増やすシーンも出てきました。

自陣サイド奥で繋いで相手を引き寄せてから逆サイドに振ってシュートまでいけたんですが、ここはプレーできる範囲が90゚しかないですし、奪われたらほぼ確実にシュートまで持っていかれてしまう分ここで繋ぐのはリスクとリターンのバランスで考えるとリスクの方が高いかなと。

山口はプレスに行く行かないが連動できておらずスペースがありますし、寄せる強度にも問題があるので比較的スムーズにフィニッシュまで持っていけてます。

ヴェルディが強度と連動性に高い授業料払った事もありますが、連動してしっかり寄せ前向きで奪える分スムーズに攻撃に移行できてます。まさに「いい攻撃はいい守備から」ですね。

佐藤優平が繋ぎ役として効いてます。山口が押し込み気味ではあるんでけど前向きで奪える分カウンターがグサグサと突き刺さります。

梶川がターンしてボールを守りながら時間を作りゲームを落ち着かせながら相手を引き出して空いたスペースを持ち上がっていったのはいい判断だったと思います。ところでこれはカラコーレスでいいんですかね?

佐藤優平が目立ちますが、理仁も球際で戦ってますし、梶川も時間を作る所や推進力が効いてて3センターが躍動してますね。もちろん3トップが常に背後を狙ってくれる分中盤にスペースができる恩恵も大いにありますが

41分に佐藤優平が倒されたこぼれを若狭が前線に出した所でファウルになりました。確かにアドバンテージをとってほしかったですけど競技規則では

反則があり、反則をしていないチームがアドバンテージによって利益を受けそうなときは、プレーを継続させる。

とあり継続させなければならない訳ではないので主審の判断になります。気持ちはよーくわかるんですが。

山口は上手く前進できない分後ろに人数が多くなってきたので安定して持てるんですけど当然前線の人数が足りないので攻撃が詰まってしまいます。よく見た光景ではあるんですが(^^;)

f:id:costoros_verdy:20210410222742j:plain

f:id:costoros_verdy:20210410222753j:plain

f:id:costoros_verdy:20210410222805j:plain

f:id:costoros_verdy:20210410222813j:plain

f:id:costoros_verdy:20210410222819j:plain

f:id:costoros_verdy:20210410222827j:plain

ボールは山口の方が持ってる事が多かったですが、効果的なカウンターでスペースとゲームの支配はできてました。

平均ポジションは縦志向だった分幅をとってませんが、佐藤優平が繋ぎ役となってWGが背後を狙い佐藤凌我が降りて起点になってから前線に出ていく形が機能してました。ヴェルディは左で作って右で決める形が多いので速い攻撃では右の方が多くなるのは自然かなと。

山口は佐藤謙介が展開し小松が左サイドに流れて起点作り高井や草野を使う事が多く、攻撃も左寄りで澤井が攻撃参加するシーンはありましたが大輔も守備タスクの方が多かった印象です。

前線から制限をかけて後ろが連動した上でしっかり寄せて奪って反撃といい形ができましたが、よく見覚えがある分ユニフォーム入れ替えてもしばらく気づかないのでは?と感じた前半。



後半直後に小池と佐藤凌我のパス交換から抜け出してマイナスクロスを入れてブロックされたシーンがありました。WGが深い位置まで入ってマイナスクロスはチームとしての約束事なんだと思いますが、ファーで福村がフリーだったのでもったいなかったかなと。

前半もそうでしたけど山口のハイプレス時の寄せや制限のかけ方がちと甘いんですよね。それに前後の連携が噛み合ってない分中盤にスペースがあります。

こうなるとハイプレスを剥がして前進し中盤のスペースを使って決定機を作りやすくなるのはよくご存知だと思います。

平がバックパスを受けた時に加藤に高井が寄せていくのを見て理仁を経由し高井がいた所を若狭が使って前進したのは状況を見ていい判断ができたと思います。プレッシャーラインの背後でフリーになってパスコースを作っていた理仁の判断も良かったですね。

細かいパスも面白いように繋がりますし、しっかり寄せて自由を奪う事がどれだけ大事か痛感しますね…

54分、澤井と小松大輔→川井と河野と池上へと交代して一気に3枚代えてきました。

山口がボールを保持する時間帯が続きますが、コンパクトな陣形を保ちながら相手に寄せてブロックの内側を使おうとしたら挟み込んで奪うと主導権を握って守ってるので我慢してる感じではないですね。

58分のコーナーキックで菊地がマークを剥がして頭で合わせましたが今度はライン前で押さえられました。ビッグセーブでしたね。

60分、加藤から若狭に出して佐藤優平に繋ぎフライスルーパスに抜け出した小池がゴールに流し込んで追加点!若狭→佐藤優平→小池と全部ダイレクトでしたが佐藤優平のフライスルーパスが秀逸でした。

佐藤優平大活躍ですが、前線が背後を狙って中盤にスペースを作ってる事やボールホルダーの自由を奪って制限をかけ後ろが連動して奪う所が整備されてるのも大きいですね。

加藤が外を向きながら内側の佐藤優平へ通しましたが、こういうプレーはスムーズな前進の大きな助けになりますね。

コーナーキックのこぼれを草野に運ばれた時に理仁が泥臭く食らいついて球際で戦ってましたが、こういう強さが出てきたのはいい傾向だと思います(^^)

67分、ヴェルディは小池→端戸、山口は田中→神垣へと交代。端戸はそのまま右WGに入ります。

68分に倒れてた平の腕にボールが当たりましたが、自分の身体を支えてる腕にボールが当たった場合はハンドリングにはなりません。井林もプレーオフ磐田戦で似たようなシーンがありましたね。

72分、ヴェルディ佐藤優平→大雅、山口は草野→梅木へと交代。今節は飲水タイム後の交代でした。直前に代えると対応策を伝えられる時間を与えてしまうのでもったいないですからね。

ボールは持たれてますが危ないシーンは特にないですし連動した守備から背後を狙う形がよく機能してます。

山口からしたらボール保持してるけど崩せずに奪われカウンターを受ける訳ですが、ユニフォーム入れ替えてもしばらく気づかなないかもしれません(^^;)

ボールを持たずに主導権を握るヴェルディってそうそう見かけませんけどロティーナ監督時のブロック守備だけでなくハイ~ミドルプレスでも連動して奪いにいけてるのは大きいですね。

87分、梶川と福村と山下→晴也とアンカズと橋本へと交代。橋本は右WGに入り佐藤凌我が左WG端戸がCFへ移動。

トランジションの反応が良くボールホルダーにしっかり寄せる身体を張る球際で戦う所は終止継続できてました。



最後に、今節はコンパクトな陣形で連動した守備から背後を狙って得たチャンスをモノにしました。背後を取れれば背後、ダメなら最終ラインを押し下げて広げたライン間を狙うとやるべき順番がチームで共有されていたので判断も早かった印象です。

理仁の意識が変わってきたように見えますが、CL決勝トーナメントに出場するような超一流の選手達でも高いインテンシティで守備で走り身体を張り球際で戦う所は鬼レベルでやりますからここは継続していきたいですね。

ハイ~ミドルプレスで連動してコンパクトな陣形を保ち球際で戦う強度や奪ってからの推進力がとにかく目立ってました。ユニフォーム入れ替えてたら「なんだ。いつものパターンか」ってなりそうな感じです。

渡邉監督 のコメント

今節も勝利という歓喜をお届けすることができなかったこと、そして今日のゲームに関して言うと内容についても非常に皆さんにとってフラストレーションがたまるものをお見せしてしまったこと、非常に申し訳なく思っています。なんとしてでもここで流れをしっかりと食い止めて次のホーム戦に向かいたかったんですけど、それがかなわなかった。もう一度しっかりと自分たちがやらなければいけないことを見つめ直して、次の維新で勝つ姿をお見せできるように戦っていきたいと思います。

これ永井監督のコメントとして出しても違和感ないですね(^^;)