20190403 第7節ホーム水戸戦

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ホーム水戸戦。予想フォーメーションはこちら。



水戸戦。水戸の守備


水戸の守備は2トップがボランチへのコースを切りながらセンターバックへのプレス(カバーシャドウ)が徹底されている様子。こちらの動画でも清水が栄直につき、近藤からのパスコースを切りながら上福元へプレス、黒川が潮音へのパスコースを切りながら平へプレスをかけてパスコースを限定してしまうので残りはここしかコースが無いよね?と言わんばかりに奈良輪には茂木が勢いよく寄せてくるので大きく蹴るしかなくなってしまう。水戸の2トップの守備がハードワークをしながらボランチへのコースを切るので後ろは楽に守れるし、ここまで6試合2失点という堅守を支えてるんだろうね。


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黒川が潮音の位置をしっかり確認しているので



水戸戦。ヴェルディの守備


ヴェルディも負けてはいない。佐藤が岸田→伊藤へと二度追いをしてンドカボニフェイスに陵平がボランチへのコースを切りながら寄せて志知に出させて小池が勢いよくプレスをかけて蹴らせる。

お互い守備がいいんだけど、水戸は就任2年目の長谷部監督の戦術が浸透している分、前からハメにいったり囲い込みやインターセプトがオーガナイズされているのでその分旗色が悪いという感じ。

ヴェルディはボールを持っても水戸に時間を削られてバタついたり無理に縦パスを入れたりして自らの手でボールを手放してしまうシーンもあるので上手くいかなかった時はやり直したりしてもう少し展開を落ち着かせられたらいいかなと。


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水戸の攻撃的プレスへの対策として栄直が真ん中で2トップを引きつけてCBが開く。こうする事によって水戸のSHがCBとSB両方を見張るように強要させる形が作れてるので事前に準備してきた形なんだろうね。この形が出てきてからは水戸のプレスを剥がして押し返す事ができていたので

30分過ぎに栄直がCB間に降りてきてSBを押し出して近藤が2トップ脇から運んで若狭小池と降りてきた陵平でひし形を作って右サイドに片寄せしてからサイドチェンジで前進する形が作れてくる。小池の突破をチラつかせながら水戸の守備対策として仕込んできたんでしょう。


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後ろで廻してた分ボールポゼッションでは上回ったけど、小池や浅野の突破を生かしながら逆サイドはSBが幅を取りSHが絞るという特長が同サイドになるので、守備をする事が多かった分小池が下がるのでチャンスメイクできた差がこのシュートや枠内シュート数になったかなと。

固い展開ではあるけど現時点での組織力の差は感じた前半。



後半、高い位置から上福元まで戻したり、深い位置まで下げてから前線を狙ったりして水戸を上下に揺さぶる形が出てくる。相変わらず水戸の対応は速いけど、前半よりも水戸の選手間で受けてプレスをかいくぐれるようになってきた。

ヴェルディが高い位置まで運べるようになった事もあり奪われて被カウンター、奪ってカウンターと連戦中には優しくないオープンな展開になるけど攻撃の迫力というよりはお互いの守備の良さの方が目立つ。

ただ、57分くらいから水戸に持たれる事が多くなってきて右サイドで細かく繋いで片寄せさせられてから逆サイドの志知、浅野、黒川を使われ、浅野の突破力や黒川の間で受けての仕掛けられて対応に手を焼く。

水戸の選手は常に背後にいるヴェルディの選手を見てコースを塞いでスライドも速くロングボールも跳ね返されるし中々攻め手がない。

63分に端戸→コイッチへと交代。陵平とは縦関係でトップ下に入るような形。

69分に佐藤→梶川へと交代。

コイッチは本来はサイドからのクロスターゲットとしての役割なんだろうけどライン間で収めて前を向いてボール出しができるし、ポストプレーをこなせる事がわかったのは収穫かと。

70分過ぎくらいから水戸の2トップのプレスがかからなくなりスムーズに運んでシュートまでいけるシーンが出てきたんだけど長谷部監督が清水と黒川の所を同時に変えてくる。抜かりない

ただ、2トップからのフィルターがそこまで効いてないので清水と黒川の能力や献身性で成り立ってた所はあるのかなと。まあこの2人が契約上出場できなかった大宮戦でも負けてないので組織としての強度は間違いないんだけど

守備はしっかりしてるんだけどあまり攻め手が無かったまま終了。



最後に、ここまでカウンター気味の速い攻撃での得点が多い事もあるのかもしれないけど、ミスや速く攻めなきゃという感じの焦りで自らボールを手放してしまい守備にエネルギーを使う悪循環があったのでボールが持てる時にはもう少し展開を落ち着かせてもよかったかな。ただ、2試合連続クリーンシートだったように守備がしっかりしてきたし、今節はベタ退きした訳ではないのでここはチームとして前進したと思う。

水戸のコースを切りながらのプレスやタイミングと強度やインターセプト等の守備が素晴らしかったというのは間違いないのでここはどのチームも苦労すると思うし、この順位がフロックでも何でもない事は確かなので水戸を誉めるべきかなと。

そう考えると千葉が道具袋にエリクサー入れてたのに全滅した感はある(^^;

20190330 第6節ホーム柏戦


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ホーム柏戦。予想フォーメーションはこちら。

ボールを持っても柏の寄せが上手く中々敵陣に運べないし、ボランチのプレースバックも速くセンターバックも迎撃に出てきてライン間を使うのも難しい。

柏の前4枚が積極的にプレスにくるので速くリスタートしたり(6:40~のシーンでも上福元が速くリスタートしたがっていた)後ろで廻して前線を引っ張り出してボランチの裏や脇のスペースを使っていき、右サイドからの崩しを狙うのが今日のゲームプランなのかと


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守備時のヴェルディはコンパクトな4-4-2。柏には強力なアタッカーが多いのでまずはスペースを与えない事を優先している様子。


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なので柏は逆サイドからのクロスという形もある。ヴェルディとしてはサイドからクロスを入れられる事に関しては許容しているように見える。

7分くらいから柏が4-1-4-1も併用してくる。奈良輪が高い位置を取り3CB+2DHのビルドアップに数を合わせてきたんでしょう。

攻撃面ではどこかで起点を作って時間をかけられるとかなり楽になるんだけどなーとは思うんだけどここはレアンドロ待ちかな。そういう意味ではレアンドロの使い方がはっきりしてきたのは収穫かなと。

ミドルゾーンで待ち構えてスペースを消す守備はお手のものだし、25分にクリスティアーノ→オルンガと決定機を作られたシーンはあったけど我慢してると言うよりは柏にボールを持たせてるくらい守備に安定感があって余裕も感じるし、ここは今までのチームとしての積み重ねの賜物もあるだろうね。


柏戦。攻撃パターン


そんな中でも若狭→端戸→栄直→小池→端戸とワンタッチで繋ぐ攻撃の形は作れてたし、これが小池の追加点にも繋がった。

小池の突破にはクリスティアーノもカバーにくるし、ここを狙われる事は柏としても想定している様子。

ここまでチャンスらしいチャンスを作れなかった中での39分、スローインをハーフスペースで陵平が収めて佐藤に落として端戸とのワンツーから大外の小池を使って端戸からのクロスを陵平がニアで合わせて先制!陵平はニアに飛び込むプレーが多く結果も出てるし自信になってるようでいいね(^^)今季初めての先制点!

その直後の40分、柏が速攻でバランスを崩してたんだろうけど、柏の2列目の裏で栄直が受けて→小池→端戸と繋いで栄直からのスルーパスで小池が完全に抜け出してからのシュートを中村も触ってるんだけどゴールに入って追加点!


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中村は滑る事によってラインを超えたかどうかを副審が判断しにくくしてるんだろうけど


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主審がここにいるので(^^;

その後も展開は変わらないんだけど、2点取れた事もあり余裕をもってプレーできるようになってきた。


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平均ポジションからしても、小池と若狭が高めの位置をとってそこに端戸が絡み、陵平が降りてポストプレーをするという形。言うまでもなく終始押し込まれてたけどシュート3本で潮音のミドル以外が全て得点と働き方改革としては効率よく理想的だった前半。



後半も柏に押し込まれてソリッドな4-4-2で守るという構図は変わらず。そして柏はアーリークロスが多くなってくる。


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このシーンも大外はくれてやると言った感じで中を固める事が徹底されている様子。

ボールを持てた時にもう少し時間を使いたいんだけど、焦りもあるのかもしれないし、現時点での組織力では難しいとの判断なのかもしれないけど大きく蹴る事が多い。変に中途半端になるよりは遥かにいいのでこれはこれでいいと思う。もちろんカウンターが狙える時は別ですが

大谷に危ないシーンを作られたりはしたけど概ねしっかり守れてるし、前半の所でも書いたけど後半も歯をくいしばって堪えてるというよりはボールを持たせてるくらい余裕をもててるんだよね。今までは退くと押し返す事が難しかったけど、逆襲に転じる事もできていたので。

69分に端戸→田村へと交代。5-4-1へと変更してくる。試合後のホワイト監督コメントでも「2点差があったので、もう1点はいらないというのがあの時間帯の考え方でした。失点しないことを一番に優先しました。」と言ってるけど、ここまで強豪とは言えない国を指揮していたというのもあるんだろうけどこの時間帯で割りきってバスを置く事にシフト。4-4-2のままでも守れそうな感じだったけど1点取られてもまだ勝ってるよね?と余裕を持たせる意味合いもあったのかもしれない。

この後はマイボールにした時は大きく蹴っていく。チームとしての意思統一もはっきりできるし、こういう割りきりはいいと思う。

71分に潮音→森田へと交代。後ろを厚くしたので前からアグレッシブに守備をしてあわよくばカウンターを狙える機動力のある選手を入れるという意図なのかなと。

ひたすら守りを固めるだけじゃなく攻撃に転じられる時は狙っていってるし、余力はまだ十分にあるといった様子。

85分に佐藤→皓太へと交代。意図は森田と同じかな。

柏は焦りや疲れもあるんだろうけどミスが多くなってきた。

大谷のボレーやオルンガに危ないシーンは作られたけど当初のゲームプランを確実に遂行しての完勝!

マンオブザマッチが上福元なのはみんな納得なのではないかと


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後半のシュートは佐藤の1本で柏は18本で合計24本と山手線のようなペースでシュートをうたれたけど守備が安定してたのでそんなヒヤヒヤするという感じでもなかったし、こんな展開でも柏のファウルが16あるので、それだけヴェルディのカウンターを潰していたという事は反撃に転じる事もできていた。



最後に、2点差あるから余裕もってボール持ってれば相手が勝手に出てくるからその裏を使えばいいじゃんと外国人監督や選手は思うだろうけど、日本ではカウンターの打ち合いでオープンな展開になる事が多い分失点しやすく、チームが動揺しやすくなるので2-0は危険なスコアと言ったりするので、こういう割りきりはいいと思うんですよね。途中から松田さんが監督してた時の栃木の勝ちパターンを思い出しながら観てました。

強豪相手にクリーンシートで勝てた事は自信になるだろうし、次も好調の水戸が相手ですがみんなで頑張っていきましょう

20190324 第5節アウェイ徳島戦


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アウェイ徳島戦。予想フォーメーションはこちら



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今節も佐藤が陵平、端戸と並んで4-3-3での守備も継続。逆サイドの右WBの藤田は放置してもし振られた場合は奈良輪に寄せてもらうしか。

徳島は佐藤が受けそうな時には右CBの田向が出てきて潰しにくる。その時逆サイドは左WBの竜士が最終ラインに降りてくるので、佐藤を自由にさせないプランはチームとして共有されてる模様。

そして数的同数プレスにはボランチが降りてきて数的優位を確保しながら右WBの藤田からボランチやシャドーを経由して逆サイドの竜士を使うのが約束事のよう。

ヴェルディは右SBの田村が竜士につきにいく時はDHの潮音がハーフスペースを埋めて5バック化して守る。

ヴェルディのビルドアップは栄直がCB間に入って徳島が2枚でプレスにくる時は両SBが高い位置を取り、3枚の時は田村が降りて4バックになるので3-4-3か4-3-3。ボールを奪えても徳島のプレスやプレスバックが速く中々ボールを前に運べない。

竜士の仕掛けからチャンスメイクをされてるので右SHの小池が最終ラインに降りて5-3-2で守るようになる。これは選手達の判断だそうだけどこれはストラクチャーを崩す事では無いし、いい事なんじゃないかなと。

15分にあった上福元が平のクリアボールに飛び出した所は岸本をブロックしてた近藤に引っかかってバランスを崩してしまったんだけどこれはファウルを取れないしヒヤリとしたシーンだったけど27分の清武のフリーキックを止めてくれたので

岩尾に縦パスを入れられて中央からWBを起点にした攻撃でコーナーキックを取られる事が多いし守れてはいるんだけど中々ボールを持つ事ができない中で29分に田村から小池への縦パスから端戸とのワンツーで竜士をかわしてCBGK間にグラウンダークロス。これは陵平からのリクエストなんだもんね。

40分くらいから徳島のプレスが緩まった事もありようやくボールを持てるようになってくる。4-5-1で守る徳島のサイドを使いながらの形は作れてはいた。



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平均ポジションからしても徳島に攻め込まれる時間帯が多く、岩尾がゲームメイクをして両WBが幅を取り岸本は竜士からのクロスターゲットでハーフスペースにいる事が多かったからね。

そうなると当然ヴェルディは退いた形になり栄直が真ん中で潮音とを前に出してプレーをさせて小池の突破からチャンスメイクという形。佐藤はかなり自由に動くのでこのデータではなんとも言えない所はある。

徳島のアタッキングサイドからしても竜士の仕掛けに対応する為に選手同士で話し合って小池が最終ラインに入って5-3-2で守っていたと。

前半のシュートが2本だった事もありチャンスらしいチャンスはあんまり作れてなかったし、ネガトラの所で危ないシーンはあるんだけど、ゼロで抑えられたのはチームとして前進できた前半。




後半、お互いに前から行きたい前線とロングボールに備えたい後方という感じで中盤にスペースが空いてのっけからオープンな展開になるけど積極的に裏を狙う事が多くなった分押し込まれるシーンが減ったので風上になったのを生かしたプランだったんじゃないかと。

その中で54分、岩尾が最終ラインに降りて、内田からのパスを清武が頭で落とし竜士が逆サイドのハーフスペースで待つ野村に繋がれ岸本へのスルーパスから上福元もかわされ失点。後ろからフォローがきてたしもう少し粘ってもよかったかなとは思うけど内田や清武の所で潰せなかったのが大きかったかな。今節も追いかける展開になる。



徳島戦。攻撃パターン


その直後、小池→栄直→陵平の落としとここまで全てワンタッチで前方のスペースを使い、エリア内で陵平と端戸がニアに動いてバイスと内田を引きつけハーフスペースの佐藤から逆ハーフスペースの小池へとアグレッシブに前のスペースにアタックしていく攻撃ができてたし、こういう形がホワイト監督が目指すスタイルなので決めたかったね…監督がメモ用紙を投げて悔しがるのもよくわかる。

この後の徳島は無理をせずキーパーの梶川も大きく蹴るようになり守備は5-4-1も使いながらセーフティに守るようになる。

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それを見て64分に田村→若狭への交代して若狭が右CBに入り3-1-4-2に変更。これによりレーン事の役割がはっきりしてきたので全体の動きがシンプルになってくる。それと、3-1-4-2は中央に人が多いのでその分徳島は中央を厚くしなければならないのでサイドチェンジからの攻撃を封じる意味もあったのかなと。

ヴェルディがボールを持つ事が多くなってきて徳島ははっきり5-4-1で守るようになる。

右CBの若狭がハーフスペースから上がってくる事が増えてくるけど左シャドーの清武を押し込んでいるし、その分1トップの岸本には近藤と栄直がついているので特に問題がない事も折り込み済みだった様子。

78分に潮音→皓太へと交代。ハーフスペースからエリア内へ突撃させる目的かと。

83分に端戸→森田へと交代してアンカーに入り栄直がトップで佐藤がインサイドハーフに入りパワープレーも視野に入れてくる。

そして90分のコーナーキック。ニアの鈴木がクリアしようとして威力が無くなった分風で流されたボールを栄直の背ディングで同点!事故でもまぐれでも一点は一点なので

点取った後は栄直は森田と並んでボランチに下がり3-5-2になる。

徳島も前への圧力を強めてきたけどこのまま終了。



最後に、可変の形が多いと変形の回数も多く、その間相手に無防備な状態を晒してしまうし(仮面ライダーも変身中は無防備なハズ、誰が白石さんか竹内くんに聞いて下さいm(_ _)m)複雑だとその分強度が落ちてしまうので(ロボットも複雑な動きをするのはジョイントが多くて壊れやすかったりする)基本形ごと変える方がいいかもしれないね。

実際、若狭を入れて3-1-4-2にして後ろははっきり3バックにして、栄直と潮音が縦関係になり、佐藤が絞って大外は奈良輪と小池と個々の選手の役割分担を明確にしてペースを握れたので。

そうする事によって選手達はある程度制約を受けるけどその先にあるインテリジェンスの為には今の所はこの方が機能すると思います。

20190316 第4節ホーム栃木戦


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ホーム栃木戦。予想フォーメーションはこちら。

前からのプレッシングだったり奪った後の切り替えで縦パスを入れてスペースを狙って前進するという意識ははっきり見えるし栃木の守備が…というのはあるんだけどショートカウンターからチャンスを作る事もできてて今までの試合の中では一番ホワイト監督のやりたい形ができてて確実に戦術の浸透は進んでる。

守備面でも陵平と端戸が献身的に守備をやってくれるし今までライン間を使われてた所もボランチのプレスバックも整理されてきた。

ただ、上福元がビルドアップに関わっている時にミスがあったけどチャレンジしていい所とミスをしてはいけない所はあるのでここは今までにもあった訳だし改善していかないとね。

攻撃面は端戸が楔を受けに降りてきて温井を引っ張り出して空いたスペースを陵平が使ったのもいい形を作れてた。守備時に栃木は4人いるんだけどラインが揃っておらずスペースがあるのでここを狙っていくのはスカウティング通りなんだろうかと。

9分にあった前からのプレスを外すコンビネーションは見事だったしヴェルディの右サイド側が密集したので逆サイドの奈良輪を使うのもありポジショナルプレーの原則も活きてる。

そんな中で左CBの温井からのフィードを大黒が胸トラップしたボールが大崎にこぼれ上福元もかわされて先制されてしまう。大黒はずっと温井を見てたから逆サイドの大崎は見てなかったと思うんだけど大崎がここにいるはずだと意図的に合わせたのなら見事だとしか言い様がない。ただ、小池が温井が縦パスを入れるフェイントに引っ掛かったというのはあるけど愛媛戦と同じように斜めのパスでディフェンスを割られてしまうのは気になった。

その直後に近藤のフィードを端戸が収めてまた温井を引き出し西谷優希も寄せさせて空いたスペースを梶川が運んでサイドの小池からのクロスを陵平が頭で合わせてあっという間に追いつく。前節もそうだけど自力はあるんだよね。



栃木戦。攻撃パターン



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このシーン。栄直が梶川に縦パスを入れてダイレクトで戻した時にボランチの寺田がついてきてるか確認してるし、寺田を引っ張ったスペースに端戸が降りてきてサイドの田村に叩いたボールを梶川に落として(この落としのボールが裏抜けの合図になってると思われます)西谷優希を引っ張りサイドの小池が突破からのクロスと(エリア内に陵平と佐藤が入っててバイタルに端戸がフリーの状況を作れてる)中央、ハーフスペース、大外の3レーンでボールを速く動かす形がはっきりと出てきてる。このオーバーロード(密集)にアイソレーション(孤立)を組み合わせられるとお互いの威力が増すのでここも使っていきたい所(李栄直の2点目のきっかけとなったコーナーキックをとった時に田村が1人で大外に張ってた時の形)

ヴェルディのペースで試合が進んでいた中で得たコーナーキックで陵平がニアに走って相手を寄せたスペースを栄直が使い逆転!

リトリートの守備は相手にスペースを与えずに守れてるんだけどクリアボールを拾わせて二次三次攻撃を受けてしまっているのでクリアの位置や距離に工夫をしていけたらいいなと。




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平均ポジションからしても佐藤が絞って奈良輪が高い位置をとり佐藤と梶川がチャンスメイクをして端戸がライン間を使い、今節はダブルボランチの役割分担がはっきりしてる分李栄直が真ん中にいる。逆転に繋がったコーナーキックをとった時は左右逆だったしこの形が安定してきたかな?

栃木の平均ポジションを見ても押し込んでる訳ではないし中盤でのトランジションサッカーは望む所だといった感じの前半



後半、陵平が高い位置で岩間から奪って端戸→佐藤と繋げたように後半も攻撃的な守備は継続。守備では佐藤が最前列にいて4-3-3のようになってるけど栃木の3バックに人数を合わせて逆サイドのWBはSBに任せてハメにいくという意図だったのかな?それと奈良輪や栄直から逆サイドの小池を使い横へ揺さぶりをかける形も出てきた。

基本的には中盤での攻防戦なのは変わらない展開な中で64分に高い位置で梶川が奪って佐藤に渡した時にもニア端戸、中陵平、ファー小池とエリア内に3人入ってる所で陵平が左足で合わせたシーンも攻撃の形が作れてた。

72分に西谷優希→大島、温井→久富の2枚代えで4-4-2へ変更。それまでは3-4-2-1で大外がWB1枚だったので数的優位が作れてた所に数合わせをされて後手に廻り左SBの久富のクロスを大島がフリックで合わせて追いつかれてしまう。

79分に梶川→内田、小池→寛也とこちらも2枚代え。追いつかれでバタつき始めたのでゲームを落ち着ける為の交代策だったんだろうけどラインがズルズルと下がるようになりテンションが落ちてくる。

84分に端戸→河野へと交代したけど流れを変えられない中で西谷和希にサイドを突破されてからのカットインシュートで逆転されてしまう。

そして寺田→ヘニキの交代で試合を締める。



最後に、攻撃、守備、トランジションは今までで1番良かったと思うんだけど簡単な技術や判断ミスによって自滅したような試合。

自信の部分とかメンタル面に関しては歴代監督達が似たような事を言ってるし、ホワイト監督、河野、奈良輪のコメントが現状を物語ってるけど中々ここを変えられずに苦労してる感があるんだけどこればっかりは誰が監督であろうと一朝一夕にはいかない所なので地道に一歩一歩改善していくしかないと思います。


ホワイト監督「恐らく、自信の部分が大きいと思います。前線でチャンスがあったにも関わらず決め切れなかったこと。それが最終ラインのところまで影響を与えたのかなと思います。理由もなく最終ラインがズルズルと下がってしまい、中盤での間延びも発生しました。そこは修正すべき点だと思います。」




20190309 第3節ホーム金沢戦


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ヤスさん相変わらずアグレッシブ好きだなーと思ったホーム金沢戦。予想フォーメーションはこちら。

今日は大きく蹴ったら全体的に押し上げが出来てて守備の改善が見られるけどチャレンジ&カバーと所やネガティブトランジションがまだまだ整理されておらず裏を取られてしまったりして主導権を握れないし、攻撃面ではフォーメーションがしっかり噛み合う分ビルドアップの局面では中々前に運べない。

8分にコーナーキックのクリアボールに合わせたボレーをブロックしたボールを垣田が落として小松のコースをついたシュートで失点。シュートコースが無かった垣田が小松を見て冷静に落としたのときわどいコースに打たれたのは仕方ないかな。

佐藤がハーフスペースに入り奈良輪に道を空け、端戸と内田も寄ってきてダイヤを作ったのは意図的だったのかはわからないんだけど落としをダイレクトパスで裏を狙うのは今までにもいくつかあったので誰かが落とすのをスイッチにして背後にランというのはチームとしての約束事なんだろうね。

13分位から無理せず戻すプレーが多くなってボールを保持する時間が増えてゲームが落ち着いてくる。これが功をそうしたのか近藤の縦パスを佐藤が受けて右SBの毛利が前に出ていたスペースに相手に当たりながらも2ラインを超えた縦パスを陵平が豪快にニアに突き刺して同点!陵平のシュートは素晴らしいんだけど金沢の選手がセルフジャッジ気味に足を止めてたのは気になった

その後は金沢は攻撃的に前からプレッシングをかけてくるようになったので佐藤が2トップの脇近くまで降りてきてその分端戸が左ハーフスペースに入ってきて佐藤奈良輪端戸の関係性に内田が絡むという意図が見えるので、左サイドに片寄せしてる分逆サイドの小池に展開する形ももっと使っていければいいんじゃないかなと。おそらく小池はそれがわかっている分積極的に仕掛ける事が多かったと思うので

左サイドで人数をかけながら大外、ハーフスペース、中央となってるけど3レーンを主軸として1タッチ2タッチで早く縦に攻める形が少しずつ見えてきている印象。守備は退いてブロックを作れば守れるので前からプレスいくのを基本線にしながらもどこからプレスをかけるのかのライン設定は自由度が広がったのかな?まあリーグ戦では負けない事失点しない事でチームを安定させられるという面は間違いなくあると思うのでこういう選択肢はあってもいいんじゃないかなと。

42分に2トップの後ろで受けた佐藤が逆サイドの小池に渡して金沢の左SBの沼田をかわしてディフェンスとキーパーの間にグラウンダーの速いクロスを入れて陵平が合わせたボールをキーパーの白井がファンブルしたのを再度押し込んで逆転!狭い所から広い逆サイドを使っての仕掛けが功をそうしたね。


この逆点弾に公式さんも大興奮!!!



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平均ポジションからしても奈良輪を高い位置に上げて佐藤が中に絞り端戸が寄っていって左サイドで数的優位を作って攻める形が多く、リトリートして守備をするというのもあるんだけど金沢に押し込まれてた中で効率よく点が取れた前半。



後半、前線にロングボールを入れても相手に拾われて金沢にボールを持たれる事が多いしライン間に簡単に楔を入れられて押し込まれ守備のミスで垣田にあわやというシーンも作られてたりもして対応が後手後手になりがち。金沢にライン間を使われる事も多くいかんせんしっかりブロックを作って待ち構える以外はまだまだ不安定。

攻撃は端戸や陵平にボールが入らず形が作れなかった中で56分に左サイドで端戸が山本を剥がした所からのパスワークでハーフスペースでフリーでボールを受けた佐藤が逆ハーフスペースに出したパスを小池が折り返して陵平に合わせたのが後半始めての攻撃の形。このハーフスペース~逆ハーフスペースを使うのはお馴染みの形なんで。

ロングフィードを陵平や端戸に当てる形が中々繋がらないし小池の前のスペースやSBの沼田との身長差を生かしてここをターゲットにする形をもっと使ってみてもいいんじゃないかなとは思った。

金沢は長身のクルーニーを入れてからはサイドサイドを意識し過ぎて詰まるシーンが増えてきて攻撃が上手くいかなくなってきた印象があったけど長谷川を入れてきてからは単騎で運ばれたりしてまた押し込まれる時間帯が増えてくる。

74分に内田→森田へと交代。ポジションはそのまま。守備や大橋をターンでかわしたり寛也への縦パスだったりデビュー戦としては十分爪痕残せたんじゃないかな。

87分に端戸→寛也へ交代。ポジションはそのままトップ下へ

内容的には不安はありながらも辛勝。アカツキさんとMJSさんのマンオブザマッチがあるならどっちかは佐藤にあげてほしかったとは個人的には思った。

まあヤンツーさんからすればゲームを支配してて決定機も作れてるので不満げなのは十分理解できる。



最後に、佐藤端戸奈良輪の所でユニット優位(皓太寛也のように2vs2や3vs3の数的同数でも阿吽の呼吸のような連携で得られる優位性)が得られそうだと思ったのは収穫。それとふかばさんも同じような事を書いてますけどロティーナ監督はチームとは組織とは何ぞや?からだったので中学校教師のような所から始めてましたがホワイト監督はこのベースがあるのを前提条件にしていたのでもっと枠組みを拡げて自由にやりなさいと大学教授のようにやったものの中学高校でやったものが思ってたよりオーガナイズされてない事に今は気づいてると思うんですよね。だからこそプレスラインが低い事も容認してるように見えるので

ティーナ監督の守備はリトリートとスペースを埋める事ありきだった中で前からいく人につくという形はほぼやってなかったし、やってなかったものをいきなりやれと言われれば困惑するのは仕方ないんだけど中途半端は一番危険なのでここは早めに手を打っていってほしい。

サッカーは22人の選手が同時に動くので色々な事が起こり全てを教科書通りにはやれないのでロティーナ監督やホワイト監督が悪いとか選手が悪いとかではなくすり合わせをする時間が必要になるのでしばらくは我慢になるんじゃないかな。

でも、監督と選手のコメントにブレが無いのでチームとして組織としてどうするのか?というベースは確実にあるのでシンドイ試合が続いていくでしょうけど少しずつ積み重ねていきましょう。

20190303 第2節アウェイ愛媛戦


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アウェイ愛媛戦。愛媛は4-4-2。おそらくヴェルディが実質初戦なのでまずは合わせて様子を見る予定だったのかな?

序盤は愛媛の2列目の守備が揃っておらず縦パスが通るのでボールを保持して主導権を握る事ができて左SHの小池を起点として愛媛のクリアを拾って梶川からライン間で受けた佐藤が反転してからのシュートだったり内田とのワンツーで突破してからのクロスをレアンドロが合わせたり左サイドからの攻撃が多い。

ヴェルディのビルドアップは奈良輪が高い位置をとり2トップの間に内田、その横に梶川の3+2とCB間に内田が降りてきてSBが上がる3+3そこから先はかなり流動的ではあるんだけど寛也の降り過ぎたり中に絞り過ぎたりしてポジショニングがまだ定まってない印象。

20分過ぎから愛媛が最終ラインを上げてコンパクトな陣形になってからはプレスがかからなくなり(平が神谷にかわされた辺りから兆候があったけど)ボールを持たれる事が増えてくる。そして神谷がトップに並んで田中がアンカー、近藤野澤がインサイドハーフに入って4-3-3に変えてきてからはこのインサイドハーフ2人(下川をサイドに張らせて神谷が入るパターンもある)にライン間(ディフェンスラインと中盤ラインとの間の事。ここの中央やハーフスペースで前を向いてフリーでボールを持たれるとドリブルありスルーパスありミドルシュートありと色々と選択肢があるので守る方としては的を絞りにくい)を使われるようになって38分に前野のパスをライン間の近藤がコースを変えて藤本のシュートが李栄直に当たって失点。レアンドロが前残りで4-3-2になってたけどライン間であれだけ起点を作れて何よりも決められる選手なんだからここはトレードオフになるし不運な面もあるんだけどね…

これで愛媛が元気になって前線から果敢にプレスをかけてくるようになり4-3-2で守ってる分薄くなるのでライン間を通されてピンチになるシーンが増えてきて攻撃は慎重になり過ぎたのかパススピードが遅く時間とスペースを渡せなくなってきた。

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愛媛は3トップがヴェルディの4バックをピン止めしてインサイドハーフ2人がハーフスペースを使い神谷を中心に左サイドから仕掛けてきて、ヴェルディレアンドロが左サイドに寄ってライン間を使い小池が仕掛ける形。ヴェルディオフサイドが無いのが相手を押し下げて深さを作るという点では気になった前半。



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後半ヴェルディは愛媛に縦パスをスパンスパンと通されていた事もあり守備を4-5-1に変更してくるけど持たせてるCBに中途半端にプレスに行ってスペースを与えてしまうので運ばれてしまうし前からプレスに行った時に後ろが連動しておらず中盤に大きなスペースがあり、攻撃は愛媛の教科書通りの4-4-2ブロックで外外に誘導されて中々前に進めない。佐藤、奈良輪、小池で相手を左サイドに寄せてから内田に戻して右サイドの寛也を使う形はあったんだけど攻撃に人数をかけすぎて取られた時に背後にあるスペースを使われてしまう…高い位置でインターセプトできた時はフィニッシュまでいけるんだけど

戦況が変わらない中で64分にレアンドロ→端戸へと交代。そのままトップに入る。スピードがある端戸がセンターバック間にいる事で相手を押し下げてスペースを作れるようになり守備で走れるようになったので押し返せるようになる。



町田戦。攻撃パターン



愛媛戦。攻撃パターン1



愛媛戦。攻撃パターン2



前回も書きましたがハーフスペース~逆ハーフスペースへのクロスは前節にもあった形だけどこれは意図的に取り組んできてると思います。




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76分に寛也→河野へと交代。並びはこう変わる。これで愛媛の2トップに対して後ろ3人でボランチ2人が真ん中に居る事で愛媛の守備を真ん中に集めてサイドからの展開でライン間を使えるようになってからチャンスを作れるようになってきてラインも上げてコンパクトな陣形がようやく作れるようになってきた。

これを見て川井監督も吉田→丹羽に変えて3-4-3に変えてくる。愛媛は元々この形だし慣れてるもんね。守備を5-4-1にしてヴェルディの攻撃時の3-2-5に人数を合わせてくる。

86分に梶川→陵平へと交代。佐藤がボランチに入り陵平がトップで端戸が左WGに入る。セットプレーからクロスバーに当たるシーンもあったけど終了。

陵平が入った時点で割りきって蹴っていってもよかったと思うし端戸には180cmの西岡がついてて陵平についてたのは172cmの前野だったんだしターゲットにするならこっちの方がよかったんじゃないかな?




最後に、守備では前からいくのが監督の基本方針なので最初から腰が引けた形はダメだけどプレスに行くのかブロック作るのかどこにフィルターをかけどこで奪うのかの整備がされてないと最終ラインの上げ下げの判断が難しくなりライン間を使われてしまうし、奪った後の形がある程度定まらないとカウンターにもいけないので修正点はまずここかなと。それと去年の磐田戦で二度追いしてきた選手に追いつかれてたようにパススピードが緩いと時間とスペースを渡せず受け手に優しくないパスになってしまうのでここも意識して取り組んで欲しい。試合後のコメントからしても監督と選手が概ね同じような事を言ってるのでチームとして目指す方向は共有できてるとは思うんだけど個々の選手の戦術理解度の違いでまだバラツキがあるんじゃないかなと。今まで手取り足取りだったのが自分で考えてやりなさいって言われてどうやって?と迷いがあるようにも見えるので

流動的なのはいいんだけどチームとして再現性のある形がはっきりしてないと分析しずらいね…

20190224 第1節アウェイ町田戦

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ユニフォームのお腹部分にも背番号があった方が見やすいなーと思ったアウェイ町田戦。予想フォーメーションはこちら。ヴェルディはコイッチとレアンドロが横並びの4-4-2。

町田は片寄せしてロングボールでサイド奥や中島と富樫が落としたセカンドボールを拾ったりしてのワンサイドアタックとお馴染みのスタイル。開始直後にゴールネットを揺らしたのは土居のオフサイドで2分に富樫と立ち上がりに2つオフサイドが続く。



町田戦。攻撃パターン



ヴェルディも積極的に蹴っていくしコイッチが上手く収めてハーフスペースにいる寛也から後ろから中央レーンに飛び出してきたレアンドロが合わせるというシーンがあったけどキャンプでの練習試合の動画でもハーフスペースから逆サイドのハーフスペース奥のポケット(縦のゴールエリアラインとペナルティエリアラインの間。ここをポケットといいます)を狙ったり(このシーンでも逆サイドのハーフスペースで佐藤が手を挙げてる)大外を俯瞰的に使いながらも中央の3レーンをメインとして斜め前斜め前に速くボールを進めて攻めきるというのがホワイト監督が目指す基本的なスタイルなんじゃないかと思ってるので今季よく出てくるんじゃないかと。

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しかし狭い…ピッチ縦半分いらなくね?というのが町田のスタイルなので敢えて相手の土俵に乗ってるのかもしれないけどこの戦い方に慣れている分町田の方が判断が速く出足がいいので主導権を握られている印象。

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コーナーキックの守備はゾーン。大宮や横浜FCのように打点が高い選手がいるチームにはおそらくやり方変えてくるんじゃないかなと。

狭い所でわちゃわちゃとなる事が多いので当然フィジカルコンタクトも増えるんだけどその中で深津と梶川がバッティングをしてしまう。オープンなボールの競り合いでお互いに相手が見えてなかったと思うのでこれは仕方ない。このプレーで梶川が負傷交代で潮音が入る。(梶川は心配無いようでよかった)

30分過ぎ辺りから大きく逆サイドに振る形が出てきて前に進める事が多くなってきたし、サイドの低い位置から真ん中裏のスペースに合わせる形も出てきてやっとゲームが落ち着いてきたかな。


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スタッツを見る限りではほぼ似たような数字だしパス成功率の低さからしても町田の土俵に乗って勝負しているようなんだけど平均ポジションやプレーエリアからしても全体的に町田に押し込まれていた前半





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後半、前半の途中から逆サイドに出して前進できるようになってきたので攻撃時にボールと逆サイドのサイドバックがもっと外に張るように変えてきた様子(このシーンでも李栄直が逆サイドの田村を指さしている)これで寛也と田村の関係からサイドを突破して中央のレアンドロへという攻撃の形ができるようになってきたけど陣形が広がるという事は町田の良さも出やすくなるけどここはトレードオフになるからね。

62分佐藤→端戸へと交代。ポジションはそのまま左SHに入る。コイッチとの守備の役割分担をはっきりする為なのかと。

失点シーンは奥山とロメロフランクの中盤の所で潰せずに富樫に通った所でカットインと後ろにパスコースもあって狭いコースを正確に打ち抜いてきたしあれはもう仕方ない。富樫を誉めるべきかな…

両SHが裏を狙う動きが明確になってきてはいるんだけだやはり狭い中での攻防では町田の方がチームとして整理されてるので難しい…システムに関しては狭い所でわちゃわちゃなので逆サイドハーフも近くにいるし流動的ではあるんだけど正直よくわからない。

終盤にパワープレーもあったけどあまり変わらない展開のまま終了。




最後になぜ町田戦用の特別なプランが必要だったのかと機能しなかった理由を考えてみました。

ホワイト監督が就任してからのヴェルディのゲームモデル(こういう時はこうしようねといったチームとしての約束事)はネガトラ(ネガティブトランジションの略で攻→守の切り替えの事)がまだしっかりと整備されてないようなのでこのやり方だと奪って手数をかけずに攻めてくる町田のゲームモデルとは非常に相性が悪いので対町田戦用のロングボールを多用する特別なプランを用意したんだと思います。

近藤のロングフィードは質が高く(永田のロングフィードを起点にしていいように殴り続けて完勝した2017年のホーム水戸戦を思い出してもらえればいいかなと)いくら町田でもセンターバックの時間を大幅に削り続けるのは難しいのでここを起点にしてコイッチだったりスペースを狙う予定だったんだけど何かしらのアクシデントがあって近藤が出場できなくなってしまったんじゃないかなと思ってます。そう考えるとロングフィードの質がアバウトだったけど続けた事や何よりも試合後の監督や選手のコメントが「今日は特別だから」とサバサバした受け答えなのが府に落ちるので個人的にはこの試合でそんなに悲観的にならなくてもいいんじゃないかなとは思ってるんですよね。