20190303 第2節アウェイ愛媛戦


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アウェイ愛媛戦。愛媛は4-4-2。おそらくヴェルディが実質初戦なのでまずは合わせて様子を見る予定だったのかな?

序盤は愛媛の2列目の守備が揃っておらず縦パスが通るのでボールを保持して主導権を握る事ができて左SHの小池を起点として愛媛のクリアを拾って梶川からライン間で受けた佐藤が反転してからのシュートだったり内田とのワンツーで突破してからのクロスをレアンドロが合わせたり左サイドからの攻撃が多い。

ヴェルディのビルドアップは奈良輪が高い位置をとり2トップの間に内田、その横に梶川の3+2とCB間に内田が降りてきてSBが上がる3+3そこから先はかなり流動的ではあるんだけど寛也の降り過ぎたり中に絞り過ぎたりしてポジショニングがまだ定まってない印象。

20分過ぎから愛媛が最終ラインを上げてコンパクトな陣形になってからはプレスがかからなくなり(平が神谷にかわされた辺りから兆候があったけど)ボールを持たれる事が増えてくる。そして神谷がトップに並んで田中がアンカー、近藤野澤がインサイドハーフに入って4-3-3に変えてきてからはこのインサイドハーフ2人(下川をサイドに張らせて神谷が入るパターンもある)にライン間(ディフェンスラインと中盤ラインとの間の事。ここの中央やハーフスペースで前を向いてフリーでボールを持たれるとドリブルありスルーパスありミドルシュートありと色々と選択肢があるので守る方としては的を絞りにくい)を使われるようになって38分に前野のパスをライン間の近藤がコースを変えて藤本のシュートが李栄直に当たって失点。レアンドロが前残りで4-3-2になってたけどライン間であれだけ起点を作れて何よりも決められる選手なんだからここはトレードオフになるし不運な面もあるんだけどね…

これで愛媛が元気になって前線から果敢にプレスをかけてくるようになり4-3-2で守ってる分薄くなるのでライン間を通されてピンチになるシーンが増えてきて攻撃は慎重になり過ぎたのかパススピードが遅く時間とスペースを渡せなくなってきた。

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愛媛は3トップがヴェルディの4バックをピン止めしてインサイドハーフ2人がハーフスペースを使い神谷を中心に左サイドから仕掛けてきて、ヴェルディレアンドロが左サイドに寄ってライン間を使い小池が仕掛ける形。ヴェルディオフサイドが無いのが相手を押し下げて深さを作るという点では気になった前半。



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後半ヴェルディは愛媛に縦パスをスパンスパンと通されていた事もあり守備を4-5-1に変更してくるけど持たせてるCBに中途半端にプレスに行ってスペースを与えてしまうので運ばれてしまうし前からプレスに行った時に後ろが連動しておらず中盤に大きなスペースがあり、攻撃は愛媛の教科書通りの4-4-2ブロックで外外に誘導されて中々前に進めない。佐藤、奈良輪、小池で相手を左サイドに寄せてから内田に戻して右サイドの寛也を使う形はあったんだけど攻撃に人数をかけすぎて取られた時に背後にあるスペースを使われてしまう…高い位置でインターセプトできた時はフィニッシュまでいけるんだけど

戦況が変わらない中で64分にレアンドロ→端戸へと交代。そのままトップに入る。スピードがある端戸がセンターバック間にいる事で相手を押し下げてスペースを作れるようになり守備で走れるようになったので押し返せるようになる。



町田戦。攻撃パターン



愛媛戦。攻撃パターン1



愛媛戦。攻撃パターン2



前回も書きましたがハーフスペース~逆ハーフスペースへのクロスは前節にもあった形だけどこれは意図的に取り組んできてると思います。




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76分に寛也→河野へと交代。並びはこう変わる。これで愛媛の2トップに対して後ろ3人でボランチ2人が真ん中に居る事で愛媛の守備を真ん中に集めてサイドからの展開でライン間を使えるようになってからチャンスを作れるようになってきてラインも上げてコンパクトな陣形がようやく作れるようになってきた。

これを見て川井監督も吉田→丹羽に変えて3-4-3に変えてくる。愛媛は元々この形だし慣れてるもんね。守備を5-4-1にしてヴェルディの攻撃時の3-2-5に人数を合わせてくる。

86分に梶川→陵平へと交代。佐藤がボランチに入り陵平がトップで端戸が左WGに入る。セットプレーからクロスバーに当たるシーンもあったけど終了。

陵平が入った時点で割りきって蹴っていってもよかったと思うし端戸には180cmの西岡がついてて陵平についてたのは172cmの前野だったんだしターゲットにするならこっちの方がよかったんじゃないかな?




最後に、守備では前からいくのが監督の基本方針なので最初から腰が引けた形はダメだけどプレスに行くのかブロック作るのかどこにフィルターをかけどこで奪うのかの整備がされてないと最終ラインの上げ下げの判断が難しくなりライン間を使われてしまうし、奪った後の形がある程度定まらないとカウンターにもいけないので修正点はまずここかなと。それと去年の磐田戦で二度追いしてきた選手に追いつかれてたようにパススピードが緩いと時間とスペースを渡せず受け手に優しくないパスになってしまうのでここも意識して取り組んで欲しい。試合後のコメントからしても監督と選手が概ね同じような事を言ってるのでチームとして目指す方向は共有できてるとは思うんだけど個々の選手の戦術理解度の違いでまだバラツキがあるんじゃないかなと。今まで手取り足取りだったのが自分で考えてやりなさいって言われてどうやって?と迷いがあるようにも見えるので

流動的なのはいいんだけどチームとして再現性のある形がはっきりしてないと分析しずらいね…