20220618 第22節ホーム山口戦


簡易版ではありますが

ヴェルディの保持時は、山口が山瀬とCFの2CF又は片方のWGが加わってくるので、上げる方の(奈良輪が多いです)SBはセカンドラインの手前位の高さ。ロングフィードでWGをシンプルに使っていく形が多いですが、サイドに張った形だけでなく中に絞って落とし(相手の跳ね返し)を佐藤凌我やIHに拾わせる形もあります。WGが背後を突く狙いもあるでしょうけど、落としや相手の跳ね返しを拾って二次攻撃に繋げようって意図の方が強そうな印象です。この縦志向の強さが城福監督のやり方なのか対山口対策なのかは現時点ではわかりません。ビルドアップは加藤弘堅を締めてる横から谷口が持ち上がって右WGの大輔に奈良輪と背後にいる井出のどちらを見張るかの選択肢を突きつけて空いた方を使って前進していって相手を引きつけてからのサイドチェンジで右WGのバスケスを使って仕掛けていく形が多いです。今までよりタスクがシンプルになった分(特にSB)インテンシティが上がった印象はありますけど1試合だけでは何とも言えませんね。

ヴェルディの非保持時は、山口が盤面をひっくり返そうとする事が多いせいかミドルゾーンでセットする傾向が強く、バックパスには追っていくって感じなんですが、山口がGKを使ってプレスを回避しようとする時は中央に蓋をしてサイドに出させる形にようですね。トランジションの強度やインテンシティが上がったように見えます。

山口の保持時は、2CBがハーフスペースに立つくらい距離を取ってのビルドアップで、ディフェンシブサードではこの間にGKの関が入ります。ここからSBが高い位置を取り左IHの田中がサポートに降りてきます。これで梶川を引き出して空いたスペースを左WGの沼田に使わせようって事なのかなと(右IHの山瀬が浮けばこちらを優先すると思いますが)。右IHの山瀬が降りてきた場合は右SBの生駒が中に絞るのでここは左右非対称になりますけど大輔には幅を取って仕掛けさせた方がいいという判断なのかなと。綺麗に繋いで前進というよりヴェルディと同じようにロングフィードを収めたり跳ね返しを拾ったりしてきます。そこからサイドを使ってクロスやサイドチェンジからの仕掛けがメイン。本来なら繋いで前進したいんでしょうけどヴェルディが中を締める意識が高いんですよね。

山口の非保持時は、セットディフェンスが4-4-2なのは同じなんですけど、前はCFとWGが頭だったのがCFとIHの山瀬が出るようになってますね。加藤弘堅への門を締めサイドに出させたらWGが勢いよく出てきます。人を掴む意識が強いんですけどワンタッチで剥がされた時にユニフォームを掴んでしまう傾向が強いのは気になる所です。数的劣位になってからはDHがサイドに蓋をしにいくので中央が空く事がありますがここはやむ無しかなと。

22分にンドカのロングフィードの処理誤った所から抜け出した佐藤凌我のユニフォームを引っ張って止めているので(ボールに対してプレーをしていない)ので3重罰適用になってしまいますね。大輔が執拗な異議で警告されましたけど、ここも主審を5人以上で囲むと退場になってしまうので気をつけてもらいたい所。

山口は10人になっても果敢に前からきますが、引いて守っても前線に速い選手がいる訳でもないので少しでも守備機会を減らした方がいいって判断もありそうなんですけどこの姿勢はいいですね。

お互いインテンシティや強度が高いのは好印象。ヴェルディは元々縦志向が強い時はチームとしての意思統一がとりやすい傾向があったので、変わった所と言ってもまだ何とも言えない部分が多いです。

ヴェルディはバックパスには追っていくんですけど、GKの関をビルドアップに加わらせてしまうと折角の数的的優位を活かしにくくなってしまいますし、リードしてるので追う必要ないと思うんですよね。出てこないと困るのは山口の方なので

後半の山口は外切りプレスから中央で引っ掛けショートカウンターと、GKを含めたビルドアップでヴェルディを引き出してスペースを狙う形にしてきました。ただヴェルディのインテンシティや強度も高いので難しい面はありますね。

ヴェルディは山口が1人少ないのはありますが、ハイプレスを受けた時にどこが出てきてとこが空くのか?を見て前進できてるのはいいですね。(山口の2DHが外に出てくるのでレイオフを含めここのスペースを使えてます)非保持時は相手にやらせないアクションですが、保持時は相手に合わせるリアクションでやる必要がありますので

河村と小池が入ったタイミングで4-4-2に変更。縦志向なので非保持時と分けなくてもいいですし、中央を締めたいって事なのかなと。もう少し時間があったら3-4-3↔️5-4-1だったのかもしれませんが

新井が仕掛ける時はファーポケットへのクロスがほとんどなんですけどパターン化してしまっているので皆でファーに行くのではなく中央にも誰かいてほしいですし、新井が前進してシュート打ってもいいと思うんですよね。

ンドカはああいう仕掛けできるんですね。水戸時代含めて初めて見ました。

2点目はニアで加藤弘堅がスラしてファーでフリーの小池と狙い通りの形なんでしょう。3点目は谷口のダブルタッチで大輔を剥がした所がほとんどだったかなと。

3失点目でさすがに山口のインテンシティがちと落ちてきましたけど、数的劣位で果敢に前から来てよく走り勇敢に戦った姿勢は称賛されてしかるべきかなと。