33℃というトンチキな気候でのアウェイ千葉戦。ヴェルディは4-1-2-3で千葉は4-4-2でスタート。
ヴェルディの保持時は、千葉がミドルプレスでCBにはプレッシャーにこない分左右に揺さぶってズレを作ってから逆サイドへのフィードでWGを狙い、その時にIHがハーフスペースを上がってサポートしエリア内に侵入していく形が多いですが、ここからもう一度逆サイドへのクロスもあります。加藤弘堅と晴也が被るシーンがいくつかあるんですがここの所の共有はまだ難しそうな印象。佐藤凌我のポストプレーから展開した方が前進しやすいのは確かなんですけど、千葉のセットディフェンスがコンパクトな上熊谷田口が強力なので前向きで奪われるリスクを考えると主軸にはしづらいですね。
千葉の保持時は、まず2トップに当てて収めたり落としを拾って時間を作り後ろがサポートする形なんですが、この暑さなので省エネの意味合いもありそうです。そこからはあまり無理をせずにクロスやシュートで終わる方を優先させてる様子なのでカウンターケアの方が意識高そうな感じです。これは非保持時にも繋がるんですが、2トップの距離が近いのは加藤弘堅を見張りながらロングフィードを収めてたりセカンドを拾ったりするにも都合良さそうです。
ヴェルディの非保持時は、この暑さなので他のプランがあったかもしれませんけど失点するまでほとんど非保持時の形が無かったのでなんとも言えない所はあるんですがいつも通り4-4-2のハイプレス。ボールホルダーに寄せながら後ろが陣形を整えるのが速くなってきた印象があります。
千葉の非保持時は、センターラインくらいを頭にした4-4-2のミドルプレス。ヴェルディのCBはもちろんSBにも寄せるよりスペースを守る意識が高く、IHやWGに入ったらスイッチを入れ寄せにいきます。2トップも加藤弘堅を上手く消してますし規律がしっかりしてますね。それにここまで結果が出てますし、全体的にデュエルが強いので自信を持ってやれている印象。
6分の失点は、田口の精度を誉めるしかないんですが、2トップを囮にして後ろから出てこられると対応が難しかったかなと。
得点できた事もあって千葉が後ろ重心になってきました。ここは徹底されてる様子。
ヴェルディは横パスで揺さぶりながらWGへフィード、千葉は2トップに当てるロングボールが多い展開なんですが、審判からしたらめちゃくちゃシンドイ展開ですよね(;´Д`)
元々堅守なチームが早い時間帯で先制点が取れたのであれば低めの位置で構えるのは定石ではあるんですけど、この暑さの中では有効ですよね。逆にヴェルディからしたら追いかけなくてはいけない分千葉のペースに引きずり込まれてるって印象です。デュエルで分が悪く陣地回復されてしまって押し込まれてしまうと千葉は休めますからここも難しい所です。
千葉がヴェルディのプレスを呼び込みロングフィードで2トップに受けさせて押し込む展開が長くなってきました。千葉としてはもちろん追加点が欲しいでしょうけど無理をしないので、ヴェルディの攻撃時間を削ぐ意味合いの方が強そうな印象を受けます。
秋山が外から中に突破していく時に秋山の方が前に出てた分手をかけるような形になってしまったのでPKはやむを得ないかなと。
2点差になった事でヴェルディが圧力を強めていきサイドチェンジで揺さぶってズレを突こうとしていきますが千葉のブロックが固いです。
中々攻め手を見いだせず陣地回復されて押し込まれる展開は変わりません。お互いトランジションは速いんですけどデュエルには差がありますね…
結果論ではありますが、消耗度に結構な差がある形で終わった前半。
後半頭から両WGを交代。仕掛けの所や暑さ対策でもあるでしょう。
コーナーキックから失点しましたが、ターゲットが多い上にその選手達が囮になるのでツラい所はありますね…前半もそうでしたが立ち上がり早々の失点はメンタル面にもダメージになってしまう所もあると思いますので痛いんですが
3点差になった事で千葉が更に余裕が出てきてボールも取り上げられどうにもこうにもって感じになってきました。まあこの気候では守備が固くデュエルが強いチームとの対戦は最悪なコンディションではあるんですが…
井出と河村が交代して4-4-2へ変更。前線のターゲットを増やしながら中盤を並べて中央を起点にしたいのかなと
60分近くになってようやく新井が高い位置で受け仕掛けられるシーンが出てきました。千葉がセットしきる前に攻める事ができてきましたけどさすがにこの時間帯になると千葉も戻りがちと難しくなってきますね。
千葉は保持する時は休むって感じで割りきってる様子。まあこの気候と点差ならこうなりますよね。
60分過ぎからようやく押し込めるようになってきてサイドチェンジを折り返して決定機を作れるようになってきました。
晴也のが取られるなら理仁の取ってくれないの?とは正直思いましたが、この気候では審判の集中力や判断力も鈍ってきますので何とも言えない所はあると思います。もちろんブレない判定基準は大事なんですけど審判も人間ですから
70分に小島と矢口を入れた所から千葉は5-3-2のセットに代えてきました。おそらく新井とバスケスのケアなんでしょう。
アタックゾーンまで侵入し決定機を作る事はできますが千葉のブロックを中々崩せません。
確かにバスケスの突っ掛けに無理がありましたけど、点差や残り時間を考えても新井があんなに激昂する必要があったんでしょうかね?もう交代枠を使い切ってますし無駄なレッドカードだなと。そういう意味ではコーナーキックの失点は新井の責任かなと
数的優位になり本職GKがいないので繋ぐよりもゴール前にガンガン放りこんだ方が良さげだったのでもう少しシンプルに前進しても良かったかなとは思いました。
最後に、あまりにも特殊な状況だったので何とも言えない所はあるんですが、この気候で守備が固くデュエルが強いチームに対して序盤に失点してしまうと守備を固めて体力を温存できますし、ヴェルディとしてはハイプレスに行かざるを得なくなるので体力面で劣勢になってしまいますよね…そういう意味では後半も含め立ち上がりの失点が痛かったかなと。
城福監督のコメントにもありますけど晴也のSBは現時点ではまだフィットしきれてない印象はありましたのでもう少し擦り合わせをやってもらえたらなと。プレーの幅が広がるでしょうからSB起用はアリだとは思いますので
それと、色々な事ができるのはいい事なんですけど、これからの時期に消耗を抑えられる要因にもなると思いますので、やる事の優先順位をもう少しはっきりされられたらなと。