20230517 第16節アウェイ栃木戦

アウェイ栃木戦。ヴェルディは3-2-4-1栃木は3-4-2-1でスタート。

ヴェルディ加藤弘堅と晃樹が並ぶ2DHと右サイドの奈良輪がWBのように振る舞い左サイドの加藤蓮はWGの左右非対称で守備は奈良輪が最終ラインに降りる4-4-2がベースですが、加藤蓮と奈良輪はWBを見張る意識がようになってるので立ち位置は相手次第になってる事も多いです。おそらく配置を噛み合わせてマークをはっきりさせたいのかなと

栃木はハイプレス&ショートカウンターに加え最終ライン又はWBからCFの根本に当ててシャドーに落とすか、WBに開いてDHがサポートしてクロスが基本線。守備はハイプレスもセットも5-2-3ですが、ハイプレス時はDHがヴェルディのIHとDHどちらを見張るか?が整理されておらず連動できてないシーンが散見されます。ただセットするとDHへ迎撃に出てきますので前線との距離間の問題もあるんでしょうね。

ヴェルディは3CBと2DHなので栃木の前線3枚では追いきれずハイプレスがはまりませんのでビルドアップの出口はスムーズに作れてます。

中盤での攻防戦が多くボールが行ったり来たりする展開ですが、これはお互いのスタイル的にもこうなるでしょうね。

栃木のハイプレスはハマらないんですけど5-2-3でセットしてサイドに出させた所から後ろが人を掴むようになってきました。ボールは安定して保持はできるんですけどその先のダイレクトパスを前向きに奪われて逆襲を受けるシーンが目立ちます。

相手が掴みにきてるのであればいいんですけど、そうでなく前を向ける時にもダイレクトに叩いてミスにしてしまうのはもったいないなと。というかフリーでも人を探しながらなのでこの形がしっくりきてないが正解な気がします。まあこの3+2ビルドアップで栃木のハイプレスを剥がして大きな攻め手の1つを潰すのが狙いなのかもしれませんが

ヴェルディは中々前進できず栃木はプレスがハマらないとお互い良さを出せないので攻防は激しいですけど比較的平らな展開ではあります。

山田と佐川の縦関係は収めるか深さを作るかである程度流動的にやれるようになってきたのはいいと思いますが、深さをとったスペースを使えてないのは気になります。

加藤弘堅と稲見へと交代。腰を痛めてしまったようですね…

ヴェルディはビルドアップはスムーズですけどそこから先のスペースの使い方や意図が噛み合わず、栃木はハイプレスからのカウンターはできませんでしたけど前向きで奪って中央やサイドからカウンターを仕掛けられてましたけどミスや潰される事が多かったですが守備では中央を固く守りながら身体を張る所はできていたと思います。

攻防は激しかったんですがお互いあまり良さを出せずに中々決定機を作れず平らな展開だった印象が強かった前半。



後半頭から佐川→河村へと交代。河村は右WGに入り奈良輪が左WB加藤蓮が右IHへ移動。スペースをあまり活かせてなかったのでそのケアなのかなと。

栃木がレイオフを使いながら後ろから選手が上がってくる形は前半にはありませんでしたが中央を起点に厚い攻撃ができてました。

右WGの河村に右DHの稲見が絡みながら宮原がSBのように上がってくるようになりましたが、ベレーザがやってた形とよく似てますね。

栃木のハイプレスがヴェルディのDHにDHが出てくるようになりプレスがハマりやすくなってきたのでここは修正してきたようです。

栃木が5-2-3でセットしてる時にヴェルディは早々に3-2-5になるんですが、前半と違ってDHが栃木のDHに捕まるようになり後ろが数的同数なのでビルドアップが難しく蹴るしかなくなってるので後ろの選手を助ける所の修正をゲーム中でできるといいですね。まあこの形は一夜漬けらしいですけどチームとしてスペースの共有はできてきてる訳ですし


コーナーキックでの山越のシュートが初めての決定機だったと思いますし、セットプレー以外で決定機を作れてなかった中ショートコーナーからのクロスのこぼれを拾った稲見が抑えの効いたシュートで先制しました。得点できそうな感じがほとんど無かったので大きいですね。

栃木は当然前からプレスにくるようになり危ないシーンを作られてましたが、身体を張ったのももちろんありますがミスに助けられた部分も結構あったかなと。

70分に奈良輪と山田→阪野と深澤へと交代。深澤は右WBに入り加藤蓮が左WG河村が右IHへ移動。

71分に西谷と安田→宮崎と植田へと交代。宮崎はCFに入り根本が右シャドーへと移動。

栃木の前線が宮崎になってまたプレスのスイッチが強力になったのでヴェルディは後ろで回して時間を稼ごうとするとリスキーな感じではありますが、その後ヴェルディは全体的に降りてサポートしながらロングフィードを織り交ぜるようになってきたのでそこは軽減されてますね。

77分に森→黒崎へと交代。

この時間帯になったら落ち着いて回してながら時間を浪費して前に出てきた背後のスペースを使えるようになってきましたし、敵陣でも特に急がなくなったので、この形に慣れてきたのもあると思いますがリードした事による精神的な余裕が出てきたようにも感じます。

86分にサイドに開いた北島からの縦パスに先に身体を入れられたんですけど、阪野がハンドオフで内側に入って奪いファーで蹴り込み大きな追加点をとりました。

88分にヴェルディは加藤蓮→西谷へと交代。右IHへ入り河村が右WG深澤が左WBへ移動。栃木は佐藤→神戸へと交代。

栃木はサイドの突破からクロスと攻撃がシンプルになってきましたけどこちらの方が脅威に感じますね。山越のクリアにも助けられました。

ポゼッションやプレスがこの時間帯でもしっかり機能してるので栃木の攻撃機会をかなり削れてるのはいいと思います。

このまま逃げ切って終了。



最後に、配置変更は一夜漬け状態らしいのでギクシャク感もあり、ダイレクトパスのミスから危険なカウンターを受けるシーンもありましたけど、マークをはっきりさせる所やビルドアップは機能していたと思います。

はっきり2DHにしてビルドアップの出口を増やした事で安定しましたがその先の意思疎通なにんともでしたし、深さや起点を作る所はもう少し整理していきたいですね。

正直セットプレーをモノにできてなかったらどうだったか?っていうのはあるんですけどリードしてからは相手を見てスペースを使えてましたので精神的に余裕を持てるかが鍵になってる印象はあります。

ベレーザは両方ともWGで後方が意図的にサポートを緩める事で個で打開させたいようだったのでヴェルディと意図は違うんですけど、2CB+SBに2DHのビルドアップ隊の機能性は似てましたし、ベレーザでもWGが受けに大きく降りてきて相手のSBを引き出しIHがスペースに流れる形がありますので相互的になってきた印象です。

栃木は去年よりアグレッシブに前からプレスに行くようになりましたが、セットする時は今までやってたジワジワと距離を詰めにいく方が脅威的な気がしました。