20210809 第24節アウェイ水戸戦

3週間ぶりの再開となったアウェイ水戸戦。

ヴェルディは晃樹が右SBの4-1-2-3で水戸は奥井がトップ下に降りた4-2-3-1でスタート。

ヴェルディのビルドアップは晃樹片上げ3バックなので、いつもとは逆。中に絞って小池が大外で幅を取る形が多いですが、IHの理仁が降りて水戸のDHを引っ張った背後にいたり大外にもいたりして流動的ですが、保持時の役割は今までとそんなに変わってないですね。左サイドはジャイルトンがライン間のハーフスペースで、水戸のハイプレス回避のロングフィードを受けて仕掛ける事が多く、繋いで前進する時は大外からカットインしてSBの背後から飛び出してきた小池へのクロスが主な攻め手。それと福村がオーバーラップしてきて小池とどちらを使うかの二択を作れてます。形は加藤と理仁が並ぶ3-2-5と、福村も中盤に上がる2-3-5を水戸のプレスによって使い分けをします。水戸のハイプレスがいまいち寄せきれてない事が目立つのでシンプルに背後やライン間を狙う事が多いです。

水戸のビルドアップは、左SBの大崎とDHの中里を上げて3-1-4-2でヴェルディの4-4-2ブロックの骨格を殴る形。水戸は元々サイド攻撃がメインだったと思うんですが、今節は中央突破も多いです。それとロングフィードを中山が収めてサイドに展開したりフリックする形もあります。

ヴェルディの守備はいつも通り4- 4-2。ハイプレス時にボールホルダーに制限がかかりきってないので後ろの連動性が弱く間を使われ前進される事が多いので、パスコースを制限してセットして中央を締めたた方が良さげな印象。

水戸の守備はハイプレス時はヴェルディの噛み合わせに合わせて奥田が加藤につく4-2-3-1でセットすると4-4-2。奥田がCBに寄せにいく時はDHが加藤を見張るようですが、結構加藤を離してしまうのでタスクって訳ではなさそうな感じ。それとハイプレスで寄せてくる時の強度がそこまででもないので、ハイラインをひっくり返させて背後を使われる事も多いです。セットするとコンパクトな陣形で中央を締めるのでこちらの方が良さげに見えます。

守備に関してはお互いハイプレスに問題があってセットした方が安定するのは同じですね。

かなり風が強いようで、追い風ではボールが中々止まりませんし、向かい風ではかなり押し戻されてます。追い風では強さの調整、向かい風でのミドルパスはライナー性にする等工夫が必要。

水戸のサイド攻撃は2CFSHDHと多くの人数が関わるんですが、肝心の中央の人数が少ないのは気になりましたけど、押し戻される事を計算したフィードや低いパス等いち早く風にアジャストできてるのは水戸ですね。

お互いゴールに背中を向けて受ける所には厳しくプレスにいきますし、空中戦でのデュエルが多いですが、ここはヴェルディの方が優勢に見えます。

10:28~のシーンなんですが、ハーフスペースのジャイルトンからSBの背後から抜けてきた小池に合わせる形は千葉戦でもありましたが、このタイミングが絶妙なので大きな武器になってますね。

お互い細かくパス回しをしますけど、コンビネーションで前進というより相手を引き出して間や背後を狙う意図の方が高いですね。

小池の突破からのクロスを佐藤優平が落としてフリーの端戸に打たせると個々の良さを出しながら綺麗に崩せました。クロスが入ってくる時は普通GK-CB間を締めるのでその手前が空きやすくなるのを活かせたのも大きいと思います。

お互い中盤での攻防が激しくなってデュエル合戦になってますが、ヴェルディはシンプルに縦に入れていき、水戸は中央突破やミドルシュートが多めの展開。ヴェルディがしっかりセットするとサイドからがメインになりました。

水戸はエリア内に侵入できた回数はそう多くは無かったですが、これだけ選手が入れ替わった中でも機能してますし、お互いにやりたい事は概ねできてたんじゃないかな?という所で前半終了。



後半頭からジャイルトン→山下へと交代。怪我明けですし、前回の反省もあるのかもしれませんので予定通りだったのかもしれません。

水戸は山田→細川へと交代。前半に目測を謝ってあわやというシーンや狙われてた印象もありましたけど、これからもチャレンジしてもらいたいです。

後半もヴェルディのハイプレスはボールホルダーに寄せる、ラインを押し上げる所の連動性がいまいちでスペースを使われるのは変わってませんので、水戸が保持する時間が多くなってます。

ヴェルディは数的優位なんですけど、中盤の選手が水戸のCFの背中で消されて中々前進できませんし、ロングフィードも押し戻されて拾えません。風へのアジャストも水戸の方がいいですからね。

お互い守備はミドルゾーンでブロック作って待ち受けてバックパスに追っていく方が機能しそうな印象。

54分に松崎→藤尾へと交代。突破の所であまり上手くいってない部分がありましたけどそれが要因かどうなのかはわかりません。中山と藤尾を横並びにして4-4-2に変えてきました。

ヴェルディの3バックに対して2CF+SHで人数合わせて寄せてきて(晃樹が降りると両SHが出てきます)アンカーは背中で消されてるのでビルドアップが詰まって蹴るんですけど、風で押し戻され拾われる展開が続いてます。低いボールを使うとかもう少し工夫が欲しいのと、WGが相手を背負ってプレーする事が多いのも前進が難しい理由の1つのように見えます。

水戸は両SBを上げCBを加わって押し込んでくるシーンが多くなってきて、サイドが厚くなったのでクロスを入れる形がかなり多くなりました。

65分から両WGを入れ替えました。大崎がかなり攻撃に絡んでくるようになったので上がりを抑えたいんでしょうか?

72分に中里→木村へと交代。2列目に上がったりサイドに流れたり最終ラインに降りてビルドアップに参加と色々と効いてましたし流石だなと。なんで中里獲らなかったんでしょうか(´・ω・`)

76分に佐藤優平と小池→竜士と佐藤凌我へと交代。佐藤優平と小池
は前半はかなり効いてたんですが、向かい風でのプレーで消耗してましたからね。竜士は左WG佐藤凌我はCFに入り端戸が左IHへ移動。

水戸も奥田→森へと交代。サイドの推進力を上げたいんだと思います。

水戸が押し込みヴェルディが耐える展開が続きます。

85分に素早いスローインから森に決められてしまいます。リフレクションがあったので仕方ないんですがついに決壊してしまいました…ヴェルディの陣形が整ってない状態からのリスタートをアシストしたボールパーソンに水戸は何かプレゼントして下さいm(_ _)m

86分に端戸→梶川へと交代。端戸は後半我慢の展開でしたね。

時間が進む程風が強くなってるんでしょうけど、グラウンダーパスも風で流されてますね。

90分に理仁→大雅へと交代。今節の理仁はデュエルで戦えてましたし、ミドルシュートやクロスに入るポジショニングも良かったです。

AT4分に秋葉監督かなりご不満の様子(^^;)

佐藤凌我に2つチャンスがありましたし、交代で入った選手達は元気でしたけど展開が変わらないまま終了。



最後に、風の影響で前後半の内容がかなり変わりましたし、ここにアジャストできたかどうか?の差があったと思います。

時間帯によっての風の強弱はわかりませんけど、前半向かい風の中でも水戸は風を計算したフィードや低いパスを使いかなり対応してました。前半のヴェルディはボールが長くなってたシーンが多かったので、ゴールキック時にWGをオフサイドポジションに置いても良かったかもしれません。(コーナーキックスローインゴールキックにはオフサイドがありません)

後半はロングフィードをWGが相手を背負いながら受けるシーンが多かったので、1人飛ばす時のパスの高さをもう少し考慮できたらなと。後半の方が風が強そうだったので難しかったのもあると思いますので何とも言えない所でもあるんですが

今節は皆動けてましたし、中断期間まで疲労が蓄積してたんでしょうね。若手の押し上げが見られましたし、ジャイルトンが復調してきたのは収穫でした。