20201111 第33節アウェイ京都戦

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京都の背番号に稲妻みたいなロゴが入ってますけど来季からは使えなくなるアウェイ京都。ヴェルディ保持時3-2-5非保持時4-4-2。京都保持時3-2-4-1非保持時4-4-2。

京都は4バックスタートは初めてだという事なんですけど、ヴェルディはIHがサイドに流れる事が多くCFが下がるので4(2)バックでいいという判断なんでしょうか?

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福村が高い位置で幅を取るのはいつも通りなんですが、譲瑠と井出が2DHのようになり井出がいた所に潮音が降りてきます。おそらくプレスに疑問符がつくウタカの背後で井出が受けてビルドアップしていきたいんだと思います。

京都は基本的に前線のスペースを使いたい様子なのでハイプレスではないんですが、ミドルゾーンで構えるという感じでもなくボールホルダーへの寄せもちと緩い印象。

ヴェルディは最近WGが引いて受ける事が多いんですが、その時は佐藤や福村がSBの背後を狙う形は馴染んできてるようですし、京都の寄せがそうでもないのもあるんですが、今節は無理せず戻して中央や逆サイドを使いながら前進して逆サイドポケットへのクロスとやりたい事はできてます。ただビルドアップで縦パスをインターセプトされて逆襲を受ける事もありますのでもう少し丁寧にやっていってもらえたらなと。

ヴェルディのハイプレスは人を掴みに行きますが、構える時にボールホルダーへの寄せる時に相手との距離がちと遠いんですよね。手を伸ばせば届く位の方がいいと思うんですけどね。

お互い保持してる時にやりたい事は一通りできていると思います。

今まで何回か言ってますけどヴェルディの選手達はスペースがあるとテクニックを駆使して伸び伸びプレーできるんですよね。

20分位から京都が最終ラインからすぐに縦パスやフィードを入れずにゲームを落ち着かせるようになってきました。

京都のビルドアップは2CB間に庄司が降りてSBを押し出し川崎と仙頭、その前で荒木と宮吉が並び3-4-2-1になり押し込む時はSBが上がる形。ウタカに当てて2列目に落とすのと、縦パスを入れた時はウタカが引いて受けて2列目と入れ替わるので中盤でのポストプレーも役割の1つのようですし実際かなり収まってます。

コーナーキックの守備は今節もマンツーですね。ここの所セットプレーでの失点が多いので変えてきたんでしょうか。

概ねヴェルディのペースではあるんですがまだ味方やスペース探したりするシーンが目立つので時間をかけてしまい進めなくなる事が多いんですがここは少しずつ進めていければなと。今節は端戸の所でよく収まりかつ背後を突くシーンが多いので結構シュート打ててます。

お互い繋いで綺麗に崩すというよりビルドアップの所を奪ったりシンプルに背後を突く方が得点になりそうな感じです。

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ややヴェルディのペースではあるんですがほとんど五分五分でした。

京都はウタカが降りて起点を作る事が多くDHや仙頭が受けて展開するのとポジトラ時にウタカが背後を突き黒木が上がってくる分左サイドの方が多めでした。

ヴェルディは潮音がライン間に降りてくる分福村がいつもよりかなり高い位置を取り左サイドで作って右に展開するいつもの形とポケットへのスルーパスで福村を使う事も多めでした。

お互いやりたい事はできてますがボールホルダーへの寄せの差の分優勢だったかなと感じた前半。



半袖の譲瑠がめっちゃ寒そうにしてる後半頭から潮音→山下へと交代。ここまで十分ライン間を使えているのでポケットへのスルーパスに反応させる為なんじゃないかなと。

若狭が絞って荒木を引っ張って空けた大外で祥平からのパスを佐藤が受け、小池がハーフスペース山下が中央から背後を狙う所にスルーパスと偽SBを効果的に使えていました。

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平が中盤に運ぼうとしてる時に井出が降りてきて平のスペースを潰してしまってます。これだと相手選手の目の前で受ける事になりチームとして前進するのが難しくなってしまうんですよね…このケースでは仙頭と川崎間の背後にいてくれれば相手も中を通させたくないので福村に出した時に仙頭の寄せを遅らせる事ができますので、ボールホルダーが前を向ける時は離れる事が真のサポートになります。

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前の選手と同じレーンではなく1つズレる事で共有してもらえれば山下が大外に開いて三角形を作れたと思うんですよね。ポケットを狙うのが約束事なのはよくわかるんですけどパスを繋いで前進して崩す所の整備はもう少し時間がかかりそうな感じです。

51分、祥平が宮吉を引きつけてから端戸へ出し、譲瑠へのレイオフからスルーパスを出して背後に抜け出した山下がファーに流し込んで先制!先に小池が背後を狙っていた分黒木が下がっていたので山下がオフサイドになりませんでしたので譲瑠と小池のアシストですね。

京都はシンプルに背後を狙う分間延びするようになってきたのでセカンドボールが拾いやすくなってきました。

55分、ビルドアップのミスをウタカに奪われ宮吉に出してからのリターンを受けゴールに流し込まれて失点。トーキックでシュートのタイミングを外す技術と落ち着きはさすがだなと。ビルドアップのミスはやむを得ない部分もあります譲瑠がウタカに押されても負けなかったのはよかったと思います。

前半と同じくスペースがあるのでヴェルディがやりたい形は概ね出せてますし、京都がシンプルに背後を突いてくるのでオープンな展開になってきました。

64分、荒木と宮吉→曽根田と谷内田へと交代。曽根田は右SHに入り仙頭が左SHへ移動。やはり仙頭は左の方がやりやすそうですね。

70分、小池と佐藤→理仁と松橋へと交代。松橋は左WGに入り山下が右WGへ移動。

中盤にスペースがあってボールが行ったり来たりする展開が続いてます。75分過ぎ位からはやむを得ないんですけどね。

中央でもよかったかなと思うシーンもありますが、スルーパスやクロスでポケットを狙うのは徹底されてますね。

83分、福村→晃樹へと交代。

松橋が川崎を倒して警告されましたが、敵陣で倒していてゴールまでの距離が遠いのでこのケースでは退場にはなりません。

①ゴールまでの距離
②プレーの方向
③ボールをコントロールできる可能性
④守備競技者の位置と数

これら全てを満たした時に決定的な得点機会の阻止となります。

お互い速攻ではチャンスを作れますが押し込むとシュートまでいけないのはよく似てますね。

膠着状態だった中での89分、庄司が仙頭にフィードしようとしたボールを若狭がインターセプトして井出に叩きエリア手前まで運んでからの無回転のミドルがゴール左隅に決まって勝ち越し!前線3枚が背後を狙ってたので京都のラインが下がり、寄せてくる前に打ちきれました。もちろん早めに寄せてくればスルーパスだったでしょうしチャンスをモノにできましたね。

90分、仙頭と福岡→野田と飯田へと交代。

京都は当然前がかりでくるようになりパワープレーで押し込んできます。

90+2分、端戸→近藤へと交代。パワープレーに対抗しながら残り時間チームとして何をやるのか?も明確になりました。こういう交代は今までの永井監督では無かったですね。

残り時間耐えきって終了。



最後に、相手のインテンシティに疑問符がつく所があってスペースがあればヴェルディの選手達はテクニックと創造性を生かせるのはわかってますのでビルドアップから崩しの形はおおよそ体現されてましたが、ポジショニングや判断の部分は粗さがある分押し込んだ時にUの字パスになりやすい所があるように感じました。

今節はライン間で比較的楽に受けられたのもあるんですが、背後を突く事で相手を押し下げ陣形を間延びさせる事もできてました。

今までこういうシチュエーションがほとんど無かったのもあるのかもしれませんが、最終盤にCFとCBの交代して逃げ切ると明確なメッセージを送ったのは初めてだったと思うんですよね。

理想を追い求める所はブレてませんけど現実的に勝ち点を拾う所は変わってきてるように感じます。もちろんとても大事な所ですよ。