20200919 第20節アウェイ山口戦

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アウェイ山口戦。ヴェルディ保持時3-2-5非保持時4-4-2。山口保持時3-2-5非保持時4-2-3-1~4-1-4-1。

山口のハイプレスは3トップを4バックで見張りIHにDH、トップ下の池上が譲瑠につき前線は数的同数してきます。陣形が整うまでは小松が譲瑠へのコースを切り池上に受け渡すので4-3-1-2~4-2-1-3の形になるので、ヴェルディの中央からの前進を阻むのが主なゲームプランのようです。ここは今までにもありましたからね。

山口の保持時は田中パウロがかなり早い段階から上がっていき高井の脇から最前線に入っていき相変わらず縦に早いですね。なので山口の後ろが3でも4でも攻撃的な田中パウロの裏に山下を配置する予定だったんでしょう。

ヴェルディの保持時は福村片上げの3バックで廻して山口のDHの横を山下か潮音が使って前進するかシンプルに裏を狙いにいきます。

6分にGKの吉満からのパントキックで一気に小松を狙うフィードがありましたが、技術はもちろん空いてる所がよく見えてるなと

お互いに低い位置で奪われショートカウンターを受けますが、こういうスタイル同士ではありがちな事ではあるんですけど、この早いリズムにヴェルディも付き合ってしまってる印象があります。もちろん相手陣内にスペースがあるなら狙っていくべきなんですけど

近藤が若狭を見て寄せてきた高井の裏に降りてきた佐藤に出し、その落としを貰えるポジショニングをとって譲瑠が運んで潮音に渡したシーンなんですが、連動してましたしこのプレスの剥がし方はトレーニングで仕込んできたんでしょうね。

11分に大久保のオフサイドの笛の後に潮音がボールを蹴ってしまい警告を受けましたがこういう貰い方はもったいないですね…

山口が吉満までボールを下げた時にヴェルディは追っていくんですが、ピンズド空いてる所のライン間に中距離のパスをつけてくるんですよね。キーパーがこれだけレジスタの役割をこなせてるのに何でこの順位なんでしょうか?

お互い早い攻撃が多く間延びしやすい事や攻撃をサイドに誘導されてる分中央が薄くなるんですが、奪われる場所が中央なのでカウンタープレスが効きにくくなってるんですが、中途半端に寄せて剥がされるシーンが目立ちますね。寄せられる時は寄せて間に合わないなら前進を阻む使い分けやラインコントロールが上手くいってないように見えます。

攻撃に関しては最終ラインがプレスを剥がしたり運んだりしていてビルドアップは安定してますしここは問題なさそうですが、中盤で迎撃される分裏を狙う方が多くなってるようです。中々前進できてませんが飲水タイム以降は自分達のリズムで試合運びができている時間帯もありますね。

28分の田中パウロスローインなんですけど、スローイン時は両足が地面から離れてはいけないんですが、遠くに投げる為に助走をつけた時に左足が離れてしまっていたのでファールスローになります。ちなみに近くに投げる時に頭の後方から頭上を通して投げずにファールスローになる事もたまにありますね。

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数的不利な状態でもプレスに出ていくシーンが見受けられます。これではただ単に相手に時間とスペースを与えて攻撃のスイッチを入れるだけになってしまうので最低でも同数で行けない時には行くべきではないんじゃないかなと。

30分くらいから中盤でプレスを剥がして前進できる事が増えてきたのでいつも通りの縦パスとレイオフも使っていきます。それとスペースがあれば使っていくべきですが、ヴェルディが早い攻撃をすると中盤が空いてオープンな展開になるので山口の土俵に引き込まれる部分はあるんですよね。もっともこれが山口のゲームプランなんでしょうけど

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45分に山下を倒して大きな決定機の阻止をしてしまったのは高なんですが、公式記録でもヘナンとなってますし人間違いだったんでしょう。VARがあれば問題なかったんですが(人間違いに関しては警告でもVARの対象になります)

中を使って山口のディフェンスを集結させてから外を使い逆サイドポケットへのクロス、できればコンビネーションで中から崩したいんでしょうけど陣形が整ってない状態から急いでやろうとして合わないみたいな感じになってるんですよね…

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平均ポジションで小松と池上が重なってるように譲瑠につき中央を使わせずサイドから進むように誘導されていた事もあって中々自分達の形を作れず決定機まで至らなかったですね。

ヴェルディも山口も左SBが上がるので左サイドからの攻撃が多く、その時は山口はヘニキ、ヴェルディは譲瑠がバランスをとってました。

レイオフオーバーロードアイソレーションで前進していたシーンはありますが、山口のリズムに引き込まれてリズムを崩していた時間帯も多く、相手の土俵で勝負をさせられている印象が強かった前半。



後半頭から井出→小池へと交代して右WGに入り山下が左WGで潮音が左IHへ移動。

後半もサイドで潮音や山下が降りて受けにきた時に福村や大久保が前線に走りレイオフを受けるのと最終ラインからWGへのフィード、山口が奪ってシンプルに前線を使ってくるのは変わってませんね。

52分の山下への警告は平のファウル後にボールを蹴ってしまった事なんじゃないかなと

押し込んだり押し込まれたりして遅いリズムになった時は安定してます。ただ前半にも書きましたがボールが行ったり来たりとオープンな展開でリズムが早くなりカオス状態になると間延びしてカウンタープレスが効きにくく、サイドで人数をかけて攻めていても奪われるのが中央なので簡単にカウンターを受けてしまうシーンがいくつもあり、無理な状況で飛び込みかわされるのもあるのでヴェルディの方が部が悪いように見えます。もちろんカオスは山口の方が慣れてるのもありますが

ネガトラ時にファーストディフェンダーがしっかり寄せて自由を奪うのはカウンタープレスには必須なんですが、相手がボールを支配下に置いていたり数的不利な時では逆効果になってしまうのでここの使い分けが整理しきれてないと言いますか

後、リズムが上がった事で中盤で急ぎ過ぎてバタつく事が多いようにも見えます。相手が厳しく寄せてきてる時はダイレクトパスでいいんですが、そうでない時にもボールを離すタイミングが早くなり相手を引き出せてないシーンがありますので。降りて受けにくるのと同時に背後を狙う形はしっかりしてるんですが

64分、左サイドに人数をかけて攻め込み山下へのスルーパス眞鍋にカットされて吉満が逆サイドの田中パウロへフィードして空いたスペースを駆け上がり池上とのワンツーで抜け出し上げたクロスを浮田が余裕を持ってファーに流し込み失点。吉満のフィードと浮田ファーストタッチを誉めるべきなんですが、選手の配置と奪われ方の齟齬を突かれてしまいましたね…

ゴールを決めた後のゆりかごは高井と松尾さんの為だったようですね。おめでとうございます!今まで選手の引き抜きは随分ありましたが、サポの女優さんって斬新過ぎやしないかと思う所はちとありますが(^^;)

この直後大久保→理仁へと交代。右IHに入り佐藤が左IH、潮音がCFへ移動。

67分、セットプレーで田中パウロがのクロスに浮田が合わせて追加点を奪われます。リフレクションがあってアンラッキーな形ではありますが、少し動かしてきて全体的に反応が遅れてしまったようですね…

7試合勝利が無かった中で立て続けに得点した事で山口は元気一杯にプレスをかけてきて後手に回るようになってきました。それと焦りがあるのか急いで攻め逆襲を受ける事も多くなってきました。

75分、浮田と高→森と武岡へと交代。そのままの左DHと右SHポジションに入りました。高のアクシデントはあるんですが2点リードしても前線を代えてくるのは霜田監督らしいなと

78分、若狭と譲瑠→クレビーニョと晃樹へと交代。クレビーニョはそのまま右SBで晃樹は左IHに入り佐藤が右IHで理仁がアンカーに移動。

サイドチェンジで空いてる所から前進して逆サイドポケットへのクロスと約束事はできてるんですが、バックパスを奪われたりパスがズレたりしていて焦りが強くなってるような印象ですね。

82分、理仁のパスな山下が抜け出してグラウンダークロスが眞鍋に当たってコースが変わったのを小池が押し込み1点返しました。小池がよく詰めてましたが、まあリフレクションでの失点はお互い様なので

1点返した事で何とか追いつかないと!とよりバタバタしてきました。まあここは仕方ない所ではあるんですが山口も何としてでも勝ちたい!と同じくらいバタバタしてますが

86分、佐藤→松橋へと交代。

88分、高井と小松→村田と河野へと交代。ここでも前線を代えてくるのは徹底してますね。

89分、松橋と晃樹のパス交換でハーフスペースを攻略したクロスがヘニキの手に当たりPK獲得。上げた腕に当たってますからね

おそらくクレビーニョは吉満が動くのを待ったんでしょうけど動きませんでしたね。助走が短ければ蹴れるコースが限定されてしまうのでここは駆け引きもあるのでこればっかりは仕方ないです。

しっかしレジスタとして攻撃の起点となりながらチームを救うビッグセーブと吉満が当たりまくってますね

山口はまた勝てないのか…からの吉満のセーブだったのでまた一層元気になりました。

90+3分にクレビーニョが突破したのは確かに相手選手に当たっているのでコーナーキックなんですがゴールキック判定になった事に異議を唱えて潮音が2枚目の警告を受けて退場になりました。上手くいかない焦りと苛立ちがあるのは間違いないんでしょうけど結果的に自滅する形になってしまいました。

このまま終了。

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後半かなり盛り返されましたね



最後に、譲瑠を塞がれてサイドに誘導されマンツー気味につかれて前進を阻むのとオープンな展開でカウンタープレスを無力化してきて上手くいかない焦りと苛立ちもありヴェルディ対策の壁を乗り越えられられなかった印象ですね。

マンツー対策にポジションチェンジは王道なんですが人数をかけてる所と奪われる所が違うのでカウンタープレスをかけられずにスムーズな前進を許していたのもありますが

最下位相手にというよりも対策されて上手くいかずにバタバタしてしまう所を修正していってもらいたいですね。

過密日程で時間が無い中ではありますが、ボールを保持して圧倒するスタイルを目指すなら気持ちの余裕と対人対策は絶対乗り越えなければいけない所なので取り組んでいってほしいです。