20191005 第35節ホーム岡山戦

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今季唯一の駒沢開催となったホーム岡山戦。

ヴェルディ保持時3-1-4-2か2-3-5非保持時栄直とジャイルトンの2トップと晃樹が左DHクレビーニョが右SBに降りる4-4-2。岡山保持時3-2-5非保持時4-4-2。

岡山はロングボールでイヨンジェや裏を狙い手数をかけずにシンプルに攻撃してきます。ヴェルディ相手に上から殴るのは効果的なので噛み合ってますね。


増谷のパスミスをジャイルトンが追いかけて奪いGKを引き付けてからの横パスを李栄直が押し込んで先制!しっかり追いかけた事が大きいんですが、仕掛けるだけでなくほんと周りが見えている選手だなと。

ヴェルディのビルドアップは岡山の前線のプレスが1枚か2枚で3バック化で奈良輪を上げ晃樹が降りる3-1-4-2と近藤若狭2枚で内田とクレビーニョがSBの位置にいる2-3-5を使い分けしてるようです。理仁を中央に置いて2トップを中を閉めさせてサイドを使い岡山のSHが寄せてきたら空けたスペースをライン間にいる梶川、クレビーニョ、晃樹が使って前進するのが基本線のようです。なので今日の左WGは実質奈良輪かと。

非保持時に奈良輪は最終ラインまで降りずにクレビーニョが右SBに入るので奈良輪の負担を軽減させるのが目的なんでしょう。

岡山は失点してもヴェルディのブロックを動かして外から前進してポケットを狙う形もあるので焦ってはいないようですし、ロングボールで前進が難しい時のプランも用意されている様子ですね。

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ゴールキックのシーンなんですが、内田のいる位置の反対側にクレビーニョがいないんですよね。インナーラップは約束事なんでしょうけど大外から中に入ろうとする梶川と被ったりもしてましたのでポジショニングの不安定さは要改善かなと。

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このシーンではクレビーニョがいるのでチームとしての約束事ではないんでしょうし

最前線にクリーンなボールがあまり入らず拮抗状態なんですが、お互い奪い所の設定ははっきりしていない様子です。ただヴェルディのデュエル勝率が低いんですよね…

しばらくすると岡山の3-2-5に合わせてヴェルディも5-3-2で数を合わせてきたので押し込まれた時のプランは用意してきているようです。


理仁が中央で楔を受ける事で2トップを引き付けてからサイドを使い、梶川が相手のプレッシャーラインの裏でフリーになってパスコースを作る位置的優位から前進したんですが、梶川はこういうポジショニング上手いんですよね。栄直が収めた時に斜め後ろでパスコースを作ってボールの逃げ場を作りロストを避けたのも同様です。

25分に飲水タイムがもうけられる程の暑さで本当に10月なのかと…

この後理仁と中に絞るクレビーニョに対して岡山のDHがついてくるようになったので、飲水タイムで監督から指示があったんでしょう。

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現行ルールでは3枚以上で壁を作る場合は相手は1メートル以上離れなければなりませんので、ボールとGK間とファーから巻くコースを消すのに色々と工夫してるなと。

終盤に岡山が保持した時間帯ではクロスでイヨンジェの落としやサイドチェンジからのマイナスパスからチャンスメイクしてきますが対応できてます。

理仁が上田につかれるようになった事でビルドアップを阻害されるようになったのでATに内田と理仁のポジションを入れ替えてきます。空中戦で競り合ったこぼれを拾うのは内田の方が長けてますし、理仁も3バックのサイドならSHと距離がありますから散らす時間が作れますし寄せてきたらその裏のスペースを晃樹が使えばいいという事なんでしょう。

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飲水タイム以降にボールを持たれる時間帯が続いた事もあり支配率で下回りましたが内容は悪くなかったと思います。

平均ポジションやアタッキングサイドで見るとヴェルディは奈良輪が上がり晃樹が降りるので左は低めですが、ジャイルトンが高めで梶川とクレビーニョが絡む形が多かったので右サイドからの攻撃が多めで、岡山はクロスやサイドチェンジでイヨンジェが中野や仲間に落とすサイド攻撃が多かったです。

シュート数が少なくチャンスも中々作れませんでしたが、ボールの運び方やネガトラ時にコースを塞いで攻撃を遅らせて帰陣する所は良くなってましたしファーストチャンスをモノにできたのが大きかったなといった前半。



後半、理仁を左SBに置いて岡山のSHが寄せてきたらその裏を晃樹が使い、奈良輪がSBをピン留めしてDHが寄せてきたら逆サイドを使うのはスムーズでしたので準備してきた形なんでしょう。

岡山の寄せが前半より速くなって時間を奪われて押し込まれる時間が続いてた中で栄直への縦パスを奪われた所からのショートカウンターで失点。対人上等!は岡山の土俵ではありますが、以前から立ち上がりの失点が目立ちますしアラートが入ってない印象があるんですよね…

後半頭から内田の横に梶川が降りてきてビルドアップの出口を作りにきてるんですが、その分ライン間が使えなくなってしまっているので差し引きマイナスになってるかなと。

ボールホルダーの自由を奪う事やこぼれ球への反応、デュエルで勝ててない事もあり序盤はやりたい事はほとんどできてません。

59分に内田→新井へと交代して左WGに入り理仁がアンカーに戻り晃樹が左IHへ移動。非保持時の4-4-2の時に誰がどこに入るのかをシンプルにして安定させたかった事と岡山が前からプレスをかけてくるので裏狙い要員を置きたかったんじゃないかと。保持時は4-3-3ベースのまま変えてないようです。

岡山がそこまで前からプレスをかけてこなくなった事もあり落ち着いてきたのか相手を引き付けて空いてる所を使ったりして時間とスペースを作れるようになり大外でWGが受けた時にIHがサイド奥を使ういつもの形ができるようになってきます。理仁がボールを持てる事が増えたのも大きいんですが

コーナーキックをとってもらえなかった事でボールホルダーを追いかけてましたけどそれくらいの強度でやってほしいんですよね…

83分にサイドに流れたイヨンジェのカットインから廣木→仲間と繋がれクロスの跳ね返しを上田に決められて逆転されてしまいます。

アタックゾーンまでは運べますがそこからどうする?も課題なんですが栄直がCFなのでシンプルにクロスを入れる事でもチャンスシーンを作れるというのはここ最近なかったので相手に脅威を与える事はできてました。

岡山はリードした事で急ぐ必要が無いので無理をせずにキープを優先してきますがこれは当然ですね。

88分に晃樹→澤井へと交代して右SBに入りクレビーニョが右IHに上がる

90+1分に栄直→姜修一へと交代してそのままCFに入る。

前線の選手を代えて攻撃的にしたんだと思いますが、残り時間が少ない中でもパワープレー目的ではなかったんですかね。

このまま終了して逆転負け。



最後に、高さが増した事やイヨンジェにマーカーをつけた事でセットプレーが安定してきたのは前進でしたが、相手の自由を奪う事やどこで奪いにいくかという所もそうなんですが、組織としてアラートになれてない時があるんですよね…現状ではまだ攻守が一体化されてないのでインテンシティの問題もありますし、理想の壁までの階段作りが道半ばになっているような印象です。

自信も持つとか気を抜くような時がある等のメンタル面に関しては歴代監督をもってしても越えられなかった壁なので永井監督がどうこうという事ではないんですが、ここをどうやって変えていけるかという所はクラブとして考えていかなければいけない所ですね。ヴェルディらしさはパスを回して相手を圧倒する為に高い技術が必要なんですが、どのようにゴールを奪うのかという構造については人に依存する部分が多く言語化されていないので曖昧になってるのかなと。