20190928 第34節アウェイ柏戦

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ヴェルディ戦で永井雄一郎が解説するのは初めてかな?というアウェイ柏戦。柏は大谷が上がり江坂が降りた4-3-3。

ヴェルディ保持時2-3-5非保持時新井が前に出た4-4-2。柏保持時瀬川が上がる3-2-4-1非保持時マテウスが前に出た4-4-2。

柏は瀬川が高い位置をとり、クリスティアーノが中ならオーバーラップ、大外に張った時はインナー(アンダー)ラップとここの縦関係はしっかりしてるなと。

柏はかなり人についてくるので相手を引き付ける事の意識づけをしていければチャンスメイクはしていけそうなんですが、今日の今村主審はフィジカルコンタクトには甘めなようなのでここは柏に有利に働くんじゃないかと。

マテウスからクリスティアーノを狙うサイドチェンジが結構ありますが、ここから瀬川が上がってきたりクロスを入れてくるのはヴェルディがタイトに中を締めてくるので横に揺さぶろうという事なんでしょう。逆サイドに振られてまた中へとなるとズレが生じやすいですからね。

ヴェルディもサイドチェンジを使ってサイドからコンビネーションやドリブルで狭い所を突破できれば良し、ダメならサイドを変えてポケットを狙うというのは共有されています。それと柏が人につく分梶川が外でクレビーニョがインナーラップするポジションチェンジは有効だと思いますが、前がかりになりすぎてネガトラ時に簡単に自陣にまで運ばれてしまっているのは気になりました。


近藤からのフィードを小池が受けた時に理仁がポケットへ侵入してマテウスを引っ張りフリーで受けたクレビーニョ(この時理仁がポケットに入ってマテウスが切ってるパスコースを外せればもっとよかったと思いますが)のクロスから瀬川のクリアミスを河野がボレー。決定的なシーンでしたけどこれは中村を誉めるしかないかなと。

今節の非保持時は今までよりスライドやラインの上げ下げとデュエルの意識は良くなってます。ファーストディフェンスが河野になりプレスバックを頑張ってくれる(レアンドロもパスコースを消して制限をかける守備はやってくれてますが)からというのはあると思いますが

30分にコーナーキックをオルンガに合わせられて失点。ボールの質や打点の高さからしてもこれはもう仕方ないですね…

先制した事からなのか柏の縦パスへの寄せが遅くなってきて前を向けるようになってきたので生かしていきたいんでがファウルで潰してきますね。もちろん後手になってしまったからというのはあるんでしょうけど、ファウルをする事にためらいを感じないのでセットプレーで怖さを与えられてない事も関係してるかもしれません。

ずっと共通してるんですが、柏はビルドアップ時に内田には運ばせてもいいという判断のようです。近藤だとロングフィード1本で小池を狙ったりできるので面倒な事になりますし、右利きの左CBというのも影響してるのかもしれません。非カウンターリスクも考慮して理仁とポジションを入れ替えてもよかったかなとは思いました。

38分にクリスティアーノからのサイドチェンジを瀬川がダイレクトで折り返してオルンガに決められてしまいます。こうやって左右に振られると対応が難しいんですが、その前に奪って奪われてからの切り替えが遅かったんですよね…

2失点して攻めなきゃいけないのは間違いないんですが、それで前がかりになってカウンターを受けてしまっています。
これ以上失点するとゲームが終わってしまいますし残り時間は十分あるんですからここの所のゲーム運びはもう少し整理した方がいいかなと。


新井が奪い返した所から奈良輪→理仁と繋ぎ梶川が相手の裏でフリーになってパスコースを作る位置的優位からのスルーパスで小池がポケットを使い、古賀にマイナスクロスのコースを消されたので河野が染谷の背中からファーに動いてGKCB間の速いクロスを受けようとしたんだと思います。チームとしての崩しの形が出せたシーンでした。

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柏は瀬川が上がってくる右サイドが多い印象でしたが、リードして無理をしなくなった事もありアタッキングサイドはバランスよく使えてます。

ヴェルディは新井奈良輪晃樹が絡んで突破とサイドチェンジが多く左サイドが多めでした。

ボール支配率で上回りシュート枠内シュートで下回ってしまう事が続いてますね…失点後は全体的に前がかりになりすぎてカウンターを受けてしまうようになってしまい正しい位置がとれてなかったかなと。

失点自体は札束の暴力みたいなものでしたが、攻守の切り替えや敵陣に入った時の配置に不安があった前半。



後半、最終ラインで廻してる時に2トップのボールと反対側の選手がアンカーの理仁につく事や、コースを切りながら寄せてきてSBに出したらクリスティアーノマテウスが寄せてくるので中々前進できません。柏の2トップがお互いをサポートしながら上手く制限をかけられているんですが、上福元もビルドアップに参加しているので理仁を背後に置いて2トップを閉めさせてその脇からCBが運ぶという形があってもよかったかなと。

河野が降りて縦パスを受けて起点を作ったりする前半には無かった形がありましたが、最終ラインまではちとやり過ぎじゃないかなと…それとクロス時に瀬川がセーフティにエンドラインに出していたのでやはりセットプレーを与える事を怖がっていない様子ですね。

ポジトラ時はスペースがあるのでアタックゾーンまで運ぶ事ができてますし56分に理仁から大外の奈良輪に出した所で新井がポケットを狙ってクロスというチームとして意図した形は出てましたが、ミスもあり中央で失ってカウンターを受けてしまってます。技術的なミスは仕方ない面はあるんですが、正しい位置に立てていればここまでカウンターを受ける事はない筈なので現状の完成度としてはまだまだのようです。

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63分に足を痛めた河野とクレビーニョ→若狭と平へと2枚代えをして3-4-3に変更。保持時3-2-5非保持時梶川が2列目小池が最終ラインまで降りる4-4-2から奈良輪も降りる5-3-2。

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後ろを3枚にしてビルドアップを安定させて相手の裏や間に立ってWBが幅をとりCBWBWGでサイドで数的優位を作ってポケットに侵入して崩すという事なのかと。

65分位から疲れが出てきたのかアクションが遅くなり寄せも緩くなってしまってるのでボールを奪う事が難しくなってきてます。

71分に内田→栄直へと交代。トップに入り晃樹が内田のいたDHに降りる。

ミスもあるんですが前に行きすぎてカウンターケアができておらず長い距離を走って戻る事と対人で勝てずにキープされたり奪われたりしていてこれがスタミナやメンタル面に影響が出てしまっているのかなと。

79分に奈良輪のクロスが古賀の腕に当たってたのも栄直が抗議してましたが、熱くなって執拗な異議で警告をもらってしまってはもったいないので避けてほしいとは思うんですよね。気持ちはよーーくわかるんですけど

80分にクロスの跳ね返しからのカウンターをジュニオールサントスが運んでクリスティアーノに渡してループシュートを決められてしまいます。時間帯的にやむを得ない部分はあるんですがここもカウンターケアの問題なんですよね…

ラッキングデータがないのでわかりませんが、守備でしっかり戻りながら奪ったら前線に出てくる梶川と小池と奈良輪の運動量は凄い事になってるんじゃないかと(^^;

柏の選手の質が高いのは間違いないんですがサボらずハードワークする事やパスコースを切る上手さもあり展開を変えられずに終了。



最後に、スコアレスの間はまだよかったんですが、リードされてから攻め急ぐように人数をかけ非カウンターに対する備えができてなかった事が目立つ試合でした。

理仁のコメント

被カウンター時のリスク管理の部分に関して聞かせてください。

フロントボランチとの間でのリスク管理のコミュニケーションはチームとして共有すべきところだと思います。リスク管理も大事ですが、自分たちにとってまず大事なのはボールを失わないことなので、そのためのポジションに自分は立っています。カウンターが恐いから正しいポジションに立てないというのは逆にダメなことだと思いますし、まずはボールを握るためのポジションを取って、その後にリスクを考えるという形です。ただ、一か八かのパスを狙うのは良くないと思うので、正しいプレー選択も大事です。

ポジショナルプレーの概念やリージョの言う正しい位置はボールホルダーの斜め後ろでカウンターケアをしながらボールを失わないように逃げ場を作る事を兼ねているので、おそらくどこかでエラーがおきてるんだと思うんです。そう考えればクレビーニョの立ち位置がちとフリーダムな事も説明がつきますし、ここを攻守は一体となってますからここを修正していけばボールを失わない事とカウンターケアの両方に好影響が出てくると思いますので

一か八かの縦パスを狙うのは焦ってる証拠ですし、ボールを失わない事が大事なので相手や目線を振り回すようなパス回しで組織に穴を開けようという所の落ち着きはほしいですね。それが無いとボールを支配して相手を圧倒する事はできませんので