20181125 J1参入プレーオフ1回戦アウェイ大宮戦

アウェイ大宮戦。ヴェルディ3-4-2-1大宮4-4-2。

大宮は大前とマテウスの2トップで序盤こそ前からきたけど基本的にリトリートなので奪って2トップ+アルファのカウンターで刺すというゲームプランのよう。

f:id:costoros_verdy:20181126210833j:plain
ヴェルディの攻撃は3-2-4-1、大宮の2トップの守備に問題があるのもあるけどその間に内田が入って2トップを中央に寄せるのでその脇からCBがボールを運びサイドに張るWBや3バックへの数合わせに出てくる大宮のSHの裏にWGが降りてきてボールを進める事とWGからの落としを潮音が前を向いて受ける事もできる。大宮のSHに目の前のCBとWBどちらを見張るのかの二択を迫り選んだ方の逆をとるといった具合。
f:id:costoros_verdy:20181126213511j:plain
2トップ間が空いてる時は内田に楔を入れて締めさせる。もちろん寄せが緩ければそのままターンして前を向けばいいしこのシーンでも井林からの楔のパスがくる前に寄せてくるマテウスを確認してる。寄せてきたら井林経由でその脇にいる潮音を使いマテウスが潮音を追ってきたら内田が2トップ間で受ければいいので大宮の守備を芋づる式に剥がせるのでスムーズにボールを運べる。

大宮はボールの奪い所を定められないのでカウンターにいくのも難しい。カウンターはどこでボールを奪いどこのスペースをつくのかもセットになるので

右はサイドからのクロスとえぐれればマイナスクロス、左はサイドからのクロスと大宮の右SHの富山が香川についていって最終ラインに吸収されて5-3-2のようになってる中盤のスペースからのクロスがメイン。陵平も中央で起点を作ってサイドに叩いてくれてる。サイド攻撃なら奪われるのもサイドになるのでカウンターを受けにくくなるし奪われた時も出足が速く大宮の選手間でボールの逃げ道兼カバーリングができているので危ない場面が特になかった。徐々に大宮の選手間が空いてきて使いやすくなってきたし後は決めるだけ

奈良輪からのパスが緩く三門にインターセプトされた所にアフターで内田の足が出たので大きな得点機会の阻止で警告と。

36分位に大宮がマテウスを左SHで茨田が右で富山が右FWに変更して守備時に大前の脇に三門が出てきて4-3-3のようにしてくる。WG右の皓太が降りて受けようとした時に左SBの河面が出てくるように修正。奈良輪にも河面がプレスにきたりするのではっきりしない所はあるけどここまでサンドバッグ状態だったしもっと早くてもよかったんじゃないかなと。

中盤が3枚になる形になってからはライン間でフリーで受けたりするシーンもあったしサイドチェンジや縦パスでサイド奥を使う攻め方が多くなる。
f:id:costoros_verdy:20181126233858j:plain
平均ポジションを見ても3バックが広くポジションをとって大宮の2トップに対して数的優位を作りその背後にDHがいてWBを高い位置に張らせて最終ラインと中盤の間のライン間をWGが使うという自分達のやりたいサッカーを体現して大宮の選手を守備に忙殺できてたし理想的な内容だった前半。



f:id:costoros_verdy:20181127203149j:plain
後半、大宮は修正して前からくるもんだと思ったらそうでもない。この場面では右WBの奈良輪に左SHのマテウスがついていって5-3-2のようになってる。

井林から2トップ脇で潮音が受け2トップ裏の内田とのパス交換からライン間に降りてきてた佐藤に渡しエリア内ハーフスペースに向けて侵入する所でボールを貰い中を狙いながらもサイドの香川に渡してクロスと潮音が躍動するシーンが多い。佐藤や香川もそうだけどロティーナ監督のゲームモデルにハマってきてからの活躍が目立つのは嬉しいね。

前半終わりよりも大宮の2トップ脇に三門がはっきりと出てきて5-2-3のような守備になりWGにボールが入った時に最終ラインから大宮の選手が飛び出してきて前を向けないシーンも出てくる。

前半ほどスムーズに運べなくなってきた中で右からのサイドチェンジで香川に仕掛けさせる事が増えてきた。これもプランにあったんでしょう。
f:id:costoros_verdy:20181127220241j:plain
香川からのクロスをマテウスのクリアが中途半端になった所で内田と接触して2枚目の警告で退場…無謀なプレーという判定なのかと。スパイクの裏を見せてないし接触前に止まる意思もあったように見えるのでちと厳しいかな…ただ明らかな得点機会という訳でもないのでアドバンテージを取るのはどうなのかとは思うけど。

内田→レアンドロの交代なら潮音をアンカーにしてレアンドロを陵平と並べて3-1-4-2にして4-4-2の骨格を殴りにいくプランだったんだろうか

10人になった事でレアンドロ投入を辞め潮音アンカーの3-1-4-1のよう

香川が酒井をまた抜きで2人をかわしてコーナーキックをとってくれたけどこうやって相手を剥がせれば実質数的同数にできるのでこういったプレーはありがたいね。

コーナーキック前に皓太→李栄直へと交代。数的不利でのセットプレーは大事な得点源だしパワープレーも視野に入れての事かと。

ヴェルディの寄せが速い事もあるんだけど大宮は蹴る事が多いのでボールの回収ができるしあまり数的優位を生かしきれてないかな。点を取りにいくのか時間をやり過ごすのかがチームとして定まってない印象。それでもマテウスとかの個で殴れるんだけど

香川が酒井に倒されて貰ったセットプレーの前に奈良輪→レアンドロへと交代。中盤を削ってリスクをとりにきたんだろうかと。佐藤からニアに速いボールを平が側頭部で合わせて先制!ここまで左サイドでのセットプレーはニア狙いが続いてたのでここが狙い目だとの分析だったんだろうね。ボールの質もよかった

2トップの陵平とレアンドロが縦関係になった以外は変わらずのよう。守備は5-3-1

陵平→若狭へと交代。そもそもレアンドロはリスクを負って点を取りにいく為に投入したのでその修正もあるだろうね。トップを削ってディフェンダー投入はとてもわかりやすいメッセージ。これによりレアンドロがトップへ

立場が逆転したので今度は大宮がリスクを負った方がいいだろうけど思ってたより慎重、中盤インターセプトできた時は奪われてカウンター受けるよりは遥かにいいのでどんな形でもいいからシュートで終わりたい。

大宮は左サイドからの攻撃が多いけど中を空けずに簡単にクロスも入れさせてないので守備は安定してる。これは今までやってきたもんね。

残り10分になった所でシモビッチを投入、ここから地獄の千本ノックの始まり
奪ってもスペースに蹴りだすのみになってひたすら耐える。ここまできたら粘り強く守るのみ!

ゴール左斜め前でのセットプレーの時に塩田も上がってきたんだけどベンチからの指示で戻れと、もう90分なんだけどそれよりもリスク管理を優先という事なんだろうか。

大前からのクロスに上福元が飛び出して
シモビッチの接触し酒井のヘディングを若狭が間一髪クリア!ありがとう!

何とか耐えきって試合終了。しんどかった



大宮はお世辞にも守りきれるチームではない中でリトリートからのカウンター狙いで引き分けでもいいというゲームプランが仇になった印象が強い。ここまでヴェルディにボールを持たれるのは想定してなかったと思うしこういう固いゲームはむしろヴェルディの土俵なので。失点しても取り返せばいいじゃんとガンガンこられた方が嫌だったかな。

それとハーフタイム過ぎにあった石井監督のコメントでしっかりした守備組織ができてて満足してるってあったけど最後の最後で跳ね返せればそこまではスカスカでもOKというのはどうなのかな?それは守備組織の良さではないですよね。

今日の試合で全員を鎖で繋いでゆっくりと前進するポジショナルプレーの形ができていたしこれは大きな収穫

次も強敵に勝つしか道は無いので頑張っていきましょう