20191110 第40節アウェイ千葉戦

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即位のパレードの裏で生中継での視聴者数が気になったアウェイ千葉戦。ヴェルディは佐藤と梶川、WGが逆配置

ヴェルディ保持時2-3-5非保持時ジャイルトンが残る4-4-2。千葉保持時3-2-4-1非保持時4-4-2

千葉は2CBに2トップSBにSHをつけてハメにきますが、2トップが開くと梶川が空くんですがボールが入るとDHの熊谷が出てきてその背後のスペースをレアンドロが使おうとするとCBのエベルトが出てくるので芋づる式に引っ張り出したり中央に寄せてからサイドとか空いたスペースを活用していきたい所です。

前節は幅を使う事があまりできていなかったからか今日は右サイドから左WGのジャイルトン、梶川から右WGの小池へのサイドチェンジが目立ちます。逆サイドに振ってから突破を計り米倉を自陣に張り付ける為に左右のWGを入れ替えたのかなと。それとジャイルトンはカットインや中央へのパスでバイタルを狙うのがメインのようです。ここは横浜FC戦から修正したんだと思います。

ヴェルディがボールを下げる時には追っていってあわよくば奪うというのは再現性がありますし千葉のゲームプランの1つなんでしょう。実際船山に奪われクレーペに決定機を作られてしまいます。

6分に佐藤に釣られて出てきたエベルトの裏に梶川からのスルーパスで小池が抜け出した所は周りを見る時間もありレアンドロの位置的にも優也が弾いた所に詰められる位でしたので打ってほしかったですね…

コーナーキックの時に打点の高いクレーペに対してはマーカーをつけるのは岡山戦でイヨンジェにもやってましたし、ここはゾーンディフェンスの安定感にもなっていると思います。

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ただ、ボールを保持するも足元で受けてモビリティも1つ飛ばすパスも少ないので中々進めずに失ってカウンターを受けてしまっているのでここはまだまだのようです。ミスもあるんですが勝負というよりは無理目な縦パスを入れてるという事もあるんですが、カウンターケアの配置は改善かなと。

奪われて前進され奪い返して前進と前半のうちからややオープンな展開でこういう殴り合いになるのは千葉戦らしいと言えばらしいんですが…


レアンドロが時間を作り、降りたスペースに小池が入ってきて奈良輪が幅を取り(WGが絞る時はSBが幅を取るのは約束事ですが)梶川から小池を狙った縦パスで相手を中央に寄せてから左のジャイルトンを使い小池へのグラウンダークロスと降りたスペースを小池が上手く活用できてました。

レアンドロが寄せられてる時はワンタッチで叩いて周りを使うのは間違ってないんですが、サイドから進む事を余儀なくされていて構造上レアンドロが降りる分クロスを入れにくいというのもありますし、裏を含めスペースの活用法がまだはっきりしておらず偽9番を生かしきれてないという印象です。

保持時の千葉は前からハメてショートカウンターやクロスでシンプルな形が多く安全性を担保しながらという印象があります。勝ち点を取ればほぼ間違いなく残留確定ですからね

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幅を使う意識は上がっていましたが前節とほとんど同じスタッツでしたね。平均ポジションは千葉はクレーペが中央にいて為田下平が高い位置を取り、ヴェルディはジャイルトンの仕掛けからの形が多いんですがWGがレアンドロと同じくらいの高さで深さを作る動きが少なくスペースを作れてませんでした。

あまり変化が無く時間が過ぎていったというのが正直な感想の前半。



後半、工藤のトラップミスをきっかけにジャイルトンからのマイナスクロスを梶川がシュートとバイタルを狙う意図ははっきりしているようです。

自陣で失ってショートカウンターを受けるシーンが続きましたが、後ろでのパス回しはGKに戻す事も含めて慎重にやっていきたいのと梶川に入った時にはDHがアプローチにきますのでアンカーを使わせない事は約束事なんでしょうけど剥がせれば中央にスペースができCBが埋めにくれば背後が空くのでここはトレードオフになるかなと。

前半よりも中央を使えるようになりましたけど、足元で繋いでモビリティは欠けるの所は同じですね。どこにスペースを作りどう突くのかがまだ共有されておらず合わないというような感じです。もちろんパス回しで相手を動かす事も大事なんですけど57分にあったようなレアンドロのパスから小池が裏に抜けたこういうプレーで深さを作る事ももっとやってほしいですね。

それと後半になって裏を狙う小池を積極的に使っていこうという意図のようでしたから1vs1の時はもっと仕掛けていってもいいかなと思いました。

68分に左右のWGを入れ替えます。後半になって米倉にオーバーラップから攻撃参加をされるようになったので裏を狙う事が多くなった小池を左にもってきたのかなと。

ボールを保持して手数をかけるヴェルディと手数をかけずに前進してくる千葉という感じで膠着状態になってるのでお互いにベンチワークがしづらい展開ではありますね。

74分に千葉ベンチが動いてきましたが工藤→佐藤勇人なら役割的にはあんまり変わりませんし

84分に小池→新井へと交代。仕掛けからのシュートもありましたし自分の良さを発揮する事はできていたかなと。

89分にレアンドロ→李栄直へと交代してそのままCFへ。チームとしての約束事はあくまでもフリーマンなんで動くんですけど、タイプの違いや残り時間を考えたら真9番として中央で構えていてもいいんじゃないかなとは思うんですが

このまま展開があまり変わる事なく終了。

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前節とあんまり変わりませんでしたね…



最後に、ヴェルディのモビリティや1つ飛ばすパスが少なく対応しやすかったという要素はあったかもしれませんが、非保持時の千葉はハイプレスとブロックを作る所だったり球際でも戦えてましたので今まではなんだったのかと(^_^;)

WGが米倉を封じ込める分逆サイドの下平が上がってきてましたが、為田は守備が得意なタイプではなく下平も足が速いとは言えないのでこちらのサイドを狙うのもいいんじゃないかなと個人的には思いました。

ブロックを作った相手を崩すのは容易ではありませんが、ここは〇〇という理由でこうした方が望ましいという所にズレがあって、現状では規律の中の自由と自由の中の規律との狭間にいるような印象なので原理原則から整理していければいいかなと

展開としては千葉のペースでしたがお互いにナイーブな面がありましたし似たような所が結構あるなという印象でした。

20191102 第39節アウェイ福岡戦

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キックオフまでの場内アナウンスこんなに長かったっけ?と思ったアウェイ福岡戦。ヴェルディ保持時2-3-5非保持時レアンドロジャイルトンの4-4-2。福岡保持時3-4-3~3-2-5非保持時5-4-1。

福岡のCFSHの2-1対して2CB+奈良輪佐藤で4-1時はクレビーニョも降りてきて数的優位を確保します。城後はアンカーへのコースを切りながらCBに寄せていこうという意図は感じるんですが、ボールを追いかけて佐藤へのパスがスコンスコンと通るんですけど…佐藤が受けるとDHの加藤が迎撃に出てきますが、そうするとその背後にレアンドロが降りてくるのでビルドアップの整備は進んできてますね。

SHの木戸から松田へ渡り裏に抜け出してからのクロスの跳ね返しを淳が撃ってきましたが、序盤ではありがちではありますが非カウンター対策を兼ねてという印象で守備の再構築という所に取り組んできたというのもこういう事なんでしょう。


こちらは動画で、若狭が城後の脇から運んで(前節の潮音のプレーでも触れましたが、梶川がバックステップでライン間に上がり若狭に時間とスペースを渡してます)相手を引き付けてから佐藤を経由して空いてる左サイドを使い、クレビーニョに渡して木戸を引っ張って梶川に当てたり近藤が持ち上がって相手を引き付けてから左サイドを使っていきます。相手が前からこないので時間的な余裕がある事もありますがビルドアップが安定してきました。

引き付けて外と中を空けるなら中と使い分けをして相手を動かしていけてるますしネガトラ時の5秒ルールもやれているんですが、非保持時にジャイルトンのポジショニングが曖昧な事もあって福岡の左サイドからスムーズに運ばれてしまってます。

福岡はしっかり守ってカウンターとチームとして一体感がありますし、ポジトラ時に福岡の切り替えが速いのでここも守備の再構築をしてきた部分なんでしょう。前節柏に負けて守備に取り組んできたというのは栃木もそうでしたけど順番が悪いですね…

ヴェルディはビルドアップは安定してるんですがライン間から進めず中々シュートまでいけないんですが、構造上CFが降りるのでWGが深さをとって福岡の最終ラインを押し下げたりフリック以外の仕組みはもう少し整備が必要かなと。

福岡は輪湖を起点にしてからのクロスや城後に当ててからのセカンドと後ろで回してヴェルディを引っ張り出してからSHやWBが裏を狙う形や中盤で奪ってショートカウンターと手数をかけずに攻撃を完結させてきますのでこれがネガトラ対策にもなってます。

小池が絞り奈良輪にコースを空けるのはいつもやってますが、5バックの所を前に引っ張ってその裏を突くのとの組み合わせは5-4-1殺しのヤンツー式にも通じてきますので積極的に使っていきたいです。

25分にコーナーキックファーサイドの實藤に合わせられ失点。セットプレーの守備は高さの問題もあるのである程度仕方ないんですけどね…

その直後に晃樹が強引に突破したシーンがありましたがリズムを変えるという意味でもよかったと思います。サイドに流れて實藤を引っ張ってレアンドロにスペースを作ろうというという意図を感じますが、前にいられる分には相手も対応しやすいので裏を狙って相手を押し下げてレアンドロにスペースを渡すやり方も組み込んでいけたらバリエーションが増えるのでやっていけたらいいなと思います。

ボールを保持して崩しのアイディアもあるんですが、得点して福岡も元気が出てきたのか粘り強く対応してきます。永井監督はサイドチェンジも使って相手を揺さぶっていこうというという指示をしているようですがここまではないですね。

41分に佐藤のサイドチェンジで奈良輪のクロス→弾かれて右サイドから梶川のクロスをレアンドロと横への揺さぶりの形がようやく出てきます。以前よりよくなってきてますし後は選択肢の中から何を選ぶかをチームで共有する「目を揃える」という所かなと。ここをクリアにしていけばブロックの前で回すだけになってる時間を減らせると思いますので

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スタッツや平均ポジションは押し込みながらも中々決定機を作れずアウェイ栃木戦の時とほとんど同じですね。福岡は輪湖と松田の所からヴェルディは小池奈良輪晃樹の所からの前進が多かったです。

ビルドアップは安定してましたし崩しのアイディアもあるんですけどチームとして今何をするのかを共有しきれてなかったという印象が強かった前半。



後半、右サイドの梶川も外に開いて受ける形が出てきます。相手を外に引っ張るには効果的ですが奪われた時に中央を明け渡す事にもなりますのでここはトレードオフになるんですが、梶川はバランスをとる要になってますのでリスクの方が大きそうな印象です。


1トップ脇から若狭が運んで梶川→佐藤→梶川と渡し小池とクレビーニョが幅と深さをとり降りてきたレアンドロに楔を入れて迎撃に出てきた菊地の背後を晃樹が狙いジャイルトン→小池が相手を引き付けてからリリースして受け手に時間とスペースを渡しながらのクロスでシュートまでいけましたが、これはチームとして狙ってた形だと思います。クレビーニョの所で決めたかったですね…

前半よりクロスで左右に揺さぶる形は出てきてるんですが、ライン間を拡げる為にももう少し裏抜けがほしいというのもあるんですがボールだけ下げても相手はついてきませんので後ろに下げるのであれば全体的に下がって福岡のブロックを引き出す動きもほしいですね。

56分、惇から左サイドに流れた城後へのロングフィードを受けて時間を作ってからのグラウンダークロスを松田に決められてしまいます。福岡がリスクを負わずに攻撃に人数をかけない中でマークの受け渡しにミスが出て失点しまったのは痛かった…

60分に奈良輪→理仁へと交代してそのまま左SBに入りました。ここから右サイドへのロングフィードの起点にしたかったのかなと。

66分にGKのセランテスと接触したジャイルトン→河野へと交代。ジャイルトンに何もなければいいんですけど…

この後福岡は前からプレスをかけてきて面食らった形になりましたがどこかのタイミングで狙ってたんですかね?

69分に佐藤と梶川のポジションを入れ替えました。ボールの動かし方も変わって河野や晃樹のチャンスを作れましたし、佐藤はIHで起用した方が活きるとは思うんですよね。

2点を追いかけなきゃいけないので攻め急ぎたいのはわかりますが、ボールの位置に対して選手が前がかりになり過ぎていて自らスペースを狭くしてしまっているのでここは修正していきたいです。

前半より左右に揺さぶる事ができて決定機も作れてるんですが、ここは〇〇だからこうするのがベストだよね!って所の崩しの共有部分がまだ合ってない様子です。ここは優先順位を決めてしまうのも1つの手かもしれません。

82分にクレビーニョ→澤井へと交代してそのまま右SBに入ります。

前がかりになって選手同士の距離が空いてバランスが崩れている状態なので奪われるとシュートまでいかれてしまっていきファウルが多くなってきます。残り時間が少なく2点差なのでやむを得ないというのはあるんですけど、即時奪還ができないとボールポゼッション80%で相手を圧倒するサッカーはできないと思ってるので、進めない時のボールの逃げ道とカバーリングを兼ねてボールホルダーの斜め後ろに人がいるようにしていければ非保持時の安定化にも繋がっていくだろうしやっていければいいかなと。

相手を崩せず逆襲を食らう展開が続いてた中で終了。

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スタッツは栃木戦とよく似てましたね…



最後に、栃木、大宮戦もそうでしたが5-4-1をどう崩すかというのは至難の技なんですが、最後までチームとして共通理解を合わせる事が難しかったように見えました。

ハーフタイムのコメントが具体的なものではなかったのは気になりましたし、チームとして目が揃わずにメンタル面で混乱してるような感じがするのが気持ちが見えないと言われる原因の1つなんじゃないかとも思いますので、判断を速く明確にする為に色々仕込んであるパターンプレーの優先順位を決めてしまってもいいかなと。

ビルドアップのパターンは整理されてきてかなり安定してきてますのでここは続けていってほしいです。

次節の千葉もまだ残留が確定しておらずなりふり構ってられない状態なのでここからどう構築していくかですね。

ちなみに5-4-1殺しのヤンツー式(金沢の柳下正明監督の事です)はこういう仕組みです。SBに負担がかかりがちではありますが抜け出すのが困難なハメ技です。


20191027 第38節アウェイ横浜FC戦

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イバがJ2で通算150試合出場する前に何でJ1勢が引き抜いてくれないのかが未だによくわからない横浜FC戦。

ヴェルディ保持時2-3-5非保持時晃樹ジャイルトンが並ぶ4-4-2。横浜FC保持時3-2-5非保持時皆川レドミが並ぶ4-4-2。

横浜FCは前からプレスをかけてくるタイプではないのでビルドアップはアンカーが2トップ間に入って締めさせて2CB+奈良輪かクレビーニョで数的優位を作って脇から運び、深さと幅要員のジャイルトンが中に絞ったら澤井が幅をとり、クレビーニョが降りた時にハーフスペースへアンダーラップと形の整理は進んできています。


近藤が2トップ脇から上がってきたので潮音がバックステップでライン間まで上がって近藤に時間とスペースを渡してました。晃樹と中を締めさせる事によって今度は奈良輪に時間とスペースを渡せるのでこういう所の個人戦術は確実に向上してきてますね。

コーナーキック時にボールの空気が抜けて一旦試合を止めてボールを代えましたが、誰にドロップするのかが明確になった新ルールはこういう時の試合進行がスムーズになります。

2トップ間やSB経由で梶川がボールを触れられる事が多い事もあり押し込んでいけるんですが、横浜FCは両翼から運んでカウンターで刺せるのでネガトラのケアはもう少しはっきりさせたいのと、前からプレスをかけて外されると俊輔にフリーで受けられてしまうのでコースを切る事を意識して寄せていってほしいなと。

横浜FCのビルドアップは佐藤がCB間に降りてSBを押し上げて俊輔が2トップ間に立って菱形を作りCBが持ち上がってSBやSHを使いサイドを起点してきます。北爪やSHからのクロスが多いので皆川にマークにつきレドミへのコースを切るという所はしっかり準備してきている様子です。構造上ポジトラ時にサイドが空くのでここをWGが狙っていってもいいかなとは思いました。

最終ラインが落ち着いてボールが持てるので、15分くらいから近藤や奈良輪のロングフィードで小池が裏を狙うシーンが出てきます。最終ラインが全員右利きなので左サイドに飛ばしやすく北爪が積極的に攻撃参加をする事の牽制にもなりますので理にかなってると思います。右サイドへのフィードは大外のジャイルトンがハーフスペースに落としてクレビーニョに拾わせるという形がメイン。

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お互いにアタックゾーンまで進んでも中央をしっかり閉じているので大外からのクロスが多く、崩す事ができていないのでここまで両チーム合わせてシュート0本と固い展開。この後に右サイドでのオーバーロード(密集状態)からのアイソレーション(逆サイドでの孤立)で小池が受けて晃樹が撃ったのが両チーム合わせてのファーストシュートでした。

ここまでチャンスらしいチャンスは作らせてませんが、クロス時にヴェルディは構造上CFが下がってる事が多い事もあり中に人がいない事もあります。横浜FCは皆川レドミ逆サイドのSHと人のかけ方が整理されてますね。

26分、最終ラインに降りた佐藤からロングフィードで右サイドで高い位置をとっていた北爪に渡し、中山がサイドに流れる事で近藤を引っ張ってコースを作って皆川に通されてからのポストプレーの落としを俊輔に豪快に決められてしまいます。俊輔のシュートはもう仕方ないですがここまで消せていた皆川に仕事をさせてしまったのは痛かったなと。

得点して元気が出てきたのか最終ラインにまでプレスをかけてくるようになりましたが、あまり連動性が無く間を通せていたのでこっちの方がよかったですね

ここから横浜FCにボールを持たれる時間が増えていき、ハーフスペースの中山から大外の北爪に渡してクロスやレドミや俊輔との三角形から中山にポケットを使われたりして押し込まれます。これが元々横浜FCの狙いなんでしょう

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シュートまでいった2つのシーンなんですが、横浜FCはバイタルを空ける傾向があるのでカットインやマイナスクロスが効きそうなのでここをもっと使っていけたらなと


大外で小池が受けて北爪が寄せてきた裏に晃樹が流れてた所は佐藤が降りて新たな4バックを形成しましたが、佐藤が空けたスペースを潮音が使ってその間に晃樹が降り小池がポケットに移動して受けてシュートまで。小池晃樹潮音の三角形を旋回させる事で自分達のバランスは崩さずに相手が元の4バックに戻った所のギャップを上手くつけたと思います。相手のバランスを崩しながらも自分達のバランスは維持するというのはポジショナルプレーの概念ですね。

ブロック組まれた時に中に楔を入れられる時は打ち込んでいけば相手は当然中を締める分外も使いやすくなりますし、近藤若狭の運び方やどこに出すかの判断が良くなってきてますね。最前線にクリーンなボールを入れられるかどうかはGKとCBにかかってますし、このスタイルを作り上げていけるかどうかの要となる所なのでこれからもチャレンジしていってほしいです。

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ボール支配率とシュート数では上回りましたが、非保持時にしっかり中を締められてチャンスメイクはあまりできませんでした。横浜FCは深く守ってからのカウンターやビルドアップの形は意図したものが出せてたと思います。

平均ポジションからしてもヴェルディは左サイドに人数をかけているんですけどスペースを埋められてオーバーロードを中々生かせませんでした。横浜FCは佐藤が2CB間に降りてSBを押し出して幅を作ってSHが絞りCBDHで菱形作ってCBが持ち上がる形が出てます。

監督がやりたい事を体現できるようになってきて積み重ねを感じますし、拮抗した展開でしたけど現時点での組織力の差は出ていたかなという印象だった前半。



後半頭から潮音→佐藤へと交代してアンカーに入り梶川が左IHへ移動。

後半に入っても展開はほとんど変わらず横浜FCは速攻か遅攻かという所のコントロールは主に俊輔が担っていますので、ボールを持った時にプレッシャーをかけられず自由にさせている事で後手に回っている印象です。

54分、レドミ→北爪→レドミで前進してバイタルに侵入した所で皆川が右に流れて若狭を引っ張り左サイドの松尾へのスルーパスを澤井が触ったんですが、そのこぼれを皆川が折り返して松尾に押し込まれて失点。1点目と同じくCBを引っ張ってからのデザインされた形でしたし、レドミのシュートコースも防がなければいけなかった分反応が遅れてしまうのはやむを得ない所ではあるんですが時間帯的にも痛かった…

2点リードした事もあって横浜FCは無理に前進せずに後ろとサイドで回す形も出てきます。こういうのもゲームプランに組み込んであるんでしょう。

61分に澤井→栄直へと交代してCFに入りクレビーニョが右SB晃樹が右IHへと移動。

その直後の62分、近藤から引いた栄直に渡して左サイドに出したボールを小池がスルーして奈良輪が受けてからのクロスを南がファンブルしてそのこぼれを栄直が押し込んで1点返します。CFが偽9番から真9番になったので奈良輪も意図的に栄直を狙ったハイクロスを選択したんだと思います。

栄直が入って前線からボールホルダーを追いかけまわすようになり、ロングボールを蹴らせて回収する事ができるようになってきたのでヴェルディがボールを保持できるようになってきました。前線は積極的にプレスをかけない時でもコースを限定して後ろを楽にする所はもっとやっていってほしいかなと。

横浜FCが中を締めてる事もあり出す場所を探しながらといったシーンは前半からありましたが、裏抜けやセンター線で繋げられるようになったので中を使ってから外に出してからのクロスとシンプルな形を使えるようになり押し込められるようになってきました。佐藤からWGに裏を狙わせる形も目立ちます。

72分に梶川のFKから若狭に合わせたのがクロスバーに当たりましたが前節はそれで助けてもらいましたから仕方ないです

クレビーニョがボールを叩きつけた事でカード貰いましたが、自分達の流れの中でプレーを切ってしまうのはもったいないですし、もしこの後失点もののピンチをやむを得ず止めた場合に味方を数的不利にしてしまったらチームに迷惑をかけてしまうのでこういう所は考えてほしいですね。

74分にクレビーニョがロングフィードした時に斎藤が足裏を見せてタックルに行ったので警告はいいんですが、栄直が収めてジャイルトンが裏を取れそうだったのでアドバンテージを見てくれてもよかったかなと…

79分に奈良輪→永田へと交代。ポジションはそのまま左SBへ

84分にもジャイルトンがヨンアピンに倒されながらクレビーニョに出して抜け出した所でファウルとられましたがここもアドバンテージ見てくれてもよかったんじゃないかなと…

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ジャイルトンのカットインから栄直がフリックして晃樹がシュートまでいけたシーンがありましたが、ここでもバイタルが空いていたので効果的に使っていきたかったですね。

松尾、松井、イバでコーナーフラッグの所でキープして時間を使ってましたけど、前から思ってたんですがこれって1つの競技にできるんじゃないですかね?

時間もないので栄直目掛けてロングボールを入れるのはいいんですけど、それなら落としを拾う為に近くに味方を配置しておかないと繋げられませんのでこういう所はもっと整備していかないといけませんね。

このまま逃げ切られて終了。



最後に、お互いシーズン途中就任とは言っても期間が全然違うので比較するのはフェアではありませんが、横浜FCの方が組織としての強度は高かったと思います。

ですが、ここまで積み重ねた形が確実に体現されてきていますので、これからプレッシャーは軽減されるであろう中でどれだけ進めていけるかという所が今後の課題になってきますね。


今季途中に横浜FCへやってきた中村。トップ下へのこだわりは捨てていないが、新天地では1列低いボランチを務めている。「ハンドルになりたいが、そういう戦術ではない」。ここでは密集地のボールに顔を出して絡むより、ボールに遠くてもあえてポジションを守ることで、サイドの選手をフリーにしてあげることが求められている。(中略)
こうした戦術に適応するにあたり、中村はベンチ外練習やスタンドからの観戦機会を活かす他、同様の思想を持つ横浜FMや東京Vにおけるボールの動かし方を学んでいるという。「自分のプレーはこうだからというのを捨てないといけないというか、色を変えて、照らし合わせて、何ができるか」。そうした探究心の末に、743日ぶりのゴールは生まれていた。

中澤が証明しましたが、新しい事に適応する為に学び続けようという気持ちがあれば、いくつになっても成長できると思いますので期待してます!

20191019 第37節ホーム甲府戦

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今季最後の西が丘開催となったホーム甲府戦。

ヴェルディ保持時2-3-5非保持時ジャイルトンが前に残る4-4-2。甲府保持時3-2-5~エデルリマを上げる2-3-5非保持時5-4-1。

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開始早々、クレビーニョのバックパスを2シャドーがフワッと追っていった背後で潮音がフリーで受けられたシーンなんですが、前からのプレスでハメてヴェルディのビルドアップを阻害したかったんだと思うんですけどそれにしてはプレスがちと緩いんですよね。


このシーンでも右シャドーの佐藤が左サイドに開いた近藤へのコースをウタカが切ってるのを確認してから梶川に寄せていってるので1トップ2シャドーでGKCBをハメにいきたいんでしょうけど上福元の技術が高いのでその背後のスペースを使う事ができてますし、甲府が前からプレスを行きたい前線とブロックを作りたい後方といった感じで中盤にスペースができるのでアタックゾーンまでの前進はスムーズですね。

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非保持時の甲府のWBが連動してないのでこのように浮いたSBを使えるんですよね。なのでウタカが梶川へのコースを切っててもSB経由でボールが入るのであまり効果がないです。8分に小掠が前に出てきて曽根田に澤井のケアをさせるような数合わせはしてはいるんですが再現性が無かったのでチームとしての約束事ではないようです。


8分、近藤からのロングフィードを小池が受けてアウトサイドで田中をかわしてGKCB間に入れたグラウンダークロスをジャイルトンが合わせて先制!晃樹も詰めてましたし狙い通りの形が出せたと思います。

この後甲府は前からの圧力を強めてきますが数的不利な状況でも突っ込んでくるので剥がして背後のスペースを使って前進する事ができています。

今日の保持時は左は小池が絞り奈良輪がオーバーラップするんですが左はジャイルトンが大外に張って澤井がインナーラップしてきてクレビーニョは中盤に残る形です。左のオーバーラップが潮音、右が澤井というのもありますが、おそらくこういう時にどこに入るで共有してるんじゃないかなと。ライン間に立ちボールを引き出しながら前進を図るという所は良くなってきてますね。

保持時はいいんですが非保持時は誰がどこにつくのか誰を見張るのかという所やパスコースを切るというのが曖昧でウタカをフリーにしてしまったりしていてまだまだ不安定ですね。ネガトラ時のデュエルの意識はいいんですけど

15分、小柳のパスを小池がインターセプトして晃樹が小柳を引きつけた所からカットインしてジャイルトンへの縦パスから右ポケットのクレビーニョへのクロスを弾かれたこぼれを梶川がファーポストを巻くようなシュートで追加点!ジャイルトンと晃樹の裏抜けがあって甲府の対応がはっきりしなかった所をうまく突けたと思います。甲府ヴェルディの穴を突けそうだという所で追加点を取れたのでタイミング的にもよかったです。

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水戸の長谷部監督もそうでしたけど伊藤監督も分析班と通信しているようですね。こうする事で早めに対策をする事も可能になりますしJリーグもこういった流れになってくるでしょう。

点を取らなきゃいけないので奪いにいきたいけど空いてる梶川に組み立てられて剥がされ結果的に退くといった感じなので前からのプレスが曖昧だった事で想定していたゲームプランとは違う展開になってしまったといった所なんでしょうか。立ち上がりに気を抜いて失点してしまうというのはよく見た事ある光景でしたので…

ヴェルディは相手が前からくる事もあって押し込んで崩すというよりインターセプトからショートカウンターロングフィードでシンプルにWGを狙う方が目立ちますがリードしてる訳ですしこれでいいんじゃないかなと。

20分過ぎからはボールが持てない時間が多くなってきましたが、非保持時の対応はまだ道半ばといった所でフィジカルを生かして押し込んできますが上福元とクロスバーの活躍でなんとか守りきれたといった様子。

甲府の保持時は3バックの近くまで2DHが降りてきて前線の人数が足りない事もあってWBに裏を狙わせる事が多く、ここからクロスというのが基本線の様子です。

2点リードしてるので無理に攻める必要はないですし、ボールを保持して時間を作って休むという事もできてますのでシュートまで中々いけませんがここまでの試合運びはいいと思います。

まだ前半なのでオープンにはなってないですがお互い非保持時が不安定な事もあり早い攻撃が多くなってきます。

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クレビーニョと小出が接触して甲府の保持時に主審が試合を止めたシーンなんですが、ドロップボールから再開する時にドロップを受ける選手以外は敵味方問わずボールから4メートル以上離れなければなりませんので主審がジャイルトンに下がりなさいってやってますね

小池の使い方は間違いなく梶川が一番うまいんですが、小池と呼吸が合わずにオフサイドになってる事が目立つのでここは要修正かと。

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支配率で上回りシュート数は4倍以上でしたが立て続けに撃たれたので本数が多かったです。平均ポジションやアタッキングサイドはヴェルディは小池や潮音や奈良輪が関わった左サイドの印象の方が強かったですが澤井が高い位置をとる事が多く、いつも通りWGが幅と深さをとり晃樹が降りる形。甲府は裏を狙う事が多かったので平均的なポジションになってます。パス数ランキングからしてもいかに梶川がボールを触ってそこから組み立ててた事がよくわかりますね。

上福元やクロスバーの活躍に助けられましたが、甲府の前からのプレスが曖昧で梶川を離していた事でスムーズに保持ができて、裏を狙って効率よく点が取れ理想的な展開だった前半。



後半頭から曽根田→アラーノへと交代。甲府は得点が必要ですからね。

甲府は非保持時を3-5-2に変更して2CBに2トップを当てトップ下がアンカー、IHをDHが見張りSBにはSHがつくように修正してきます。今まで梶川とSBを自由にしていたので当然なんですが、これによりプレスがハマるようになってボールを保持する事ができなくなって押し込まれます。


49分にアラーノのサイドチェンジが主審の後頭部を直撃してボールをタッチに出しました。こういう無防備なやつが一番痛いんですよね…当たったボールを甲府が拾ったので甲府のドロップボールで再開となります。

ジャイルトンが起点となるカウンター以外ではボールを保持できない時間帯が続いていきます。非保持時にどこに誘導してどこで奪うのかという所の整備を進めていかないと難しいかなと。

プレスがしっかりハマっているのでゴールキックからでも奪われて波状攻撃を受けてしまっていてフルボッコ状態です…

60分に晃樹→レアンドロへと交代。そのままCFに入ります。

甲府は内田、アラーノ、エデルリマが絡んで左サイドから攻撃してくる事が多くここからクロスやカットインから右サイドを使ってクロスというのが基本線。

レアンドロを投入しても保持した時に裏狙い一辺倒なのは変わりません。確かに押し込んでるので裏は空くんですが、噛み合わせ上WGが空くので少し降りて受けるプレーがあってもよかったかなと。

きっちり人につくような守り方をされてるのはありますけどボール出しが早くかつ相手が寄せてくる前にワンタッチで離して奪われる事が多く自分達で状況を悪化させてしまっていますね。リードしてて非保持時に強みがある訳でもないのでもう少し我慢してボールを動すというもの必要になってくるんじゃないかなと。

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71分に小池→平へと交代して3-4-3に変えて非保持時は5-3-2と後ろの枚数を増やして甲府の前線3枚+WBに対応する形に修正します。

レアンドロが降りて受けジャイルトンが絞り奈良輪が大外とようやく形になってきましたしクレビーニョが降りて受けたりして保持時のバリエーションがようやく出てきました。ブラジルトリオのユニット優位にいつもの形が合わさったような感じです。

80分にスローインを奪われて内田のクロスを金園が落として宮崎が拾って佐藤に渡し右ポケットから撃ち抜かれて失点。マンマークのようにつかれてましたがスローインはもう少し整備していった方がよさそうです。

87分にクレビーニョ→安在へと交代。WBに入り澤井がWGに上がります

失点後にまた押し込まれて身体を張って守るという展開に戻ってしまいますが、ウタカやアラーノに突破されるシーンもありますので寄せる所はしっかり寄せてほしい所です。

なんとか跳ね返して堪えて終了。終了後にレアンドロとアラーノが何か言い合いをしたようで両者とも警告されてレアンドロが次節出場停止…フラストレーションが溜まる展開だったのは間違いないですけどいらないカードでしたね…



最後に、前半は浮いてたアンカーやSBを使って前進できてましたが後半の相手の修正に対応できませんでした。時間を削られてボールを離すタイミングや前進が早すぎてロストしていた事も後半流れを手放してしまった要因だと思いますのでもう少し我慢してボールを動かす事も必要だったかなと。

甲府がパワーで押し込んできてる中で交代が遅かったのは選手達での修正を期待したんでしょうけどここは元のベースがもっとしっかりしてないと難しいと思いますが、序盤の緩みを突けたのが勝負を分けましたね。

20191012 第36節アウェイ琉球戦

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4審が渡辺康太さんだったアウェイ琉球戦。ヴェルディは近藤と若狭が逆配置

ヴェルディ保持時2-3-5非保持時ジャイルトンが前に出る4-4-2。琉球保持時2-3-5非保持時山田と上門が並ぶ4-4-2。

開始早々に潮音がサポートに降りようとした所で小池が降りてきた事に気づいてサイド奥に入っていきましたが、この場面では4vs3になっていて人数は足りてましたし、風間が奈良輪に寄せていった時に自分へのコースが切られていたので小池に任せてサイド奥を使うのはいい判断だったと思います。戦術面で不安定な所があったのでここは前進なんじゃないかなと。

今日は高い位置からプレスにいき裏を狙う意識も高く琉球を押し込める事ができているんですが、前からプレスをかける事で琉球にパス回しをさせずにリズムを狂わせロングボールを蹴らせても向かい風で戻される分精度が落ちますし(もちろんあわよくば奪ってカウンターを狙いますが)、追い風でボールが伸びる分裏を狙いやすいので追い風エンドがとれた事も大きいんでしょう。

ヴェルディは4-2-2でブロック作って戻させたらラインを上げるんですが、カルバハルまで戻した時にプレスにいかずに陣形を整えて待ち誘いに乗らずにロングボールを蹴らせてたので繋がせない事はゲームプランの1つなんでしょう。

10分からはあまり高い位置から行かずにセンターライン位の所で待ち構えるミドルプレスになってきます。まあハイプレスをやり続けるのはシンドイですし、ゲームが落ち着いてきたのでという事なんでしょう。ロングボールでサイド奥に起点を作られる事はありますが中に入れさせずにバランスよく守れてます。

非保持時の琉球はボールホルダーへの寄せが緩くポジショニングも曖昧なのでライン間を使う事ができてますし、WGが裏抜けしてポケットを使うシーンもありますので支配率は低いですが自分達のペースで試合運びができているかと。

今日の4-4-2は少し横長なんですが、サイドチェンジで前進されるより相手の縦パスを潰して反撃に転じた方がいいという判断なのかなと。琉球にモビリティがない事もあって特に危ないシーンを作らせてないですし、自分達がされて嫌な事は相手にもやってあげようみたいな。

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琉球の非保持時の形が間延びしてるのはありますが、梶川が2トップ間にいる事で中を締めさせる事でサイドからの前進をサポートしてWGがサイドに張り裏を狙う事で幅と深さをとってCFがライン間に降りる形がとれてますし裏が狙えるなら裏、ダメならライン間と敵陣に近づく為の形はここの所の中で一番できてたと思います。


25分。小池がサイド奥で起点を作って潮音からクレビーニョ→澤井と経由した戻しから梶川の左ポケットを狙ったクロスを小池がボレーで沈めて先制!梶川がフリーの小池を見つけてそれを感じた小池もふかさずに上手く撃ったと思います。


得点直後、上福元からのフィードを小池が降りて叩いた所にSBが食いついてきて、空いた背後を潮音が使ってジャイルトンを狙ったアーリークロスまでのシーンなんですが、これだけスムーズだと鳥養が背後を空けやすい事はスカウティング済みだったんでしょうね。

30分の近藤からのフィードを小池が潮音に落とした所でも潮音に食いついて晃樹が空いたので左サイド寄りにいるのはこの為なんでしょう。

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そう考えればクレビーニョが中央にいる事やここで2人して呼んでる事が辻褄が合いますので

右サイドの澤井からとゴールシーン、ジャイルトンから逆サイドのポケットへのクロスに小池が入ってくる形は以前からやってましたが、琉球の右サイドに問題があるので徹底して狙っていこうという事のようですね。


41分。クレビーニョからのフィードでサイドから裏をとった小池が抜け出しGKとの1vs1を沈めて追加点!琉球の非保持時にボールホルダーを自由にしやすいという問題点を突けましたし、山田と富所の関係性で崩された直後だったので流れ的にもよかったですね。


続けて44分。若狭からの縦パスをクレビーニョがライン間で受けて福井を引っ張ってからのスルーパスで晃樹が抜け出してファーに流し込んで3点目!上手く抜け出して落ち着いて決めたと思います。

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支配率では劣りますがボールを持たれてたという印象ではありませんでしたし、アタックゾーンでモビリティが少ない琉球と裏を狙って相手を押し下げるヴェルディという所の差はあったかなと。

平均ポジションやアタッキングサイドからすると琉球は徳元が高い位置をとる事が多かったので左サイドが多めでヴェルディは左サイドから鳥養の裏を狙う事が基本線だったので圧倒的に左サイドが多かったです。

非カウンターと山田と富所の関係性と風間にかわされた所で危ないシーンはありましたが、非保持時に相手に寄せる所やカバーもよくなってきましたし、追い風を生かしてやりたい事はおおよそできたと思いますし、ポンポンと追加点がとれた事でメンタル面でも楽になったんじゃないかなと思った前半。



競り合いや両足を使えるビルドアップ能力からしても瀬古はロティーナ監督の好みだろうなーと思って後半、アタックゾーンでの琉球にモビリティが出てきたのでここは当然修正してきますね。非保持時のヴェルディはまだまだ不安定な所はありますが中を使わせずに対応できてます。

49分に富所から奪った後ジャイルトンに渡して仕掛けたシーンなんですが、ここはカウンターの局面になりますので早く届ける事でアタッカーに時間を渡せるのでパススピードは意識してほしいですね。1点目も澤井へのパスが遅くて相手にスライドされて対応されてしまっていたので

52分にジャイルトンと小池のポジションを入れ替えます。スパイクを換える為の準備なんでしょうか。琉球の寄せが緩いというのはありますがビルドアップ時に引っ掛かって逆襲を食らうというシーンがほとんど無いので自信を持って持ち上がる事ができているように見えます。


54分、ビルドアップのパスがズレたのを富所に拾われて上門に渡されファーストタッチで前を向きエグいドライブシュートをぶちこんできて失点。追い風なのでおもいきって撃ったんだと思いますが、これはどこの翼くんやねん!ってやつなので仕方ないですね…

その直後に押し込まれて上福元のパスを富所に奪われてシュート撃たれたのは少し無理な体制でしたし、失点の影響があったのかもしれませんが、あれはもう事故みたいなものなので切り替えてほしい所です。


58分。スローインからのこぼれを梶川がクリアしたボールをジャイルトンが拾って仕掛け、晃樹へのパスがクレビーニョに当たった事で結果的にジャイルトンが中央で持てる形になりサイドの晃樹に渡しシュートフェイントで福井を剥がしてファーへ撃ちこみ4点目!落ち着いてましたし失点してバタついてた中で得点できたのは流れを変えられたという面で大きかったかなと。

琉球の2枚代えのタイミングでジャイルトンと小池のポジションを元に戻します。

ヴェルディはファーストディフェンスでコースを限定できておらずプレスバックも減ってきてるのでそのまま運ばれてしまっている事が増えてきます。押し込まれる原因にもなりますのでアラートをかけてやっていってほしいですね。琉球は当然前に出てくるので退いて誘きだして背後を狙うというのであっても奪う形の安定性が必要になりますので


69分。近藤からの縦パスを潮音が梶川に落として左サイドの小池へフィードしてポケットに入ってきた晃樹からオーバーラップしてきた奈良輪に渡した所からのクロスを潮音が落とし小池がボレーで撃ち込んでハットトリック達成!前を向いてる選手を使いながら前進してダイアゴナルランで相手を引っ張ってスペースを作りながらの綺麗な形でしたし選手同士の呼吸がぴったり合った得点だったと思います。

琉球は追い風を利用してロングフィードでサイドを使う事が多くなってきます。これは本来琉球の形ではないのでリズムを狂わせる事ができているようです。


73分。クレビーニョに当たったボールを潮音が拾いクレビーニョ→梶川からジャイルトンに渡して仕掛けて晃樹→クレビーニョから潮音に落としてシュートまでのシーンなんですが、これも前に向いてる選手を使いながら前進してフリーの選手に撃たせるとやりたい事が体現できていたと思います。

ペースを握られてた時間帯もありましたがここまで気持ちよくプレーできていたからなのか非保持時の強度も上がってきましたのでメンタル面が大きく関わっているのかもしれませんね。

77分に負傷した晃樹に代えて新井を入れてそのままCFに入る。

点差もあるんでしょうけど残り10分きっても保持時には人数をかけるので後は守りぬこうという意識はないようですね。

86分に奈良輪→平へと交代してそのまま左SBに入る。保持時のオーバーラップ等の参加面を見ておきたいという意図もあるのかもしれません。

90+1分に潮音→藤田へと交代してそのまま右IHに入る。

気持ちよくプレーできたまま終了。

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支配率で下回りましたが、非保持時にしっかり耐えてからデザインされた形で得点を重ねて実質ゲームを支配できていたと思います。



最後に、今日は前半にポンポンと追加点をとれた事で楽になった事でデザインされた形を出せた事が非保持時のプレスやカバーにも影響したのかなという印象です。

逆に自信を持つとか気を抜く時があるとかメンタル面に大きく左右されてしまう事が多いという証明にもなりましたのでナイーブな所があるんだと思います。なので、やりたい事ができず我慢しなきゃいけない時や失点後に「ここを耐えれば必ずチャンスがくる」とか「絶対返せる」という精神状態にもっていけるかという所がクラブとしての長年の課題なんだろうなというのは感じました。相手の守備が緩かったのはありますが、気持ちよくプレーさせればこれだけできるんですから

20191005 第35節ホーム岡山戦

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今季唯一の駒沢開催となったホーム岡山戦。

ヴェルディ保持時3-1-4-2か2-3-5非保持時栄直とジャイルトンの2トップと晃樹が左DHクレビーニョが右SBに降りる4-4-2。岡山保持時3-2-5非保持時4-4-2。

岡山はロングボールでイヨンジェや裏を狙い手数をかけずにシンプルに攻撃してきます。ヴェルディ相手に上から殴るのは効果的なので噛み合ってますね。


増谷のパスミスをジャイルトンが追いかけて奪いGKを引き付けてからの横パスを李栄直が押し込んで先制!しっかり追いかけた事が大きいんですが、仕掛けるだけでなくほんと周りが見えている選手だなと。

ヴェルディのビルドアップは岡山の前線のプレスが1枚か2枚で3バック化で奈良輪を上げ晃樹が降りる3-1-4-2と近藤若狭2枚で内田とクレビーニョがSBの位置にいる2-3-5を使い分けしてるようです。理仁を中央に置いて2トップを中を閉めさせてサイドを使い岡山のSHが寄せてきたら空けたスペースをライン間にいる梶川、クレビーニョ、晃樹が使って前進するのが基本線のようです。なので今日の左WGは実質奈良輪かと。

非保持時に奈良輪は最終ラインまで降りずにクレビーニョが右SBに入るので奈良輪の負担を軽減させるのが目的なんでしょう。

岡山は失点してもヴェルディのブロックを動かして外から前進してポケットを狙う形もあるので焦ってはいないようですし、ロングボールで前進が難しい時のプランも用意されている様子ですね。

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ゴールキックのシーンなんですが、内田のいる位置の反対側にクレビーニョがいないんですよね。インナーラップは約束事なんでしょうけど大外から中に入ろうとする梶川と被ったりもしてましたのでポジショニングの不安定さは要改善かなと。

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このシーンではクレビーニョがいるのでチームとしての約束事ではないんでしょうし

最前線にクリーンなボールがあまり入らず拮抗状態なんですが、お互い奪い所の設定ははっきりしていない様子です。ただヴェルディのデュエル勝率が低いんですよね…

しばらくすると岡山の3-2-5に合わせてヴェルディも5-3-2で数を合わせてきたので押し込まれた時のプランは用意してきているようです。


理仁が中央で楔を受ける事で2トップを引き付けてからサイドを使い、梶川が相手のプレッシャーラインの裏でフリーになってパスコースを作る位置的優位から前進したんですが、梶川はこういうポジショニング上手いんですよね。栄直が収めた時に斜め後ろでパスコースを作ってボールの逃げ場を作りロストを避けたのも同様です。

25分に飲水タイムがもうけられる程の暑さで本当に10月なのかと…

この後理仁と中に絞るクレビーニョに対して岡山のDHがついてくるようになったので、飲水タイムで監督から指示があったんでしょう。

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現行ルールでは3枚以上で壁を作る場合は相手は1メートル以上離れなければなりませんので、ボールとGK間とファーから巻くコースを消すのに色々と工夫してるなと。

終盤に岡山が保持した時間帯ではクロスでイヨンジェの落としやサイドチェンジからのマイナスパスからチャンスメイクしてきますが対応できてます。

理仁が上田につかれるようになった事でビルドアップを阻害されるようになったのでATに内田と理仁のポジションを入れ替えてきます。空中戦で競り合ったこぼれを拾うのは内田の方が長けてますし、理仁も3バックのサイドならSHと距離がありますから散らす時間が作れますし寄せてきたらその裏のスペースを晃樹が使えばいいという事なんでしょう。

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飲水タイム以降にボールを持たれる時間帯が続いた事もあり支配率で下回りましたが内容は悪くなかったと思います。

平均ポジションやアタッキングサイドで見るとヴェルディは奈良輪が上がり晃樹が降りるので左は低めですが、ジャイルトンが高めで梶川とクレビーニョが絡む形が多かったので右サイドからの攻撃が多めで、岡山はクロスやサイドチェンジでイヨンジェが中野や仲間に落とすサイド攻撃が多かったです。

シュート数が少なくチャンスも中々作れませんでしたが、ボールの運び方やネガトラ時にコースを塞いで攻撃を遅らせて帰陣する所は良くなってましたしファーストチャンスをモノにできたのが大きかったなといった前半。



後半、理仁を左SBに置いて岡山のSHが寄せてきたらその裏を晃樹が使い、奈良輪がSBをピン留めしてDHが寄せてきたら逆サイドを使うのはスムーズでしたので準備してきた形なんでしょう。

岡山の寄せが前半より速くなって時間を奪われて押し込まれる時間が続いてた中で栄直への縦パスを奪われた所からのショートカウンターで失点。対人上等!は岡山の土俵ではありますが、以前から立ち上がりの失点が目立ちますしアラートが入ってない印象があるんですよね…

後半頭から内田の横に梶川が降りてきてビルドアップの出口を作りにきてるんですが、その分ライン間が使えなくなってしまっているので差し引きマイナスになってるかなと。

ボールホルダーの自由を奪う事やこぼれ球への反応、デュエルで勝ててない事もあり序盤はやりたい事はほとんどできてません。

59分に内田→新井へと交代して左WGに入り理仁がアンカーに戻り晃樹が左IHへ移動。非保持時の4-4-2の時に誰がどこに入るのかをシンプルにして安定させたかった事と岡山が前からプレスをかけてくるので裏狙い要員を置きたかったんじゃないかと。保持時は4-3-3ベースのまま変えてないようです。

岡山がそこまで前からプレスをかけてこなくなった事もあり落ち着いてきたのか相手を引き付けて空いてる所を使ったりして時間とスペースを作れるようになり大外でWGが受けた時にIHがサイド奥を使ういつもの形ができるようになってきます。理仁がボールを持てる事が増えたのも大きいんですが

コーナーキックをとってもらえなかった事でボールホルダーを追いかけてましたけどそれくらいの強度でやってほしいんですよね…

83分にサイドに流れたイヨンジェのカットインから廣木→仲間と繋がれクロスの跳ね返しを上田に決められて逆転されてしまいます。

アタックゾーンまでは運べますがそこからどうする?も課題なんですが栄直がCFなのでシンプルにクロスを入れる事でもチャンスシーンを作れるというのはここ最近なかったので相手に脅威を与える事はできてました。

岡山はリードした事で急ぐ必要が無いので無理をせずにキープを優先してきますがこれは当然ですね。

88分に晃樹→澤井へと交代して右SBに入りクレビーニョが右IHに上がる

90+1分に栄直→姜修一へと交代してそのままCFに入る。

前線の選手を代えて攻撃的にしたんだと思いますが、残り時間が少ない中でもパワープレー目的ではなかったんですかね。

このまま終了して逆転負け。



最後に、高さが増した事やイヨンジェにマーカーをつけた事でセットプレーが安定してきたのは前進でしたが、相手の自由を奪う事やどこで奪いにいくかという所もそうなんですが、組織としてアラートになれてない時があるんですよね…現状ではまだ攻守が一体化されてないのでインテンシティの問題もありますし、理想の壁までの階段作りが道半ばになっているような印象です。

自信も持つとか気を抜くような時がある等のメンタル面に関しては歴代監督をもってしても越えられなかった壁なので永井監督がどうこうという事ではないんですが、ここをどうやって変えていけるかという所はクラブとして考えていかなければいけない所ですね。ヴェルディらしさはパスを回して相手を圧倒する為に高い技術が必要なんですが、どのようにゴールを奪うのかという構造については人に依存する部分が多く言語化されていないので曖昧になってるのかなと。

20190928 第34節アウェイ柏戦

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ヴェルディ戦で永井雄一郎が解説するのは初めてかな?というアウェイ柏戦。柏は大谷が上がり江坂が降りた4-3-3。

ヴェルディ保持時2-3-5非保持時新井が前に出た4-4-2。柏保持時瀬川が上がる3-2-4-1非保持時マテウスが前に出た4-4-2。

柏は瀬川が高い位置をとり、クリスティアーノが中ならオーバーラップ、大外に張った時はインナー(アンダー)ラップとここの縦関係はしっかりしてるなと。

柏はかなり人についてくるので相手を引き付ける事の意識づけをしていければチャンスメイクはしていけそうなんですが、今日の今村主審はフィジカルコンタクトには甘めなようなのでここは柏に有利に働くんじゃないかと。

マテウスからクリスティアーノを狙うサイドチェンジが結構ありますが、ここから瀬川が上がってきたりクロスを入れてくるのはヴェルディがタイトに中を締めてくるので横に揺さぶろうという事なんでしょう。逆サイドに振られてまた中へとなるとズレが生じやすいですからね。

ヴェルディもサイドチェンジを使ってサイドからコンビネーションやドリブルで狭い所を突破できれば良し、ダメならサイドを変えてポケットを狙うというのは共有されています。それと柏が人につく分梶川が外でクレビーニョがインナーラップするポジションチェンジは有効だと思いますが、前がかりになりすぎてネガトラ時に簡単に自陣にまで運ばれてしまっているのは気になりました。


近藤からのフィードを小池が受けた時に理仁がポケットへ侵入してマテウスを引っ張りフリーで受けたクレビーニョ(この時理仁がポケットに入ってマテウスが切ってるパスコースを外せればもっとよかったと思いますが)のクロスから瀬川のクリアミスを河野がボレー。決定的なシーンでしたけどこれは中村を誉めるしかないかなと。

今節の非保持時は今までよりスライドやラインの上げ下げとデュエルの意識は良くなってます。ファーストディフェンスが河野になりプレスバックを頑張ってくれる(レアンドロもパスコースを消して制限をかける守備はやってくれてますが)からというのはあると思いますが

30分にコーナーキックをオルンガに合わせられて失点。ボールの質や打点の高さからしてもこれはもう仕方ないですね…

先制した事からなのか柏の縦パスへの寄せが遅くなってきて前を向けるようになってきたので生かしていきたいんでがファウルで潰してきますね。もちろん後手になってしまったからというのはあるんでしょうけど、ファウルをする事にためらいを感じないのでセットプレーで怖さを与えられてない事も関係してるかもしれません。

ずっと共通してるんですが、柏はビルドアップ時に内田には運ばせてもいいという判断のようです。近藤だとロングフィード1本で小池を狙ったりできるので面倒な事になりますし、右利きの左CBというのも影響してるのかもしれません。非カウンターリスクも考慮して理仁とポジションを入れ替えてもよかったかなとは思いました。

38分にクリスティアーノからのサイドチェンジを瀬川がダイレクトで折り返してオルンガに決められてしまいます。こうやって左右に振られると対応が難しいんですが、その前に奪って奪われてからの切り替えが遅かったんですよね…

2失点して攻めなきゃいけないのは間違いないんですが、それで前がかりになってカウンターを受けてしまっています。
これ以上失点するとゲームが終わってしまいますし残り時間は十分あるんですからここの所のゲーム運びはもう少し整理した方がいいかなと。


新井が奪い返した所から奈良輪→理仁と繋ぎ梶川が相手の裏でフリーになってパスコースを作る位置的優位からのスルーパスで小池がポケットを使い、古賀にマイナスクロスのコースを消されたので河野が染谷の背中からファーに動いてGKCB間の速いクロスを受けようとしたんだと思います。チームとしての崩しの形が出せたシーンでした。

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柏は瀬川が上がってくる右サイドが多い印象でしたが、リードして無理をしなくなった事もありアタッキングサイドはバランスよく使えてます。

ヴェルディは新井奈良輪晃樹が絡んで突破とサイドチェンジが多く左サイドが多めでした。

ボール支配率で上回りシュート枠内シュートで下回ってしまう事が続いてますね…失点後は全体的に前がかりになりすぎてカウンターを受けてしまうようになってしまい正しい位置がとれてなかったかなと。

失点自体は札束の暴力みたいなものでしたが、攻守の切り替えや敵陣に入った時の配置に不安があった前半。



後半、最終ラインで廻してる時に2トップのボールと反対側の選手がアンカーの理仁につく事や、コースを切りながら寄せてきてSBに出したらクリスティアーノマテウスが寄せてくるので中々前進できません。柏の2トップがお互いをサポートしながら上手く制限をかけられているんですが、上福元もビルドアップに参加しているので理仁を背後に置いて2トップを閉めさせてその脇からCBが運ぶという形があってもよかったかなと。

河野が降りて縦パスを受けて起点を作ったりする前半には無かった形がありましたが、最終ラインまではちとやり過ぎじゃないかなと…それとクロス時に瀬川がセーフティにエンドラインに出していたのでやはりセットプレーを与える事を怖がっていない様子ですね。

ポジトラ時はスペースがあるのでアタックゾーンまで運ぶ事ができてますし56分に理仁から大外の奈良輪に出した所で新井がポケットを狙ってクロスというチームとして意図した形は出てましたが、ミスもあり中央で失ってカウンターを受けてしまってます。技術的なミスは仕方ない面はあるんですが、正しい位置に立てていればここまでカウンターを受ける事はない筈なので現状の完成度としてはまだまだのようです。

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63分に足を痛めた河野とクレビーニョ→若狭と平へと2枚代えをして3-4-3に変更。保持時3-2-5非保持時梶川が2列目小池が最終ラインまで降りる4-4-2から奈良輪も降りる5-3-2。

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後ろを3枚にしてビルドアップを安定させて相手の裏や間に立ってWBが幅をとりCBWBWGでサイドで数的優位を作ってポケットに侵入して崩すという事なのかと。

65分位から疲れが出てきたのかアクションが遅くなり寄せも緩くなってしまってるのでボールを奪う事が難しくなってきてます。

71分に内田→栄直へと交代。トップに入り晃樹が内田のいたDHに降りる。

ミスもあるんですが前に行きすぎてカウンターケアができておらず長い距離を走って戻る事と対人で勝てずにキープされたり奪われたりしていてこれがスタミナやメンタル面に影響が出てしまっているのかなと。

79分に奈良輪のクロスが古賀の腕に当たってたのも栄直が抗議してましたが、熱くなって執拗な異議で警告をもらってしまってはもったいないので避けてほしいとは思うんですよね。気持ちはよーーくわかるんですけど

80分にクロスの跳ね返しからのカウンターをジュニオールサントスが運んでクリスティアーノに渡してループシュートを決められてしまいます。時間帯的にやむを得ない部分はあるんですがここもカウンターケアの問題なんですよね…

ラッキングデータがないのでわかりませんが、守備でしっかり戻りながら奪ったら前線に出てくる梶川と小池と奈良輪の運動量は凄い事になってるんじゃないかと(^^;

柏の選手の質が高いのは間違いないんですがサボらずハードワークする事やパスコースを切る上手さもあり展開を変えられずに終了。



最後に、スコアレスの間はまだよかったんですが、リードされてから攻め急ぐように人数をかけ非カウンターに対する備えができてなかった事が目立つ試合でした。

理仁のコメント

被カウンター時のリスク管理の部分に関して聞かせてください。

フロントボランチとの間でのリスク管理のコミュニケーションはチームとして共有すべきところだと思います。リスク管理も大事ですが、自分たちにとってまず大事なのはボールを失わないことなので、そのためのポジションに自分は立っています。カウンターが恐いから正しいポジションに立てないというのは逆にダメなことだと思いますし、まずはボールを握るためのポジションを取って、その後にリスクを考えるという形です。ただ、一か八かのパスを狙うのは良くないと思うので、正しいプレー選択も大事です。

ポジショナルプレーの概念やリージョの言う正しい位置はボールホルダーの斜め後ろでカウンターケアをしながらボールを失わないように逃げ場を作る事を兼ねているので、おそらくどこかでエラーがおきてるんだと思うんです。そう考えればクレビーニョの立ち位置がちとフリーダムな事も説明がつきますし、ここを攻守は一体となってますからここを修正していけばボールを失わない事とカウンターケアの両方に好影響が出てくると思いますので

一か八かの縦パスを狙うのは焦ってる証拠ですし、ボールを失わない事が大事なので相手や目線を振り回すようなパス回しで組織に穴を開けようという所の落ち着きはほしいですね。それが無いとボールを支配して相手を圧倒する事はできませんので